「学校での唄と国歌」

小学生の頃「君が代」というのは何を言っているかわからず全く歌う気にならなかった。今は何を言っているかわかるが、全く歌う気にならない。それならば、「ふるさと」のほうがズート国家にふさわしい。(3番は多少戦意高揚に繋がるのであろうが。)しかし、昔の学校での唄は良く出来ていると思う。こんな唄のような情景が歌えばいつでも頭に浮かんでくる。 それに比べ、「君が代」を試合の前に歌わされるとしたら、スポーツ選手はかなわないことであろう。
(2006.11)
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ふるさと
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高野辰之作詞 岡野貞一作曲

兎追いし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今も めぐりて(としつき)
忘れがたき 故郷(ふるさと)

如何(いか)に在(い)ます 父母
恙(つつが)なしや 友がき
雨に風に つけても
思い出(い)ずる 故郷

志(こころざし)を はたして
いつの日にか 帰らん
山は青き 故郷
水は清き 故郷

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冬景色 作詞作曲不詳 文部省唱歌小5
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さ霧消ゆる 湊江の
舟に白し 朝の霜
ただ水鳥の 声はして
いまだ覚めず 岸の家

烏啼きて 木に高く
人は畑に 麦を踏む
げに小春日の のどけしや
かえり咲きの 花も見ゆ

嵐吹きて 雲は落ち
時雨降りて 日は暮れぬ
若し燈火の 漏れ来ずば
それと分かじ 野辺の里

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村の鍛冶屋 文部省 1913
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しばしも休まず 槌打つ響 飛び散る火の花 はしる湯玉
鞴(ふいご)の風さえ 息をも継がず 仕事に精出す 村の鍛冶屋

主は名高き いっこく老爺(おやじ) 早起き早寝の 病知らず
鉄より堅しと 誇れる腕に 優りて堅きは 彼がこころ

刀は打たねど 大鎌小鎌 馬鍬に作鍬 鋤よ鉈よ
平和の打ち物 休まず打ちて 日毎に戦う 懶惰(らんだ)の敵と

稼ぐに追いつく 貧乏なくて 名物鍛冶屋は 日々に繁盛
あたりに類なき 仕事の誉れ 槌打つ響に まして高し

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村祭
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村の鎮守の 神様の
今日はめでたい 御祭日
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
朝から聞こえる 笛太鼓

今年も豊年満作で
村は総出の大祭
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
夜まで賑わう 宮の森

治まる御代に 神様の
めぐみ仰ぐや 村祭
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
ドンドンヒャララ ドンヒャララ
聞いても心が 勇み立つ

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田舎の四季===これはどんな曲か知らないけど===
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道をはさんで 畠一面に
麦はほが出る 菜は花盛り
眠る蝶々 とび立つひばり
吹くや春風 たもとも軽く
あちらこちらに 桑つむおとめ
日まし日ましに 春蚕(はるこ)も太る

並ぶ菅笠 涼しいこえで
歌いながらに うえ行くさなえ
永い夏の日 いつしか暮れて
植える手先に 月かげ動く
帰る道々 あと見かえれば
葉末葉末に 夜つゆが光る

二百十日も 事なくすんで
村の祭の たいこがひびく
稲は実がいる 日よりはつづく
刈ってひろげて 日にかわかして
米にこなして 俵につめて
家内そろって 笑顔に笑顔

松を火に焚く いろりのそばで
夜はよもやま 話がはずむ
母がてぎわの 大根なます
これがいなかの 年こしざかな
たなのもちひく ねずみの音も
ふけてのきばに 雪降積る
 

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