2006年12月25日 ココナッツ
気温 （30度） 天気 晴れ 水温 27度〜28度
風 強い 波 高い
透明度 20〜30ｍ
最大深度 28ｍ
潜水時間 50分
潜水目的 ガイド
例年ならそろそろ透明度が下がって来るのですが、今年はまだまだ良い状態を保っています。
水温も冷たいところで27度ですから、例年と比べると1〜2度高めのようです。その影響かどうか、今年はどこのサービスのガイドもまだジンベイやハンマーを見た話をしていません。
風向きが北東方向になって冬の風なのですが、水温も気温もほとんど下がっていません。元々ルソンやミンダナオのようにはっきりした雨季や乾季が無いネグロス島ですが、今年は特に雨季と乾季がはっきりしない年だったように思います。
12月25日は朝は絶好のダイビング日和かと思われたのですが、午前10時位から風が強くなって、午後にはココナッツもマムサも入れない状態になっていました。
MDSのお約束、朝イチはココナッツと言う事で、この日も迷わず真直ぐココナッツのブイにボートを付けました。潮回りは小潮の上げですから強烈に流れる事は絶対に有りません。小潮でも大潮でも流れるのは下げ潮です。一番流れるのは春の大潮の下げです。この頃にはココナッツのコーナーが渦を捲いて洗濯機になりますが、今頃は朝に最干潮を迎えて、午後にかけて上げて来るので日中なら何時潜っても怖い思いはあまりしません。
ココナッツはエントリーポイントの透明度が一番良くて、そこから最初のコーナーに行くまでに少しづつ下がって行きます。普通にファンダイビングでは絶対にあり得ないコース取りですが、ココナッツのエントリーから水深を15メートルくらいに保って沖に出て行くととても濁って温度が少し高い潮に当たります。バギス（テングハギ）やタカサゴなどが群れている潮です。この流れは、ダイビングで乗って行くアポ島の周りを回る潮では無く、沖に出てスルー海の方へ向うゆっくりした流れです。この潮が混ざり込んで来るので徐々に透明度が落ちるのだと思います。
エントリーしてゆっくりの流れに乗って気持ち良く流して行きました。いつものように数え切れない程の魚達の乱舞を眺め、水深は26〜28メートルを維持して行きました。この日は今まであまり見かけた事の無いイラク（イスズミ）が群れで見られました。いつもサンクチュアリーの浅いところに群れているのですが、流れに乗ってやって来たのでしょうか？確かに、この日イラクが群れていた辺りは水温が28度と高かったのでそれも理由の一つかも知れません。でも、水温の高いところは濁っていて気分的にはイマイチですが。
流れが緩いのでのんびりと辺りを見渡しながら行く事ができて、しかも水底近くは透明度がかなり良かったので（悪くても20メートル）気分的にものんびりでした。いつもの砂の傾斜地のツボカイメンの群棲地帯でカメが昼寝をしていました。久しぶりに捕まえてみようとしたら気付かれて追いかけっこになりました。このカメとは何度も追いかけっこをしているのですが久しぶりにやってみて、自分の体力の衰えを痛感しました。2〜3年前なら確実に捕まえられたのに、今はあっさりと逃げられてしまいます。こんな事を書くと、まだそんな虐待をしているのかと叱られそうですね。
砂地の傾斜が終わると左に大きく曲ってその先が「崖崩れ」と私が勝手に呼んでいる落ち込みのワンドになったポイントです。ここは知る人ぞ知る洗濯機の場所です。流れていれば、最初ダウンカレントでぐんぐん下に持って行かれて、必死で泳いで上がろうとすると今度は突然の吹き上げを喰らって一気に15〜20メートル持ち上げられます。例えば、強烈なダウンカレントに捕まってしまって、もうダメだと諦めたらどうなるのでしょうか？。このポイントの深場にはバラクーダ−やハンマーが出ます。バラクーダ−の居る辺りで水深35メートルで、ハンマーと出会うと45メートルくらいだと思います。この辺まで来るとダウンカレントはなくなって、チャペル前へ向う横の流れに変わります。そして、それに乗って5分も行くと最終コーナーを高速で曲って潮は自然に止まってしまいます・・・でも、いくら流れを知っていたとしても深度が深いので私も流されたくはありません。
