◆地球と髪にやさしいブラシ◆


▲しなやかな竹はプランとの相性ぴったり

 毎朝髪の毛をとかすのに活躍するブラシ。ちょっとしたはずみで壊れてしまい、買い替えを余儀なくされたことのある家庭も少なくないのではないか。愛着のあるブラシを長く使い続けたい――。そんな思いをかなえるのが、ブラシメーカー、サンエア(東京・港)が開発した竹製ブラシだ。
 木製の柄に柔らかいゴムの台座を張り、先端を丸く加工した竹のピンを植え付けた。かつて旅行カバンに無造作に詰め込み、ブラシを駄目にしてしまった経験を持つ身としては、適度な硬さがあって丈夫な竹のピンは頼もしく映る。しかも竹は成長が速く、うまく育てるには間伐が必要なので、余った竹材の有効活用につながる。
 髪にやさしいのもメリットだ。竹には天然の油分が含まれており、髪の滑りが良くなる。余分な力を入れなくても自然な流れをつけられるし、冬の大敵である静電気が起こりにくいので、髪が傷まないというわけだ。しかも、竹には抗菌作用があるので、ブラシを清潔に保ちやすいという。価格は千六百―三千三百円。
 万が一、竹のピンがなくなっても心配無用。無料で替えピンを必要なだけ送ってくれる。さらに同社では、ブラシを使っている家庭を対象にアンケート調査を実施するなど、売りっぱなしにせず長く使ってもらうための体制づくりに力を入れている。
 日常的に使う小物だからこそ、良いものをきちんと修理して使い続けたい。竹の特長をうまく取り込んだこのブラシは、 一生の道具として付き合うのにふさわしい資格を備えているはずだ。

(グローカルネイバーフッド代表 後藤浩成)
2003/1/25(土)日本経済新聞(夕刊)「グリーン通信」掲載
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