2012年5月31日(木)
日産リーフの裏技

 薄鉛色の雲が空を覆うが、風もなく・・・蒸し暑い。午後から黒雲が出現したが、雨は降らなかった。1時間の早出で、中野島で内職。通常量の荷物を・・・どうにか積み込み前半戦、スタートは好調だったが・・・徐々に形勢不利に。3時半に一時帰店、追加の荷物は巨大だが・・・2個。不在表3冊に、携帯電話番号のスタンプ作業。中盤戦スタート、電話連絡の付いた不在分の処理をして・・・5時半に再帰店。少な目の時間指定の荷物を積み込み後半戦、5分の残業で・・・内職終了。「ローソン100」で、買出しをして帰宅。
 
 電気自動車「日産リーフ」について、以前言及した。フル充電状態だと一般家庭の2日分の電力を賄えること、沖縄でレンタカーとして投入されていること・・・などであった。最近積極的にCFが投入され、新たな可能性を示唆している。夜間の安い電力をリーフに充電し、昼間はその電力を家庭用の電源として活用する。年間5万円程度の、省電力になるらしい。電力会社に売電すると、太陽光発電よりも効率が良いらしい。蓄電ユニットが100万円ぐらいするようだが、補助金の交付も検討されているようである。乗らなくても・・・役に立つ自動車の誕生である。
2012年5月30日(水)
音楽事情−本番直前
 
 先週の土曜日出勤の代休で・・・内職はお休み。晴れたり曇ったりしているようだが、ひたすら惰眠をむさぼりつつ・・・1日が終わってしまう。「ヤヒロ」まで十二雑穀パン&半額の胡麻鯖を、「薬のセイジョー」でアクエリアス・ビタミンガードの粉末&パイプの清浄剤を購入して帰宅。圧力鍋に鯖味噌を託し、いつものように五分粥を炊く。ユニットバスの排水が悪くなり、2度「パイプユニッシュ」を使ってみたが・・・いまひとつ。今回は花王の「パイプハイター」を試してみることにする。詰まりの改善には「5メモリ」と書いてあり・・・外側にメモリが付いているのだが、両社の製品ともに・・・中身が見えない。

 本番を迎えるにあたって、2つの作業が不可欠となる。100メートル奏走のスタート直前をイメージすると、判りやすいだろう。最善の音楽が奏でられるよう、音楽家も同様の作業を行います。1つ目の作業は・・・精神的な高揚で、開始と共に全開で演奏が可能となるようにテンションを高める。2つ目が筋力的なウォーミングアップで、体や指を温めるために・・・30分程度の音階や曲の練習を行います。

 体のウォーミングアップはそれほど難しくはありませんが、精神的な高揚というのは・・・結構難しい作業です。狩猟民族のモンゴル人は瞬時にスイッチが入りますが、農耕民族の日本人は・・・それなりに儀式が必要です。トータス松本氏は本番前に、ほっぺたをバンバン叩くそうです。デールに着替えるのが5分前、革のベルトを相撲取りのようにパンと叩いて・・・というのが私の流儀です。今回は紋付袴を着用するという難題があって、随分前から着替えを強いられました。長年の習慣を変えるというのは、なかなか・・・難しいものでした。
2012年5月29日(火)
音楽事情−音符の羅列を・・・音楽にする作業

 雲の多い晴れ空、曇り始めて雷鳴が轟くが・・・小雨程度、帰宅時から本格的な雨。1時間の早出で、中野島で内職。出勤早々・・・昨夜の時限爆弾が炸裂。少な目の荷物を積み込み前半戦、1勝1敗の玉砕戦で・・・3時に一時帰店。多目の追加を積み込み中盤戦、3勝2敗にまで戻して・・・6時に再帰店。少な目の時間指定を積み込み後半戦、不在の処理が進まず・・・20分の残業で内職終了。

 楽譜に書かれた音の羅列を再現することは・・・そう難しい作業ではないが、楽譜に描かれた音楽を再現することは・・・荒唐無稽なほどに難しい作業である。PCによる打ち込みになってしまっては、人間が解釈する意味が無くなってしまう。もっとも・・・最近の打ち込みは、より人間的な表現を模索し始めている。以前「題名の無い音楽会」で、ベートーベンの「運命」の比較を体験した。カラヤンとバーンスタインの指揮による違いを、視覚的に分析していた。有名な・・・ジャジャジャジャ〜ンが、2人の巨匠によって・・・雲泥の差となって現れた。

