大阪国際女子マラソンを斬る!
2002大阪国際女子マラソン(1/27・長居陸上競技場発着) 世界最高:キャサリン・デレバ 2’18”47(2001シカゴ) 日本最高:橋尚子様 2’19”46(2001ベルリン) 大会記録:リディア・シモン 2’22”54(2000年) |
本紙 | BIB | 選手名 | 所属 | 自己ベスト | 直近の成績 | 寸評 | ||
◎ | 1 | ローナ・キプラガト(27) | ケニア | 2’22”36 | 01・10・7シカゴ 途中棄権 |
01・4・16ボストン C 2’27”56 |
00・10・22シカゴ A 2’22”36 |
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○ | 2 | ファツマ・ロバ(28) | エチオピア | 2’23”21 | 01・10・28マドリッド @ 2’28”33 |
01・8・12世界選手権 L 2’31”10 |
01・6・3ロックンロール A 2’27”22 |
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△ | 3 | エルフィネシュ・アレム(26) | エチオピア | 2’24”29 | 01・10・7シカゴ A 2’24”54 |
01・8・12世界選手権 途中棄権 |
01・6・3ロックンロール E 2’34”26 |
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4 | ケリン・マッキャン(34) | オーストラリア | 2’25”59 | 01・10・7シカゴ B 2’26”04 |
00・11・5ニューヨーク G 2’30”39 |
00・9・24シドニー五輪 J 2’28”37 |
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5 | アニエラ・ニキエル(36) | ポーランド | 2’29”19 | 01・10・14ポズナン @ 2’43”58 |
00・3・26トリノ A 2’30”02 |
99・9・26ベルリン D 2’29’27 |
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6 | クリスティナ・ポマク(28) | ルーマニア | 2’29”44 | 01・8・12世界選手権 途中棄権 |
01・4・21ベオグラード @ 2’29”44 |
00・11・19東京 K 2’32”52 |
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7 | ルミニツァ・タルポシュ(29) | ルーマニア | 2’31”05 | 00・1・30大阪 途中棄権 |
99・11・21東京 途中棄権 |
98マラケシュ(非常に怪しい) A 2’31”05 |
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8 | ドルセ・ロドリゲス(29) | メキシコ | 2’31”45 | 01・3・4トレオン A 2’31”45 |
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9 | レスティチュタ・ジョセフ(30) | タンザニア | 2’43”52 | 01・4・22ロンドン 24 2’43”52 |
01・1・28大阪 途中棄権 |
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10 | リュドミラ・ビクタシェワ(27) | ロシア | H1’10”31 | |||||
× | 31 | 弘山晴美(33) | 資生堂 | 2’22”56 | 01・4・22ロンドン K 2’29”01 |
00・1・30大阪 A 2’22”56 |
98・3・8名古屋 B 2’28”12 |
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× | 32 | 小幡佳代子(30) | アコム | 2’25”14 | 01・11・4土山 @ 2’54”44 |
01・10・7シカゴ E 2’32”19 |
01・1・28大阪 D 2’32”14 |
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33 | 安部友恵(30) | 旭化成 | 2’26”09 | 01・11・18東京 K 2’34”17 |
