2000大阪国際女子マラソン(1/30・長居陸上競技場発着) 世界最高:テグラ・ロルーペ 2’20”43(99ベルリン) 日本最高:高橋尚子様 2’21”47(98アジア大会) 大会記録:リディア・シモン 2’23”24(99年) |
本紙 | BIB | 選手名 | 所属 | 自己ベスト | 直近の成績 | 寸評 | ||
◎ | 1 | リディア・シモン(26) | ルーマニア | 2’23”24 | 99・8・29世界選手権 B 2’27”41 |
99・1・31大阪 @ 2’23”24 |
98・4・26ロンドン D 2’28”41 |
盲腸手術で不 安解消、万全 |
2 | ソニア・オベレム(26) | ドイツ | 2’28”02 | 99・8・29世界選手権 E 2’28”55 |
98・11・1アムステルダム A 2’29”30 |
98・8・23ブダペスト K 2’32”36 |
後方待機では 見せ場なし |
|
△ | 3 | エルフェネッシュ・アレム(24) | エチオピア | 2’28”52 | 99・8・29世界選手権 D 2’28”52 |
99・4・18長野 A 2’28”59 |
99・1・17ヒューストン B 2’37”05 |
ロバの再演 なるか |
4 | ルミニツァ・タルポシュ(27) | ルーマニア | 2’31”05 | 99・11・21東京 途中棄権 |
98マラケシュ(非常に怪しい) A 2’31”05 |
97・1・5マラケシュ A 2’31”13 |
エントリーは よく見かけるが |
|
欠場 | 5 | ヴィヴィアニ・デ・オリヴェイラ(30) | ブラジル | 2’31”39 | 99・4・18ロンドン H 2’32”17 |
98・11・1ニューヨーク F 2’35”12 |
欠場 | |
欠場 | 6 | エリカ・オリヴェラ(23) | チリ | 2’32”25 | 99・7・25ウィニペグ @ 2’37”41 |
99・4・18ロッテルダム D 2’32”25 |
97・4・20サンチアゴ @ 2’38”22 |
欠場 |
7 | スーザン・ホブソン(41) | オーストラリア | 2’32”43 | 99・10メルボルン @ 2’33”28 |
97・11・30東京 H 2’33”38 |
97・7・13ゴールドコースト @ 2’32”43 |
豪州では代表 ボーダー? |
|
8 | ヴィオレッタ・クリザ(31) | ポーランド | 2’33”44 | 00・1・16ヒューストン B 2’34”14 |
99・11・21東京 22 2’44”03 |
99・10・24Echternach @ 2’35”54 |
世界を股に かけるハスラー |
|
9 | 王秀傑(26) | 中国 | 2’33”52 | 98・10・10北京 C 2’33”52 |
97・10・4北京 J 2’34”13 |
自己ベストな るか |
||
○ | 31 | エスタ・ワンジロ(22) | 日立 | 2’25”40 | 99・8・29世界選手権 J 2’29”36 |
99・1・31大阪 B 2’25”40 |
96・8・18シドニー B 2’39”19 |
スタミナ不足 さえ克服すれば |
32 | 安部友恵(28) | 旭化成 | 2’26”09 | 99・8・29北海道 A 2’33”45 |
99・1・31大阪 E 2’27”05 |
98・8・30北海道 A 2’31”12 |
高速レースには 疑問符 |
|
× | 33 | 浅利純子(30) | ダイハツ | 2’26”10 | 99・8・29世界選手権 O 2’31”39 |
98・11・15東京 @ 2’28”29 |
98・4・19ロッテルダム A 2’26”11 |
夏の特訓での 真価出せるか |
34 | 小幡佳代子(28) | 営団地下鉄 | 2’26”18 | 99・8・29世界選手権 G 2’29”11 |
99・1・31大阪 C 2’26”18 |