この日はギンガメの群れがきれいに輪になっていました。普通は潮上に頭を揃えて縦列で群れているのですが、この日は珍しく輪になっていました。輪になって切れ目の無い追いかけっこのように回っていました。そして、その中にまるっきり場違いのドでかいロウニンアジが一匹混じって悠々と泳いでいました。またこの日はやたらと大きなフエダイも混じっていて壮観でした。たぶんお客さんも満足して貰えたと思います。
ここからちょっと行くといつもカスミチョウチョウウオが群れています。流れが有ればそれに乗っています。流れていない時には水底近くにごちゃごちゃと群れています。この辺りから最終コーナーを曲り切った辺りまでが一段と透明度が上がるところです。なのでカスミの群れも近くに見えますが行ってみると水深は30メートルを越えています。
ほとんど流れていないと感じるこんな日でも最終コーナーに近付くとスピードが上がります。そうすると流れに逆らって無数に群れるキンギョハナダイに突っ込む事になります。私の個人的な好みでは大きなロウニンを見るよりも、バラクーダ−の群れに遭遇するよりも、キンギョハナダイの群れに突っ込む方が好きです。
潮が早く無い時にコーナーを回るには水深18メートル位を流して行きます。しかし、潮が早い時には本当に飛ぶような早さになるのでお客さんが怖くなってしまうようです。単純な真横の流れなので壁面から離れずに流されてもらえば何と言う事も無いのですが、時々、沖側に出過ぎて沖出しの潮に乗ってしまうので浅めに行く事にしています。
ところが、流れが早い日には浅いところの潮はもっと早くて、しかも上手くコースを取らないと水深3メートルまで上がってしまいます。と、言う事で、「崖崩れ」が洗濯機状態の時のココナッツは最終コーナーを曲り切るまでスリル満点で楽しめます。
最終コーナーを曲り切ると今度はムレハタタテがごちゃっと出迎えてくれます。ここまで来るともう大物はほとんど出ません。水深10メートルの棚のエッヂを眺めて行くとこの辺では割と珍しいナンヨウハギが見られます。そして、やっぱり見物はキンギョハナダイの群れです。
壁沿いにぼんやりと流して行くとピタリと潮が止まります。これは洗濯機の日でも、今日のようなノンビリの日でも同じです。ただ、洗濯機の日にはチャペルから押して来る潮も強いのでここから先は逆潮に成る事も良くあります。この日のように乗って来た潮が緩い日の方がここからボートまで行くのは楽なのです。この日は潮は止まったような状態で、風裏の入り江で待つボートまで、ソフトコーラルのお花畑をのんびりと進みました。そのコースはソフトコーラルの宝庫で、それは見事に手付かずのコーラルを見る事が出来ます。そして、運が良ければカンムリブダイがサンゴを齧っている姿を見かける事が有ります。この日はまさにラッキーで、大きなオスが一匹、水深6〜7メートルでのんびりと食事をしているのが見られました。
ボートの待つ辺りは水深２メートルの砂地です。ゆっくり探せば岩の影にカミソリウオ等も見られる事が有ります。晴れている日には日の光が白い砂に揺れてとてもきれいです。
ココナッツのエントリーです・・・透明度の良さを見て下さい
ココナッツです・・・気持ちの良い透明度でした。
ダイバーは、1月15日以降は比較的少なめです・・・。そして、航空券はこの辺りからが最安値です。ただし、今年はアジアサミットとセブのシノログ祭りが重なって、1月10日〜15日はセキュリティが物凄く厳しいのと、セブ市内はホテルがすでに満杯で予約出来ません。マクタンも高い所程取り難いようです。
と、言う事で、お勧めは 1月15日以降と言う事になります・・・どうぞ、おいで下さい。
