地響きがする――と思って戴きたい。
地響きといっても地殻変動の類のそれではない。
目の前に一人の少女が立っていた。
巨体である。
いや、巨体ではないのか。巨体とは縦と横が揃って高く、伸びて
いてこそ呼称されるものだ。
少女は、決して高くはない。
ただ、横に太い。ひたすら太かった。
丸い、というよりはむしろ山だ。霊峰富士の類。
そう、これはいわゆるアレだ――――。
アンコ型、というやつ。
で、日本においてこんな体格をしている職業(クラス)は、たっ
た一つしかない。
「力士だ」
思わず口に出していた。それほど少女は――背丈小さいながらも、
力士――相撲取りに酷似していたのだ。
少女は、ゆっくりと、俺の瞳を真摯な眼差しで見つめて言った。
やたら野太い声だった。
おまけに「ごわす」と来た。
……いや、お前本当に少女なんだろうな。
『Fat/sumo knight』
事の起こりはいつだっただろうか。
道場の掃除で遅くなった俺が見たものは、赤と青のバケモノ二人
が死闘を繰り広げている光景だった。
それから青の方に追い駆けられて、一度確実に殺され、その後い
つのまにか蘇ったものの、別に人肉が食いたくなった訳でもないの
で、普通に家に戻り、またもや青いのに襲われて、土蔵に逃げ込ん
で――――――。
俺は、自分の手が無意識に掴んでいたものに気付いた。
「これは……」
化粧回しだった。親父、何故倉庫にこんなものを持ち込むか。
そう、この化粧回しを掴んで願ったのだ、俺は。
この状況を打破する奇跡を。
なぜ化粧回しで状況が打破できると思ったのか、などと間違って
もツッコむな。俺だってなぁ、必死だったんだよ!
で、まあ。
俺と、青い槍兵の間に、この少女……らしきものが出現したので
ある。
話は冒頭に戻る。
「ちぃ、厄介なことになりやがった。手前、セイバー………………
………………………………………………………………………………
………………………………………………………………………………
…………………………………………じゃないよな、うん」
俺にはよく判らんが、とりあえずセイバー、なんてカッコよさげ
な名前じゃないことは確実だと思う。
太ってるし。
肥えてるし。
化粧回ししてるし。
ごわすだし。
それでいて「セイバー」なんて綺麗な名前はアリエナイ。
「待っていてくれでごわす、親方。今からこの、不貞な輩を退治し
てやるでどすこい」
日本語が間違えているような…………それでいて、合っているよ
うな……。
「よく判らねぇがサーヴァントではあるようだな……」
頭痛でもあるのか、頭を抑えながらも青い槍兵は彼女と相対する。
安心しろ、今のアンタの気分、俺もとってもよく判る。
何故か殺されかけた槍兵に、俺は無性に共感を覚えた。
「いくぜ――――!」
「ランサー、いくでごわす。あ、どすこぉい!(声裏返っている)」
結果から言うと。
ランサーの攻め手は全て通用しなかった。
その傲慢ともいえる肉体。
鋼鉄の頑強さではなく、蒟蒻の如き柔軟さでもって、攻撃の衝撃
を全て受け止める――――!
平たく言うと、全部脂肪で跳ね返した。
「な――――刺し穿つ死棘の槍(ゲイボルグ)に至るまで跳ね返し
ただと――――!?」
ランサーの驚愕も無理はない。
最後の一撃は完全に入ったと、傍観者の俺ですら確信できた。
しかし、彼女の豊満……というか、過重で鈍重で過載積載いい湯
加減な肉体は、完全にその衝撃を吸収し、あまつさえ槍の穂先を弾
き返したのだ!
――いや、凄かった。「ばよよ〜ん」って音したし! すげぇ!
人間の肉体って、あんな音出せるんだ!
