南風の写真便り

       

〜MDS サンタモニカビーチ支店パート2〜


   サンタモニカビーチリゾート・MDS

 MDSはほぽ完成したが、結局、夜ごとの宴会場の場所がビーチに移っただけで、ダイビング屋としては今日も暇であった。
何の為のビーチ前ダイビングサービスなのかは益々意味不明になりつつある現状を鑑み、私はひたすら明日を憂い・・・しかし、今夜も酔っぱらう。
結局、率先して酔っぱらうのであります・・・毎晩の事であります。時にはお客様も巻き込んでの宴会なのであります・・・お客様ゴメンなさい。
私がドゥマゲッティーに居る間は、ほとんど毎晩、と言うのがちょっとナニでありますが、どうせ私はアレでありますから、まぁ、しょうが無いか、と。
でも、どうですか?物干を作って、ダイビング機材なんか干していたら、まるでダイビング屋のようではありませんか?・・・あれっ?宴会屋かと思っていた。
写真の右下を見て下さい・・・砕けた珊瑚と石を拾って来て、シャワーの時の水はけを良くするのに細工をしました。
これがとても南国チックで素敵なのであります。しかも、とても実用的で、良い具合であります・・・勿論スタッフの手作りです。
材料は、アントゥーランへダイビングに出かけた時に、米袋に三つ分、ボートに積んで来た物で、無料です・・・取って来て良いのかどうか?





  シャワーを浴びるトーピン

 サンタモニカのビーチでダイビングのすべてを完結する為には、どうしてもシャワーが欲しかった。
ホテルのプールサイドでシャワーは使えるのだが、なんだかいつもいつも他所様のシャワーを使うのは何となく気が引ける。
デリケートな日本人の私だけかと思ったら、トーピンも嫌だ、と言う・・・ノノイもそう言う。
しかし、奴らは家がすぐ裏だからシャワーでは無いが水浴びは出来る。
従って、彼らの事態は私程に深刻ではない。
私が日本に帰っている間にジェフリーが、この前のお客さんから頂いたチップで材料を買って、皆の手作りで作ったのだ。
良い奴らじゃ有りませんか・・・フィリピン人は本来温かい心の持ち主が多いのです、と信じたい所ですが、真実はこうです・・・。
ダイビングが終わってからゆっくりとシャワーを浴びたい私は、一時、マングナオの家に戻っていました。
その間にスタッフはサンタモニカのプールサイドで機材を洗い、干して、シャワーを浴びて着替えて私が戻るのを待つのですが、一度家に戻った私はなかなかビーチに戻って来ない訳です。
時には缶ビールなんかプシュッとやってみたりして、寝てしまったりと・・・。
そんな訳で、すべてをビーチで完結させて、ビール代を払わせる前に私を逃がさないようにしたいと言うのが本音なのであります。
もう一つ、彼らの芸が細かいのは、下の方には蛇口を付け、機材洗いの他に、宴会で使った食器もすぐに洗えるように、と言う事が真相なのであります。
 



アントーランの白砂

 ここのビーチはいつもスルー海方向から風が強く波が高い。
ボートキャプテンのリチャードが一生懸命ボートを押さえている。
アントーランのビーチには今の所何も有りません・・・写真の通りの何も無いビーチです。
この日のお昼には焚き火をして、途中で釣って来たバルー(ダツ)を焼いて食べました。
痩せこけた野良犬が匂いに誘われて現れましたが、その姿は昔のフィリピン野良犬を彷彿とさせる、毛の抜けた貧しい犬でした。
今時は、アポ島にもドゥマゲッティー界隈にもこんなみすぼらしい犬は見られません。
それほど人気の少ない、素朴な場所なのです。
でも、ビーチの上の土地はアントーランのホテルが買い占めていて、今、盛んに増築を進めています。
ビーチそのものは国の所有なのですが、いずれはフェンスを張られ入れなくなるでしょう。
フィリピンも、ドゥマゲッティー界隈も、こうして段々居心地が悪くなるようです。
染みる様な青と白の風景にコンクリートの建物は無用なのですが・・・。




  奥が深いよ・・・ドゥマゲッティーは

 いや、なんとも・・・ええ、そう言う訳で、また飲み場所が増えてしまいました。
写真は手持ちなのでブレていますが、まあ、ちょうど良いでしょう。
バイク仲間のラムズがプロデュースするマングナオのバンドが出演しているので観に行ったのです。
が、バンドはどうせ家の近所の娘っ子と野郎っ子どもなので、聞き飽きているし、見てもつまらないのが本音であります。
なので、一本だけ付き合うか、と言う事で立ち寄ったレストラン&バーでした。
家からはすぐ近くで、酔っぱらっても直ぐに帰れる、安全な場所です。
と、言う事で、サンタモニカビーチでしたたかに酔っぱらった帰りに寄り道して、写真の様な情景に出会ったのであります。
いやいや、多くは語りませんよ・・・まだ調査中の場所ですからね。
ま、何を調査するのかは皆様の勝手な想像を膨らませて下さい。

 あっそうだ、彼女らの写真を撮ったら、近くで飲んでいたイギリス人のおっさんに叱られました。
二人のイギリスおっさんが飲んでいたのですが、片方が何だか陰気なおっさんで、ブツクサ言いながら怒っていました。
もう独りのおっさんが言うには、カウンター内の女性に話しかけるタイミングを私がぶち壊した、と言う事らしいのですが・・・。
しかしですよ、間もなく閉店間際に未だ声がかけられていないイギリスおっさんには、チャンスは無いと思うんですが。
それとも、日本人のヘンテコな英語で言う冗談に彼女らが笑っていたのが気に入らなかったのでしょうか?




 オープンエアー・レストラン・・・?

 はっきり言ってドゥマゲッティーの食べ物は何をとっても美味い。
家庭料理も、レストランでも屋台でも、すべてがマニラやセブより数段美味い。
もっとも、寿司だの焼き肉だのと言うのは問題外で、フィリピン料理の範疇が前提だが。
魚も鶏も豚も野菜も、ドゥマゲッティーのチャンゲ(市場)が有る限り天下無敵だと思う。
例えば魚は、セブではどんなチャンゲに行っても、半日以上も氷付けにされた物しか売っていない。
しかし、ドゥマゲッティーでは夕方の2時間だけ店を出す露天では、数時間前に水揚げして運び込んだ魚を売っている。
そんな訳で、いつも新鮮な魚や肉ばかりを食べているのでセブの飯屋はなんとも私には堪え難いのだ。
と、言う事で最近はペライズの屋台のトシーノ(豚の串焼き)ばかり食べている。
食べ物は、トシーノ・チョリソー・アディダス・アタイ・バティコロン・イスダ・ノコス・・・などなど、結構多彩だ。
串焼きを選んで炭焼きしてもらい、テーブルとは言い難い台に皿を並べて食べる。
ビールは許可が無いので売っていない。
私は近くのサリサリでビールを買って来てここで飲む。
時々ぽん引きのチャーリーやディンディンもやってきて一杯ねだって行く。
ビール代も込みで、100ペソを超える事は無い。





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