98・10・11シカゴ C 2’28”39 |
調整充実 自信みなぎる |
|
× | 35 | 有森裕子(33) | リクルートAC | 2’26”39 | 99・4・19ボストン B 2’26”39 |
96・7・28アトランタ五輪 B 2’28”39 |
95・8・27北海道 @ 2’29”17 |
奇跡は起こるか |
▲ | 36 | 弘山晴美(31) | 資生堂 | 2’28”12 | 98・3・8名古屋 B 2’28”12 |
91・3・3名古屋 33 2’51”36 |
風邪の影響 に一抹の不安 |
|
欠場 | 37 | 小川ミーナ(25) | 日立 | 2’28”47 | 99・3・14名古屋 I 2’34”48 |
98・1・25大阪 C 2’28”47 |
97・3・9名古屋 D 2’30”20 |
欠場 |
38 | 矢田多美(27) | スズキ | 2’29”45 | 98・4・5パリ B 2’29”45 |
97・11・30東京 N 2’37”16 |
97・1・26大阪 K 2’33”54 |
国内で30分 切れるか |
|
39 | 宮崎安澄(24) | 積水化学 | 2’30”06 | 98・11・15東京 B 2’30”06 |
腸脛靭帯痛め 苦戦は必至 |
|||
欠場 | 40 | 寺崎史記(24) | デオデオ | 2’30”42 | 99・9・26ベルリン E 2’30”42 |
99・3・14名古屋 22 2’41”20 |
98・9・6シドニー A 2’35”55 |
欠場 |
欠場 | 41 | 岡本治子(25) | ノーリツ | 2’35”02 | 99・5・2トリノ C 2’35”02 |
99・1・31大阪 N 2’35”53 |
98・1・25大阪 Q 2’37”00 |
欠場 |
【リーフの懺悔(笑)】
(2000.1.30)
☆まあ、今回は順当ですから、◎−▲で的中といってもそんなに自慢できないですね。 ☆でもオベレムの予想なんかピシッと決まっててよかったっしょ?しょ? ☆恵寿多が序盤出てこなかったから普通の高速レースになっちゃいましたよね。視聴率的にはよかったでしょうからいいんですけどね。名古屋ではまた破天荒なレースになるよ、きっと。 ☆まあこの勢いで男子の東京国際も頑張りたい(独立のページは作らないけど)ですね。もの凄く難解ですよ、2月の東京は。 |
(2000.1.30 10:00確定)
【総評:シモン、ワンジロ、弘山の三つ巴か】 ☆まずは、トライアルともいえる宮崎女子ロード及び東京ハーフの成績を見てみましょう。 (1月6日:宮崎女子ロード) 5位弘山晴美 70:49 10位小幡佳代子 72:43 14位安部友恵 73:15 23位矢田多美 74:06 36位小川ミーナ 75:50 (1月10日:東京ハーフマラソン) 2位エスタ・ワンジロ 67:41 4位リディア・シモン 68:34 7位ルミニツァ・タルポシュ 71:32 とまあ、宮崎は20度、東京は7、8度等コンディションの差はありますが、やはりシモンさんと恵寿多の有利さには変わりないでしょう。日本勢苦戦。 【外国招待選手を斬る】 ☆まずは3連覇を狙うリディア・シモンからですが、まず万全です。東京ハーフでは4位に終わりましたがきっちり68分台、しかも自己ベストを更新しているので全く問題はありません。無駄の無い走法はスピードを42k維持できることでしょう。常にレース中の腹痛に悩まされていた感がありましたが、世界選手権後に盲腸の手術をしたということで不安要素も減り、アクシデントで負けるということもなさそう。ということで3連覇は濃厚です。ただ、後半のスタミナ強化のためと今年は1k増量して望むそうで、そこが裏目にでなければいいのですが。藤村信子さんのコラムにありましたが1月に体調を崩していたらしいという情報もあり、また、ロンドンマラソン出走という情報もあり、ここになって本当に万全かと言われた時に少し「?」というところもあるのですが、どちらにしても優勝候補筆頭であることは間違いないです。 ☆その他の海外招待選手ですが、世界選手権5位アレム、6位オベレムと一見豪華に見えるメンバーを揃えてきました。しかしベストタイムからいうとまだまだ二線級。今回の世界選手権のレベルがうかがえるというものです(失礼!)。あのような展開ですら最初から先頭集団に付いて行こうという気も無くマイペースで走り結果的にタナボタ6位に入っただけのオベレムは全く恐くありません。競技場を出る頃には視界から消えてそのままでしょう。しかしながら古館さん曰く「ロバの同胞」アレムについてはまだまだ未知の力を秘めていそうで要注意という感じがしてなりませんので連穴にしておきます。。あとは…、もういいっす。こんな面子なら招待せん方がましちゃうかという気がして仕方ありません。頭数だけ揃えてもなあ…。 【国内招待選手を斬る】 ☆恵寿多ことエスタ・ワンジロは国内招待なのでこちらに記載です。さて、前哨戦となった東京ハーフではシモンさんに53秒差をつけて先着しましたが、これでこそ予想が面白くなるというもの。つまるところシモンさんとの優勝争い予想は、「恵寿多のスタミナが最後まで持つのか?」という永遠の命題に突き当たるわけです。恵寿多のスピードはハーフで世界トップクラスということが証明されていますし、マラソンでは35k以降に課題があるということも99大阪、99世界選手権で露呈しています。この点判断は難しいですが、ボクはこの際「スタミナをつけることは一朝一夕では難しい」との立場に立ち、シモンさん本命・恵寿多対抗という印にいたしました。 ☆単穴には、日本期待の弘山晴美さんを持ってきました。ただ問題は昨年末からのケガと風邪による体調不良が本番にどう影響するかというところです。昨年の日本選手権の1万mで山口衛里選手らを置き去りにして優勝したのは記憶に新しいところです。マラソン練習のためかそれ以降の戦績には少し不満を抱かざるを得ないところもありますが、12月中旬までは順調に来ていたということですし十分戦える状態にはあると思いますが。…やはり体調を崩した影響が心配ではあります。 ☆宮崎安澄さんについては、小出門下生はマラソン2走目に絶大なる成果をあげてきている(有森:91大阪2位→世界選手権へ、鈴木:97名古屋2位→世界選手権へ、高橋尚子様:98名古屋優勝→アジア大会へ)ので注視する必要があるとは思いますが、足首の故障の度合いが欠場も考えたくらいということだそうですので、評価を下げました。 ☆あとは…、そうですね、宮崎女子ロードで凡走した安部、小幡、矢田各選手は既に論外という判断をしております。…ただレース直前になって小幡さんから自信に満ち溢れるコメントが出てきているのが予想屋としては気になって仕方がないですね。 ☆残りは浅利さんと有森さんですが、まず有森さんはやっぱダメでしょう。まずボストンの2時間26分台は割り引く必要があるでしょう。それはボストンで2時間23分台を出してきたロバさんやエゴロワさんが東京では並みの強豪ランナーに成り下がっていることを考えれば理解していただけるかと思います。有森さんの実力は日本のコースでなら2時間28分台位ではないかというのがボクの見解です。それから浅利さんですが、ここの判断が難しい。ダイハツ首脳陣のビッグマウスぶりは無視するとして、世界選手権前にスピード練習を積んできたことは事実でありますからこの事実に目をつぶるわけにはいかないと。ただ…、どうだろうなあ…。浅利さんがシモンさんや恵寿多に勝てるシーンが想像できないんだよな…。まあ、世の中何が起こるかわからないということで2人には注意を打っておきましょう。 【レース展開を斬る】 ☆注目のレース展開ですが、シモンさんは自分ではレースを作らないと思います(リビウ・コーチが2時間17分台を狙うと言っているので自分からぶっとばす線も浮上していますが)ので誰かがペースを作る必要があります。その点、恵寿多はロルーペ先生、チェプチュンバといった世界の超一流とタイム的に伍さないとケニヤの五輪代表の座が危ういですから積極的に行かざるを得ないでしょう。