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師走。今年も残りわずかとなったが、一年のうちもっとも空気の汚れのひどいのが１２月。最大の原因は自動車からの排ガスといわれている。
駅前で人を待つ間や荷物の積み下ろしなど駐停車時にエンジンを止めるのがアイドリングストップ。不要な排ガスを抑えて、燃料を節約する効果がある。
実際、励行している人も多いが、渋滞や信号待ちの時まで徹底してエンジンを切る人はごくまれだろう。
横浜市鶴見区の井澤電子工業の井澤靖治社長は、エンジンキーを回さず、簡単なボタン操作一つで車を停止・再始動する装置「アイ・スタート」を開発した。大きさは横１２㎝縦８㎝ほどでハンドル台上部にのせケーブルでエンジンキー回路に直結させる仕組みだ。
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オートマチック、マニュアルにかかわらず、既存のほとんどの車に装着が可能。本体が５万円、取り付けには約１万円程度かかる。日本では現在、約７千万台の車がある。これらが１分間アイドリングすると２００㍑のドラム缶５千本分以上のガソリンを消費することとなるといい、無視できない。
井澤社長は「渋滞の激しい都心部では運行時間の約半分は車が止まっているといってもよい。停車時にこまめにエンジンを切れば効果は高いが再起動には２秒程度かかる。これが逆に渋滞に拍車をかけると指摘もされてきた。この装置はエンジンの停止・始動を0.1-0.2秒で行なうので、問題はない」と話す。走行中すべてのアイドリングストップを可能にするこの小さな装置が空気と燃料を生み出す箱に見えてきた。 |