青の槍兵――ランサーがやれやれ、と溜息をついて槍を下ろした。
「ま、今日はこんなところだな。俺にも色々事情があるんでね。
そろそろおさらばさせてもらおうか。
再戦は…………………………………………えーと、その内凄く天
気が良くて死ぬのにいい日で極めて気が向いたら、ということで」
死ぬほど再戦したくなさそうだった。
何はともあれ、彼女は俺の命を救ってくれた。
それはいいのだが、ここまでの展開がジェットコースター(それ
も花やしきの)並だったので、正直思考がついていってない俺。
「……」
「……」
気まずい沈黙が流れた。
「あの、さ」
「どすこい(意訳:何でしょうか)」
「とりあえず、助けてくれてありがとう」
「どすこいどすこい(当然のことをしたまでです)」
「…………で、さ。日本語喋ってくれないかな」
「判りましたでごわす。……親方は、相撲語が達者ではないでごわ
すか」
何語だ。
――で、まあその後、なぜか唐突に出てきた遠坂凛と彼女に付き
従う赤男が少女を見るなり卒倒したり、赤男が押し潰されたり(ダ
イビングスモウプレス)と、色々あって、教会で神父様に話を聞く
ことになりましたとさ、まる。
「どういうことかしら?」
名無しの彼女は教会の前で、俺と遠坂が出てくるのを待っている。
あ、赤男はサーヴァントと呼ばれる使い魔で、名前はアーチャー
というらしいが、彼は未だ卒倒中とのこと。だらしないなぁ。
ちなみに到着早々に上の疑問を切り出したのは遠坂である。
神父(言峰というらしい)がせっかくシリーウォークでやってき
たというのにツッコミの一つもしてやらない、どっからどう見ても
ツッコミ属性の癖に放置プレイとはしょうがないヤツだ。
見ろ、言峰ちょっぴり傷ついているっぽい。指が宙でのの字を書
いてるし。
「さて……突然そう問われてもな、何があった?」
小首を傾げる言峰、うわ気持ち悪ぅ。
「いい? 聖杯戦争の基本ルール。サーヴァントのクラスについて
教えて貰いたいの、もう一度」
「ああ、それか。凛、それを電話で説明しようとしたのだが」
あの時か、と小さく呟く凛。
言峰が遠くを見る眼で語り出した。
「十年前の聖杯戦争は知っているな?」
遠坂も俺も頷いた。もっとも俺はついさっき説明されたばかりだ
けど。
「その聖杯戦争はルールに則って起動した通常のものであったが、
一つ、この国独特の状態があった」
「何それ。聖杯戦争なんて、どこだってやることは同じじゃない」
ちょっと得意気に胸をそらせつつ、言峰は語り続ける。
どーも……これは……説明おじさんくさいな、話が長くなりそう。
「忘れては困るな、凛。聖杯戦争で扱われるサーヴァントは知名度
も力の一つ。故に、その土地で英雄と崇められているものが、サー
ヴァントとして召喚されやすい、それくらいは知っていよう」
「ああ、それね。でも、それが何の関係があるの?」
「前回の聖杯戦争時、バーサーカーとして召喚されたのは、この土
地特有の英霊だった」
「誰が召喚されたの?」
遠坂の問い。
そして発せられた回答に、俺たちは凍りついた。
「ヨコヅナだったんだよ!」
「な、なんだってー!」
「え?」
遠坂、ノリが悪いな。ここは口を大きく開いて叫ぶところだ。
「言うまでもないが、英霊は不確かな伝説に護られた存在だ。
仮想の存在が英霊と化し、サーヴァントに召喚されることもまま
ある。前回の場合はヨコヅナがそれだった」
「ヨコヅナは、この日本一相撲が盛んな町として名高い冬木町に棲
む相撲取りの『いつか横綱に』という想念が結集して召喚されたも
のだ」
「ヨコヅナは強かった……アサシンにがぶり寄り、ランサーを張り
手で薙ぎ倒し、キャスターを猫騙しで潰した。私は自分のサーヴァ
ントとある罠を張って、ようやく倒したほどだ」
「む、罠って何?」
「バーサーカーのいるところに輪を描いて、『ここから出たら負け』
と宣言しただけだ。アホだから、そのまま輪から出て敗北を認めて
しまった」
