デジタルクロック #001 の使用法

表示器. 本デジタルクロックは4桁数字表示器を使っています(時間に2桁, 分に2桁). 時間の桁と分の桁はコロンにて隔てられています. コロンは走行中を表す役割も担っています (カウンタが停止しているとコロンは消えます; より正確な記述は以下に記します). 時間の桁の表示は12時間形式に従います.

時計の時刻設定. 本クロックは時間と分のカウンタ回路のみならず, 表示はしないものの秒(および秒以下)の カウンタ回路も持っています. カウンタ回路にて保持されている時刻は3つの押しボタンスイッチ FastAdv, SlowAdv および ClearSec にて設定します. FastAdv および SlowAdv スイッチはどちらも時・分カウンタに関係しており, 秒カウンタとは関係していません.

ClearSec スイッチは秒(および秒以下)のカウンタに関係しており, 時・分カウンタとは 直接には関係していません.

バッテリーバックアップ. 本クロックは普段は交流線の電力で動作し, バックアップの目的で 6F22, 6LF22 または 6LR61 型 の9Vバッテリを持っています. 交流線で停電が発生すると, 時計は時刻を表示しませんが, バッテリーの電力を頼りに時刻のカウントを継続します. バッテリーバックアップ機能を必要としないなら, バッテリーは取り付けなくても構いません.
注意 : 交流線から電力が供給されていない条件下では押しボタンスイッチ FastAdv, SlowAdv および ClearSec には触らないように. 理由は次のとおりです. 時計の時刻設定機能(これらスイッチに関連した機能)は動作している表示器の助けなしには正しく 使えるとは期待できないにもかかわらず, 停電時のバッテリー動作中においても時刻設定機能は 抑制されていません. 加えて, 停電時にバッテリから取り出される電流は, これら機能が 使用されると2〜3mA増大します. そして増大した電流の取り出しは, バッテリーが既にずいぶん 使用されていたならば, クロック状態の初期化(下記)を引き起こし時計に維持されていた時刻を 失わせるほどの深刻なバッテリー電圧の低下につながりかねません.

バッテリーのメンテナンス. 本クロックはバッテリー状態を監視する回路を持っておらずバッテリーのメンテナンスはすべて ユーザーに頼ることになりますので, いくらか詳細な説明が妥当でありましょう. 典型的な特性の部品で組み立てられたセットについては, バッテリーの電圧が(1〜2mAを取り出す状態で) 6V 以上ならバッテリーバックアップは機能することが期待されます. 交流電力が供給されている間は, このクロックのセットはバッテリーの自己放電と 比べて無視し得る電流しかバッテリーから取り出しません. 交流線に停電が発生した時, 典型的な特性の部品で組み立てられたセットの場合, バッテリーからの およそ 1mA の電流を消費します. これらを考慮に入れると, 9V のアルカリ電池(6LF22/6LR61)で 交流の停電期間の総計で1〜2週間に渡るバッテリー寿命が期待できます. ですので, 頻繁に停電が発生したか長時間継続した停電を経験したかでもない限り 2〜3年間はバッテリーの交換は不要でしょう. しかし, 信頼できるバッテリーバックアップを必要とする使用者は適切な道具を用いて 時折バッテリー状態をチェックされるのがよろしいでしょう. 起電力が7.0V〜7.5Vに満たないほど低く測定されたバッテリーは新しいものと交換すべきです. 本クロックの動作中にバッテリーを交換しても, 紹介している設計に起因する問題はありません. バッテリーの極性を逆に接続してもクロックのセットの側にもバッテリーの側にも損傷は 起こりません(その状況では単にバッテリーバックアップが機能しないだけです).

初期状態. 交流電力線から電力が供給されず, バッテリーのエネルギーも尽きたなら, このクロックは 時刻のカウントを維持できません. そのような状況がクロック自身により検出されると, 電力が回復した際, 時・分・秒カウンタは 0:00:00 に初期化されます(表示器は コロン抜きで‘0 00’と表示します). この初期状態は FastAdv あるいは SlowAdv スイッチが 押されるまで継続します. 時間に 0 が現れるのはこの初期化後のみです; 時計の通常動作において生成される分からの 桁上げは12時間形式の普通の規則に従って 1, 2, ... , 12 の中で時間カウンタを更新します.


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