-February 10, 2011 by Ted Inoue-

  1. 情報タイトル:「ブルーレイ記憶装置の導入(その2)」
  2. 目的:

    ・35mmフルサイズ2000万画素を有するデジタルカメラ、キャノンEOS5DmarkIIを購入し、RAWを基本として撮り続けて2年と4カ月経ちました。その画像データ量は780GBを超えて1TBに迫りつつあります。この間、画像データを如何にしてバックアップするか?ずっと考えてきました。メディアの価格、バックアップに必要な時間、バックアップ記憶容量の3方向から検討し、ようやく結論を得ました。そのノウハウを余すところなく皆さんへご紹介します。


  3. ディスクの種類と基本データ:まず3つの光ディスクを比較してみよう。
    ・メディア種類 記憶容量 倍速 一倍速の速さ* 一枚の価格
    ・CD-R 700MB 48 150KB/s 30円
    ・DVD-RDL(2層) 8.5GB 8 1.3MB/s 180円
    ・BD-R DL(2層) 50GB 6 4.5MB/s 610円

    一倍速の速さ*は規格になっています。それ以外の数値は調査時点(2010年12月)のデータで、将来は変わる可能性があります。


  4. 780GBをバックアップするに必要なディスク枚数(=容量)、所要時間、経費の見積もり:
    ・メディア種類 必要ディスク枚数 記憶所要時間 経費
    ・CD-R 1,114枚 30時間 33,420円
    ・DVD-RDL(2層) 91.7枚 70時間 16,506円
    ・BD-R DL(2層) 15.6枚 8時間 9,516円
    [比較結果]:BD-R DL(2層)ブルーレイが圧倒的に有利であることは明らかです。

  5. 購入メディア:2011年1月6日時点のネット価格です。上の比較表の中の価格より、かなり安い値段で手に入れることが可能でした。
    外観 項目 仕様
    購入メディア 商品名: TDKデータ用ブルーレイディスク超硬シリーズBD-R DL(2層)
    用途: 一回データ記憶用
    容量: 50GB
    倍速: 1~4倍速対応
    枚数: 10
    ネット価格: 3,689円
    (単価) (369円)

  6. 一枚のディスクに記憶する容量例:一枚のディスクを追記なしのROM様式(一括書き込み)で記憶させます。
    writing-6-4
    ・上のライティングソフトの表示に矢印を入れ、以下に補足説明します。
    カラー表示 ①=②+③+⑤ ②ホワイトゾーン ③ブルーゾーン ⑤レッドゾーン
      ディスク容量 空き容量 使用容量  
    容量値 47,732MB 310MB 47,422MB  
    (エクスプローラの 表示)     (46.2GB)  
    ・50GBのディスクが47.732GBしか書き込みができないようです。・50-47.732=2.268GB
    はレッドゾーンとなってセッション情報などの書き込みに使われているようです。・使用容量と空き容量の比は厳密ではない。 つまり空き容量を0にすれば目いっぱい記憶できるが、対象となるディレクトリの容量の調整が面倒になる。・調整目標:一枚のディスク記憶容量をエクスプローラ表示で46.2GB付近とした。

  7. バックアップ前の準備:2008年10月から2011年1月に至るEOSの画像データは撮影年月日順に振り分当てられたディレクトリーに入っている。これらを「EOS5DMK2」以下の16のディレクトリーに分散した。各ディレクトリの容量は調整目標の46GB付近に収まっている。はみ出したファイルはディレクトリ2011にいれてある。
    エクスプローラ-1
    ・左が親ディレクトリEOS5DMK2だ。右側の名前の下に16のディレクトリーを作り、その中に画像ファイルが入った撮影年月日順のディレクトリが収まっている。一つのディレクトリの容量を46GB付近に調整したので、各々が一枚のディスクに対応できることになる。

  8. ライティング・ソフトの設定:ソフトの操作は「ブルーレイ記憶装置導入(その1)」を参照のこと。
    8-1.ファイルシステム:
    writing-1

    ・「ファイルシステム」としてUDF2.0を選択するとXpでも使えるようになる。「ディスク容量でコンテンツを自動分割する」にはチェックを入れない。


    8-2.タブ書き込みドライブ:書き込み速度は自動的に8x(倍速)になっている(4倍速対応のディスクが8倍速で記録できる理由はわかりませんが、早いのは歓迎です)。
    writing2
    ・「ディスクを追記禁止で閉じる」にチェックをいれる。これによりファイナライズ処理が実行され、ディスクのROM化ができる。他のチェックはデフォルトで入っているのでそのままでよい。

  9. 書き込みの実際:画面の「書き込み」ボタンを押すと書き込みがはじまり、以下の表示がでる。
    writing3

    ・この表示より①記憶量:46.2GB、②速度:8倍速、③所要時間:26分46秒が読み取れます。


  10. 結果:780GB-739GB=41GBは46.2GBに満たないので、まだバックアップは取っていません。
    [実測データ]
    ディスク枚数 バックアップ容量 収納画像ファイル数 バックアップ所要時間 経費
    16枚 739GB 31,350カット 7時間 5,904円
    [バックアップを取ったディスクの外観]
    disk1

  11. 結論:ディスク枚数、バックアップ時間、経費とも予測値あるいはそれ以上の値になって満足です。 今回は今まで貯めていたデータをバックアップしたので7時間もかかりました。次回よりディスク 一枚一枚バックアップを取る予定ですので、毎回のバックアップ時間は26分しかかからないことに なります。

    以上。