◆グリーンマップで環境配慮◆


▲集めた情報を地図に記入する

 環境の視点から役に立つ地域情報を網羅した地図が「グリーンマップ」。エコショップや自然と親しめるエコスポットなど内容は様々だが、こうした地図が手元にあれば、エコライフの実践にも弾みがつくというものだ。来年開催の愛知万博(愛・地球博)のパビリオンの一つ、瀬戸愛知県館では万博に向け、県下全域を対象にしたグリーンマップのサイト「愛知グリーンマップ2005」(http://www.aichi-greenmap.jp/)を開設した。
 環境情報集めの主役は一般の市民。町角で見かけた貴重な自然の様子や、環境汚染につながる散乱ごみが集積している場所など五十八種類のアイコン(絵文字)を使用した項目別に情報を投稿する仕組みだ。これまで寄せられた情報は約二百七十件にのぼる。投稿すれば担当者が現場を確認し、正式に登録される。

 各地で実施されるワークショップを通じて集めた情報も掲載。例えば岡崎市では自然と伝統をテーマに、市内在住の八丁みそや和ろうそくの職人を訪ねて記録。また海からはスナメリ(イルカの一種)などの海洋動物の生息状況を船から確認する。身近な地域環境を改めて見直したり、再発見したりすることで環境を守ろうとする意識が強まる効果があり、マップづくりの過程においても大きな収穫が期待できそうだ。
 地域での地道な環境配慮の積み重ねが、ひいては地球環境を守ることにつながることは間違いない。グリーンマップは地元住民の暮らしまでもグリーンに染めあげる可能性も秘めている。


(グローカルネイバーフッド代表 後藤浩成)
2004/6/12(土)日本経済新聞(夕刊)「グリーン通信」掲載
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