01・3・11名古屋 D 2’27”02 |
00・8・27北海道 B 2’35”21 |
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欠場 | 34 | 藤川亜希(23) | ラララ | 2’27”42 | 01・3・11名古屋 I 2’28”27 |
00・3・12名古屋 G 2’31”25 |
99・1・31大阪 F 2’27”42 |
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▲ | 35 | 永山育美(27) | デンソー | 2’27”44 | 01・3・11名古屋 G 2’27”44 |
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欠場 | 36 | 松岡理恵(24) | 天満屋 | 2’27”50 | 01・8・12世界選手権 22 2’34”45 |
01・1・28大阪 B 2’27”50 |
00・8・27北海道 A 2’35”10 |
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欠場 | 37 | 千葉真子(25) | SAC | 2’29”00 | 01・8・26北海道 @ 2’30”39 |
99・11・21東京 D 2’29”00 |
98・9・6シドニー C 2’37”44 |
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38 | 杉原愛(26) | 大塚製薬 | 2’30”50 | 01・9・30ベルリン D 2’34”56 |
01・3・11名古屋 M 2’30”50 |
01・2・18泉州 @ 2’39”02 |
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欠場 | 39 | 大西昭代(23) | 積水化学 | 2’31”20 | 01・8・26北海道 O 2’53”14 |
01・4・15長野 @ 2’31”20 |
01・1・28大阪 F 2’35”03 |
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40 | 北島良子(25) | 富士銀行 | 2’33”18 | 00・11・19東京 L 2’33”18 |
99・11・21東京 N 2’39”17 |
98・9・20ベルリン G 2’36”55 |
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41 | 草萱昌子(29) | 松下通信 | 2’33”47 | 01・8・26北海道 I 2’44”33 |
01・3・11名古屋 24 2’35”57 |
00・3・12名古屋 K 2’33”47 |
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欠場 | 42 | 中井美々子(24) | 日本生命 | 2’35”08 | 01・3・11名古屋 22 2’35”08 |
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43 | 山田かおる(26) | 九電工 | 2’36”17 | 01・8・26北海道 E 2’39”04 |
01・1・28大阪 H 2’36”17 |
00・8・27北海道 I 2’45”28 |
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44 | 北村智子(28) | 小島プレス | 2’36”22 | 01・3・11名古屋 43 2’49”43 |
01・1・28大阪 M 2’41”01 |
00・3・12名古屋 R 2’36”22 |
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45 | 岡本治子(27) | ノーリツ | 2’35”02 | 99・5・2トリノ C 2’35”02 |
99・1・31大阪 J 2’35”53 |
98・1・25大阪 Q 2’37”00 |
【リーフの懺悔(笑)】
(2002.1.27)
