南風のたよりNo74


    ドゥマゲッティー便り


       小さな、話題


     日本って・・・狭いの?

     フィリピン人と話をしていると、妹が日本に行っているんだ、千葉と言う所に居るんだ、お前、セ−シェルに有った事は無いか?などと言うのはしょっちゅうだ。以前の私なら無神経に「妹さんは何をしに日本に行っているの?」などと聞いたものだが、今はそんな不粋な事は言わない。ちゃんとした会社に勤めている妹ならこちらが聞くまでも無く、誇らしげに、まるで自分の勤める会社のように社名を言って来る。そうで無い時にはまず間違い無く妹は「ジャパユキ」だ。しかし、今は日本の法律が厳しくなってジャパユキは激減しているらしい。そのせいかどうか、ドゥマゲッティーの酒場にも日本帰りがちらほら見られるようになった。

       ガソリン高騰

     上がり続けるガソリンに引っぱられてドゥマゲッティーの物価全般が上がっている。年越しのパーティー用にと買いに行った豚がビックリする程値上がりしていた。私が南風の便りを書き始めた頃、レチョンバボイの小型の物は1800ペソで買えた。勿論焼き上がりの値段だ。今年の豚は4200ペソだった。円の値下がりも私の財布を直撃して、相乗効果でほぼ2倍なっているように感じる。発電を石油に頼っているネグロス島では電気代も上がっている。こちらも感覚的には2倍になった感じがする。私は家で電気温水器を使っている事もあって一月の電気代が2500円位になってしまう。これも痛い。

     軽トラが・・・。

     BOMBEE号・・・軽トラックの名前です。これがいよいよダメになって来たようだ。しっかりしているのはエンジンだけと言う感じで足回りがまずほとんどダメそうだ。荷台の後ろのアオリは錆びて腐って穴だらけのボロボロ。お見合い式のシートは片側の木が腐っていて、お客さんが迂闊に座るとひっくり返る。荷台の床には地面が見える穴が目立って来た。ここまで腐って来た車の動力系が全然ピンピンしていると言うのは驚異的な事だ。足回りにガタが来るのは無理も無い。ひどい時には350キロ積みの軽トラに1トンをこす荷物を積んで走るのだから。
    先日お客様をホテルに送る途中でタイヤがブッ裂けた。そのタイヤは昨年の10月に買った物だ。僅か3ヶ月足らずで山はすっかりすり減り、カーカスが見えていた。ヤバいなぁと思っていたらバァーンと来た。
    それで慌てて、取りあえず中古を2本買って来て取り替えておいた。そしたら、次のお客さんの時に、別のタイヤがまたバァーンといった。仕方が無いのでまた中古のタイヤを買って急場を凌いだ。まあ、エンジンとシャーシーがしっかりしているので、本気で金を掛ければまだまだ行けるとは思うのですが・・・。

     MP3プレーヤー

     ドゥマゲッティーに居る時にMP3プレーヤーが離せなくなってしまった。日本のネットオークションで3000円くらいで買った物に、1970年〜80年頃のフォークソングと言うのを入れて持ち歩いている。特に夜、聞きながら寝る事が多い。1日の終わりに日本語の歌を聞きながらウトウトするのは精神的にとても落ちつく。思考回路がフィリピン風になるのを多少は食い止めるようだ。

     サンタモニカ・ビーチリゾート

     久しくお客さんを案内するのを止めていたサンタモニカに、ご常連様のSさんが泊った。Sさんはサンタモニカのロケーションとプールサイドバーが大好きだったが、セブのダイビングショップが進出してきてからは、部屋によってはコンプレッサーの音に悩まされるのと、同時刻にダイバーがホテルに戻って来ると一斉にシャワーを使い、ほとんどお湯が出なくなるのに辟易して、サンタモニカは嫌だと言い出した経緯が有った。今回久しぶりに泊ってみて、改善された設備に納得していた様子。特にお湯の出は絶賛していた。
    今回Sさんは年末年始の、本来は日本人客が溢れる時期に泊ったのだが、今年は何だかサンタモニカに日本人が少なかった。快適だったのはそのせいかも知れない。

     時化が続くと

     何時ものようにお客様とラブアスへ行った。自慢の生け簀も蟹のプールも、氷の魚ケースにも目ぼしい魚の姿は無かった。かろうじて生牡蠣が有ったのでなんとか食卓の格好は付けられたが、なんともラブアスらしく無い有り様だった。時化続き、雨続きで魚が捕れていないからだと言う事だったが、それにしても年末年始の繁忙期に魚が入らないなんて事は以前は無かった。
    ラブアスの魚は以前はスピアフィッシングの漁師が供給していた。私の知り合いでスピアの師匠のロベルトも日没とともに漁に出て、夜8時頃には獲物を売りにラブアスに来ていた。しかし今では彼も漁を止めてしまった。ドゥマゲッティーの近場では潜っても売れるような魚が捕れなくなったのが原因だった。ラブアスでミルクフィッシュなどを食わされるのなら会えて行く必要も無くなってしまう。偶々だった事を祈る。

