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名古屋国際女子マラソンを斬る!

【名古屋国際女子マラソン出馬表】

※勉強不足のため、間違い等あるかもしれませんが大目に見てくださいね。
2001名古屋国際女子マラソン(3/11・瑞穂陸上競技場発着)

世界最高:テグラ・ロルーペ 
2’20”43(99ベルリン)
日本最高:橋尚子様    
2’21”47(98アジア大会)
大会記録:橋尚子様    
2’22”19(2000年)
本紙 BIB 選手名 所属 自己ベスト 直近の成績(判る範囲) 寸評
V・エゴロワ(37) ロシア 2’23”33 00・9・24シドニー五輪
途中棄権
00・4・8長野
A 2’26”26
99・11・21東京
B 2’28”06
田 梅(ティアン・メイ)(29) 中国 2’28”15 00・10・15北京
B 2’30”07
00・4・2済南
D 2’37”11
00・3・12名古屋
Q 2’36”18
Y・マコロワ(32) ベラルーシ 2’29”13 00・10・15北京
B 2’30”07
00・6・17ダルース
A 2’36”40
00・6・17ダルース
@ 2’29”13
M・セーデルストレム(40) スゥエーデン 2’33”05 00・10・22シカゴ
H 2’34”58
00・6・3ストックホルム
@ 2’37”57
00・3・12名古屋
I 2’33”05
D・ラベンシュタイナー(37) オーストリア 2’35”42 00・10・15アムステルダム
B 2’36”42
00・5・21ウィーン
E 2’39”08
00・4・16ロッテルダム
J 2’38”56
D・グルツァ(30) ポーランド 2’37”22 00・10・15ポツナン
@ 2’37”22
M・ボテザン(25) ルーマニア H1’10”07
N・ベルクト(26) ウクライナ H1’12”44
51 安部友恵(29) 旭化成 2’26”09 00・8・27北海道
B 2’35”21
00・2・20泉州
@ 2’29”09
00・1・30大阪
E 2’28”01
52 松尾和美(26) 天満屋 2’26”15 00・9・10ベルリン
@ 2’26”15
99・8・29北海道
@ 2’32”14
53 大南敬美(25) 東海銀行 2’26”58 00・3・12名古屋
B 2’26”58
99・3・14名古屋
D 2’33”05
54 下司則子(27) 九電工 2’27”41 00・9・10ベルリン
C 2’27”41
00・1・30大阪
F 2’29”23
55 藤川亜希(22) ラララ 2’27”42 00・3・12名古屋
G 2’31”25
99・1・31大阪
F 2’27”42
56 麓みどり(29) デオデオ 2’27”55 00・9・10ベルリン
J 2’34”56
00・3・12名古屋
C 2’27”55
57 市河麻由美(24) 三井海上 2’27”57 00・8・27北海道
@ 2’32”30
99・8・29世界選手権
P 2’32”01
99・3・14名古屋
A 2’27”57
58 甲斐智子(24) デンソー 2’28”13 00・10・29フランクフルト
A 2’30”20
00・3・12名古屋
J 2’33”31
99・11・21東京
J 2’32”40
59 片岡純子(30) 富士銀行 2’28”20 00・11・19東京
D 2’28”20
99・11・21東京
E 2’30”10
99・3・14名古屋
Q 2’39”58
60 大南博美(25) 東海銀行 2’28”32 00・3・12名古屋
D 2’28”32
99・3・14名古屋
B 2’30”19
61 小松ゆかり(27) サニックス 2’28”48 00・11・19東京
J 2’32”35
00・8・27北海道
F 2’40”46
00・3・12名古屋
E 2’29”32
62 山内美根子(28) 資生堂 2’28”51 01・2・11勝田
@ 2’33”57
00・11・19東京
F 2’28”51
00・4・16ロッテルダム
A 2’31”30
63 市川良子(24) JAL 2’29”29 99・1・31大阪
H 2’32”10
98・9・20ベルリン
D 2’33”30
98・1・25大阪
D 2’29”29
64 五十嵐ひろみ(30) ホクレン 2’29”39 00・9・10ベルリン
F 2’29”39
00・3・12名古屋
F 2’31”22
99・3・14名古屋
N 2’37”21
65 寺崎史記(28) デオデオ 2’30”42 00・9・10ベルリン
N 2’39”55
00・3・12名古屋
M 2’35”05
99・9・26ベルリン
E 2’30”42
66 小出正子(27) 積水化学 2’30”50 00・11・19東京
H 2’30”50
00・6・4サンディエゴ
C 2’32”52
97・8・31北海道
C 2’36”51
67 草萱昌子(29) 松下通信 2’33”47 00・3・12名古屋
K 2’33”47
99・3・14名古屋
R 2’40”28
98・3・8名古屋
R 2’36”48
68 小塚文乃(23) あさひ銀行 2’33”56 99・3・14名古屋
E 2’33”56
69 村田 史(25) 日本生命 H1’09”26 00・4・9長野
K 2’48”00
× 70 永山育美(26) デンソー H1’09”28
× 71 岡本幸子(26) 沖電気宮崎 32:06:42(10k) 99・8・29北海道
25 3’08”22
99・3・14名古屋
26 2’43”53
96・1・28大阪
J 2’30”48
117 坂下奈穂美(25) 三井海上 H1’10”56
144 後藤郁代(32) 旭化成 2’26”37 00・3・12名古屋
途中棄権
98・11・15東京
C 2’31”26
98・1・25大阪
B 2’28”43

