講義アンケート

 感想:
 アンケート項目の作成、実地方法にも委員として関わっていたこともあり、
実地の意義や効果にも興味があった。また、結果の使い方に関しては、多くの議論が
あった。私の意見としては、実地することは良いと思うが、それに多くの時間を費やすほどの
価値は無い、それならば、「なるべく同じシステムで容易に実地していけるような形式を
作ることを目標にすべき」 といったところだ。一般に、アンケートは必ず、目的や期待を持って実行
されるものゆえ、その講義に関わらない者が結果を解析して何かに使うということに対し、
慎重になるべきだ。仮に記名のアンケートにしたとしてもその信頼性の評価自身に困難な
問題が多い。 しかしながら、効果がどうであれアンケートは実地しないよりも実地したほうがよく、
それは何年か実地するうちにその傾向などから、何かに役に立つことがごく稀にあるかもしれない
からだ。したがって、気楽に簡単に実地できることが重要であり、少なくともその講義に関わらないもの
が中味に干渉することは無理があるだろう。 もちろん、実際一番参考になるのは記述式のコメント
のほうではある。 学生が自分たちで責任を持って学生自身で実地していけるようになれば、
また違った意味も生まれ、学生自身の自覚も成長することに繋がるであろう。

以下に、2年間続けた講義科目についてのアンケートの結果を載せておく。実は、実験的もくろみもあり
2年目のほうが、いわゆる講義の内容量はやや減らし、ビデオなどを取り入れる割合を多くした。
この講義は専門科目の講義でしかも、「応用、、、」ゆえ、「基礎、、、」を履修していることが聴講条件
ゆえ聴講人数は10−20人くらいになる。

また、データは無いが教養の物理学の講義(百人規模)に対するアンケートも3年続けて行ったことがある。
実は1年目のものが一番良く、講義にもなれていった2年目でさらに張り切ったつもりの2年目の
アンケートは、めちゃくちゃな書かれようで、(いい講義であるという)反応が、一部を除いて見ら
れなかった。これは、講義内容や試験を厳しくしたせいもあるであろう。

 総じて、単位取得の厳しい講義の評判は良くない。また、簡単に単位が取れる講義よりも、
やや作業が課されること、面白くて飽きない話が人気があることは確かだ。市民講座と同じことだ。
しかし、何を学び取れたかが重要であろうが、それをアンケートで調べることはできない。


アンケート項目

応用解析力学(2001年度) 教員へのメッセージ
応用解析力学(2002年度) 教員へのメッセージ

応用量子力学(2001年度) 教員へのメッセージ
応用量子力学(2002年度) 教員へのメッセージ

物理学の基礎I(2002年度、機械工学科1年) 教員へのメッセージ

参考文献: 
中澤清、大学の物理教育 10(2004), 189,
豊田秀樹・中村健太郎、心理学研究 72(2004),109

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