☆あー、見事にだまされましたー! ☆弘山さんの出来のイメージはあんな感じだったんですが、何より他がよくなかったすね。キプラガトもなんか中途半端だったし、後半はいつ轟沈するかとひやひやでしたよ。 ☆しかしまあ、期待も込めて印を重めに打ったロバさん、アレムさん、永山さんが枕を揃えて討ち死に、小幡さんも轟沈ということで、小生的にはこの4名のみなさまに対する評価は完全に地に落ちました。雪印もびっくりなくらい(笑)。 2度と印を打つまい といいたくなるほどであります。特にエチオピアの2人。あのコメントでこの結果だともう不治の病ですな、サラー症候群。それとも春メジャーのために力を温存したか? ☆岡本さんについてはいい意味でだまされたので、これからまだ期待は持てるかな、というのがささやかな収穫だったでしょうか。 |
(2002.1.27 10:00AM確定)
【総評:キプラガトの体調が良ければ断然、他も順当か】 ☆午前8時現在で小生の家のまわりでは気になるほどは風がないのですが、天気予報的には今日の天気は概ね曇り、最高気温11度、北西の風が秒速8mくらい吹くんじゃないかということで、長居公園に帰ってくる直前でもろに向かい風って感じですので、少し26日夜に書いた予想を方向修正しようと思っております。 ☆というか、レース中横風を受けっぱなしで急に体が動かなくなるケースも続出しそうで、予想屋にとっては難しい判断を要求されそうな感じですね。 ☆まず、上位争いは持ちタイム的にはキプラガト、ロバ、アレム、マッキャン、弘山さん、小幡さん、安部ちゃんまでと判断してここに食い込むのは誰かというスタンスでレースを見たいと思っております。 ☆まずは、主なトライアルレースの結果を見ておきましょう。 神戸全日本女子ハーフ(12/16) ロバ 3位 69分01秒 宮崎女子ロード(1/6) 弘山晴美 8位 70分29秒 安部友恵 11位 71分39秒 小幡佳代子 18位 71分52秒 都道府県対抗女子駅伝(1/13) 永山育美 9区5位 32分30秒 また、キプラガトはシカゴ後の入院後短いところを3レース走っていずれも勝っておりますが、これだけでは何とも言えず、マッキャンは12月に1万mであまりいいタイムを出していませんが、これも1レースでは判断しづらく、アレムもシカゴ以後は特にレースらしいレースに出ていないようなので判断材料は乏しいといえます。 ☆総合的に考えますと、やはり中心はキプラガトということになりそうです。去年はあまりいいところがありませんでしたが、2000年のシカゴでの2時間22分36秒はだてではなく、しかも直前にひいた風邪の影響で後半は痙攣との戦いを余儀なくされてのこのタイム。ほぼ平坦な大阪のコースで、どちらかというと自分のペースで気分良く走りたがるキプラガトの体調が良いとすれば、中間点で既に独走、女子単独レースの世界最高更新というシナリオは十分考えられるのではないでしょうか。風がおさまればね。キプラガトが「特に風と寒さは嫌」と露骨に言っておりますので、前夜段階から小生的には不安要素が増えているのが困りものなんですが。 ☆順位及び記録的には、 優勝 キプラガト 22分台 2位 ロバ 24分台 3位 永山さん 25分台 4位 アレム 25分台 5位 弘山さん 25分台 6位 小幡さん 26分台 7位 マッキャン 26分台 8位 安部ちゃん 26分台 ぐらいな感じで。終盤で向かい風を受けることも考慮して、前夜に比べると遅めに修正しております。 【レース展開を斬る】 ☆ジョセフやタルポシュといったラビット候補が何名かいるので、(誰がラビット役をするにせよ)、それなりの仕事はきっちり果たしてくれるでしょう。誰も動かなかった場合の予想ラビットペースはハーフ1時間12分くらい。少し抑えて先頭集団を作らせようとするのではないでしょうか(見てる方も面白いしね)。 ☆ただ、キプラガトが行きたがるタイプのようですから(2000シカゴや2001ボストンでも1人飛び出すシーンがあったようですし)、今回も集団を気にせず自分のペースで行けばいいんじゃないかと思っていますし、実際そういうシーンが中間点までに見られる可能性は高いんじゃないでしょうか。あのフォームだと無理に他人にペースをあわせると脚にダメージがきてしまうのではないかと思っているので、気持ちよく行った方がいいと思うのですよ。 ☆ずばり、小生が予想するキプラガトが飛び出すことにより出来上がるペースはハーフ1時間11分。キプラガトが完調で、風も強くならなかった場合は後半ペースを上げて2時間21分台に突入もありうると思っております。もしキプラガトが集団でもまれながら中間点を通過したら、小生は多分頭抱えるでしょうけど(笑)。 ☆下の各選手についてのコメントは、前半キプラガトペースで流れることを想定していますが、もし前半ややスローでキプラガトが轟沈した場合は、弘山さんがエチオピア勢をトラック勝負で競り落とすというシナリオもありうべしと思っております。 