安寿養生記 (2012年8月1日~2018年11月) |
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【2012年】 晴。連日の猛暑。 朝の散歩(7:30~8:30から元気に家に帰り足を洗って好物のミルク。 朝食を終えて2階書室に入る。 すぐあとにアンがトントンと階段を上てくる。 私を確認し、フロアに寝そべる。いつものことだ。 ところが10時15分。 ふと見るとアンの動きがおかしい。 立とうとするがふらつき、苦しくおえぐ。 「おい、どうしたんだ!」と声をかける。 身を左側にしてと倒れこんでまう。 行き付けの井上動物病院休日。家人が電話を入れるが対応せず。 それでスバル時代の7、8年前に少しいったことのある家から車で10分の動物病院ハーモニーに緊急連絡。 10時50分に駆けつける。 右目が縦心震をおこしている。脳に異常と診察される。 よって脳圧を下げるステロイド注射。脳圧安定剤、流動食。 脳には限られた治療しかできず、飼主の細かい管理必要と。 家に帰り静かに寝かせる。 午後には気持ちが落着いたようで、少しフロアを歩く。 夕方6時、近くの川辺の芝生散歩。元気になる。 食事、いつものごとし。 ちなみに安寿の検診をうけたのは7月12日。 この日、心雑音(ステージ1)がみられる。 レントゲンを撮り少し異常、「変形性脊髄症」である。 「まだ8歳で若いのに、老化現象をおこしている」といわれた。 クスリは2週間分でていた。 ■08月03日(金) アン元気ーーいつもの犬と一緒のわが家の日常生活。 猛暑。朝7時、アンの食事、クスリ。元気。 家の階段は負担をかけさせぬよう、なるべく抱いてやる。 8時、車に乗せいつものスポーツ公園。 木陰の少しの散歩。ベンチに2人で座っている。 脳神経障害の主な原因は、①頭部や顔面損傷とともの起こる外傷性、 ②脳の中に発生した腫瘍が次第に大きくなる腫瘍性、 ③細菌やウィルスもしくはそれ以外の原因で起こる感染または炎症性。 ④また脳の血管が細くなり血液の供給が十分できなくなり、正常な神経細胞に障害を起こし、脳圧ご上昇して痙攣発作を起こす。 脳波検査、MRI検査、CT検査などあり、それに応じて手術も考えられる。 検査には8~10万円。必要なら病院を紹介するといわれる。 帰宅してアンは涼しいフロアは横になり、すやすやと眠る。 神経性なのか。いやあれは熱中症でなかったのかしら・・・・・? ■08月05日(日) 猛暑が続く。アンの驚異的な回復力。 食欲旺盛。朝晩の外でのウンチ、オシッコ。 だが散歩は20分ほどで終わる。 どうか、元通り元気になってくれとねがう。 この夏の養生。当分どこへもでかけられない。 ■08月07日(火) 元気ないつものアン、ガンバレ。 晴れ、凌ぎやすい一日。 朝7時30分、アンは元気にいつもの公園散歩。 芝生や木陰、夏の風の匂い。 食欲あり。帰宅すればグーグー眠っている。 発症して1週間。また、いつぐるぐる歩きになるか気が気でないが、ともあれ元気。 検査・手術となると30万~50万円かかるらしい。 ペット保険に入っていない。 そんな大金もない。 静かに見守ってゆかうと思う。 ■08月11日(土) 散歩でフーフー。今度はルビーが大変。 熱狂のロンドン五輪はメダルラッシュ。お盆、夏休みで世は帰省ラッシュとなる。 アンの散歩はリードも自由にして好きなところに行かせている。 少しゆくと息をハーハー。心配で抱き上げてやる。適宜、ベンチで時々休むことにしている。 夕方から小雨。夜、大雨。 倅のところのルビー(アメリカンコッカスパニエル 9歳・牝)のお腹がパンパン。 井上動物病で緊急診察。どうやらガンらしい。 腹部、胸部ののイボを入院・手術・削除して1カ月なのに。 ああ、ルビーよ。 ■08月12日(日) ルビーのお腹がパンパンに張る。 残暑厳しい。 アンは元気になった。 一方、ルビーに会うとお腹がパンパンになっている。 もう好きなだけ家の庭の芝生で遊ばせるという。 血管肉腫が膨張しているよう。 食事も減退。、 お腹に出血があれば命は危ないとのこと。 精密検査・手術も、ここまできたらもう処置がないようだ。 ■08月20日(月) いつも犬と一緒。 アンはいたって元気。 ほんとに脳神経異常だったのか。 朝夕の楽しい散歩。食欲あり、日中はグーグー。 3週間前の症状はいったい何だったのか。 予断は許されないが、元気に動きまわっている。 犬仲間からは、「ちょっとした目まいだったんでしょうよ」 ともいわ慰められている。 いづれにしろ、骨の老化現象、心雑音は宣告されている。 よってクスリも続けねばならないのだけれど。 ■09月01日(土) あれから一カ月。 散歩はその日によりいつもの半分しか歩かないことあり。 好きなようにさせる。 体調よければ、またサマーカットにいっておこう。 ルビーもお腹は張っているが、行くと元気に駆け寄ってくる。 ■09月06日(木) ルビー死去。 夕6時35分、ルビー亡くなる。 夜、倅の家にゆき、まだ温かいルビーを撫でてやる。 2004年7月生まれ、9歳3カ月。 たくさんな思い出をありがとう。 苦しかったね。よくがんばったね。 安らかにお眠り。 ■11月20日(火) 晩秋ーー足腰は大丈夫? 一昨日、枯葉第一号が吹いた。 けふは穏やかな一日。明るい陽ざしがこころよい。 9~10月とアンはすこぶる元気だった。 ところがここ1週間、体調がどこかよくない。 足腰が弱まってきているようだ。 二階への階段を上がるのが億劫になっている。 7歳8カ月、シニア犬ともなればいたしかたない・・・・ 『高齢犬と楽しく暮らすーー愛犬を元気で長生きさせるコツ』など読む。 【2013年】 ■01月18日(金) 毎日1錠;フォルテコール®錠。 晴れ。14日に降った大雪が一部凍結。散歩の公園にはまだ雪がいっぱい。 井上動物病院で定期診察。昨年11月からフォルテコール®錠を服用。 朝の食事と一緒に1錠、飲ませている。 この薬は犬の慢性心不全に対して、心臓への負担を減少することで症状(せき、食欲不振、元気消失など)を改善し病気の進行を遅らせるという。薬代1カ月分:6000円。 アンはいたって元気。朝夕の散歩、雪の中を駆けたりしている。 夜は私のベッドの布団の足元にくるまって寝る。 ■04月19日(金) 元気ーーいつも一緒、至福の時間。 アンは極めて元気。散歩も嬉しそうにドンドン行く。 アンの調子に合わせてまったくのぶらぶら歩き、好きなところに向かわせている。 1週間前、アプリコット(ペットサロン)で全身3部刈してスマートないだたちになっている。 体重9・5KG。 散歩から帰り急いで井上動物病院。10時、最近は来る人が少なく30分待ち。 フォルテコール錠1カ月分。フィラリア3カ月分、狂犬病注射、〆て11200円。 朝8:00~9:00、夕方4:30~5:30(もしくは5:00~6:00)散歩となっている。 ■11月26日(火) 元気ーー毎朝・毎夕の散歩。 でも散歩は、いつもの半分になりました。 体調・気文が悪いときはもうサッサト帰ります。 そして、寒くなってきたので、夜はがパパのベッドの足元で一緒に朝まで寝ています。 【2015年】 ■03月7日(土) 公園の散歩も半周がやっと。右脚がおかしい。 最近の散歩は公園も半周ででフーフーいっている。 小雨の朝、ぶらぶらして、ちょっと駆け遊んでいたら右脚を痛めたようでビッコをひく。 そして家に帰ったらグーグー寝込む。お通夜あり、3時過ぎに散歩.川原へダッコしてゆく。 アンよ、ガンバレ、ガンバレ。 家人は頭痛、目まい・耳鳴り・吐き気でこの10日間ダウン。 ■07月30日(木) 猛暑。元気。 連日30度を超す猛暑の日々。3日前にアプリコットでヘアカットし、すこぶる元気。 朝夕の散歩。暑いので少し歩くとハーハーいっている。 朝6時30分頃、ベッドで眠る私を起こしにくる。2人でじゃれらあう。 1カ月前、家の廊下で初めて小便をしたのでビックリ。 すぐ井上動物病院にいきレントゲンをとり、また小便をとって検査してもたらったが、異常なし。ただ、変形性・・‣症で背中の骨が5年前に比べ隙間ができて弱っているとのこと。 家人は秀和綜合病院・整形外科で診察。 足腰の痛みは背中の骨の神経からきているようだ。 また当方は2週間苦しんだ喘息が治りかけてきている。 