日録●太田代志朗●2021年 

1月29日(金) 誕生日祝う。
晴れ。風あり冷たい。繚乱の小庭の侘介椿。
老舗の鰻重のテイクアウト、極上の味。
大変な時代にて、家人と家でささやかに祝う。

静岡に生を享け、関西(大阪、京都)で育ち、上京。
激動の70~80年代の都塵にまみれ、縁あって武州古城下に住む。
昨年は金婚式で、よう、息災なくここまでやってきたものだと思っている。

『高橋和巳デジタ全集』12巻(小学館)の編纂・解題をすすめる。
高橋和巳
(1931~1971)の倍を生き、高橋たか子は81歳で湘南のホームで亡くなった。


1月26日(水) 晴後曇。
晴れ。昼あたりから曇り、風がでてくる。
犬がいなくなって、散歩も気軽に行けないことがあるようになった。
ぐずぐずしており、昼過ぎにやっとウォーキング60分。
川辺のさざ波に30羽ほどの鴨の群れが浮かんでいる。


1月25日(月) 晴れ。初天神。
高気圧におおわれ、冬空が青く澄みわたっている。
昼前の公園ウォーキング。雑木林から川添いを70分。

『悲の器』解題原稿16枚を収める。
名誉棄損を訴える法の権化である主人公の転落。
最後の力で書かねばと思っている。もう回りに誰もいなくなった。
*小学館よりの添付ファイル、その解凍パスワード操作分からぬまま、前にすすむ。


1月24日(日) 冷たい雨。
起床6時。昨日からの雨で冷たく蕭条の一日。
居眠りてわれに隠れん冬ごもり(蕪村)
大相撲初場所、大栄翔が初優勝。相撲が面白い


1月22日(金) 晴れ。
ついに病院が急患を受け入れられなくなった。
救急車で運ばれても盥回しで、病院がない、とTVワイドショーが伝える。
自宅療養や在宅死は急増、倒れたら放置、死を覚悟しなければならない。

1月20日(水) 寒中、晴れ。
昨日は北風が吹き荒れたが、きょうは冬空が澄んでいる。
重症・自宅療養・死亡者急増、医療崩壊、各地に変異型、すすまぬPCR検査、ワクチン接種、菅内閣支持率急落、暗雲の五輪。

謹んで自粛。マスク、手洗い励行。
外へは通院、ウォーキング、スーパーへの週1の買い物。
余生を穏やかに過ごすべく身どもの静かな日々。
PCに向かい1本仕上げ、あんぽ柿。煎餅。
炬燵に脚をつっこみ鈴木大拙、井筒俊彦、辻原登。
そして腰が痛みだし、200Yへの夢も潰えたか。


1月19日(火) 大安。晴天。烈風。
世阿弥元清、金春禅竹、これが書きたかった。
しかし、少し取りくみ、生来の怠けで放置。
海道龍一朗の『室町耽美抄 花鏡』(講談社)を取り寄せ、読む。
歴史時代小説の才学による艶やかな世界、感動。


1月17日(日) 阪神・淡路大震災から26年。
起床7時。朝粥。快眠、快食。
6℃の曇天の公園ウォーキング50分。皆さん、黙々と歩いている。
運動クラブの小学生たちが汗をかき元気に走り回っている。

1月17日午前5時46分、M7.3の阪神・淡路大震災が発生。
思えば26年前、倒壊しくすぶる神戸の街を歩いた。
その秋、国際日本文化研究センターに行き梅原猛先生にご挨拶した。
上京し務めてきた赤坂の事務所を辞めることを決めた。
まだ若く55歳、「いいわ。わかりました」と、家人は静かに背中をおしてくれた。


1月15日(金) 小寒。
曇り。5℃早朝の公園ウォーキング60分。
感染爆発、東京2001人、埼玉455人。入院できず全国の自宅療養3万人と。

以下2冊を読む。書物の心拍。
藤沢周『言葉である。人間である。』(言視舎)
荒川洋治『文学は実学である』(みすず書房)


1月14日(木) 快晴。小庭の侘介椿。
東埼玉病院(呼吸器科)で3カ月診察。
キプレス錠、リン酸コデイン錠、テオドール錠、アンプロキソール塩酸塩徐放OD錠錠3カ月分
苦しんだ喘息はここのところ治まり快調なり。


1月13日(水) プレステージカントリークラブで。
晴れ。時節柄どうかと思ったが、参加。
ゴルフ場(クラブハウス)は感染拡大防止に細心の注意。
朝靄が幻想的なフェアウェイをかもしだしていた。
6.204Y、18H。9時、東コースをスタート。