弱いのか強いのか判らんぞヨコヅナ。
「だが、それが誤りだった。ヨコヅナはサーヴァントとしての役目
を終え、聖杯に立ち戻ると、純粋だった聖杯の中身を相撲取りの妄
念で汚染してしまったのだ」
遠坂はなるほど、と頷いているが正直俺、大分理解不能。
「相撲取りの妄念はただ一つ、『横綱になりたい』というもの。
このままでは聖杯の機能に支障が出るであろうことは明白だ。
恐らく何を願っても最終的には『だったら太ればいいんだ』とい
うさながら何を相談しても『ソープ行け』と応じる北方謙三のよう
に融通の利かないものとなるだろう」
「それ故。このシステムそのものを書き換えなければならなくなっ
た。つまり、今回の聖杯戦争はセイバーのクラスが廃止され、代わ
りにリキシのクラスが追加されたのだ。
だが、今回の場合はサーヴァントの該当クラスがセイバーのみだ
ったのだろうな。結果、セイバーであるはずのそのサーヴァントが
リキシとなった訳だ」
遠坂が手を上げる。
「で、どーしてセイバーのクラスを廃したの? 今の話を聞いてい
ると、別にどのクラスでも良かった気がするんだけど」
「ああ、こうして決めた」
そう言いながら、言峰は一指し指をすっと遠坂に向けた。
その後、俺を指差し、また遠坂に移動する。
「ど・れ・に・し・よ・う・か・な・か・み・さ・ま・の・い・う
……」
遠坂がガンドを言峰の額に直撃させた。
「おお、お話は終わったでごわすか」
「……」
あ、遠坂が必死に頭痛を堪えてる。
どうも目の前の膨れ上がったものが、憧れのサーヴァントだった
セイバーのなれの果てだとは信じたくない模様。
ふっ、俺はもう慣れたぞ。見慣れればむしろ可愛いものという気
がしないでもない。
ほら、何ていうか「スラムダンク」の安西先生みたいで。
「ところで親方」
「誰が親方か」
「ところでおかみさん」
「誰がおかみさんじゃッ!」
「飯はまだでごんすか」
まるでオーケストラのドラムロールの如きド派手な腹の音が、教
会付近に鳴り響いた。
一般に少女の腹の虫といえば、きゅるるるる、とかくる〜とかで
あるのに、今のは凄かった。
「ドドド」
という感じ。「男塾」で大豪院邪鬼が登場したとき、別に誰も何
もしてないのに「ドドド」という擬音が出ていた、と言えば俺の驚
きが伝わってもらえるだろうか(伝わりません)。
溜息。
「判った、帰ったら飯にしよう……えと、名前は何て呼べばいい?」
少女は可愛らしい仕草(仕草のみ可愛らしい)でしばらく考え込
んだ後、こう胸をゴリラのように叩いて言った。
「亜留斗理亜関と呼んでくださいどすこい!」
暴走族か。
後、どすこいを無理に入れるな。
溜息をつきながら、俺と遠坂は家路に着くことにした。
――で、そんな時に限って帰り道に変な連中とまた遭遇したりす
るんだこれが。
俺たちの前に登場したのは、年齢一桁から二桁に届くか届くまい
か、冬の雪のような髪の毛の少女。
そして身長2m半、体重300kgを越えるまさに巨漢。
「■■■■ーーー!」
「バーサーカーはね、『どすこい!』って言ってるんだよ!」
訳してくれてありがとう、でも……。
「あんたもなの、イリヤスフィール……」
遠坂が俺の気持ちを代弁してくれる。
そう、このイリヤスフィールという少女の背後に立っている巨漢
もまた、
「私と同じ、相撲取りでごわすかぁ!」
亜留斗理亜関と同じく相撲取りだった。
「ふふん、ただの相撲取りじゃないのよ。やっちゃえ、バーサーカ
ー……ライデン!」
「ブッ!」
雷電。江戸時代に天下無双と謳われた最強の力士じゃないか……!
雷電ことバーサーカーは■■■■――! と叫びながら亜留斗理
亜関に突進する……!
「あ、どすこぉい!」
ドパン、と脂肪と脂肪のぶつかり合う音。付近一帯に汗が飛び散
り、蒸気となって宙を舞う。
ひたすら汗臭かった。
「どすこぉい!」
「■■■■――!」
ぶつかり合う、汗と砂煙、はたきあう、組み付く、行司が動く。
…………って、行司?