飛ばす恵寿多、それにシモンさん、弘山さんあたりが付いて行くことになるのでしょうが、全ては最初の5kの恵寿多のペースにかかっています。最後までスタミナが持つかわからない恵寿多としては、最初から独走に持ちこみたいところです。思いきって最初の5kを16分丁度位でぶっ飛ばすと、物凄くレースが面白くなるんですけど。ということで高速の中での我慢比べということで我慢比べに参加すらできない選手は多数出てくるでしょう。個人的には弘山さんがシモンさん、恵寿多の壁のどちらか1枚を破るだけで上出来だと思っています。後の人は参加するだけ。自己ベスト目指して頑張って欲しいと思います(笑)。 |
【過去のレース模様】
(1999年)
最初の3kは10分36秒というスローな出だしも、ロードに出てからペースが急激に上昇。パメラ・チェプチュンバ(ケニア)と掛端美歩(営団地下鉄)がぐんぐん集団を引っ張っていたためだ。そのままのペースで10kまで行ってしまったため、4kで伊東真貴子(第一生命)。5k過ぎで安部友恵(旭化成)といった名の知れた選手でも早々と後退するケースが目立つ。14kを過ぎてP.チェプチュンバと前年の北海道で優勝した山口衛里(天満屋)が後退し、15kでは早くも先頭集団は8人になった。 15k以降は掛端のペースも鈍ったため、集団のペースが落ち込む。20kの給水で後ろから迫っていたニコル・キャロル(豪)に追いつかれる。キャロルがそのままのペースで行こうとしたため集団はそれに付き集団に取り込んだ。ここで掛端は力尽き後退した。人数は変わらず8人で25kまで通過。大阪城内で力の落ちるパトリシア・ハルドン(メキシコ)が置いて行かれ、30k手前で藤川亜紀(ラララ)も集団から脱落。 30kの給水で一気にペースアップ。テグラ・ロルーペ(ケニア)とリディア・シモン(ルーマニア)にエスタ・ワンジロ(日立)が何とか対応。小幡佳代子(営団地下鉄)も懸命に付く。市川良子(JAL)は脚がつったこともありずるずる後退。粘っていた小幡も31.5kで力尽きた。ワンジロも32k前くらいからじりじり引き離され優勝争いはロルーペとシモンの一騎打ちとなった。 33k過ぎで一旦ロルーペが仕掛けて5mほどの差をつけたが、シモンはあわてず1kほどかけてその差を詰める。ロルーペは37kで再び仕掛けたが1度目よりも効果はなくすぐに並走となる。結局長居運動公園まで勝負は縺れ込んだが、最後の2.195kを7分丁度でカバーしたシモンのペースの前にロルーペは残り約1k地点でギブアップ。遂にシモンが大会新記録で2連覇を達成、ガチンコ勝負でロルーペを倒したことで一気に世界の超一流の仲間入りを果たしたのであった。 優勝 リディア・シモン 2:23:24 2位 テグラ・ロルーペ 2:23:46 3位 エスタ・ワンジロ 2:25:40 4位 小幡佳代子 2:26:18 6位 安部友恵 2:27:05 7位 藤川亜紀 2:27:42 9位 市川良子 2:32:10 11位 山口衛里 2:32:15 14位 伊藤真貴子 2:34:18 |
(1998年)
普段であればペースペーカーとおぼしき外国人選手がレースを引っ張ってくれるのだが、今回はそれがなくがんじがらめの出だしになってしまう。淡々とレースはスローな展開で続き、20k地点では先頭集団は15人。中間点を過ぎてからようやくカトリン・ドーレ(独)、テグラ・ロルーペ(ケニア)、リディア・シモン(ルーマニア)が先頭を引っ張り始めて集団に活が入る。25kを迎える頃には先頭集団は10人に絞られた。しかしペースはまた落ち着き、後方から先頭集団に追いつく選手も出てきて30kでは先頭は11人になった。 32.5kの給水でようやくレースが動く。まず逸見八重子(国士大)が力尽き、33kで小幡佳代子(営団地下鉄)が離されていく。34k過ぎではアドリアナ・フェルナンデス(メキシコ)、神田香織(ダイハツ)も遅れ先頭はこれで7人。35kの給水ではナタリア・ガルシコ(ベラルーシ)が遅れこれで6人。38kから市川良子(JAL)とロルーペがじりじりと離されて遂には優勝争いはドーレ、シモン、後藤郁代(旭化成)、小川ミーナ(日立)の4人に絞られた。 40kを過ぎてドーレ必勝パターンのスパート。後藤がこれに付き、シモンは一歩引いて虎視眈眈。小川は既に一杯。残り1kで後藤も一杯になったところで今度はシモンが前に出てイニシアチブをとる。このまま競技場前でドーレを振りきり大阪初優勝を飾った。 優勝 リディア・シモン 2:28:31 2位 カトリン・ドーレ 2:28:38 3位 後藤郁代 2:28:43 4位 小川ミーナ 2:28:47 5位 市川良子 2:29:29 7位 テグラ・ロルーペ 2:30:26 |
