南風のたよりNo54


    南の島の話し・・・小さな話題その4


     間抜けな話しです!

     前回No54をアップロードする時にファイルNoを間違えて53としてしまったために元の53が消えてしまいました。こんな事を2〜3度やったような気がします。
    書きたい事が沢山あったのですが書こうとすると何故か時間が無く、書きかけては中途半端に終わって、気がつけば新年も明け切って1月も後半に入っていました・・・と、言う事で、明けましておめでとうございます。
     只今朝の6時30分、本日帰国のお客様を空港に送ってホテルに戻ってのんびりしています。
    これからPM6:30にお客様を迎えに空港に行くまで、たっぷり時間が有ります。iBookを持って来て良かった。
     昨日と今日、セブ市内は狂乱とも言えるお祭り騒ぎが続いています。シノログと言うお祭りで、メイン行事はアテイアティハンなどと同じようなダンスパレードです。アテイアティハンと同じと言われてもピンと来ないかも知れませんが、沢山の仮装集団が踊りながら市内の中心部をパレードする祭りです。由来は本来違う事だったらしいのですが、何時の間にか他のフィリピンの歴史と同じように風化して今ではセブで一番大きな教会の宗教的行事の一環になっているようです。
    日本では絶対こんな行事は不可能だと思います。何故ならば、普段でも渋滞が激しい大通りの大半を通行止めにして、朝の6時から夜10時までパレードが練り歩くのです。通行止めの範囲はとてつもなく広範囲で、今朝6時前から、セブシティーでは無いマンダウィが渋滞していました。午後、少しだけ覗いてみるつもりですが喧噪に弱い私が耐えられるかどうかちょっと心配です。

    バイクの話し

     前回バイクを買った話を書きました。あれを読み返して驚きました。随分いい加減に書いていて値段なども全く間違っていて、慌て者のいい加減な文章に書いた本人が閉口してしまいました。
    まず値段ですが、45000ぺソで、約90000円でした。それには初回の登録料と自賠責も含んでいますのでバイク単体の値段はもっと安いのだと思います。
     あれを買ってから2ヶ月経っていますが未だに仮ナンバーも自賠責証書も貼られてはいません。これで良いのでしょうか?と疑問に思ったのは昔の私で、今ではひよっとすると廃車になるまでナンバー等付かないかも知れないと思っています。
    ちなみに自賠責ですが、死亡事故でも20000ぺソ程度と聞いていますので私ら日本人にはほとんど保険の意味を成さないと思います。
    約2ヶ月で2000キロ走りましたので初回のオイル交換を兼ねてチューニングをしてもらいました。内容は、キャブのオーバーホール、バルブタイミングと簡単なものですが、それでもキャブは外して洗浄してエンジンも降ろして組み直しするので脇で見ていると結構な作業に見えます。その作業に要する時間は約2時間です。工賃は150ペソでした。
    セッテイングの終わったエンジンは随分滑らかに回るようになり、アイドリングが安定してエンジンが止まる事も無くなりました。 もともとこのバイクは3人乗りなど当たり前に想定されているので、足周りは日本の実用バイク以上に堅く、大人3人が乗ってもボトミングなどは有りません。そして、低速が安定して力強くなったお陰で3人乗りがずい分楽になりました。
     夜の散歩やちょっとした買い物には絶対バイクです。そして、若い娘どもの興味も車よりは手近なバイクの方に有るようです。カッコ良い車は元々台数が少ないので持ち主が分かってしまっていますから、色々事情の有る向きにはやはりバイクが好都合なようです。
    と、言っても金持ちのどら息子は万国共通で、とんでもなく高価な車を惜し気も無く改造してブイブイと走っているで、ハイソサエティーの事情はまた違うかも知れません。ちなみに、シリマン大学のそばに出来たスティッズの前でお友達を探そうと思う時にはやはりバイクが良いようです・・・と、うちの若手スタッフのブチョックが申しておりました。

    年越し花火

      今年は年越しパーティーに日本からのお客様をお迎えして、盛大に催すことができました。盛大に年越し?と言うのも変な表現かもしれませんが、盛大なのはお客様のカンパ協力により買い求めた高価な花火の数々の演出によるものです。
    盛大なのは良かったのですが、日本からのお客さんがドゥマゲッティーの習慣や事情を無視して、延べつ幕無しに花火を上げたがる為に現地の人間が困惑してしまう一面が有り、両方からブツブツ言われる私としてはとっても、大変困った次第でありました。
    本来花火は、年越しのカウントダウンが始まってから打ち上げ始め、年が明けた瞬間にメインの爆竹に点火すると言うのが習わしなのですが、お客さんはその時間が待切れずに、メインの花火をやってしまえと言うので困りました。まあ、酔っ払いの戯れ言と聞き流してしまえばOKなのですが。
     今年のドゥマゲッティーの花火屋の屋台は例年以上に賑やかで、その有り様は一種壮観でさえありました。花火の種類も昨年より増えていましたが、値段もそれなりに上がっていたようでした。
     花火一つを買うのにも様々な裏技が有るようです。一番オーソドックスな技は、夜も遅くなってから買いに行くと言うのが手です。11時近くになると半額になるのが当たり前で、もうすぐ年明けなどと言うと投げ売り状態に入り、まとめて一山幾らになっています。しかし、その頃には高価な見栄えのする花火が残っているかどうかは分りませんから、安く買えればめっけもの、と言う感じでしょうか。
     もう一つは、カテドラル周りの花火の屋台では買わずに、チャンゲの脇で売っている小さな露天で買うのが手です。こちらは品数も少なく交渉の余地もないのですが、メインの爆竹とロケットだけならどこよりも安いようです。
     100連発の爆竹が60ペソだとします。1000連発なら600ペソかそれ以下だと私なら計算するのですが、ドゥマゲッティーでは1000連発の定価は1000ペソになります。この考え方の根拠が分りません。しかし、最終価格が500ペソ以下になるのですから、その予定の設定であって、早めに定価の1000ペソで買うのが間抜けと言う事かも知れません。
    ドゥマゲッティーの様々な仕組みもなかなか手強いものであります。

