時空を超えて

 我々は入ってはならないかもしれないクルカの封印してあった扉をくぐった。
 
 そこは山脈と森が茂っておりその向こうに塔が見えた。森の様子は我々の住む土地のものと何ら変わりはない。
 
 塔に行くとなにやら緊張が走る光景であった。

 塔の黒い門をこじ開けようと工作部隊が20名ほどラムと言う攻城兵器で攻撃しているのだ。

 しばらくするとそこへ金属で出来たゴーレムが上空から舞い降りてきて20名に襲い掛かって来た。圧倒的なその攻撃にラムを投げ出し退却し始めた。
 
 もしやられているときに助けに出ようとしたら。一人の男(秘密部隊)が弓を足元に撃ってきて「待ちな。今出て行けば援軍が来たと思い、工作兵は死ぬ気で特攻しちまい、みんな死んじまうぜ。」にやりと笑い「すぐ撤退させてやんなよ。負傷者も少なくなるってもんさ。」
 
 (紋章が入っているゴーレムに気づくか?紋章学でもあれば”ルドルフ”とわかる。もしプレイヤーにルドルフについて聞くものがあれば、一般的に知られている事柄を説明すること。)

 撤退する工作兵は少し行ったところにキャンプを張っていた。

 もし彼らに合流するとリーダーは”グランダス”と言う男で部隊は26名ほどであった。

 彼らの話では今あの塔になにやら秘密の研究をしている情報をつかんだため見逃すことは出来ず、引き続き任務をまっとうしようとしていると言う。
 
 ゴーレム AC-2 HP 200 TAC0 4 ATX2(1d20+5) 特殊X3 グレネード60’X30’(10d6)
 
 ゴーレムが壊れると影に隠れていた(黒子か?)修理班が直し始める。(1RでHP30回復する)これはまるでPITINした時のような光景でおこなわれる。みんなあせってる感じ。

 この塔の中には巨大なゴーレムが眠っていた(30メートルくらい。ガンダムが約18m。ウルトラマンが約57mだから、その間くらい。)ようわからん?(笑)

 試作魔道兵器タイプ06。こいつがもしコマンドを実行することになればバッカスクラスの国は破壊してしまうだろう。

 また自爆によるダメージは計り知れず、事によってはそのワールドが崩壊しかねないであろう。

 だが、ルドルフの魔道兵器を研究し続けているメイジギルド(組織)はこれを使ってバッカスを破壊する以外今の戦況を打破することは出来ないと悟ったのである。

 この試作機の戦果次第で量産する魔道器の強さをコントロールするつもりである。なぜなら、あまり強大なダメージをたたき出しては自分の国も危なくなるからである。

 現にこのタイプ06は一機で簡単にルドルフですら崩壊に導くであろう?。

 これはあくまで推測で現段階では期待外れであると言う見方も確かにある。量産は若干強くしなければならないかもしれない。ま、なんとも言えないのだ。
 
                     トップシークレット
 
 実はルドルフが秘密に魔道兵器の研究をしている情報を事前にキャッチしたバッカスはこの魔道兵器研究所の調査を秘密部隊に探らせていた。そして秘密部隊は今いい所までかぎつけていたのだ。

 ところがグランダスの正義感からの衝動で密かに行われていた調査も水の泡である。

 敵に多大な警戒心を与えんばかりかここでの研究も放棄しかねない。そうなってはここにあるすべての資料を奪取できなくなる。(早まったことをしてくれたもんだ。)
 
 研究の資料とか秘密事項とかの問題ではなく、今、世界が危ないと言う事柄に決死の覚悟を決めたグランダスにメンバーはどう出るのか?ここでいくつかの作戦をたて、メンバーのロールを観察することにしよう。

 魔道兵器は研究所の博士によって打ち上げられる。博士は命に代えても自分の研究を成し遂げたいと言う信念を貫いた。プレイヤー達はこれを阻止できるのか?

 最終的には秘密部隊の男が、一つの巻物を掲示し「これを中央の間の祭壇にある土偶の口に入れ、いま与えられているバッカス破壊命令を解除し、ルドルフの研究所を破壊するように新たな命令文を上書きすればいいのだ。」決死隊でなければ出来ない任務だと彼は言う。

 中央の間、それは巨大なゴーレムの頭部を意味していた。

 もしメンバーがどうしても作戦に成功しない場合はそのままゴーレムはコマンドを実行するためバッカスへ飛び立つ。バッドエンディングである。

 成功すればゴーレムは新たにコマンドを上書きされルドルフの都市へ向かう。また研究所の地下室を発見しお宝が手に入ることになる。
 
                            エピローグ
 
 夕日に赤々と燃えるような雲の中へとゴーレムはその巨大な姿を小さくしていく。メンバーの頬も赤く染まり、みながそのゴーレムを見送っている。が、雲間に暗黒の空間が広がった。そしてゴーレムはその中に消え去ったのだ。あれはいったいなんであるか?誰一人わからない。黒い空間は雲か?空か?。周りの輪郭が黒い紫であった。
 
 その時クルカが生きているならクルカが迎えに来るが、死んでいるときはポールのミラクル大作戦みたいに時空の扉が開き、みなを現代へ送り返してくれる。


                          ワンポイントコラム

 忘れてはならないのが、これは自分達の過去の話だったという事。歴史に手を加えるのはとても危険な行為だという事である。幸いこのシナリオはエンディングがイージーレベルになっているのが解るね。プレイヤー達がどう暴れようと、巻物さえうまくはめ込めば歴史に影響が無いようなシナリオになっている。思い切り暴れられるという事だ。
 この試作タイプは後にワールドを崩壊する”ダナス”へと改良されてあの大変動が起きてしまう。ワールドの人口の2/3が死ぬ。プレイヤーのキャラはこの大変動を潜り抜けた運の良い、生き残るべくして生き残った者なのだ。
 という事は・・・もしこのままこの時代に残されて、あの大変動が起きたら・・・ダイス振って2/3でキャラは死ぬのか・・・

 秘密部隊の男は名をクバードと言ってかなりの高レベルなファイター・シーフ・アサシンである(知ってる人はすごい^^)。試作タイプの発進を止めるべくして、凧に乗って試作タイプに飛び移ってきた。

 しかし、あの怪しい雲はいったいなんだったのか?歴史的にルドルフに向かって試作タイプが暴れたと言う形跡は無い。あの雲が現れたのも歴史どうりだったという事になる。プレイヤーのせいではない。
 実はこの後のシナリオに絡んでくるんだなー。おたのしみ。

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