『正式契約』

「運命の日」の翌日からのKさんの動きは私たちの期待以上のものでした。 「新学年のスタートに間に合わせたい」という私たちの願いに応えるべく連日自らグアムに土地
探しに出向いて頂きました(同じ福岡県だけど結構遠いんです)。 行き先からも何度もTELを頂き「今、○○通りの角の青い屋根のお宅の裏の空き地に居ますが、ここ
の土地はご覧になられましたか?」といった事を何度も何度も・・・。 地元の不動産屋もくまなく回って下さり・・・。 会社の立場だったら、福岡市エリアの担当者の協力
を得た方がいいとか系列の不動産部門を動かした方がいいと判断するでしょうね。 そっちの方が「見た目の効率は良さそう」だから・・・。 でもそんなKさんの力があったか
らこそ2週間程経った日のこと・・・・・・。

「地元の不動産屋さんで聞いた情報なのですが、1人暮らしのおばあさんが家を売却したいと不動産屋さんに相談されているようです。 ご希望の広さよりちょっと狭く50
坪程なんですが、南西の角地で、詳細の住所は青山○丁目○番です。 もう少し詳しく情報を集めて帰り次第再度TELします。」という第一報を受けました。 この報
告を受けた妻は私の携帯にメールを・・・。 場所は希望地域のど真ん中。 それに角地!(角地なんて視野にありませんでしたから)。 ちょっと狭いけど・・・資金のない
私たちにはむしろ好都合!?

その夜、Kさんは「その土地」の情報を持って我家に来て下さいました。 売主のおばあさんは、数年前にご主人がお亡くなりになり1人暮らしをされているのですが、高齢
なこともあり娘さんのご家族と同居されることになったそうです。 出来れば早く引越しをしたいとのご意向もあるとのこと。 ただ、価格が若干高額(坪単価的に)で、この約
半年で知ったこの地域の実勢相場より坪当たり5万円近く高かったのでした。 それに私たちは「三井ホームで家を建てなきゃいけない」ので今おばあさんが住まれている
古屋は取り壊さなきゃならない・・・そう!撤去費用が別途必要になるのです。 「チャンスを逃したくない!何と言っても角地! 考えようによってはちょうどいい広さ! 希
望地そのもの!・・・けど、撤去費用を仮に土地代として加えて計算すると坪単価はデタラメに高い!・・・どうしよう!どうしよう!・・・それに時間もない!」。 Kさんも一
緒に随分悩んで頂きました。 相手あっての交渉事。 言い方を間違えては何もかもパーになるし。 夜9時位からこの話を初めて結論が出たのが12時を少し過ぎたこ
ろ・・・。 「100万円値引きを申し入れしましょう。 こちらは撤去費用が発生するのでその分だけでも・・・」というのが結論。

早速、次の日Kさんから相手方の不動産屋さんに交渉して貰い、売主の回答を待つことに。 ・・・3日程経って相手方の不動産屋さんからKさんに連絡があり、「おばあ
さん自身はそれでも良いとおっしゃって下さっているが、連帯相続人でもある娘さんがおばあさん自身も引越しの費用がかかったりするので50万引きではどうか?との申し
出がありました」とのこと。 「これ以上値引き交渉にこだわるのは得策ではない」と判断した私たちは、すぐさまKさんに「それでOKです。 話を進めて下さい。」とお願いしま
した。 連絡は素早く関係者に行き渡り、土地売買(古屋付き)の契約日が10/27(相手方の不動産屋さんにて)に、併せて引渡しが11/30に設定されました。

その週末の土曜日、住宅展示場ではなく三井ホームの事務所(サイパンのリーガロイヤルホテルというホテル内に事務所があります)で三井ホームとの「建築工事請負契
約書」に署名しました。