2000名古屋国際女子マラソンを斬る!

【名古屋国際女子マラソン出馬表】

※勉強不足のため、間違い等あるかもしれませんが大目に見てくださいね。
2000名古屋国際女子マラソン(3/12・瑞穂陸上競技場発着)

世界最高:テグラ・ロルーペ 
2’20”43(99ベルリン)
日本最高:高橋尚子様    
2’21”47(98アジア大会)
大会記録:高橋尚子様    
2’25”48(98年)
本紙 BIB 選手名 所属 自己ベスト 直近の成績(判る範囲) 寸評
アレナ・ペテルコワ(39) チェコ 2’25”19 99・3・14名古屋
44 2’54”45
98・3・8名古屋
途中棄権
× マルゴルザタ・ソバンスカ(30) ポーランド 2’27”30 99・12・12カンクン
@ 2’43”34
99・9・26ベルリン
C 2’27”30
99・4・19長野
B 2’31”02
日本での
調子イマイチ
田 梅(ティアン・メイ:28) 中国 2’28”15 98・4・11天津
  2’37”33
ナタリア・ガルシコ(28) ベラルーシ 2’29”47 99・10・17イスタンブール
B 2’36”13
99・8・29北海道
F 2’39”49
98・1・25大阪
E 2’29”47
マリー・ソーデルストロム(39) スウェーデン 2’35”20 99・10・31フランクフルト
A 2’35”20
99・8・29世界選手権
Q 2’35”25
ユン・スンソク(27) 韓国 2’35”31 99朝鮮日報
@ 2’35”31
イリナ・サファロワ(30) ロシア H1’10”04 00・2・27セビリア
@ 2’33”48
00・2・20香港
@ 2’46”59
00・1・1ローマミレニアム
D 2’38”00
51 高橋尚子様(27) 積水化学 2’21”47 98・12・6アジア大会
@ 2’21”47
98・3・8名古屋
@ 2’25”48
97・1・26大阪
F 2’31”32
最強伝説
加速
52 藤村信子(34) 同風クラブ 2’26”09 99・12・5NAHA
A 2’57”44
98・1・25大阪
N 2’35”20
97・8・9世界選手権
I 2’36”51
53 後藤郁代(31) 旭化成 2’26”37 98・11・15東京
C 2’31”26
98・1・25大阪
B 2’28”43
96・8・25北海道
B 2’34”10
いぶし銀の
走り期待
54 藤川亜希(21) ラララ 2’27”42 99・1・31大阪
F 2’27”42
自信喪失から
立ち直ったか
55 甲斐智子(23) 京セラ 2’28”13 99・11・21東京
J 2’32”40
98・12・6アジア大会
B 2’35”01
98・3・8名古屋
C 2’28”13
青梅の
勢い駆って
56 王 艶栄(23) デンソー/中国 2’28”41 99・11・21東京
30 2’47”34
98・10・20北京
@ 2’28”50
97・10・26大連
A 2’28”41
57 小松ゆかり(26) 天満屋 2’28”48 99・3・14名古屋
J 2’35”27
98・9・6シドニー
@ 2’29”09
98・3・8名古屋
D 2’28”48
故障明け
お手並み拝見
欠場 58 山内美根子(27) 資生堂 2’28”52 99・11・21東京
G 2’30”35
99・4・4パリ
B 2’28”52
98・3・8名古屋
H 2’29”32
欠場 59 千葉真子(23) 旭化成 2’29”00 99・11・21東京
D 2’29”00
98・9・6シドニー
C 2’37”44
60 大南博美(24) 東海銀行 2’30”19 99・3・14名古屋
B 2’30”19
竹内監督の
期待十分
61 寺崎史記(27) デオデオ 2’30”42 99・9・26ベルリン
E 2’30”42
99・3・14名古屋
22 2’41”20
98・9・6シドニー
A 2’35”55
30分は
突破したい
62 熊谷真由美(31) セイコーインス
ツルメンツ
2’31”49 99・10・9北京
E 2’32”30
99・3・14名古屋
F 2’34”00
98・3・8名古屋
37 2’47”31
63 杉原 愛(24) 大塚製薬 2’32”11 99・10・24シカゴ
P 2’37”13
99・1・31大阪
I 2’32”11
98・8・30北海道
B 2’33”08
欠場 64 松尾和美(25) 天満屋 2’32”14 99・8・29北海道
@ 2’32”14
65 大南敬美(24) 東海銀行 2’33”05 99・3・14名古屋
D 2’33”05
姉さんに
負けるな
× 120 土佐礼子(23) 三井海上 H1’09”36 98・2・22愛媛
@ 2’54”47
世界ハーフの
走りみせろ

