南風のたよりNo28


    南の島の話し・・・暑い、まだまだ暑いドゥマゲッティー 


      道路工事

    ここしばらくドゥマゲッティーからシアトンの近くまで日本のODAによる・・・らしい、道路の鋪装工事が続いていた。鋪装はほぼ終わって、今は側溝とかの付帯工事をしていた。日本の道路工事の技術は素晴らしい・・・・? らしく、本当に走り易くなった。軽トラの振動が以前はもろに軽トラだったのだが、道路が変わってから平成元年式のカローラくらいの振動と騒音になったような気がするのは、単なる錯覚か。
    フィリピンの道路工事の力仕事は人力による所が多い。例えば側溝を作るとしても日本のように、小型のパワーショベルで掘り進んでU字構を埋めるような合理的な方法はとらない。取れないのかも知れない。たぶん、道具が無いのだと思う。
    ではどうするのかと言うと、人力で穴を掘り進み、掘った溝にプライウッドで型枠を組み、ナマコンを流し込む。これを全部人力でやる。溝掘りの武器はスコップ一丁である。また、ナマコンはミキサー車がどっと運んで来るのでは無く、エンジン式の小型のタンクで現場で作るのだった。しつこく説明すれば、砂を震うのも人力である。
    出来上がった道路にはセンターラインが引かれる。流石にこれは手書きでは無くなった。かと言って日本のようにトラックの上に器材を設置して自動で引かれて行く物では無い。細かい仕掛けは分からないが移動は人間の人力であった。先に「流石に」と書いたのは、実は春先に見た線引きは手書きだったのである。長方形の木型を道路に置いてその上から刷毛でペンキを塗っていたのだった。これを延々とくり返して行くのである。  

    郊外型スーパー

    ドゥマゲッティーでは初の、たぶんネグロスオリエンタル州でも初だと思える「郊外型スーパーマーケット」ができた。市内中心部で繁昌しているドゥマゲッティーで唯一の都市型デパートメントストア−「スーパーリ−プラザ」が出店したのである。
    小さな地方都市のドゥマゲッティーだから、郊外と言っても距離はすぐそこ、という感じなのだが、一応周りは野ッ原で、椰子の木の林を切り開いたので、郊外ではある。
    その新リ−プラザに入ってみた。スタイルとしては日本で言う「アウトレットタイプ」である。天井が高く、商品も脚立を使ってとらなければならない位置まで積み上げてある。もともと小柄な人が多いフィリピン人には、圧倒的迫力として商品が迫って来るように見えるらしい。しかし、ちょっとだけ文句をつければ、通路の幅が狭過ぎてカート同士がすれ違うのが窮屈である。レイアウトの時に色気を出したのかどうか?
    売っている物は既存の店とほとんど変わらないが、ドゥマゲッティーでは陳列方法が新鮮なので、地元の人は何か違う物が売られているかのように錯覚させられると言う。そして、きれいに陳列されている為かどうか、価格は市内店鋪より少し安にもかかわらず、高いと感じていた。その感じている事をすぐ口にするのがフィリピン人である。また、そのまた聞きの話に尾ひれがついて、はるか遠くまであっという間に伝播するのがフィリピンである。そのせいかどうかは分からないが、郊外型「リ−プラザ」はいつ行っても客が少ない。
    私としては、店の前に車をとめる事はほとんど絶望的な市内の「スーパーリ−プラザ」より格段に便利なこの店の方が有り難いのだが、とにかく空いている。私の勝手な推測なのだが、ここドゥマゲッティーでは自家用車で買い物に来られる人は相当少ないのだと思う。そして、ぽつんと一軒だけのこの店に来るよりも、何やかにやとごちゃごちゃ混在する街中の方が便利で居心地も良いのだろうと思う。
    アジア各国で伸びている大手の「コンビニ」は、フィリピンでだけは苦戦していると聞く。コンビニはドゥマゲッティーにもある事は有るが、地元の「スティーズ」一軒である。これは当っていて、開店当初から比べれば店鋪面積は2倍になっている。私の勘ではもう少し売り上げがのびれば、今のコンビニの形態を脱して、普通のスーパーに変身するだろうと見ている。

    郊外型レストラン

    ドゥマゲッティーの郊外にもレストランは有る。しかし、日本人が描くイメージの郊外型レストランは無い。郊外型飯屋と言う方が正しいかも知れない。理由は、やはり車の普及率と、所得だと思う。100ペソは今日のレートで240円であるが、この金が有れば1週間分の米が買える。チキンバーベキューを一家で食べに行けば、いくら節約して食べても5人家族なら300ペソはかかるだろう。その金額は1週間分の一家の食事代に匹敵する。
    私が個人的にドゥマゲッティー初の郊外型レストランと認定した物は、先に書いた「リ−プラザ」の向かえに有る。これでなんとなく想像がついてしまったと思うが、たぶん「コバンザメ」を当て込んだのだろうと思う。そしてそのもくろみは外れたのだろう。客は昼飯時の少しの間混むだけである。
    下の写真は街中の大衆食堂のくし焼きの炉の写真で、焼かれているのは1本5ペソのブタ肉のくし焼き「トシーノ」である。もうもうと上がる煙りは甘ったるく絡み付くような感じがする。炉の前では楽しそうに笑いながら、本当に何が可笑しいのかと思う程良く笑う彼女達が、くし刺しの肉を焼いている。
    この日MASAYA-DSのスタッフとお客さんと6人で食事をした。写真には写っていないチキンバーベ−キューを各自2本、トシーノを20本位。手作りソーセージのチョリソ−を5〜6本、ビールを15本位呑んだ。料金は1600円だった。


    焼肉・焼き鳥・めんこい娘



    焼肉・焼き鳥・良い匂い

    では、また。

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