【リーフの懺悔(笑)】

(2000.3.11)

☆うーん、まさか市川さんがあんなに脆くも崩れ去るとは…。

☆展開予想が(無難なものとはいえ)結構ぴしっと決まってた分、市川さんがもう少しピリッとしてくれればほぼ完璧になっていたんじゃないかと思うと夜も眠れません(笑)。甲斐さんも意外に脆かったなあ。後のメンツはほぼ予想の範囲内だなあと思いましたが、岡本さんは頑張りましたよね。

☆とりあえず、次は春のメジャー予想頑張りたいと。とほほ…。

【リーフの予想】

(2000.3.11 10:00AM確定)

【総評:つまりはメジャー昇格を賭けた大サバイバル戦】

今日ほど、中日新聞と中日スポーツが読みたいと思ったことはありません。郵送で月曜に届いても意味なしじゃん(苦笑)。ファックスサービスでもやってほしいです。あー、みんなのコメントが読みたいっ!!

☆まあ、購入したばかりの2000年記録集計本を見ていると、とんでもないことに気づくわけです。この大会、
2000年のマラソンランクベスト30のうち19人が出場しているんです。いわゆるメジャーどころと一線から退いた人以外は全員出ていると思ってもらってまあ間違いじゃありません。これに初マラソン組とかが絡むわけですから、難解になるのは当然です。

☆まあ、出場する側としては、このレースの結果で力関係がはっきりしてしまうので、みんな結構正念場になるかと思います。橋尚子様などのメジャー側に行くためには、このマイナーリーグで実力を見せ付けねばならないのです。

☆で、多分ここから3人世界選手権の代表が出るでしょう。こんだけのメンツなら、そうじゃないとおかしいですよ、ねえ。


【レース展開を斬る】
☆今回は、レース展開を先に持って来ました。今回の予想の根幹はこれなものですから。

朝の段階では風が北から5mということでもろに前半強烈な向かい風。晴れるので気温は10度くらいまでは上がるのでしょうが、風が強いので体感温度はかなり冷えそうな感じ。これで前半から独走態勢を築くのは、橋尚子様をもってすら厳しいところでしょう。

☆で、エゴロワさんが出ることもあり、実力伯仲ということもあり、完全なるサバイバル戦となると予想します。しかも去年より遅い展開。ハーフ1時間13分ジャストくらい。で、
30kまでは動かずそこからヨーイドンになるというまことにオースドックスサバイバル戦が展開されるというレース展開予想を元に印を打つことにしました。

☆ただ、松尾さんサイドの直前コメントが充実しているのと、永山さんサイドの目線が意外にも低いことから、昨夜の第1稿を若干修正したイメージを持っています。つまりは、松尾さんが積極的に引っ張る展開も頭に入れないとやばいかなと。

【外国招待選手を斬る】
☆とりあえずエゴロワさん以外を目をつぶってばっさり斬ったとして、
問題はエゴロワさんの取捨選択。しかしながら、今回は思い切ってエゴロワさんすらも無印にしようと思います。理由は単純明快。エゴロワさんが2時間26分を切るとは考えられないから。唯一2時間26分を切った94ボストンはとんでもない追い風であったことは、わざわざATFSの記録年鑑に記してあるくらいです。なので、今回の外国選手は誰一人として2時間26分を切ることができないと思われますので、完全無視。以上。