ドライバー距離170ヤード止まりの老力をふりしぼる。
フラットで戦略性高くも、OBなし。
ベントワングリーンが硬く、ボールが撥ねる。
バックナインになり、15、18番で何とかパーをとる。
冬の陽がかたむきはじめ、スコア101(53:48)。

非常事態の中のラウンド、岩槻IC東北自動車で1時間。
EGA新年例会、メンバーは森脇、丸野、露木、太田。


1月12日(火) 小雪、時雨。
朝風呂に入り、朝食に芋粥、鯵の開き、納豆、梅干し、生酢。
午後になって小雪がちらつき、すぐ時雨になる。

令和3年版『短歌年鑑』(角川書店)自選作品5首。
・この地球(ほし)に生くる明日の愛すべくイージス艦も青き檸檬も
・繚乱の夢の浮橋いづくにか燃えはてたるを雪のシチリア
・コロナ禍の夏過ぎ老いぬ幻(ゆめ)の身に花ふりかかる歌書を焼きすて
・解体も悲哀も邪宗門もはるかなれ八十翁の雨の黄昏
・朝明けに佐渡よりもどり粥すする「あら面白や」花は秘せしに


1月11日(月) 3連休。成人式、おめでとう。
この3連休は毎朝の公園ウォーキング100~120分、平均1日7Kmと歩いた。
早朝の冷え込み厳しくも、運動不足の身がだんだん解きほぐれていった。
冬の葉を落とした木々、霜枯れの野ずら、赤い水管橋から富士山や日光連山を眺望。
マスク、距離、手洗い励行。静かなステイホーム。


1月8日(金) ついに首都圏に緊急事態宣言。
晴れ。松の内も終わり、何とも怖い世の中になった。
さいたまでも宿泊療養、自宅療養が急増、入院調整中も深刻な状態になっている。

家人の胃の検査の付き添いで病院にいく。
その待ち時間を近くの遊水池のある公園ウォーキング60分。
ーー午後より資料閲読、あれこれで不穏に日が暮れる。
8日の感染者、東京2.392人。埼玉496人(大宮東高校で生徒3人)。


1月6日(火) 公園ウォーキング。
時々晴れ。昼前、6℃の公園ウォーキング50分。
風なく元気なシニアがグラウンドゴルフ、テニスに興じている。
雑木林や釣り堀を抜け、元荒川の赤い橋前を折れ、枯葉の道を戻ってくる。

家庭内感染急増、医療崩壊。不要不急の外出禁止。
コロナ自宅死が増え、某国でコロナワクチン接種の老人がつぎつぎに死亡している。


1月5日(火) 晴時々曇。 小寒。
早朝1℃で冷たくも穏やかな1日。寒の入りでこれから寒くなる。
原稿15枚、収める。さて、勢いづけて第2弾にとりかかる。
首都圏は感染爆発。死者最多。いよいよ緊急事態宣言。


1月2日(土) 快晴。初夢。
朝風呂に入り雑煮2コ。自粛で実感のないお正月。
感染拡大、死者急増、医療逼迫。緊急事態宣言要請へとう報。 
コロナ禍により、政治や経済、社会システムの変化が求められている

年賀状に「来年から挨拶は控えます」と3通。然り、当方もどんどん失礼してゆこう。
TVに箱根駅伝、早稲田:帝京のラグビー。また顧みるに初芝居はとんと行かなくなった。
歌舞伎座、国立劇場。日生劇場は地下の加味屋の食事も美味しかった。

元旦は倅一家を迎えてお節、お屠蘇。皆んな元気で何より。
テレワークで大変、どうしても運動不足になっているという。
真理子は身長161cm、5日後の1月7日は誕生日、15歳。おめでとう。
部活は筝曲部長の活躍がないまま終わったようだ。
いよいよ高校受験、2日早朝から夜まで塾通いとのことで、早々に切り上げる。


正月元旦

新春をお祝い申し上げます。 

本年もご指導とご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

向こう3年の長丁場、編纂・連載執筆にて、体調管理につとめます。

そして快眠・快食、日々ウォーキング60~100分。ゴルフは平均スコア95死守。いや希望。

愚老無為に馬齢重ね、聖春之佳境おもしろく皺を伸ばし候
時に閉藏いたし齢80、筆硯之業むつかしくも時下風塵草々。
ただ武州小城下のきのうふにけふの風。住むかたに梅花の香。
 
 
日録2010年1月~2020年12月
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