言峰が軍配を掲げて、ちょこまかと動いていた。
「あっけよぉい、のこった! のこった! のこった!」
機敏だった。
遠坂は視界から外すことに決めたようだった。
亜留斗理亜関は小兵の長所を活かし、敏捷に態勢を入れ替えなが
らバーサーカーの張り手をかいくぐる。
だが、「ヨコヅナを目指す亜留斗理亜関」に対し、バーサーカー
は「既にして横綱」の雷電である。
筋力は圧倒的、技量は互角、敏捷さでは上回り、されど経験では
天地の開き。
「■■■■ーーー!」
上手投げ。
亜留斗理亜関は敗北した。
「悔しいでごわす」
亜留斗理亜関は涙に暮れていた。男泣きに泣いていた。いや、性
別上は一応、仮に、まあ女性と言えないこともないが。
「目方が足りないのでごわす」
いかな太ったと言えども、所詮は小娘。敵うべくもなかった。
「あー、でもまー……生きていただけでもよしとしない?」
遠坂が慰めるように言う。
そう、バーサーカーこと雷電が上手投げで土俵の外に亜留斗理亜
関を吹き飛ばすと、イリヤは両手広げて万々歳。
「やっぱりバーサーカーが一番強いんだー」
とか言いながら満足気に帰っていった。
……もしかして、聖杯戦争忘れてないか、イリヤ。
俺も彼女を見ていると、半ば忘れかけてしまいそうだが。
「力士にとって敗北即ち、死でごわす! ……おおお」
横山光輝キャラばりに泣きじゃくる亜留斗理亜関――俺はぽんと
肩を叩いた。
「大丈夫。今度会ったときに勝てばいいじゃないか。ほら、家に帰
ってとりあえず飯にしよう」
「飯!」
劇的な反応だった。っつーか泣きやんでるし。
うん。
まあ、彼女がどれだけ食うか不安だけど、とりあえずご飯にしよ
う。何だかんだ言って巻き込まれてしまったことをくよくよ考えて
も仕方ない、前向きに生きていこう。
「前向きじゃなくて、現実逃避と言うんじゃないかしら……」
言うな。
§
「おかわりでごわす!」
「亜留斗理亜関……」
俺は痙攣する頬の筋肉を気にしながら言った。
「居候、三杯目にはそっと出し……って諺を知っているか?」
応、と亜留斗理亜関が頷いた。
「居候は三杯目のご飯は、遠慮しておかわりをしろと。で、四杯五
杯目は普通で、六杯目になるとまた遠慮しておかわりでごわす」
「違うッ! お前は意味を曲解しすぎている!」
凄かった。
予想通りというべきか、予想を上回るというべきか。
飯は丼で三杯目を食い終わったところ、常人ならば一人分、大食
漢ですら二人分が限度と思えるおかずの大軍が四人分、消え失せて
いた。
とにかく喰った。貪り喰った。
竜田揚げはひょいひょいひょいと一瞬で六つ、亜留斗理亜関の口
の中に放り込まれた。
大きく頷きながら、残りを平らげる。
大根とワカメの味噌汁はまるで飲み物のように一瞬で啜られた。
カチャカチャカチャと丼に箸が当たる音と共に、四杯目のご飯が
空になっていた。
通常、大食漢の食事は下品だと見られる向きもあるが、ここまで
豪快だと、遠坂も俺も溜息しか出ない。
何より、ただ喰っているのではなく「美味しく戴いている」とい
う雰囲気が亜留斗理亜関から漂っている。
気合を入れて作った甲斐があったというもの。
あったというものなのだが……。
「衛宮くん、冷蔵庫に材料もうないわよ……」
愕然とした顔で、遠坂が伝えた。
「ご馳走様でごわした!」
晴れ晴れとした顔で、亜留斗理亜関が箸を置いた。
……そして、ようやく俺は、自分が何も食ってないことを思い出
していた。
食欲など、とうの昔に失せてはいたが。
「この亜留斗理亜関、親方の食事で元気百倍。
今なら、あのライデンにも負ける気がしないでごわす!」
立ち上がって、拳を握り締める亜留斗理亜関が頼もしい。
「そうか。次、頑張ろうな、亜留斗理亜関」
「ところで夕飯はちゃんこがいいでごわすが」
丼をフルパワーで亜留斗理亜関の頭に投げた俺は、許されると思
いたい。
それから後のことを多くは語るまい。
「あれは……何だ、ペガサス……か!?」
「シロウ親方! 夕飯は――――」
「判ってる、馬刺しにしてやるぞ!」
「どすこぉい! かかってこいでごわす!」
良かった、あれだけあれば二日は肉に困らん!
