「ファイルに付随するある種データ」とは・・・

NT-based Windows (Windows 2000, Windows XP など) で NTFS ファイルシステム にフォーマットされたハードディスクを使っている方は, そのハードディスク上で 実験用にプレインテキストドキュメント(拡張子 .txt のファイル)を新規作成 してみてください. ファイルのアイコンにマウスのポインタを合わせ, 通常の設定では 右クリックすればファイルに関するメニューが出ます. そこで, メニューの中から 「プロパティ」を選択すればファイルのプロパティダイアログ(下のようなやつ; これは日本語版 Windows XP の場合)が開くはずです.

ファイルのプロパティダイアログが開いたら, 「概要」タブをクリックしてください. 「タイトル」や「作成者」, 「コメント」といった項目が見えるはずです. 新規作成のファイルでは, 各項目の内容はブランクですが, 例えば, 下に示すように 好きなように記入できます.

あるいは

記入した内容は「適用」あるいは「OK」ボタンを押せば保存されます. では, ファイルの概要として記入した情報はどこに保存されるのでしょう?

答えを言ってしまえば, ファイルごとに幾つでも割り当てられる (名前付き)ストリームと呼ばれるハードディスク上のデータ格納場所です. ただし, ファイルの種類によっては, ファイルの概要として記入した情報は, いわゆるファイル内容の一部に埋め込まれる形になり, 名前付きストリームは 利用されません.

ファイルごとに複数のストリームを割り当てる機能はマルチストリームと 呼ばれ, NTFS ファイルシステムで導入されたものです. CD-R や DVD-R で 使用されるファイルシステムや, FAT ファイルシステムはマルチストリームに 対応していません. そのため, ファイルを CD-R や DVD-R に焼いたり, FAT ボリュームにコピーしたりしてもファイルの概要として記入した情報は (その保存場所として名前付きストリームが利用されていた場合には) CD-R, DVD-R, あるいは FAT ボリュームにはコピーされません. ファイルを zip 形式などマルチストリームに対応していない(たいていの) アーカイブに取り込む場合にも同じ状況が発生します. 上で作成した プレインテキストドキュメントで試してみてください.

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