南風のたよりNo70


    ドゥマゲッティー便り


       ドゥマゲッティーへのアクセス

     セブからドゥマゲッティーへのアクセスは本当に良く変わりますが、今のところオーシャンジェットも安定している様子で、年末は一安心、かと思っています。
     オーシャンジェットも無ければ困るのですが、しかし、有ってもそれほど便利では無いと言う、微妙な存在で、セブを6時20分に出発して、ドゥマゲッティー着は10時15分〜30分頃と言う時間帯で、到着初日のダイビングに行くのには中途半端な時間です。
     料金は以前にも書きましたが、750ぺソです。その他に確実に荷物料金が取られます。そして、船に荷物を積むのにもポーターの手を借りる事になりますから、総額は900ペソ程度になります。今年の春頃までは500ペソで足りていたのですが・・・。
    船内の弁当も値上がりしました。ソフトドリンク付き100ペソだったものが150ペソになっていました。
     セブ発ボホール経由ドゥマゲッティー行きのオーシャンジェットが混むのはボホールまでです。どう言う訳か高校やカレッジや企業研修のセミナーなどの団体が良く乗っており、ボーホールまでは満員と言う事も珍しく有りません。この団体が降りた後はがらーんとした昔のオーシャンジェットに戻るのですが、当日券を買って乗った場合、ボーホールまではアッパーデッキの冷房無しのプラスティック椅子に座って行く事になります。前夜の寝不足をこの船で取り戻そうと思ったら、相当早めに港に行く事をお勧めします。
    待ち合い室や喫茶室の整備も進んで、運行開始当初の間借り的雰囲気は無くなりましたが、切符を買ってから乗船までの手続きの手際の悪さは、なかなか改善はされない様です。

     ボーホールへは陸路が無いのでオーシャンジェットに頼らざるを得ないのですが、ドゥマゲッティーへは陸路が有るので客が少ないのかも知れません。
    料金もドゥマゲッティーからセブラン、セブランからリロアン、リロアンからセブのサウスターミナルまで、Vハイヤーを選んでもセレスのエアコンを選んでも170〜180ペソです。料金の差額を考えてもオーシャンジェットの選択肢は細くなるのが当然かも知れません。
    ああ、オーシャンジェットでピア1に到着すると、そこから市内までタクシーを使えば、また50ぺソや100ペソは掛かってしまいますから、その差は6〜7 倍と言う事になります。
     そんな理由からか、セブラン〜リロアンのパムボートは結構混んでいます。
    昨年までなら冬の季節には荒天で運休や、リロアンに着けられずにアホンの浜に緊急接岸していたものが、今は桟橋が整備されたので、相当な荒れ模様でも大丈夫になりました。
     リロアンの桟橋には、食堂に併設されているトイレが有っただけでしたが、この度なかなか立派な有料トイレが出来ました。セブまでのVハイヤー3時間の前に用達しをしようとする人で込み合ったトイレも、少しは緩和された様です。

     マニラ経由ドゥマゲッティーへと言う空路に少し明かりが見えて来ました。エアーフィリピンのマニラ〜ドゥマゲッティー便が15時00分発、ドゥマゲッティー4時10分着で、毎日運行されるようになりました(ネット上の時刻表で調べただけの時間です)。これだと、13時25分マニラ着の成田便を始め、ほとんど同時刻にマニラに到着する、関西や名古屋からの便も乗り継ぎ可能かも知れません。今度チャンスが有れば試してみます。
    ただし、これ一便のみで後が無いので、国際線の遅延を考えると少々際どいのは確かです。
    まあ、乗れなかったら宿へ行って翌日朝イチに乗るか、セブに切り替えてもらうなどができる人しか使えない手かも知れませんが、同日夕刻にはドゥマゲッティー入りができるとかも知れないと言うのは魅力的ではあります。
    ドゥマゲッティーの空港は夜間の発着が出来ませんので、国際線が遅れるからと言っても待っている事が出来ません。しかも、この便はドゥマゲッティー到着の45分後にはマニラに折り返しますので、確実に出発してしまうでしょう・・・と、思います。

