南風のたよりNo60


    ドゥマゲッティーから・・・小さな話題その10


       リポビタン 

     私はドゥマゲッティーでリポビタンとヤクルトを良く飲むのです。スーパーでかごに放り込んで買うので一個の値段はほとんど覚えていないのですが、たぶんリポビタンが1本35ペソ位。ヤクルトは5本一パックで40〜45ペソだったかと思います。ヤクルトは何度飲んでもヤクルトの味で、姿形も日本の物と全く変わり無いのですが、しかしリポビタンは味が違うように感じます。日本のリポビタンは「リポビタンD」だったと思うのですが、フィリピンリポビタンのラベルにはDの文字はありません。成分表に書かれた小さな文字を読むと、金看板のタウリンの文字も読めるのですが、日本のように「タウリン1000ミリグラム」などと言ううたい文句は書かれていません。内容量は二種類のビンが有って、200ミリリットルと100ミリリットルが有ります。日本のリポビタンの100ミリビンにはどれ程砂糖が入っているのか知りませんが、フィリピン産の100ミリには18グラムもの砂糖が入っています。こんな物を毎日飲んでいたら大変な事になるかも知れませんね。
    ラベルにはしっかり鷲のマークも入って、大正製薬のリポビタンに間違いは無いと思いますが・・・。

     

    リポビタンのラベル


    ドゥマゲッティーのファミレス「コニス」

     私はドゥマゲッティーにいる間なるべく自炊する事にしていますが・・・もとい、自炊では無いか?ほとんどダダに作ってもらっているのだから、他炊か?
    とにかく、なるべく家で食事するようにしているのですが、お客さんがいるとどうしても一緒に街に出て食べてしまいます。それが経済的な負担になるのも問題ですが、フィリピンの外食では野菜類を採る事が難しく、片寄った食事になるのが嫌なのです。
    フィリピン人は金持ちは肉を喰うものだ、外食で野菜を喰う奴など気が知れないと言う感じで、中華料理屋に入って野菜系を探してもチャプスイ等の野菜炒め程度の物しかメニューにはありません。例えば、スープ類にも野菜は入っていますが、しかしその量はほんの僅かで、ハーブの類い、隠し味、薬味と言う感覚の量しか入ってはいません。野菜をたっぷり食いたいとなれば自炊、宅メシしか無いのです。
    それでも忙しい日や面倒臭い日は外食に出てしまうのですが、そんな時にはフィリピンスタイルの食堂のコニスに行きます。
    コニスは、仙台人なら知っている「はんだや」形式の店です・・・(地域限定ネタですみません)。
    「はんだや」形式とは、御飯を普通盛り、大盛り、特大などと注文して、おかずは予算と気分で小皿に分けてあるものを好きなだけ選ぶ形式になっている大衆食堂なのです。
    このコニスでお客さんのMさんと食事をしていた時に、Mさんがある発見をしました。それは、皿や器によって食べた物の単価が分かると言う事でした。良く観察すれば器の種類は基本的に3種類しか無く、絵柄は違っても大きさと形は統一されていたのです。ブタのくし焼き「トシーノ」などは竹串を勘定すれば良いのだから計算も簡単ですが、実は私は、コニスの勘定係りが既に食べ終わった皿や器を見て計算するのを、恐ろしい記憶力であると感心していたのでした。しかし、何の事は無い回転寿司と同じ方式だったのです。ははは・・・気がつかなかった私が馬鹿なのですな。

     

    コニスのおかずが入ったナベ

    ナベの蓋を開けて中を確かめて注文する
    手前のウインドーの中がブタのくし焼き
    隣の大きな二つの寸胴に中はスープが 

     一族・・・スタッフは家族?

     晩飯を作る材料が無いのでコニスに食べに出かけました。大した物を食べる訳では無いのですが、人数分のかけ算なので単価は安いがそこそこの金額になります。この日はダイビングの終了が遅くなり、買い出しも面倒だし、その後では食事も遅くなるのでコニスにしました。全員空腹が限界だったのです。
    私は、晩酌にいつもの通りビールを一本注文しました。他の3人はマウンテンデュ−と言う炭酸飲料でした。彼らは飯を食べた後に酒を飲む習慣なので、飲むのは家に帰ってからなのです。この日の食事代金は4人分で250ペソ、500円位でした。これが安いか高いかは経済力と価値観で差が出るところですが、私には高いのです。
    何故ならば、一度や二度では無く、関わっていく間ずっと足し算が続くからです。
    フィリピンでは、継続した仕事の雇い主は昼飯の面倒を見なければならない暗黙の決まりが有るようです。そして、住み込みで働くと言う形態も多いようです。そうして居着いた、最初は遠慮がちだった居候は次第に占有面積が増えます。始め床の隅っこに座って遠慮がちに見ていたテレビも、今ではソファーに寝そべって観ています。なんだか知らない間に家族になってしまう・・・どこか変だと思うし釈然としないのですが、目の前の現実ですので如何ともし難いのです。
    お客さんのいない日の夕方、ダダが米が無くなったと言って来ました。我が家の家族は大の男が4人ですから米も良く喰います。50キログラム一袋は一月持ちません。でも、なんとなくとは言え、とりあえず家族ですから・・・・?。

    私の晩飯

    ブタの煮物「ホンバ」と小豆の煮物「モンゴス」

    家族?の晩飯

    魚のスープ「ティノーラ」とブタの煮物やヤギの肉

    ではまた。

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