助成金一覧など


大よそ公費から、年間40万円くらい自由に使えた。理論物理の研究室のため、主な使い道は、書籍、文献コピー、計算機関係、である。他に旅費が年間5万円くらいあった。おおよそ、公費で十分研究ができるのと、申請や使い勝手の悪さから科研費などの申請はしなかった。もし申請して当たったら使い道に困るからだ。(ただし、90年代始めは計算機の値段も高く、大型計算機使用量もかかったので他の資金が欲しい時期もあったが、採択されなかった。また、1995年度に新学科が設立されそこに移籍したが、学科新設設備費として、200万円をつかえたが、学生のためのワークステーション購入などにあてた。) 下の表に、公費以外に得た助成金とその使い方をまとめておく。 提案: よく多くの研究費、とりわけ外部資金を取ってくる研究者が優秀で有能とみる向きもあるが、税金から科研費などで取ってくる資金などについては、必ずしもそうとは限らないと思う。なるべう少ない金で多くの成果をあげる研究者のほうが有能であることは明らかだ。出た成果(例えば、論文数、inpact factorや引用度)を費やした資金で規格化した(割り算した)評価、または論文1本あたりに使った金額などの評価も必要ではないか。ましてや、その評価で次の研究費が決るなら、なおさらであろう。こういう評価法は、「独創性」があるがなかかな成果がでにくいものや、アイデアのみだが優れたものなどが、逆転して高い評価を得ることができるので重要な要素の一つになると思う。もちろん、これにより研究が単にせせこましくなるようなことは好ましくない。


1. 日本科学協会40万円(1993年度):
 この助成金は、若い人のみ対象で非常に使いやすいのが特徴。申請も、お金の管理も大学を通す必要がない。 また、この当時は比較的当たりやすかった。書籍と計算機関連使った。

2. 日本科学協会63万円(1997年度):
 このときは人気が出だして大分当たり難くなっていたようだ。使いやすい研究費だと思うが、
今後、組織に属さない研究者も応募できるように拡張してもらいたい旨のことを、アンケートなどをとおしてコメントした。

3. 文部省科学研究費「複雑液体」(代表 合田正毅)公募研究協力者 40万円 (1997年度) : 主に、計算機関係と旅費に使った。協力者なので、申請などの手間がなく助かった。 関連の研究発表会にいくつか出席した。 

4. 新潟工学振興会100万(1998年度):
 海外留学のための募集に学科から応募してもらったもの。公務員の留学(海外滞在)の規定ではこの額では少なすぎるため、形式的には自分で自分に100万円の委任経理金を寄付して
約1年間の海外滞在をした。実際には、現地の生活費や税金も払うため、給料も使った。しかし、この間も血税から給料が出ていることに対し、納税者に感謝する。一方、文部省の在外研究員制度というのは、現地生活費や渡航費もかなり多めに出るため、完全に給料の2重取りであると、同じ国立大学の教員で同じ国にいる人と比較して感じた。給料はまるまる貯金できるので、1年海外に滞在して帰るだけで、1000万円くらい貯金が増えるとの事。類似のことが国内留学制度に対してもいえるが、多くの研究者は自分のもらう分が多ければそれでよく、制度に対する問題は感じないようである。

5. 新潟大学プロジェクト推進経費「複雑系のダイナミックスにおける認知的想発性」(代表 大西耕二)分担、約40万円(2000年度):学長裁量経費ができて第一回の学内公募に大西氏に協力して得たもの。此れをきっかけに、医学・農学はもとより、生成文法などの分野の研究者とも交流が持てたことは良かった。関連して、リレー式の教養科目の講義をボランティアで2年間続けた。

6. 産学官連携研究プロジェクト共同研究(物質工学工業技術研究所、 分子シミュレーションによる結晶構造)分担、15万円(2000年度):計算機使用などに関して、形式的に立ち上げたもの。当時の国立大学や国の研究所の手続きあり方に関し不合理さを感じた。(契約書に形式的に必要な機関長の印として、工学部の学部長にしたら、相手方の事務屋さんから「うちは研究所長の印にしたから、おたくは学長にしろ」などといわれ多少モメタ。もちろん、従わなかった。)

7. 文部省科学研究費 特定領域研究
「高速拡散過程とトンネルイオン化過程の非線形ダイナミクス」(A03班分担者)、約40万 (2002年度)
:申請などの手間がなく班員としてもらった。計算機などの購入に使った。2005年度までの研究で、その後も共同研究のための旅費・滞在費などを年に20万円位をもらっている。納税者に感謝する。

8. 日本科学協会、海外発表旅費15万円(2002年度):
 日本科学協会の研究助成を依然得たものが海外でその成果を発表するために旅費を補助するというもの。米国Sandiegoでの国際会議で口頭発表した。

 

日本語ホームに戻る