**最小二乗法**
最小二乗法とは、測定値とモデル関数から得られる理論値の差の二乗和が最小となるようなモデルのパラメータを決定する手法のことである。
[目的]
最小二乗法(2次)を用いて実験式を決定する。またこれを通して、プログラム作成になれ、データ解析法としての最小二乗法についてその意味を理解する。
[説明]
投げ上げ実験を例にして考える。鉛直上向きにy軸をとり、y=0の点から質点を初速度bで投げ出した場合、t秒後の位置は
(1)
という関係式で与えられる。したがって、のときの測定値を
、誤差を
とすると、測定データからa, bの最確値を求めるための関係式は
= 最小 (2)
となる。このときSを最小にするための条件式(正規方程式)は
(3)
と表わされる。従って、最確値は
(4)
で与えられる。 ただし、
(5)
である。(4)式と(5)式から、次の実験式が定まる。
(6)
[測定データ]
i |
|
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
|
0.035 |
0.072 |
0.114 |
0.210 |
0.291 |
0.360 |
0.430 |
0.498 |
0.528 |
|
9.10 |
16.90 |
18.70 |
35.00 |
36.10 |
31.90 |
22.80 |
8.90 |
0.19 |
[課題]
上記の原理、測定データを用いて、最小二乗法による解析するプログラムを組み、実験式を求め、測定データと共にGnuplotを使いプロットせよ。