今回の話題 | 不快な季節 |
タイトル | 克也子タレント議員に顔をしかめるの巻(01/07/30) |
焼け死ぬとか、溶け死ぬとかそんな言葉を毎日考えるこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。アタクシもライトに壊れかけの風情が漂っております。 さて、アタクシ、ずっと昔から不思議だったことがあるのよ。殴り合いのケンカって子供の時以来全然経験なくてよくわからないんだけど、ケンカって長々やる必要はないと思うのね。本気でかかれば、わりとすぐに決着がつくと思うの。 例えばだけど、ケンカになったらまず相手の眼球を抉り出すとか。 ね! 簡単に決着がつきそうでしょ? なのにみんなそんなことをまずしないのは心のどこかで「こいつ嫌いだけど、だからって取り返しのつかないケガをさせるのはなあ」とか「警察沙汰になるようなことは困る」とか、心のどこかにリミッターがかかってるんだと思うの。 その話をSさん(上司・31・多分ゲイ)にした時、「特に口喧嘩とかそうだよね」って言われたの。そうねえ、口喧嘩って、もちろん強い弱いはあるけど、本当に怒って抑えが効かなくなってると、まず負けることはないものね。アタクシ今まで口喧嘩ってほとんど負けたことないけど、別に強いわけじゃなくて、本当に怒った時にしか喧嘩をしなかっただけ、ってのもあったのだわ。と、いうのがこの夏の克也子新発見なの。 こういうと意外かもしれないのですが、僕は、非常に温和な男の子です。大体いつも機嫌よくしてます。おこりんぼうさんを見るとどうしてそんなに小さなことで怒るのかなあ……とよく思います。 と、このページを見ている中にもいい男はいるはずなのでちょっと自分を売り込んでみました。で、そんな余計な話はどうでもいいのです。でもアタクシが温和ゲイ男子なのは本当よ(自称)。 しかしそんなアタクシも夏場はダメね。暑いとイライラしちゃう。きっと不快指数って、気弱なアタシに勇気を与えてくれるステキなお天気のマジックだと思うの。いつもは勇気がなくてできないことも、不快指数が後押ししてくれるわ。そう、普段ならどんなひどい仕打ちにもずっと耐えて小さな花を咲かせているスミレのようなアタクシも暑さのせいでイライラしてたんだと思うの。 ある日、アタクシ散髪に行ったのね。そうしたら、選挙運動期間中だったから議員候補とその取り巻きが入ってきたの。「どなたか写真撮りたい方いらっしゃいますかー」なんて取り巻きの男が言いながらよ。 「田舎に来た力士じゃあるまいし、議員候補と写真撮りたい人なんて今時いるわけないでしょ、傲慢ねえ」と思いながらケープを巻かれたところだったアタシは振り向いたの。そうしたら化粧の濃いおばさんが立ってたのね。取り巻き男の傲慢な物言いに「もしかしてタレントかしら?」と思ったら「林寛子」と書かれたノボリとか持ってるのよ。 アタクシあまりテレビを見ないせいで、芸能人の顔と名前ってあんまり一致しないの。でもアタシがテレビを見ないせいだけじゃなくて、この人別に女優として活躍してるわけじゃないと思うのよ。アタシ、この人が出てたドラマも映画も全然知らないし、「世界の嫁」(世界の映画監督・黒澤明の息子が旦那だから)と言われてるというのがこの人に関する知識の全てだったわ。 おばさんはタレントに弱い者なのか、アタシにケープを巻いた理容師のおばさんが肩組んで写真を撮ってもらったりしてる間、アタクシずっと不愉快だったわ。 選挙運動中の側としては、「地元の床屋で市民と触れ合う○○さん」みたいな感じで好感度を上げたかったんだと思うけど、勝手にビデオカメラで撮られてるのも不愉快だったし(思い切り避けたわ)、タレントで選挙活動中だからって営業中の店に入って来るってのも迷惑よ。店主には事前に話があったのかもしれないけど、それでもどうかと思うわ。 それに、アタシ、ちょっと急いでたの。その時アタシにしてはかなりのお金を持ってて、郵便局のATMが閉まる前に預けてしまいたかったのよ。宅急便が来る予定もあったし。 んもう、とっとと出て行きなさいよ……と、思ったわ。やっと出て行って、おばさん理容師が「ごめんなさい、お待たせして〜」なんて言うんだけど、待たせて悪いと思うなら写真撮影なんてしなきゃいいじゃないの。それにおばさんは絶対林寛子の大ファンとかじゃないと思うし。その間に林寛子には「世界の嫁って自称ですか?」と、おばさんには「すみません、急いでますので。仕事中なんだからタレントと写真なんか撮ってないで早くしてください」と余程言いたかったけど、こらえました。 その日は暑さのせいもあってイライラしてたところに、並んでたんならしょうがないけど、変なことで待たされて、怒りっぽくなってたのね。 そして、散髪が始まったの。できあがってみてアタシ、憮然としちゃったわよ。だって、全然難しい注文してないのよ。いつも通りの短髪のはずなのに、すごく変なの。うまく言えないんだけど、「その側頭部の短さにして前と上をこんなに残しちゃ変だろう」という感じ。いや、誰が見てもバランスが変よ。それになんで側頭部の前の方だけ、角みたいに残ってるわけ?? アタクシこの床屋にはもう10年近く通ってて、このおばさんに散髪されたことも何度もあるのよ。でもこんな変な髪形にされたことは一度もなかったのよ。「ちょっとおばさん、うかれて変な髪形にしたでしょ!」としか思えないの。 あまりにも憮然とした顔をしていたせいか、出来具合を聞かれたんだけど、角みたいなところを切るようにしか言えなかったわ。心の中では、「もうこれなら坊主にした方がマシかしら? でも終わってから坊主にしてって言ったら料金は二重に取られるのかしら? それに理容師としてのプライドを傷つけるかしら?」と悩んでいたのよ。 もう気分はすっかりブルー。店を出てからも他の店で坊主にしようかと真剣に思ったんだけど、そんなお金の使い方をしたら自分がすごく理不尽な目に遭った可哀想な子みたいでやめたの。 ※後日談:「髪型変でしょー」と言ったら、「うん、横がマダラだね」と言われました。バリカンもまともにできてなくてトラ刈りです。怒り倍増です。 そして、予想通り遅くなったせいで郵便局は閉まっててお金は預けられなかったのね。そして宅急便は指定した時間を過ぎても来ないの。電話してみたら、日時指定した時電話受けたオペレータのミスで配達員に連絡ついてなかったのよ。もう! そして遅い時間になったけどパチンコに行ったら大負け。ああ、あの時林寛子が入ってこなくてお金を預けてしまっていれば少なくともこんな大負けはしていなかったのに……。 ついてない時ってあるわよねえ。ああ、でもあの女(寛子)が現れる前はそんなことはなかったのに……。 普段の僕はそんなことで人を恨むような男の子じゃないのです でも、不快指数さんが僕のリミッターをはずしてくれました ありがとう、夏の魔法使いさん あの女はきっとさげまんというやつなんです あんな女に政治を任せてはいけないんです そんなわけであの日からずっとお祈りしてました 林寛子・落選 きっと善良な国民の神経を逆撫でしたのがいけなかったのよ……。フフ。あー、すっきり。 |