 馬頭琴シンポジウムで、大変興味深い発表を見た。日本チーム担当で・・・演奏会から移動関係までを事細かにアテンドしてくれた、オンダラハさんの発表である。美人で聡明なだけではなく、聴く機会は無かったが・・・馬頭琴演奏に関しても相当に習熟しているような発表内容である。馬頭琴によるオルティンド表現の奏者による違いを、ジャミヤン先生他数名の奏者の演奏を楽譜化して比較していました。是非とも資料の楽譜が欲しいと懇願して、メールに添付して送ってくれることになり・・・首を長くして待っています。
2012年5月28日(月)
アンサンブル事情−初競演のアンサンブル

 乱れた風が、不愉快に窓を叩く。徐々に曇りだして・・・おやつ時に雷鳴&集中豪雨、その後は好天。深夜を過ぎて、震度3〜4の長〜い揺れ。1時間の早出で、中野島で内職。1日分の荷物を積み込み前半戦、大量の不在に泣かされ・・・歴史的大敗。6時に一時帰店、処理能力限界の荷物を積み込み後半戦。メール連絡で再帰店して・・・荷物のピックアップ&処理、アップアップ状態に追い討ちを掛ける代走基幹ドライバーからの電話で・・・集荷業務。1時間20分の残業で・・・内職終了。

 アンサンブルの楽しみは、相手の音に自分の音が重なって・・・際限なく音が膨らんでいくところにある。共演者にもタイプがあって、唯我独尊自分の世界を猪突猛進型と、息が合うというのか「どうぞ」という合図の判り易いタイプ。こちらがある程度の演奏レベルに達していれば・・・両刀遣いも可能だが、普通に考えれば・・・後者のほうが合わせやすい。後者のほうが、何故アンサンブルをするか?という命題を理解している。

 顔は知っているし話もするが・・・一度も一緒に演奏したことの無い馬頭琴奏者2名と、初めて会った琴奏者と、今回のファイナルコンサートで「心のゴビ」を作曲者のジャンツァンノロブ氏の前で演奏することになった。知らされたのが前日の深夜、リハーサルは当日のみで・・・およそ20分。アルファ米にお湯を注いで20分待つと、2年前に馬頭琴交響楽団と競演して以来の「心のゴビ」だったが・・・そこそこ美味しい五目御飯が出来上がった。

 かなりの緊張感を強いられたが、リハーサルを始めてすぐに・・・楽しくなった。誤魔化さない誠実な演奏と、アンサンブルの心を理解したメンバーだったからである。札幌・東京・奈良・徳島に在住、今後も・・・滅多に会うことも無い。20・30・40・50才代と、年齢も見事にばらばらだが・・・音楽の万能さを再認識しました。2年に一度の国際馬頭琴フェスティバルでしか演奏しないユニットとして、恒例行事化しましょうか?どうせなら・・・日本の曲が良いなあ。合唱曲の楽譜をめくってみようか。
2012年5月27日(日)
アンサンブル事情−ピアノ伴奏でも・・・同じ

 晴れたり曇ったり、蒸し暑いぼんやりとした陽気。「ヤヒロ」で食料品&内職用の詰め替え用アルコールティッシュを、「薬のセイジョー」で台所洗剤&アクエリアス・ビタミンガードの粉末を購入して帰宅。圧力鍋に鯖の味噌煮を託し、鶏の胸肉の挽肉カレーを仕込む。コインランドリーで洗濯、眺めていた雑誌に次期スマートフォンFXの参考記事を発見。この6〜8月に発売されるドコモの新機種、クアッドコアに予備コアが搭載され・・・バッテリー消費が大幅に減るらしい。5月末に3,850円分のポイントが消滅するが、バッテリー消費の激しい既存モデルではなく・・・待つことに決定。

 毎回ウランバートルで悩まされるのが、伴奏のピアニストのレベルである。今回初参加したリポー氏も、ピアニストには・・・泣かされていました。気持ちよく演奏に入っていけるピアニストと、そうでないピアニストが存在する。この音で入ろうと・・・気を集中した際に、その肝心な音を外されると・・・一気にテンションが下がってしまう。伴奏が良ければ・・・駄馬も駿馬になることがあるのだが、伴奏の出来が悪いと・・・普通の馬も駄馬と化する。

 数ヶ月前に楽譜と音源を渡すのだが・・・お忙しいらしく、貴重なリハーサルの時間が・・・ピアニストの練習時間となる。それでも本番に強いのがモンゴル人ピアニストで、本番では・・・どうにか及第点までは到達する。しかし・・・今回は全滅でした。本当に良い演奏をしたいと思ったら、日本人のピアニストを連れて行くに限る。文化交流の視点で考えれば、モンゴル人と競演するほうが理想ではあるのだが・・・。

