A vigor state of Rengers
航海日誌 08
インタラクティバ-03
2006/8/21 UP

 その侵入者(インタラクティバー)はクルーに化けていてとうとう本当の姿を現した。

へびの様な顔をしていてうろこに身を包んだ体は人間のように直立歩行をしている。

両手にそれぞで光る剣を握っている。二刀流って奴だ。

「ボォン ボォオオン ボォン」 侵入者は何か言っているようだが理解不能。

電子音のような声に不気味さを感じる。

「何がボォオンだぁー!!」 トラッドは頭部から出血しながらも突撃を仕掛けた。

トラッドとその侵入者は激しく剣を交える。両者、傷をもらいつつも一歩も引く様子は無かった。

「このままでは」 マティスは剣を抜き後ろから牽制攻撃を仕掛けた。

「さがってろ!マティス!こいつは俺がやる!余計な手を出すな!!」

トラッドは最初にくらった不意打ちにプライドを持ってかれた様子で一対一でケリを付けたかったのだ。

「でも、トラッド!」 マティスは少し涙目で叫ぶ。

「マティス!危ないですよ!」 ライアンもめった打ちに剣を振るトラッドにあせりすら感じた。

「でやぁああー」 トラッドは気合を込めた一撃を連打した。

しかし、その侵入者は強かった・・・。

ボロボロになったのはトラッドだった。

「こいつ・・・確かにつええ・・・」 最初にくらった不意打ちの傷は深く、トラッドは出血による貧血を起こしていた。

次の一撃はとどめの一撃だった。 「俺が負けるだと?!」

その時、矢が数本侵入者に突き刺さった。

「ナジリオ!!」 ライアンは喜ぶ顔で言った。

エルフの弓使いで口数は少ないが、放つ矢の数は多い。

このエルフの矢がきっかけで流れは一転した。

「今だ!マティス」 ライアンとマティスは連携を取り侵入者を撃退に成功。

しかしトラッドは緊急治療室へと運ばれた。

普段話さないナジリオが 「一対一でトラッドが負けるとは・・・」

亜空間にはまだまだクルー達の想像を超えるツワモノが存在する事を目の当たりにした。

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一方、球体の脱出カプセルで冷凍睡眠による放浪を続けてきた”エギラン族”をこの後どうするのか?

「エギラン族の代表があそこまで言っています。」 ピノは救済の手を差し伸べることに賛成の様子だった。

「この場合、イザラク協定からしても救済すべきでしょう。」 ピノは無表情で言う。

「艦長・・・問題は300を越える難民の食料です。」 副長は言う。

「コック長。食料の残りはどうだ?」 艦長はたずねた。

「今の現状で4週間分です。」

「人数からして・・・そうか・・・」 艦長はなにやら計算している様子だった。

「目的地の距離からすると・・・」

「ブラッド隊長、300人までなら大丈夫だ」 艦長が答える。

「おおーい、8人残るーー」 マクビティーが突っ込む。

「全員助けていただいたあかつきには長距離スキャンを差し上げます」

「なんやそれ?金貨じゃないのか?」 マクビティが残念がる。

「いやこれは、その船にとっても価値があるかと思います。今後の航海が有利に運びますぞ」

「よし、8人はロープで縛って引っ張って行こうか?」 艦長は言う。

「わっははははは!」

この連中のノリにエギランの代表は 「やはり今回は無かった事に・・・」

「まあまあ、そう言わんと」 

「わっははははは!」 

「しかしほんまにええんか?これで・・・」 ジェルドは重そうに言った。

何やかんや言って全員助ける事になった。

「それでは、ケルベン・ケイノスに向けて・・・発進!」 艦長は右手を前に振って合図した。

つづく・・・

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「ボォン ボォオン ボォン」

「それでボォン 結果は?ボォン」

「ほとんど壊滅したと思われますボォオン」

「そうか・・・良かったなボォン・・・」

「やつらは50年もするととんでもない文明を築きあげ、結局はみずからの争いを始めてボォン」

「そのワールドを崩壊にまで追い込む種族だからな・・・」

「まあ、今回は1年で駆除できて良かった・・・」

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