     住宅事情

     ドゥマゲッティーの住宅事情に都市化の兆しが見えて来ました。
    シリマンハイツだか、シリマンレジデンスとか言う建て売りの団地がドゥマゲッティーにも現れ、狭い敷地にこぎれいな二階建てを建てて売り出しています。評判は良いようです。
    日本の昔の安い建て売りと同様の匂いがする、私にして見れば陳腐なものなのですが、ドゥマゲッティーでは憧れの高級住宅街のようです。
    販売価格を押さえる為に土地の面積は極端に狭く、100平米程度のものが標準のようです。200平米は豪邸になるかもしれません。
    狭い敷地に一見見栄えの良い二階建てのコンクリート住宅。狭い、申し訳程度の庭にはお決まりの芝生。1階に屋根付きの駐車スペースを設けて庭の狭さをごまかす手法は、かつての日本の都市部の建て売りの手法そのままです。
    ちょっと覗かせてもらった家は、小さな部屋が2つとLDKとシャワールームと言う作りで、日本風に言うと「6帖二間の2LDK」と言う感じです。
    この家では野菜も果物も育てられませんし、闘鶏の鳥も飼えません。たぶん、小さな家の事情から、核家族化などと言うフィリピンでは考えられなかった都市化の現象が進むように思います。こんな所から田舎の習慣や文化が少しづづ消えて行くのかなぁ、と、建て売りを見て考え込んでしいました。
     爆発的に増え続ける貧しい国の人口は住宅事情の切迫を促し、見えない所にスラムを増殖させ、一方では表向き華やかに見えて実は貧しい先進国と言われた国の失敗の後を追っているように見えます。
    この国から、もたれ合い、曖昧の中でなんとなく生きていける生活形態が消えてしまったら、はじき出されるのはまた貧しい人たちばかりかと思うと気持ちが塞いでしまいます。
     そうそう、日本で言う所のアパートも増えています。新築のワンルームのアパートは人気も有るらしく、すぐ借り手がつくようです。住人がどんな人たちなのか興味が有りますが、今は分りません。

     排気ガス

     ドゥマゲッティーに来た事の有る人は例外なく強烈な排気ガスの臭いに驚いたはずです。その排ガスは年ごとに凄さを増して、朝晩の通勤通学の時間帯等ではその凄まじさに生命の危険を感じる程です。なんとも大袈裟な、と言う人は30年以上前の東京などの大都会の事情を想像して、なおかつそれを2〜3倍にして見て頂きたい。本当に凄まじく、渋滞の中ではすぐに咽に痛みを感じ、呼吸困難をきたします。
     理由を述べれば幾つもあって、これがと言う原因を言い切る事が出来ません。が、しかし代表的な原因として幾つか挙げれば、まずツーストロークのバイクの排気ガスです。次が日本の排ガス規制で走れなくなったディーゼル車の輸入。そして、多分これが一番の犯人だと思うのがガソリンの質の悪さです。
     ドゥマゲッティーで車やバイクを所有して陸運局に届ける時には排気ガスのテストが義務付けられています。本来それにパスしないと登録出来ないのですが、そこはフィリピン、抜け道を見つけるのはたやすく、しかも、そもそもの基準がとても緩いものなのです。
    年式の古い車やバイクは排気ガスが沢山出るのが当たり前ですが、古い車程基準が緩くなっており、もっと古い、合格しそうに無い年式の車は始めから対象外と言う有り様です。
     私は自衛手段として日本からマスクを持って来て着用していますが、排気ガスにどの程度の効果が有るのか疑問です。
     私の周りのフィリピン人の誰かがいつも咽を痛めて乾いた咳をしています。日本の風邪のような症状が蔓延していますが、こんな事は以前はありませんでした。私も時々咽と鼻をやられます。原因は排気ガスだと思っています。このままだと昔の日本のように喘息持ちの子供が増えたりするのでは無いかと危惧しますが、これも貧しさ故の必要悪で、いくら深刻になっても目をつむる以外に方法は無いのかも知れません。
     日本では空気が汚れるから走ってはいかんと言われたディーゼル車が大挙してフィリピンにやってきて、もうもうと煙りを吐いて走り回る姿を見るのは複雑な心境です。しかし、この経済的なギャップを利用してフィリピンで良い思いをしているのが私なのですから、見てみないふりが宜しいのかもしれません、なんちゃってね。

        ではまた。

    問い合わせ、質問のメールはこちらです ow807360@mars.dti.ne.jp


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