 モンゴルピアニスト界の頂点に君臨するオルトナス先生とは、数年前に内モンゴルでお会いした。チ・ボラグ&野馬馬頭琴楽団の欧州公演の練習でしばらく内モンゴルに滞在し、毎日リハーサルを見学し一緒に食事をした。2年前の国際馬頭琴フェスティバルでは、ボラグ先生の伴奏で素晴らしい「心の歌」を演奏した。肝心な演奏では彼女にピアノを頼むから・・・と、冗談では言えるのだが。
2012年5月26日(土)
アンサンブル事情−ウーレンボル

 晴れ空から曇り始めたが・・・蒸し暑い。1時間の早出で、中野島で内職。少なめだが・・・水攻め、不在が多く・・・2勝3敗の歴史的大敗で3時に一時帰店。多目の小物を積み込み中盤戦、どうにか五分に持ち込んで・・・5時半に再帰店。少な目の時間指定の荷物を積み込み後半戦、不在の処理を試みるが・・・徒労。10分の残業で・・・内職終了。「ローソン100」で買出しをして帰宅。冷凍庫からイクラの醤油漬け・明太子・豚カツの切れ端などを見繕い、温泉卵とナッツ類を肴に・・・一番絞りを3本。お土産のスモークチーズへの欲望を・・・どうにか押しとどめる。

 私が馬頭琴を学び始めて・・・3ヶ月、最初の師であるアマルトゥブシン師匠は・・・「ウーレンボル=天馬」を教え始めた。鶏を絞め殺したような音しか出せない状態で、リズムセクションではなく・・・メロディのほうである。当時の渋谷パルコの馬頭琴教室で何とかものになったのは・・・私だけで、私が馬頭琴を学ぶきっかけを作ってくださったフレルバートル駐日全権モンゴル大使の送別会で演奏した。今思うと・・・冷や汗ものである。その後・・・私はこの曲を封印してしまった。

 今回ウランバートルのライブで、バツサイハン氏の「ウーレンボル」が聴けた。氏の演奏も素晴らしいのだが、第3馬頭琴の躍動感のある伴奏が・・・それ以上に素晴らしいのである。この曲の命は・・・リズムセクションのドライブ感である。伴奏者が上手に躍動感を表現してくれれば、それに乗せて・・・天馬が躍動する。だらだらとした伴奏では、とぼとぼとしか・・・馬は歩けない。日本では・・・何とか弾けるほうがメロディラインを、へたくそなほうが・・・伴奏を担当する。如何なる駿馬といえども、これでは・・・駄馬になってしまう。伴奏者の良し悪し、自分では何とも出来ない・・・命題である。
2012年5月25日(金)
馬頭琴事情−オルティンドは・・・大丈夫?

 小雨が終日降り続いた。小田急線に1本乗り遅れたが・・・その後遅延、南武線2本に乗り遅れた。40分の早出で、中野島で内職。大量の荷物を狭い荷台に押し込み前半戦、そこそこ好調で・・・4時に一時帰店。多目の追加を積み込み中盤戦、これまた好調で・・・6時に再帰店。少な目の時間指定の荷物を積み込み後半戦、20分の残業で・・・内職終了。

 馬頭琴の原点は、オルティンドの歌の伴奏から始まった・・・と書いた。2008・2010・2012年と3回の国際馬頭琴フェスティバルに参加しているが、一度もオルティンドの歌を聴く機会が無かった。2010年の楽屋でダルマー氏の馬頭琴で作曲家のイデルバト氏が歌っていたのと、今回ホンゴル君のPVでバックコーラス的に使われていたぐらいで・・・。私はクラシックの曲を巧みに弾き熟す馬頭琴奏者ではなく、チ・ボラグ先生のような味のあるオルティンドを聴かせる馬頭琴奏者を目指している。そんな私にはこの現状は・・・少々物足りなく、そして・・・少々心配になってしまう。亡くなったノロブバンザトさん以降、良い歌手が育っていなのだろうか?
2012年5月24日(木)
馬頭琴事情−馬頭琴とホーミー

 薄っすらと雲が空を覆っているが、陽射しは強く風も強めで・・・海辺の夏を想起させる。1時間の早出で、中野島で内職。多目の小物を積み込み前半戦、まずまずの戦績で・・・3時半に一時帰店。多目の小物を積み込み中盤戦、状況は変らず・・・6時に再帰店。多目の荷物を積み込み出発というところで代走基幹ドライバーから電話、荷物探しで・・・15分のタイムロス。どうにか作業を終えて、50分の残業で・・・内職終了。