【国内招待選手を斬る】
☆とりあえずは、前哨戦ともいえる2レースをみてみましょう。
(1・6宮崎女子ロード)
2位 永山育美 70:10
3位 大南敬美 70:36
5位 藤川亜希 71:03
10位 甲斐智子 71:20
11位 村田 史 71:23

(2・4丸亀ハーフ)
優勝 永山育美 69:28
3位 藤川亜希 70:24
4位 松尾和美 70:29
6位 小松ゆかり 71:09

そんなに決定的な差は出ていないかと思います。

☆さて、現在入手できる情報から小生が優勝争いの可能性が高いと判断したのは、コラム上で「25分では走りたい」とさらにその上も狙っているかのような口調であった市川良子さん(JAL)と松尾和美さん(天満屋)、そして合宿での状態も好調、しかも勢いが増しつつあるデンソー勢の永山育美さんと甲斐智子さんの4人でありました。それから大南敬美さん(東海銀行)もよさそう。

☆そんな中、断固本命に推したのは
市川良子さん。「今回は強気でいく」というところからも出来具合はかなりよいとみます。優勝する云々のコメントが出なかったですが、「25分台では走りたい」とも言っているし、まあ大丈夫でしょう。世界のスピード・ハーフ68分台を持っていることと、何より今話題の24歳だということで本命にいたしました。99大阪のハイペースにもちゃんとついていけましたから、今回予想するスローペースには余裕で対応できるでしょう。で、30kからのヨーイドンで持ち前のスピードを発揮すれば勝てるということで、確率的には一番勝てそうだなと。

☆対抗は第1稿の連穴から一転評価を上げました
松尾和美さん(天満屋)です。今回予想した「30kからヨーイドン」の展開だと、一番不利益を被るのが彼女かなあと思ったのですが、直前コメントで「24分台を狙う」とあり、監督も「過去最高の仕上がり、23分台もある」ということで2着ははずさないのでは、と思ったわけです。土佐さん系なので爆発力に若干欠ける印象があり、ヨーイドンではつらいかなあと思うのですが、自ら序盤から5k17分05秒くらいのペースをつくればチャンスは十分あると思います。16分45秒くらいまであがると逆に速すぎるかなあ。今回は「ヨーイドン」という展開予想をしたものですから、市川さんには負けてしまうというのではということで対抗になりました。

☆市川さんが飛び出たときについていくこの人、
甲斐智子さん(デンソー)を単穴にしましたが、これは一発という意味ではなく、3番目の評価という意味の単穴です。今回はもうパーフェクトな出来らしく、持ち前の粘り+スピードにも自信がでてきたようで、「26分を切って世界選手権に出たい」と明言しています。ここ暫くの不振はやはり移籍がらみのごたごたが原因とみなし、あたらしくデンソーで生まれ変わった新・甲斐智子さんに期待したいところです。何といっても今話題の24歳ですから。それから、甲斐さんといえば吉村アナいわく「飛瀬ではありません、甲斐の方です」に代表されるように、注目の同僚を尻目に上位争いを繰り広げるのが真骨頂ですからね。

☆連穴には
大南敬美さん(東海銀行)を指名。宮崎女子ロードでもまずまずですし、大崩れはないという印象がありますゆえ、渋く2着に食い込む可能性は十分にありますですね。

永山育美さん(デンソー)は単穴から注意に落としました。永田ヘッドコーチが「2時間27分30秒、日本人3位でいい」という少し拍子抜けしたコメントに、深い信頼を置くのはよくないと思いました。もちろん完全無視はできませんので注意にはしておきます。

☆それから
岡本幸子さん(沖電気宮崎)。ハーフまでなら実績は十分ありますから、急にブレイクしても不思議じゃないと思ってるんです。結構こわいです。

☆当初は、
安部ちゃんに注意を打っていましたが、先行総崩れしても松尾さんは崩れないと思いましたので、安部ちゃんは残念ながらつらいかなという結論に達し無印です。

【過去のレース模様】

(2000年)

 1k地点で、体が動くと感じたか橋尚子様が積極的に前で集団をひっぱったため、あっさり先頭集団が6人(サファロワ、麓、藤川、後藤、土佐、橋尚子様)に。6kで向い風に自重し橋尚子様が集団の中に入るやペースが落ち、12kすぎでは後ろからきていた大南姉妹に追いつかれ集団は8人に。
 14k手前で後藤が止まり、16kでサファロワが遅れ集団は6人になったが、ペース自体はあがらないまま中間点を1時間12分39秒で通過。
 さすがにこのペースではダメだと感じたか橋尚子様が残り20kでいよいよエンジン全開。麓みどりだけが付いていったが1kもたすのが精一杯で、後は橋尚子様の独壇場。日本最高の期待も抱かせた場面もあり、結局橋尚子様の圧勝となった。