【2016年】 7月20日(水) 連日猛暑ーー4カ月振りのトリミング。 4月20日にトリミング以来(アプリコットで)。 連日35度の猛暑。暑いので玄関のタイルの上で寝そっべっている。 散歩もゆっくりムード、まさに13・5歳老犬なり。 疲れるとハーハーいうので抱えると、心臓が大きく波打っている。 それでも今朝の散歩では「美しい毛並ね。優しいカオをしていますね」 とご婦人にいわれる。 家人は目まいで苦しんでいる。目白大学クリニック通院がつづいている。 朝起きると目まいで、薬。ーー終日、ボンヤリしている 当方は先月行った市民検診(やな内科医院)の結果はすべて良好。 【2017年】 晴天。 銀杏が落ち、柿が赤く熟し始めている。 アンジュ(2004年3月生まれ)は老化とともに弱っており、咳き込むことが多くなった。 井上上動物病院で診察。レントゲンを撮る。 ①心臓が異常に肥大。ボール大になっている。 ②これまでのフォルテコール®錠に加え、ピモペンダン錠(心不全治療薬)、利尿剤がでる。ーー血液検査では肝機能など異常はないが、重症であることをしらされる。 散歩ももうムリがきかなくなった。 少し5~10分歩くとフーフー7いっている。思わず抱っこしてやる。 でも、2階にはまだ自力で懸命に上がってくる。 【2018年】 4月23日(火) 花嵐ーー散歩も10分ほどで疲れ、あとは抱いてやる。
ことし春は花が早く咲き、その花が終わり、新緑が眩しい。 アンの老いは急スピードで、薬は泌尿剤が加わっている。 食欲はあるが、相当、心臓が悪くなっているのだろう。 通院している井上動物病院には、 「ガンバっていますね。ムリをさせないように」 と言われている。【右の写真:4月20日】 外での用たしに朝7時、12時、4時、そして夜の9時。 1週間前、ちょっとしたトリミングで緊張したのか、フラっと倒れ10分ほど失神。公園にいっても隅の一画で、アンとともに静かに過ごしている。 10月10日(水) アン、早暁に死す。 朝5時、家人が起きてきて「アンちゃん、亡くなった・・・・」 と告げた。 玄関のタイル上で静かに眠っている。 アンが旅立っていった・・・・。 夜半、苦しそうに鳴いた。 水をやるとガブガブ飲む。 それが2回ほどあった。 昨日から何も食べず、ぐったりしていた。 それでも朝はいつもの遊水池のある公園。用をたすと、2人でベンチに座っていた。家に帰ると玄関タイルですぐ眠っていた。何もいわず、心臓の痛みみをじっといつものように耐えていたのだろう。 昼12、家の前の公園。夕方4時も家の公園・・・・・。 春から夏へ、その猛暑を耐え、秋を迎えたのだった。 アンよ、15歳。お前は優しい子だった。 歩けないアンを抱き、いろいろ話し合った・・・・。 私たちにたくさんの喜びをあたえてくれた。 ありがとう。
いつもの公園でーーこの9月半ばに撮った最後の写真。 10月13日(土) アンよ。 お前は、今、どこを歩いているのだろう。 大きな喪失感。悲しく、苦しい。つらい。 いつもアンとともにあった生活。 この15年、いろいろな出来事が思いおこされる。 山茶花の花をいけ、水を添え、線香をあげる。 アンよ、ありがとう。 10月15日(月) 晴れ。7時、朝の公園に行く。いつもアンとたどった路を歩く。 家に帰って、お前を探すが、どこにもいない。 淋しい。何も手がつけられないでいる。 15年の歳月が夢のようにうかびあがってくる・・・・。 アンよ、安らかに、ありがとう。 10月28日(日) 秋晴れがつづく。 朝の5時過ぎに目が覚めている。 2階からリビングにおりるが、アンがいない。ぽっかり心に穴が空いている。 7時、いつものアンの散歩時間。車でまず遊水地の公園。アンの歩いたコースをたどる。そして、そこから文化公園に廻り、水辺の路をぶらぶらゆく。 帰宅してもぼんやり。アンにお水とお線香。 未だ、かなしく苦しい。ほんとうにやさしい犬だった。 家人は近くのYさんらにアンの死を告げ、皆さんからカサブランカのお花をいただく。愚生はまだ誰にも言っていない。気ががりなことだが、そういうことにしてある。アンはまだ元気にやっているのだから。 |