南風のたよりNo52


    南の島の話し・・・小さな話題その3


     事件、です!

     MDSのスタッフのBOBOから預かった収入印紙らしきものを日本に持ち帰って換金して、捕まりました。
    捕まったは大袈裟でありますが、調べられたのであります。
    細かい経緯は省きますが、今は流通していない旧い印紙を6枚1セットにした物で、それを郵便局で新しい物に替え、金券ショップで現金化したのですが、後日、そのスタンプは偽物であるので取り調べたいと「郵政観察室」なるところからお達しを受けた次第であります。
    私は郵政観察室の調査官とやらに言ってやりましたよ「5万くらいの端金、弁償してやらァー」と。そしたら、そうしてくれると助かります、とあっさり言われてお終いでした。
    流行っているらしいので、フィリピン関係者は御注意下さい。
    ブツは偽物というよりも、一度使った物を加工したかも知れないと言う代物で、特殊な機械に掛ける間では肉眼では真偽不明との事でした。

    トローリングの初獲物

    苦節3日?・・・何が苦節なのか意味不明でありますが、兎に角苦労の末にトローリングで獲物をゲット。魚は「コガネアジ」でありました。およそ1.5キロの小物ではありましたが日本型の「潜行板型引き釣り」で初めて釣れた魚に感激であります。
    表層の魚を狙うヒコーキでは何度か獲物を捕っているのですが、潜行板には何故か魚が掛からず不思議に思っておりましたが、この度めでたくゲットして溜飲が下がった次第であります。
    この体験でアジが釣れる事が分かりました・・・しかも、石巻湾でトッパの名手と言われた私に掛かれば、一度の体験は十分至極。次の魚はいつでも釣れると言う状態であります。
    結論から言えば、流すのは岸の際と言う事であります。深い海の真ん中を引いて歩いても当る確率は相当低く、岸の際なら数Hに一尾やそこらの大型アジは泳いでいると言う事で、水深10メートル前後を引く方が釣れるのだろうと言う結論であります。
    それが証拠に、コガネアジが釣れた場所で、水深7〜8メートルに潜るようにセットされたトッパの疑似針には、約十cmのミナミエソも掛かった事から、水底近くを引いていた事が伺えると言う物です。
    これからMDSでは無料でマムサのティノーラを提供できる事になるかも知れません・・・期待しないでお待ち下さい。

    ホンダのバイク

    ホンダの110ccのバイクを買いました。
    軽トラは経済性も機動性も良く申し分ないと思っていたのであります。なぜこのように優れた乗り物が日本では現場専用の荷車としてだけ扱われるのかと、怒りさえ覚える程に軽トラに心酔していたのであります。
    が、しかしです。ドゥマゲッティーの交通渋滞と慢性の駐車場不足は軽トラの値打をぐっと下げてしまうのです。特に、チャンゲと言う市場周辺の慢性渋滞と駐車スペース不足はひどい物で、ダイビングの日の弁当のおかずの買い出しに軽トラで出かけて、駐車できずに辟易する事しきりでありまして、朝から疲労困ぱいを避けたい思いからとうとうバイクに浮気をした次第であります。
    さて、85000ペソのホンダのワン・テンは新車と言う事もあって、快適であります。静かに力強く、そしてある種の威厳さえ感じる存在感をもつ、これ又申し分ない乗り物でありました。
    明らかにスーパーカブの流れそのものと言う感じのフレームとエンジンとミッションを持ち、それにプラスティックでお化粧されて今時風に見せ掛けているものの、血統は跨がれば分かると言う事で、やはり、昔のスーパーカブそのものでありました。 今ドゥマゲッティーではガソリン1Pが29.8ペソです。満タンで4P入りますから120ペソ、240円であります。愛車の「んだっちゃ」に満タンをくれると250キロ近く走ります。一H一円で走っている訳であります。なんと言う驚異の経済性。
    買うにあたって販売店で品定めをしたのでありますが、現地人の評価と言うのが全く日本人と違う事に驚きました。まず、最新型は良いけれどダメなのです。まだ出回っていないと言う事は、故障しても中古パーツが手に入らず、高く付くと言うのであります。
    では、けっこう台数も走っている125cc、通称ワン・ツー・ファイブはどうかと言うと、お買い物バイクとしてのタウンユースではハイパワー過ぎてもったいないとの事でこれもバツ。
    チャイナの125ccが79000ペソで有ったので、これなどはどうかと聞けば、問題外の外と言う事であります。店の外に並んでいる中古を見て来いと言われ見てみると、物の見事に中古車は中国製オンリーでありました。メーターを信じれば走行距離は5000〜8000とそれ程多くもないのに、相当くたびれて見える代物ばかりです。耐久性とパーツの供給に問題が有り結局高く付くので手放す人も多く中古も出回っていると言う事らしいです。しかし、私の記憶が正しければこの手の旧型の実用バイクの生産拠点はタイだかマレーシアだかのはず。決してメイドインジャパンではないはずなのに、それがホンダのブランド力と言う物でありましょう。
    これに跨がって夕方の海岸の並木道をトロトロと走っていくのが最高の散歩であります。

    リロアンの喧噪・・・?

    久しぶりに、本当に久しぶりにリロアン周りをうろうろしてみた。一言で言えば、煩くなったなぁと言うのが感想だった。
    海側から眺めてみるとまるで東京や大阪の鉄道沿線の建て売り住宅のようにぎゅぅぎゅうに詰まって建物が並ぶ感じを受けた。それは大袈裟と言えるかも知れないが、少なくとも、かつてののんびりした佇まいは感じられなかった。
    ビーチ沿いには宿泊施設が目立ち、海に迫り出すように立てられたその建物が余計に圧迫感を煽るのかも知れなかった。
    リロアンの町の佇まいも住む人の生活様式も変わったように思う。漁業が中心で、町の真ん中に漁協が有ったような町がサービス業の町へと変化しているように感じた。ヴィハイヤーが渡し船の数を増やし、客が増え桟橋が整備され、益々客が増え、また町が増殖するのか。
    リロアンの、あるダイブショップの前にボートを繋ぎ、家々の間を縫う路地を歩いて桟橋の飯屋に昼飯を喰いに出かけた。この路地の家々もコンクリートに建て替えられ、昔風のバンブ−ハウスは少なくなった。中途半端に建てて資金詰まりで未完成、外から丸見えの家に、アンバランスなカラーテレビがでんと置かれて、いっぱいのボリュームでけたたましい音をぶちまけていた。婆さんがテレビと並んで座って飯を喰っていたが、耳がいかれていなければ座っていられない場所だった。
    リロアンの渡し船の桟橋の飯屋に少し長い時間座っていると、白人の旅行者が多いのに驚いた。一人旅、リタイヤの夫婦もの、フィリピーナを太い腕にぶら下げた白人の若者と、年令も風体も様々だったが、以前はこの場所でこれ程多くの白人を見る事は無かった。もっとも、この日一日のこの時だけ、たまたまの現象だったのかどうかは分からないのだが。 ではまた。

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