最後の力
2004年10月16日UP
パーティーの所に一人の依頼主が現れる。年増の女性だった。彼女は古寺に娘ラニエレが拉致されたと言ってきた。その寺は過去に滅んだ宗教のもので、廃墟と化していた。彼女は娘の思い出話する。
古寺に近づくと悲しい女の鳴き声が聞こえてくる。(VSスペルST)失敗すると何かに取りつかれて井戸に飛び込もうとする。
廃墟にいるのはダークネスのかかったグール達である。次ぎにワイトが待ちうけている。ここで死んだパーティーのワイトで、コンビネーションが決まる。そして最後に出て来たのは何と娘であった。娘はあらゆるイリュージョンで攻撃してくる(サイキック)
彼女は井戸に落ちて死んだのだ。その時一緒だった親友バギーラにはめられたのだった。ラニエレを成仏させるには彼女をデストロイするか、説得して成仏させるしかない。
聖戦士レベル7(アンデッドウオーリアー)
フルプレイトメイル AC−3 HP86 TAC0 7 AT2(1d8+9)
ソード+1/シールド+1/フルプレイト+1(セブンヘブンの紋章あり)
戦士レベル6(アンデッドウオーリアー)
プレイトメール AC−1 HP78 TAC0 9 AT1.5(1d8+10)
ソード+2/リング+1
弓戦士レベル6(3人)(アンデッドウオーリアー)
チェンメイル AC1 HP76 TAC0 9 AT2(1d8+3)
ソード+1/リングオブグッドフォーチューン/アロー+3(2d20+5)
クレリックレベル8(5人)
フィスカル教プレイト AC−1 HP74 TAC0 12 AT1(2d4+5)
ハンマーオブスマッシュ+3/インビジヘルム(恥ずかしいやつ)/シールド+1
スペル ブレス(To Hit +1)6R
エンタグル80’40X40 1T
トリップ 転んで1d4ダメ+気絶
ホールドパーソン
チャント+プレイヤー 命中、ダメージ、STに+2 相手はその逆
ラニエレ
服 AC0か8 HP80 TAC011 AT1 老化
サイキックは彼女の半径60'に入ると打たれる。幻覚とフィーブルマインドである。
同殺やフィアー、パラライズなど。
難航していると義兄が出てくる。兄は「やっと見つけたぞ、バギーラめよくも我が妹を!」バギーラとは実はこの廃墟に住む邪神愛好家である。クレリック8レベの1人が彼女でありフィスカルの信者でもある。バギーラは初めからラニエレを信者に引き込もうとしてここに連れてきたが断られ仕方なく殺したらしい。しかし誤算だったのはラニエレがゴーストになったと言うことである。義兄ハンスはこのバギーラ達を追ってここまで来た。
バギーラ達がやられるとラニエレは成仏するが、母が「これであの子も救われました。」と言って消える。ハンスは「ラニエレには母親はいないはずだ。あれはきっと彼女が理想とし残留思念が作り上げた幻だろう。自我が崩壊する前に最後の力で作り出したんだ。」
しかしながら、この古寺は実はガラズイム教の神殿であった。バギーラは信者でありラニエレを誘っていたが断られ、秘密を知られたので消す事にしたのだ。この神殿のいたる所にクレリカルの罠が装備されているのでそれが伺えよう。
ワンポイントコラム
ガラズイム教はカルト集団的な宗教団体で常に怪しい信者を募集している。残念なことにラニエレもその犠牲者になった。
普段、他人と交流のなかった少女は親切に接してくれたバギーラに恩情さえ抱いていた。ところが裏切られ殺されるとは死んでも死にきれなかったのだろう。加えて彼女には何がしらサイキックの素質があったようで、サイキックゴーストとしてマテリアルプレーンに存在したのだ。だが、ラニエレ一人ゴーストになった所でこの邪悪な宗教団体は崩壊させる事は出来なかった。ラニエレは無念をはらすことは出来なかった。しかし第三者の力を借りる事でこれを成功させると言う結果になる。君達の出番だ。
義兄の存在は結果的にプレイヤー達にシナリオの流れを伝えるいわば「メッセンジャー」である。シナリオを構築する場合、非常に大切な役割を持たされる事になる。ラニエレ本人から全てを語ると言うパターンも無くはないが、やはり死人にくちなし。ゴースト的な存在がペラペラ喋り出すのもせっかくのシチュエーションが台無しにしてしまう。(おちゃらけなら有りだけどね)
このシナリオでは母が最後に全てを語る感じに匂わせて、実は母親は幻影だったと言う所が「最後の力」というタイトルに結びついてくる。ラニエレはサイキックゴーストの攻撃力ではこの教団を倒せなかった。せめてバギーラだけでも・・・これすら出来なかった。力をどんどん使い果たしこのままでは何も出来ずに終わってしまう。その無念の気持ちが依頼人である母親と言う幻影を造り上げたのだった。
義兄が「母親はいないはず・・・」といった時、母親の画像はプレイヤーの中から「NPCとしての存在」フェードアウトしていくだろう。「えっ!じゃあこのお母さんはいったい!」と振り返ると母はスーッと影が薄くなり徐々に消えていく。その時やはり母は笑顔で満足度を表現しつつお辞儀しながら消えていくのであろう。
「おかあさん・・・」とプレイヤーも母が恋しくなると言うシナリオ。一度お試しあれ!