岩間山 正法寺(岩間寺)いわまさん しょうほうじ(いわまでら)) 

宗派:真言宗醍醐派 本尊:千手観世音菩薩  開基:泰澄大師

本堂                                        縁起 

岩間寺本堂泰澄は、別名"越の大徳""金鎮大師"ともいい、白鳳十一年(682)六月十一日、福井県に生まれている。幼少の頃より神童的で、常に十一面観音を念じ、その名声は早くより中央にも知られていた。大宝二年(702)には鎮護国家法師に勅任され、養老六年に元正天皇の病気平癒祈願のため、奈良の都へ来たと伝えられている。同年、加賀白山をいたのち、霊地を求め弟子神部浄定と少沙弥(寝行者)を従えて岩間山を訪れた折、山中の桂の大樹より千手陀羅尼を感得し、その桂の木で等身の千手観音像を刻み、元正天皇の御念持仏をその体内に納め祀った。
 現在のご本尊は、元正天皇御念持仏で、御丈四寸八分(約十五cm)の三国伝来エンブダゴン(印度エンブ川より採れる砂金)金銅仏千手観音立像で、"汗かき観音""雷除け観音""厄除け観音"として名高い。ご本尊は、毎夜日没とともに厨子を抜け出て百三十六地獄を駆け巡り、苦しむひとびとを悉く救済し、日の出頃、岩間山へ戻られた時には汗びっしょりになられているので、そのお姿から汗かき観音さんと呼ばれている。また、泰澄大師が当地に伽藍建立の際、たびたび落ちる雷に困り果て、ご自分の法力で雷を封じ込め、雷に業する訳を尋ねられたところ、雷は大師の弟子になりたいのだと申し出た。大師は快く雷を弟子にし、その代わりに岩間寺に参詣の善男善女には、一切雷害を及ぼさないことを約束した。これが雷除け観音とよばれる由故で、毎年四月十七日には、雷除法要(雷神祭)が奉修され、多くの参詣者で賑わう。また、当地は開山当初より水の乏しい所であったため、雷は自の爪で井戸を掘ったという。"雷神爪堀湧泉"と呼ばれる岩間の霊泉には元正天皇御製の、
わきいづる 岩間の水はいつまでも つきせぬ法の み仏の影
という歌が伝えられている。
 また《観音霊験記》によると、江戸時代の俳聖松尾芭蕉は、岩間寺に参籠してご本尊の霊験を得、その俳風を確立したと言われており、本堂横手には芭蕉が"古池や蛙とびこむ水のおと"を詠んだと伝えられている"芭蕉の池"が残っている。
 往昔は、後白河・後宇多・正親町天皇等歴代天皇の尊崇厚く日本三大霊場の一として隆盛していた。

入口          仁王像            ぼけ封じ観音       「仏足石」

岩間寺札石 岩間寺仁王像 岩間寺ぼけ封じ観音 岩間寺仏足石

「仏足石」
この石の下にはぼけ封じ観音10ヶ寺の砂が埋めてあるという。この正法寺はぼけ封じ第4番札所

 境内案内                                    鐘楼

岩間寺境内案内  岩間寺鐘楼

不動堂                    芭蕉の池と句碑            

岩間寺不動堂 岩間寺芭蕉の池  岩間寺芭蕉句碑    

雷神爪あと                雷神霊泉                 長寿桂

岩間寺雷神爪あと  岩間寺雷神霊泉  岩間寺長寿桂

岩間山は土地柄、雷が多く、かつては雷に悩まされていたという。泰澄大師は法力で雷を捕らえ戒めた。
それ以来、落雷はなくなったといわれている。このことから、雷よけの観音としても信仰されている

近隣の見所    石山寺

アクセス    関連サイト(岩間寺)   慈悲の道(法話・行事)

場所………〒520-0869 
滋賀県大津市石山内畑町82
電話………077-534-2412
交通………JR石山下車京阪バス52系中千町下車 歩50分
毎月17日のみ山上迄直通バス
駐車場……有(50台)
拝観時間…8:00〜16:30
納経時間…8:00〜16:30

バリヤーフリー状況

車椅子の方も参拝は可能トイレは信徒会館にあるが障害者用ではないが洋式です

景観・見所

静寂に包まれた境内には、日本一の桂の大樹群、芭蕉の池、雷神湧泉等があり、
歴史と自然が共存する静寂の寺です。
東海自然歩道も通り、四季折々の自然が楽しめる山寺で上醍醐寺(6Km)の
ハイキングコースもあります。
境内には三十三霊場観音がすべて祀られ紫陽花が多数咲いている。
毎月17日はJR石山駅から直通バスが出ており運転手も大変丁寧です。