     米の話

     ドゥマゲッティーでフィリピン米を食べた日本人が、タイマイよりも美味いと言う事が多い。タイ米は焚きたてであっても不味いと言う。特に匂いが嫌だと聞く。私はタイで食べた米に何の違和感も感じなかったようで、美味いも不味いも感想を持っていないのだが、多くの人がタイ米を不味いと言い、フィリピン米をまずまず食べられる米だと言ってくれる。
    タイ米とフィリピン米は一見格好が似ているので一口に外米と言う言い方をされるが、この二つはまるで違うのでは無いかと思う。・・・と思うと歯切れが悪いのは、タイ米の事を良く知らないからだ。少なくてもフィリピン米は日本の米と同じジャポニカ種であることは間違い無い。長粒米なので格好は日本米よりもタイ米に似ているので誤解されるようだ。方やタイ米はインディカ種なのではないかと思う。
    ドゥマゲッティーで最高級の米を買って、その炊きたてを食べてみたら、香りの良さと食味の良さに驚く事でしょう。

     ロビンソンデパート

     ドゥマゲッティーの街中をサンタモニカ方向に向う時、チャンゲ(市場)の方から来る道と、カテドラルの前からセレスターミナルの前を通って来る道がぶつかる交差点がある。山側から来る道はバレンシアからの道だ。カーテックスとトシユキマートの角で分かってもらえるだろうか。この角の海側に向って広大な空き地にポツリポツリと牛が放牧されている所がある。ここにロビンソンデパートが進出して来ると言う。
    それで・・・と聞かれても、ただそれだけの話しです。

     プロビダ・ビーチリゾート

     一時期私もだいぶ誉めたホテルだったが、何だか、よそのダイビングサービスがホテルだけ利用するのは歓迎されていない様子だ。単なる思い過ごしかも知れないが・・・。MDSがプロビダに予約を入れると必ず前金を要求される。では、海外からネット経由で個人で予約して来る客にもデポ金を要求しているのかと言うとそうでは無いようだ。何で地元の、しかも、小さな屁のようなサービスとは言え御同業の予約でデポ金を要求して来るのか、釈然としない。テメ−・・・クリ○俺をナメテルなぁ・・・弱い犬は遠くでしか吠えないのだ。
    なので、MDSではプロビダは敬遠して行こうと思う。
    ア○ランド○レクションが送り込みをするようなので日本人客も増えるのかも知れないが、白人だらけのリゾートで落ちついていられる肝っ玉の太い、海外慣れしてる人以外はのんびり出来ないような気がする。因に、MDSのお客さんからの情報では、食い物は高い割には美味くは無いと言われている。プロビダ宿泊には英語力必修ですよ。

     スピアガンのゴム

     一時期止めていたスピアをまた始めた。それでも以前のようにタンク1本で50メートルも60メートルも魚を探して行く事は無くなり、もっぱらリーフエッジの回遊魚狙いになって、その成果はまるっきりと言って良い程無くなった。魚は簡単には捕れない方が良い。その方がお互いの為に良いと割り切って、捕る事よりも、銃を持って潜る時の緊張感を楽しんでいる。
    先日、余りにも魚に出会わないので、冷やかしにゴマモンガラを狙った。こいつは硬くて、相当な至近距離から打たないと刺さらない。まあ、ゴムが3段掛けにでもなっていれば簡単に打ち抜くかも知れないが。結局伸び気味のゴムを張った銃ではゴマモンガラの皮に刺さる事も無く、撃たれた奴は「何をしやがるんだ」とばかりに驚いて飛んで逃げた。問題は刺さらなかった事では無い。この情けない伸び切ったゴムを水中で引くのに四苦八苦する私の腕力がとても気になるのだ。

     ドゥマゲッティーの日本人会?

     そんなものが有るのかどうか私は知らないが、一昨年からドゥマゲッティーに住み始めたTさんが開店したコンビニの前で、結構な数の日本人が集まった事があった。普段ドゥマゲッティーに住む日本人とほとんど交流を持たない私だったが、当時まだ付き合いがあった日本人のKさんに誘われて出かけてみた。そこには見た事も無い日本人がほとんどで「へぇー、こんなに居たんだ、日本人が」と驚いた。その時の主役だったTさんは昨年日本に引き揚げた。コンビニはTさんの奥さんの妹さんが続けていたが今年の年明け直ぐから店は開かなくなった。あの時の日本人はまだ皆ドゥマゲッティーに居るのだろうか?
     WHY NOTの店先でも日本人会が開かれていることがある・・らしい。私はたまたま隣の席に座って自分のお客さんと飲んで居ただけなので詳しい事は知らないが、ジェフリーが言うには、1回目の集まりの時にはダイビング関係の日本人が結構集まったが、今日はだれも来なくて二人だけだったと言っていた。
    それにしてもTさんのドゥマゲッティー暮らしは短かったなと思う。    


    ではまた。


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