【外国招待選手を斬る】 ☆やはり優勝候補筆頭はローナ・キプラガットでしょう。とにかくコメントから「完調であり万全」ということが感じ取れます。脚にダメージが来そうなフォームに思えますので、ボストンで好走しないのは仕方がないと見ております(前半の下りを押さえ気味に走ればなおさら)。大阪程度の高低差のコースであれば、シカゴと同じような感じで最後まで走れるのではないかと。2時間22分36秒を出した時ですら万全でなかったということもあり、今回の過去最高の仕上がりとも思えるコメントを考慮すれば、まあ順当に勝つんじゃないでしょうか。一番の心配は集団で脚を余してダメージを蓄積してしまうこと。ラビットもおかまいなしに独走して逃げ切るパターンが最も期待値が高いと思います。あ、あと直前に風邪とか頭痛とかなるケースが多いようなので、ちょっと気になってはいます。それから、雨、風、寒さが嫌いと公言しているため、予報どおり風がでてきちゃうとさらに心配の種が増えることになりますわね。 ☆ロバさん、アレムさんのエチオピアコンビも今回はいい仕上がりで来ているようで面白い感じがします。ロバさんは12月の神戸全日本女子ハーフで69分01秒でクリアしてきておりますし、アレムも今回はサラー症候群克服のためいろいろ準備しているようですし。ただ、やはりサラー症候群の克服如何については心配なところもあります。キプラガットのコンディションが良いままだとちょっと届かないかな。こちらも風が出て気温以上に寒さを感じる天候になるとアクシデント的失速の心配をしています。 ☆ケリン・マッキャンについては、ちょっと一時期の勢いを感じなくなったという気がしてなりませんが、今回は「リサ・オンディエキが持つ豪州記録を破りたい」ということで意欲は十分。さすがに23分台は難しいとしても自己ベストには届くかもしれないなあ、という感じですね。 ☆あとの方々は特によろしいですかね。まあジョセフが今年もラビットやってくれるんでしょう、多分。 【国内招待選手を斬る】 ☆国内招待選手の中で、世界と戦えるレベルにあるのははっきり言って弘山さんしかおりません。宮崎女子ロードも70分29秒でクリアしており悪くはないですね。ただ問題は記者会見の場で「調子は良くもなく悪くもなく、走ってみないとわかりません」とコメントした点。 何か不安要素を隠してるのではないか という疑念が拭いきれず、評価を下げたところです。今朝の産経新聞の展望記事にも2年前ほどの仕上がりではないというようのことが書かれていたのも気になるところ。宮崎女子ロードからもう少し好転するかと思ったのですが、何か煮え切らないんですよ、今回の弘山さん。 ☆そして円熟の域に入る小幡さんと安部ちゃん。特に、安部ちゃんの気合乗りがいいので、「久々の自己ベストもいけるのでは」という気になってきますですね。小幡さんも新天地に落ち着いたことは好材料で、調子もよさそうなので、こちらも持ち前の粘りを出してくれるんじゃないでしょうか。 ☆でですね、今の今まで永山さんについては無印にしていたのですが、今朝のサンスポの共同会見すらキャンセルしたという戦闘モード状態の記事に、なにやら一発狙っている感じがびしびし伝わってきたので、急遽単穴にまで評価を上げました。永田監督の「名古屋ほどの準備はできていないが」が気になりますが「タイムはいい」ということで、いい感じで仕上がったことによるこの戦闘モードと捉えたいところです。 ☆岡本さんについては、コメント等から判断して、このレースは経験を積むという意味合いが濃くギリギリと勝負に来ないと判断したので無印といたしましたですよ。 ☆一般参加選手ではやはり黒澤奈美さん、前田明香さんの23歳コンビに大いに期待したいところですね。 |
【過去のレース模様】
(2001年)
ラビットとおぼしきジョセフ(タンザニア)の速いペースメイクに早くも3k過ぎでアレム(エチオピア)と渋井陽子(三井海上)以外の選手は後方に去ってしまった。 結局前半はこの3人の並走が続いたが、中間点前あたりでジョセフが御役御免、22kでアレムも力尽き後は渋井の独壇場。終盤でペースを落としたものの2時間23分11秒の初マラソン世界最高での快勝であった。 優勝 渋井陽子 2:23:11 2位 フランカ・フィアッコーニ 2:26:49 3位 松岡理恵 2:27:50 エルフェネシュ・アレム 途中棄権 |
(2000年)