【リーフの懺悔(笑)】

(2000.3.12)

いやあ、高橋尚子様強かった。でもさあ、ボクがわざわざ青色で書いた部分なんてびしっと決まってたでしょ?ね?ね?(自画自賛モード)

☆でも、「スマート過ぎて魅力がないなあ」の部分は撤回します。熱くさせてくれましたよ。さすがですよ。それでこそ我らが高橋尚子様。

☆2着争いに着いては、かろうじて土佐さんに「注意」印打っといてよかったですよ。何とか面目は保ちましたからね。

☆しかし他が不甲斐ないです。高橋尚子様の序盤のペースが甘い罠だったと言う感じでしょうか。みんな当初の目標タイムなど到底及ばずめためたにやられてしまいましたからね。

☆じゃ、次は「ロンドンマラソンを斬る!」でもやりますか(ウソ)。

【リーフの予想】

(2000.3.12 07:00AM確定)

【総評:高橋尚子様のタイムトライアルへようこそ】

☆です。2着争いは激烈。全く予想できません。

【外国招待選手を斬る】
☆とりあえずソバンスカ(ポーランド)だけチェックしとけばいいでしょう。しかし早くから日本に来てレースをこなしていますが、成績的にはぱっとしてませんですね。ここに向けての調整過程だというのならあまり参考になりませんが、あまりよくないのではないかなあ、という気がするんですよね(こういう展開で山口衛里さんの評価を落としただけに歯切れは悪い)。

☆あとは当面の敵となるアジア勢位は名前くらい覚えててもいいかもしれませんが、所詮2着争いですからね。


【国内招待選手を斬る】
☆残念ながら千葉ちゃんが欠場となってしまいましたので、とにかく高橋尚子様一本って感じです。狙った水準はクリアする走りはすると思いますので、問題は今回どのくらいのタイムを想定した調整にしているのか、まさに玉手箱を開けてみるまでわからないという感じです。

☆厩舎コメントでは大南博美さん(東海銀行)がよさげな感じで、2時間25分台も狙えるということですから2着争いの本命にあげられるでしょう。問題は後半のスタミナです。

☆後は藤川亜希さん(ラララ)、甲斐智子さん(京セラ)といった若手有望株が自己ベストをクリアしてくるかというところが注目されます。特に藤川さんも2時間25分台を目標にしているので注目ですね。

☆やはり注目しておきたいのは大阪からスライドしてきた土佐礼子さん(三井海上)。実質的な初マラソンとなる今回、世界ハーフで世界の強豪と渡り合った経験を生かして是非2位争いに食いこんで欲しいです。


【レース展開を斬る】
☆高橋尚子様は一体どんなペースで走るつもりなのでしょう。これについては少し判断が難しいです。「文句なしで五輪代表に選ばれる」ことを考えると2時間22分台が最低ラインでしょう。すると最初の5kが17分丁度くらいの余裕のあるペースでも十分ということになります。前半はこれくらいで押さえて後半上げていけば十分日本最高も狙えますから、無難にこのあたりで行くのかなあとは思います。一方、世界選手権前の自分を追いかけ、ぎりぎりのペースで追いこんでいくということも高橋尚子様の性格からは考えられなくもないです。ただ五輪チケットもかかっていることですし、やっぱり素直に小出監督の指示に乗っかるとは思いますが。後は小出さん次第。ボクとしては、後悔しない走りをさせてやっていただければと思います。個人的には2時間20分30秒位かなあと予想するのですが、やはりここは夢を追って2時間19分台を期待したいです。

☆ま、
17分くらいのペースであれば、ペースメーカーに前に出てもらって前半の向かい風を凌ぐ作戦も十分取れます。余力は追い風になってから爆発させるというのが最も賢いやりかたです。個人的にはスマート過ぎて魅力がないなあとは思いますが(苦笑)。

☆あとは2着争いですが、とにかく積極的なレースを期待します。誰か1人くらい高橋尚子様に着いて行ってくれればおもしろいんですが。

【過去のレース模様】

(1999年)

 ポマク(ルーマニア)が速めのペースメイクで入りの5kが16分台と名古屋にしては異様なハイペース。あっという間に集団は減ってしまい、13kでは早くも6人。この内日本勢は川上優子(沖電気宮崎)と大南博美・敬美姉妹(東海銀行)の駅伝ではおなじみの初マラソン3人衆のみ。15kでペテルコワ(チェコ)、19kでモルグノワ(ロシア)も遅れて20kは4人で通過。