優勝 橋尚子様     2:22:19

2位 土佐礼子      2:24:36
3位 大南敬美      2:26:58
4位 麓 みどり     2:27:55
5位 大南博美      2:28:32

(1999年)

 ポマク(ルーマニア)が速めのペースメイクで入りの5kが16分台と名古屋にしては異様なハイペース。あっという間に集団は減ってしまい、13kでは早くも6人。この内日本勢は川上優子(沖電気宮崎)と大南博美・敬美姉妹(東海銀行)の駅伝ではおなじみの初マラソン3人衆のみ。15kでペテルコワ(チェコ)、19kでモルグノワ(ロシア)も遅れて20kは4人で通過。

 20kを境に集団は完全分解。25kでポマクが御役御免となったところで川上が先頭に立つ格好となったが、マイペースで追走してきたモルグノワが25.5kで川上をかわして先頭に。川上はこの後完全にスローダウン。28kで大南(博)が2位浮上するも、さらにその後ろから10kで先頭から離れながらも粘って追走してきた市河麻由美(三井海上)が31kで大南(博)を捉え2位に。この後市河はペースの落ちたモルグノワを必死に追うもそれまでの差が大きくモルグノワの逃げ切り勝ち。

優勝 L・モルグノワ   2:27:43

2位 市河麻由美     2:27:57
3位 大南博美      2:30:19
5位 大南敬美      2:33:05
9位 川上優子      2:34:09

(1998年)

 バルブ(ルーマニア)がペースメイクするがかなりスローなペース。中間点を1時間14分余りで通過した時にはまだ20人弱という大集団でレースは進む。23kでバルブがペースメイクを止めた後はさらにペースがダウンするが、じわじわと生き残り合戦が繰り広げられて30kでは14人に。記録的には全く興ざめな展開が続く。

 その瞬間だ。マラソン史上に残る伝説の始まりだ。城見通2丁目の交差点で、高橋尚子様は小出監督の声に反応しギアを一気に入れかえる。すっと後ろにつくビクタギロワ(ロシア)。エゴロワ(ロシア)、甲斐智子(京セラ)もついていこうとしたが全く付いて行けない。暫く粘るビクタギロワも31k過ぎの上りで引き離される。独走高橋尚子様、後は時計との戦い。最後の12.195kを16分06秒、16分21秒、7分10秒でカバーする驚異のスパートで一気に日本最高記録まで突き破り、世界の女王への第一歩を踏み出したのだった。しかしなにより我々を驚かせたのは優勝直後のインタビューでの受け答え。とにかく走るのが好きという気持ちが全面に出た清清しさにも衝撃を受けたものである。

 2着はビクタギロワ、3着争いは39kで一旦前に出た甲斐をトラックで逆転した弘山晴美(資生堂)が入った。

優勝 高橋尚子様     2:25:48

2位 M・ビクタギロワ  2:27:19
3位 弘山晴美      2:28:12
4位 甲斐智子      2:28:13

(1997年)

 ニキエル(ポーランド)の飛び出しには誰もついていかず、2位集団は異様なスローペース。27kくらいまではニキエルを完全無視して差は広げられる一方の2位集団、1分近い差をつけられてからが追走のスタート。

 30kを境にニキエルのペースが極端に落ちる一方で2位集団は集団を解体しつつニキエルに迫る。そして32kでニキエルはあっさり捕まりそのまま置いていかれる。先頭集団は8人に。33kで粘りに粘った小幡佳代子(営団地下鉄)が遅れて7人、38k手前で杉原光子(NEC)、上垣内裕美(松下通信)が一杯一杯、39kで小川ミーナ(日立)も力尽き先頭集団は飛瀬貴子(京セラ)、ビクタギロワ(ベラルーシ)、鈴木博美(リクルート)、市橋有里(住友VISA AC)の4人になった。

 41kでビクタギロワがスパートをかけ、市橋、飛瀬はこれについていけない。鈴木は何とかついていくが残り400mで差を広げられた。ビクタギロワの完勝であった。

優勝 M・ビクタギロワ  2:29:30
2位 鈴木博美      2:29:36
3位 飛瀬貴子      2:29:37
4位 市橋有里      2:29:50