乗っている女の人が、かなり泣きそうだったけど。
「どす……こぉぉぉぉい!」
やった。
やってのけた。
横綱を目指し、辿り着けなかった者が。
横綱を目指し、辿り着いたものを打ち倒した。
アインツベルンの森に、野兎がいて本当に良かった……。
「ふっ……セイバーよ! その様子では貴様も浴びた口でごわすな。
あの、聖杯の泥を!」
金ピカのマワシを締めたデブが、危なっかしく揺れながら、塀の
上に立っていた。
「許す、我と相撲を取らせ……うごぉぉぉ!?」
あ、塀が崩れて落ちた。後で教会に請求しておこう。
「全て遠き千秋楽=\―――!」
(「アヴァロン」と読む、何故か)
「ごっつぁんです、シロウ親方。シロウ親方(の作るご飯)を愛し
ている――」
「ああ。今度召喚されるときは、お金持ちの家にしろよな――」
そんな風に、俺の聖杯戦争は終わった。
この戦いで得たものは多い。
「おい、衛宮ぁ! おんどりゃぁ、こないだ借りた三十万、せめて
利子だけでも払うてくれまへんか?」
「あ、すいませんすいません」
「舐めたことしてっと、臓器売り飛ばすぞ!」
「ごめんなさいごめんなさい、利子、利子は払います利子は」
一番多いのは、食費捻出のためにサラ金から借りたお金だが。
「士郎、パンの耳って砂糖まぶして揚げると美味しいのよね」
遠坂も、聖杯戦争で宝石を大量消費した結果、借金の額が恐ろし
いことになっていた。
「美味しいよな」
「二人で力を合わせて、生きていきましょう」
それはお前の借金を肩代わりしろということですか。
遠坂は露骨に目を逸らした。このアマ、いつか保険金掛けてやる。
ともあれ。
空は青い。借金だっていつか返せる(はずだ)。
取り戻された平和を享受しながら、俺は呟く。
「聖杯戦争は、金ばかりかかって、空しいものだなぁ」
だが、この時の俺は知らなかった。
中途半端な今回のせいで、この数年後、やっと借金を返し終わっ
た頃に、またもや聖杯戦争が勃発することも。
しかも今度は聖馬亜関以下、阿阿茶阿関、嵐沙亜関、羅意陀亜関、
馬亜沙亜火亜関、伽須侘亜関、阿佐真関となって、召喚されること
も。
そして、聖馬亜関はまたもや亜留斗理亜関で、彼女の記憶によっ
て、おぞましく肥え太った七人の力士が、シロウ親方こと俺の元に
集おうとしていることも。
まだ、何もこのときの俺は知らなかったのだ――――。
<了>
ステータス情報が更新されました
リキシ
【CLASS】力士
【マスター】衛宮 士郎
【真名】アルトリア(自称 亜留斗理亜関)
【性別】(まあ一応たぶん仮には)女性
【身長】154cm
【体重】120kg+80kg(脂肪で編まれた鎧含む)
【ステータス】筋力B 耐久A 敏捷E 魔力E 幸運B 宝具A
【クラス別能力】
脂肪:A
(力士の魅力。それはひとえに肥え太った肉体に尽きる。魅力は即ち長所である。
魔力を持つ人間ならば、脂肪で魔力をもシャットアウト可能)
四股:B
(大抵の場所ならば四股を踏めるが、煮えたぎった溶岩の上では四股を踏めない)
【保有スキル】
食感:A
(一度食べたものは忘れない。Aまでくると、これはもう美食倶楽部に推薦され
る舌。ちなみに美食倶楽部に入会するには会員二名の推薦が必要)
食欲旺盛:EX
(単に大食いという訳ではない。サーヴァントである彼女には、カロリーは通常
の人間のように消費されるのでなく、魔力に変換し、さらにそれを脂肪として蓄
えることができるのである。「喰えば喰うほど強くなる」を地でいく人)
カリスマ:B
(どれだけタニマチを得ることができるかを表わす能力。Bともなると、立派な
横綱の器である)
【宝具】
張手結界(エドモンド・ホンダ):C
(高速の張り手そのものが宝具という変わり種。高速で風を散らし、光の屈折率
を変化させって言っている僕がそろそろ馬鹿らしくなってきたんでこのへんでよ
ろしいでしょうか)
約束された勝利の軍配(シュウカンポスト)
(必ず相手が転ぶ。後で、貯金が減っている(それってもしかして八百……))
全て遠き千秋楽(アヴァロン)
(何故かこれだけゲームと名前が一緒。単に思いつかなかっただけとも言う。
正体は化粧回し。これが力士の誇りを目覚めさせる。
この宝具の凶悪さたるや、最早魔法の域。具体的に言うと、街中を時速10km
で走ったり、オープンカーで立ち上がって手を振ったりしても警察に叱られない。
警察に叱られないというのは聖杯戦争において非常に重要だと思う)
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