     ドゥマゲッティーのフェスタ

     11月25日はフェスタでした。
    フェスタ・・・簡単に説明すれば、単なるお祭りなのですが、その本質はなかなか奥深い物で、一部は、日本の昔の盆や正月にも似た意味を持っているようです・・・持っていた、と言う方が正のかな?。
    ドゥマゲッティーの年寄り曰く、今時の若い者はフェスタの意味を勘違いしていると嘆いておりました。
    年寄りの言う処によると、フェスタの日には遠くに散っている親族が集まり、無事を確かめ合い、孫子の成長を確認し、一族の絆が緩まないようにするものだとか。それが今では単なる飲み食いとばか騒ぎのお祭りになってしまったと嘆いておりました。
     日本のクリスマスが若者にとっては特別な日であって、決して正統に宗教的意味合いを持つ物では無いのと似ているとも言えます。そして、フィリピンの若者の行同も良く似ていて、この日はビーチ沿いのコテージなどはカップルで一杯です。
     ドゥマゲッティーのフェスタは近郷では一番盛大なのですが、仙台七夕とそれほど違う物では無いな、と私は見ています。露天や簡易テントの物売りと、屋台の飲食店が並び、生バンドやパレード・・・夜にはお決まりのディスコと、様子は多少違う物の、趣向は全くといって良い程に同じです。

     南の島の昔の習慣に、金持ち(酋長や領主)(昔だから金では無く、ブタや作物か?)は年に一度ため込んだ財産を吐き出して再分配する風習が各地に有ったと本で読みました。その行為によって度量の大きさを示し、一族をまとめ上げ、また富みの偏重を解消したと書いてありました。ドゥマゲッティーのフェスタで金持ちがブタの丸焼きを準備して近所や知人を招き御馳走するのは、なんとなくそれの名残りでは無いのか、などと思って見たりします。
     私は今年は御呼ばれに徹して、昼飯はロイの家で御馳走になりました。ロイの家で食べて飲んでいると、マナン・ベレンが呼びに来て、家へ招待されました。ほとんど満腹だったのですが招待された以上は少しは食べなければならず、辛い思いをしました。
     この日、そこそこの金持ちなのに招待される側にまわった人たちには、この後に控えているクリスマスでの役割が待っています。両方ともどんと来いとこなす家も中には有りますが。

     ガソリンの値上げ

       ガソリンが高騰してどうにもなりません。昨年1リットル23ペソ程度だった物が今は39ぺソにもなっています。
    11月20日の日曜日だったと思いますが、ドゥマゲッティーのCAR TEX系のガソリンスタンドでガソリンが品切れしました。理由は、スタンドの貯蔵タンクを満タンにしなくなったのだそうで、相場が下がって損しないようにとか、仕入れの金が無いダとか、適当な噂が言われていましたが、真相は分かりません。信憑性のある話では、セブランの先のガソリンの貯蔵タンクが空になっていて、土曜日にタンクローリーが来なかったから、と言う話がありました。
     ガソリンの値上げでダイビング用のパムボートのレンタル料が、また値上がりしました。例えば、マラタパイのホアンの4人乗りの屋根無しボートでは、昨年まで800ペソだったものが、950になり、今では1200だと言っています。800ペソの時に私には100ぺソのおまけが有ったのが、今ではゼロですから、とんでもない値上げとなっています。
     私ら日本人にとってはガソリンの値上げも深刻ですが、もっとも深刻なのは円安です。夏頃までは1万円が5100ぺソ前後でした。1ドル119円の現在では、1万円は4500ペソです。1〜2万円の両替えで済む旅行者ならば全く気にならないと思いますが、円で貰ってペソに両替えしている私としては、結構な打撃です。
    ダイビングの料金をペソ表示に変えようかな、なんて思っています・・・。


    ではまた。

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