◆不用品に活躍の場を提供◆


▲パソコンで簡単に引き取りを依頼できる

 まだ使える不用品を引き取り、欲しい人に販売するリサイクルショップが人気を呼んでいる。愛着のある品物を捨てるに忍びなく、新しいオーナーの元で寿命を全うするよう願うのは自然なことだ。しかし、仕事が忙しかったり、引っ越しが急に決まってドタバタしたりすると、店頭に足を運んで交渉するのは確かに面倒。後ろめたさを感じながらも、ついゴミに出したりしがちだ。
 それなら不用品をリサイクルに出す手間を省こうと、運輸会社のウインローダー(東京・杉並)はインターネットを使って消費者とリサイクルショップを結び付けるサービスを始めた。ホームページ(http://www.r-link.co.jp)に不用品の詳しい情報や希望日を入力。運送料を支払えば自宅まで引き取りに来てくれる。対象は東京都内と神奈川、千葉、埼玉の三県。同社は月一回、品物をまとめてオークションにかけ、リサイクルショップに買い取ってもらう。
 落札価格から三〇%を手数料として差し引き、引き取りを依頼した人に返金する。運悪く買い手がつかなかった場合には、あらかじめ預かっておいた処理費用でごみとして適正に処分する。これまでオークションに出品した品物は約五千点にも及び、うち七割が落札されたという。
 高嶋民仁・エコ事業部長は「新たなユーザーから元の持ち主にお礼のメッセージを伝えられるような、心の通ったサービスにしたい」と意欲をみせる。ものを大切に使う気持ちをつなぎ、循環型社会を支えるネットワークに育ってほしい。


(グローカルネイバーフッド代表 後藤浩成)
2002/11/16(土)日本経済新聞(夕刊)「グリーン通信」掲載
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