90年代前半の日本女子マラソン界を牽引してきたビッグネームの夢はあっけなく打ち砕かれた。浅利、安部、そして有森…。15kで早くも先頭集団は7人、中間点でタルポシュ(ルーマニア)が御役御免となったものの膠着状態は続く。 しかし高速のレース展開に、ここまで粘っていた下司則子(九電工)、小幡佳代子(営団地下鉄)も30kを過ぎて力尽き、勝負は外国勢3人対弘山晴美(資生堂)という図式になった。 まずは35k過ぎからエルフェネッシュ・アレム(エチオピア)が一杯となり脱落。五輪選考のためにタイムも考えねばならない弘山は残り5kで果敢にスパート。40k地点ではリディア・シモン(ルーマニア)、エスタ・ワンジロ(ケニア)に10秒強の差をつける。しかしシモンはここから力を振り絞り、残り500mで遂に弘山を捕らえたのだった。 優勝 リディア・シモン 2:22:54 2位 弘山晴美 2:22:56 3位 エスタ・ワンジロ 2:23:31 4位 エルフェネッシュ・アレム 2:24:47 5位 小幡佳代子 2:25:14 |
(1999年)
最初の3kは10分36秒というスローな出だしも、ロードに出てからペースが急激に上昇。パメラ・チェプチュンバ(ケニア)と掛端美歩(営団地下鉄)がぐんぐん集団を引っ張っていたためだ。そのままのペースで10kまで行ってしまったため、4kで伊東真貴子(第一生命)。5k過ぎで安部友恵(旭化成)といった名の知れた選手でも早々と後退するケースが目立つ。14kを過ぎてP.チェプチュンバと前年の北海道で優勝した山口衛里(天満屋)が後退し、15kでは早くも先頭集団は8人になった。 15k以降は掛端のペースも鈍ったため、集団のペースが落ち込む。20kの給水で後ろから迫っていたニコル・キャロル(豪)に追いつかれる。キャロルがそのままのペースで行こうとしたため集団はそれに付き集団に取り込んだ。ここで掛端は力尽き後退した。人数は変わらず8人で25kまで通過。大阪城内で力の落ちるパトリシア・ハルドン(メキシコ)が置いて行かれ、30k手前で藤川亜紀(ラララ)も集団から脱落。 30kの給水で一気にペースアップ。テグラ・ロルーペ(ケニア)とリディア・シモン(ルーマニア)にエスタ・ワンジロ(日立)が何とか対応。小幡佳代子(営団地下鉄)も懸命に付く。市川良子(JAL)は脚がつったこともありずるずる後退。粘っていた小幡も31.5kで力尽きた。ワンジロも32k前くらいからじりじり引き離され優勝争いはロルーペとシモンの一騎打ちとなった。 33k過ぎで一旦ロルーペが仕掛けて5mほどの差をつけたが、シモンはあわてず1kほどかけてその差を詰める。ロルーペは37kで再び仕掛けたが1度目よりも効果はなくすぐに並走となる。結局長居運動公園まで勝負は縺れ込んだが、最後の2.195kを7分丁度でカバーしたシモンのペースの前にロルーペは残り約1k地点でギブアップ。遂にシモンが大会新記録で2連覇を達成、ガチンコ勝負でロルーペを倒したことで一気に世界の超一流の仲間入りを果たしたのであった。 優勝 リディア・シモン 2:23:24 2位 テグラ・ロルーペ 2:23:46 3位 エスタ・ワンジロ 2:25:40 4位 小幡佳代子 2:26:18 6位 安部友恵 2:27:05 |
(1998年)
普段であればペースペーカーとおぼしき外国人選手がレースを引っ張ってくれるのだが、今回はそれがなくがんじがらめの出だしになってしまう。淡々とレースはスローな展開で続き、20k地点では先頭集団は15人。中間点を過ぎてからようやくカトリン・ドーレ(独)、テグラ・ロルーペ(ケニア)、リディア・シモン(ルーマニア)が先頭を引っ張り始めて集団に活が入る。25kを迎える頃には先頭集団は10人に絞られた。しかしペースはまた落ち着き、後方から先頭集団に追いつく選手も出てきて30kでは先頭は11人になった。 32.5kの給水でようやくレースが動く。まず逸見八重子(国士大)が力尽き、33kで小幡佳代子(営団地下鉄)が離されていく。34k過ぎではアドリアナ・フェルナンデス(メキシコ)、神田香織(ダイハツ)も遅れ先頭はこれで7人。35kの給水ではナタリア・ガルシコ(ベラルーシ)が遅れこれで6人。38kから市川良子(JAL)とロルーペがじりじりと離されて遂には優勝争いはドーレ、シモン、後藤郁代(旭化成)、小川ミーナ(日立)の4人に絞られた。 40kを過ぎてドーレ必勝パターンのスパート。後藤がこれに付き、シモンは一歩引いて虎視眈眈。小川は既に一杯。残り1kで後藤も一杯になったところで今度はシモンが前に出てイニシアチブをとる。このまま競技場前でドーレを振りきり大阪初優勝を飾った。 優勝 リディア・シモン 2:28:31 2位 カトリン・ドーレ 2:28:38 3位 後藤郁代 2:28:43 |