 20kを境に集団は完全分解。25kでポマクが御役御免となったところで川上が先頭に立つ格好となったが、マイペースで追走してきたモルグノワが25.5kで川上をかわして先頭に。川上はこの後完全にスローダウン。28kで大南(博)が2位浮上するも、さらにその後ろから10kで先頭から離れながらも粘って追走してきた市河麻由美(三井海上)が31kで大南(博)を捉え2位に。この後市河はペースの落ちたモルグノワを必死に追うもそれまでの差が大きくモルグノワの逃げ切り勝ち。

優勝 L・モルグノワ   2:27:43

2位 市河麻由美     2:27:57
3位 大南博美      2:30:19
5位 大南敬美      2:33:05
9位 川上優子      2:34:09

(1998年)

 バルブ(ルーマニア)がペースメイクするがかなりスローなペース。中間点を1時間14分余りで通過した時にはまだ20人弱という大集団でレースは進む。23kでバルブがペースメイクを止めた後はさらにペースがダウンするが、じわじわと生き残り合戦が繰り広げられて30kでは14人に。記録的には全く興ざめな展開が続く。

 その瞬間だ。マラソン史上に残る伝説の始まりだ。城見通2丁目の交差点で、高橋尚子様は小出監督の声に反応しギアを一気に入れかえる。すっと後ろにつくビクタギロワ(ロシア)。エゴロワ(ロシア)、甲斐智子(京セラ)もついていこうとしたが全く付いて行けない。暫く粘るビクタギロワも31k過ぎの上りで引き離される。独走高橋尚子様、後は時計との戦い。最後の12.195kを16分06秒、16分21秒、7分10秒でカバーする驚異のスパートで一気に日本最高記録まで突き破り、世界の女王への第一歩を踏み出したのだった。しかしなにより我々を驚かせたのは優勝直後のインタビューでの受け答え。とにかく走るのが好きという気持ちが全面に出た清清しさにも衝撃を受けたものである。

 2着はビクタギロワ、3着争いは39kで一旦前に出た甲斐をトラックで逆転した弘山晴美(資生堂)が入った。

優勝 高橋尚子様     2:25:48

2位 M・ビクタギロワ  2:27:19
3位 弘山晴美      2:28:12
4位 甲斐智子      2:28:13

(1997年)

 ニキエル(ポーランド)の飛び出しには誰もついていかず、2位集団は異様なスローペース。27kくらいまではニキエルを完全無視して差は広げられる一方の2位集団、1分近い差をつけられてからが追走のスタート。

 30kを境にニキエルのペースが極端に落ちる一方で2位集団は集団を解体しつつニキエルに迫る。そして32kでニキエルはあっさり捕まりそのまま置いていかれる。先頭集団は8人に。33kで粘りに粘った小幡佳代子(営団地下鉄)が遅れて7人、38k手前で杉原光子(NEC)、上垣内裕美(松下通信)が一杯一杯、39kで小川ミーナ(日立)も力尽き先頭集団は飛瀬貴子(京セラ)、ビクタギロワ(ベラルーシ)、鈴木博美(リクルート)、市橋有里(住友VISA AC)の4人になった。

 41kでビクタギロワがスパートをかけ、市橋、飛瀬はこれについていけない。鈴木は何とかついていくが残り400mで差を広げられた。ビクタギロワの完勝であった。

優勝 M・ビクタギロワ  2:29:30
2位 鈴木博美      2:29:36
3位 飛瀬貴子      2:29:37
4位 市橋有里      2:29:50

(1996年)

 北西の風が強く前半は自重気味で進む集団、中間点を十数人が1時間15分余で通過した後、23kくらいから伊藤真貴子(第一生命)が積極的にペースを上げる。31kまで伊藤がひっぱり集団は8人まで絞られる。

 強風が追い風になった31kで先頭に出てきたのは初マラソンの真木和(ワコール)。上りを利用して集団をさらにふるい落としにかかる。生き残ったのは真木、エゴロワ(ロシア)、盛山玲世(芙蓉)、ブラングロワ(ロシア)の4人。

 35k過ぎの給水でブラングロワが脱落、残り3kでエゴロワが一杯一杯になり、アトランタへの最後の切符を賭けて真木・盛山の死闘が続く。しかし41kで盛山はついに力尽き真木がアトランタへの最終便に間に合ったのであった。

優勝 真木 和      2:27:32

2位 盛山玲世      2:27:41
3位 V・エゴロワ    2:27:53
4位 R・ブラングロワ  2:27:58
8位 L・シモン     2:30:13