(1997年)
ペースメーカーとおぼしきエスタ・キプラガット(ケニア)が先頭を引っ張る前半、20kを迎える頃にはそのキプラガットを先頭に11人の集団、中間点までにさらに2人が脱落し9人に集団はスリム化する。 22k前でキプラガットがこのレースで再三見せた飛び出し(なのか指定されたペースを守ろうとしていたのか)を見せる。これに原万里子(富士銀行)と高橋尚子様(リクルート)がついていく。ヴァレンティナ・エゴロワ(ロシア)、カトリン・ドーレ(独)、レン・シューチュアン(中国)、リディア・シモン(ルーマニア)の4人は後方待機、小松ゆかり(天満屋)、野村洋子(資生堂)がその後ろという展開。一旦先頭についていた高橋尚子様は下がり始める。 25kの給水でキプラガットは御役御免となり、残された原の一人旅が始まる大阪城内。高橋尚子様はここで後続の集団に追いつかれて、2位集団はレン、高橋尚子様、ドーレ、シモン、野村、エゴロワの6人に。城内でのドーレのペースアップに高橋尚子様と野村が後退、28kでシモン、レン、エゴロワも突き放し単独2位に浮上。一方エゴロワは30kで3位集団からも後退し結局途中棄権に終わる。 31k前でドーレがついに原を捉える。原はもう一度引き離そうとするがすぐに付かれて並走状態に。こうなると地力の差がものを言う。36.6kでドーレが満を持してスパートした時には原にはもう力が残っていなかった。ドーレの完勝で大阪2連覇達成であった。 優勝 カトリン・ドーレ 2:25:57 2位 原万里子 2:26:54 3位 リディア・シモン 2:27:04 4位 レン・シューチュアン2:28:54 7位 高橋尚子様 2:31:32 |
(1996年)
阪神大震災のため2年ぶりのレース。スタート直後にディフェンディングチャンピオンの安部友恵(旭化成)が転倒するというアクシデントでレースは始まった。序盤はヘルビック(ポーランド)が先頭を引っ張り、安部も4kで追いつき先頭集団は20人弱で形成された。当時はまだまだ二線級だった小幡佳代子(営団地下鉄)は6kで、山口衛里(天満屋)は19kで後退し、20kで先頭集団は12人に。25kでこのレースを引っ張っていたアンジェリナ・カナナ(ケニア)が御役御免とばかりに完全に後退し、11人のまま大阪城でも大きな動きがないまま30kを迎える。 30k過ぎの給水を境にようやくレースが動き始める。鈴木のペースアップに集団は縦長になり、照沼由香(ヱスビー)、近平早苗(四国電力)、岡本幸子(沖電気宮崎)、そして藤村信子(ダイハツ)が脱落し7人、33k前でアヌタ・カトゥナ(ルーマニア)も遅れ、ここで優勝争いは6人に絞られた。 35kをの給水を利用して、カトリン・ドーレ(ドイツ)がペースをあげる。これに対応できたのは鈴木博美(リクルート)と後藤郁代(旭化成)だけ。モニカ・ポント(スペイン)・安部・前年の世界選手権盛山玲世(芙蓉)の3人は優勝戦線から脱落した。 36kにドーレがさらにペースをあげる。後藤はこれには対応できず、鈴木も10m位の差で38kまでは耐えたのだがついにはここで力尽きた。ドーレの前に日本勢は完敗、鈴木は選考レース最高タイムを叩き出しながらも人身御供のごとく代表落ちを喫してしまったのだった。 優勝 カトリン・ドーレ2:26:04 2位 鈴木博美 2:26:27 3位 後藤郁代 2:26:37 4位 モニカ・ポント 2:27:53 5位 安部友恵 2:28:00 6位 盛山玲世 2:28:13 |