 ブリヤートから参加したグループが見事なホーミーを聴かせてくれたし、新しい馬頭琴音楽でもホーミーはよく使われている。日本にも梅木君という、大変素晴らしいホーミーチー(ホーミー演者)がいる。1年の半分以上をモンゴルやブリヤートを旅して、その土地土地のホーミー・フーミー・ホーメイ・フーミイ
・・・を学んでいる。大変シャイな青年だが・・・実力も在り、何より学ぶ姿勢が立派である。第4回国際馬頭琴フェスティバルで、是非紹介したい日本人である。

 来日経験のある馬頭琴奏者は、数年後にはホーミーを披露する例が多い。日本のファンクラブから「ホーミーを聴かせて」というリクエストが多い為だが、ホーミーチーとモリンホールチー(馬頭琴奏者)は・・・別のものである。バイオリニストに、オペラを歌ってくれと・・・リクエストするだろうか?亡くなった現代馬頭琴の始祖であるジャミヤン先生は、「馬頭琴奏者は余計なことには手を出さず、馬頭琴の練習に専念しなさい」と述べられている。同感である。
2012年5月23日(水)
馬頭琴事情−馬頭琴の原点

 晴れのち曇り、夕暮れ時から乱れた風が吹き始めた。1時間の早出で、中野島で内職。離れた駐車場で、新しい愛車とご対面。軽四輪のクール仕様、高床&断熱材のために・・・積載量が少ない。後ろ前全面と左側面に小さなドアがあるが、通常の3方ドアよりも・・・デッドスペースが大きい。運転席&助手席のドアロックは単独の手動でエンジンキーを使用、後&側面のドア用に鍵がもう1本・・・もちろん手動式。1つの業務のために、3つのドアを手動で操作しなければならない。通常のトラックに装備されているバックモニターは無く、左折時の後方視界も・・・厳しい。

 用意された荷物の積み方で迷い、満載すれば取り出せないので・・・積みきれず。おどおどしながら・・・前半戦、通常車両使用時の1.5倍の時間を消費。3時半に一時帰店、多目の追加を積み込み中盤戦。6時半に再帰店して少なめの時間指定の荷物を積み込み後半戦、バック時は無論・・・進路変更や斜めの合流の視界も最悪でヘロヘロ。20分の残業で・・・内職終了。主任から・・・土曜日出勤の依頼、この状態での6日連続勤務は・・・かなり辛いのだが。

 若手の馬頭琴奏者は相変わらず・・・クラシック曲の演奏にご執心で、バツサイハン氏だけがたっぷりと・・・オルティンドを聴かせてくれた。彼ですら2日目のライブではアンサンブルで、老眼鏡を掛けて楽譜を見ながら・・・クラシックの曲を披露した。モンゴル国・内モンゴル共に、モンゴル民族特有の民謡=オルティンドの衰退が危惧される。馬頭琴の原点は、歌の伴奏楽器なのである。

 草原のゲルでは毎夜、夕食を兼ねた唯一の楽しみである宴が催される。一杯機嫌で誰かが歌い始め、馬頭琴がその旋律を追いかける。キーの違う別人が歌い始め、馬頭琴は上駒を瞬時に移動して・・・歌い手のキーに合わせる。そのために、馬頭琴の上駒は固定されていない。その後の馬頭琴は独奏楽器の分野に進出し、音量に対する要求やチューニングの変化を少なくする工夫が施され・・・現在に至っている。馬頭琴の打音や演奏テクニックは、歌う声を再現するために発達したのだと・・・考えられる。
2012年5月22日(火)
馬頭琴事情−ハードケース

 朝から降り出した小雨が徐々に本格化し、夕暮れ時から乱れた風が吹き始めて・・・冬並みの冷たさ。1時間の早出で、中野島で内職。少な目の荷物を積み込み前半戦、好調で・・・3時に一時帰店。多目の小物を積み込み中盤戦、5時半に再帰店して少なめの時間指定の荷物を積み込む。昼間の不在分の処理を試みるが・・・強敵ばかり。愛車から車載の荷物を降ろし、残業無しで・・・内職終了。愛車を返却するそうで、明日からはクール便仕様に乗るそうだ。後部ドアしかなく、手動でロックしなければならない。処理スピードが・・・2割はダウンするだろう。

 台湾にジャイアントという、世界屈指の自転車メーカーがある。ヨーロッパの高名な自転車メーカーの下請けで技術を蓄積し、コストパフォーマンスに優れた自転車メーカーという・・・現在の地位を確立した。弦楽器のハードケースに関して、中国が第2のジャイアントに成りつつある。ここ数年で製品の品質が、飛躍的に向上している。まだまだパーツの品質に問題を感じるが、本体のカーボン加工技術に関しては・・・合格点を付けられます。

 中国で作られた最初の馬頭琴用のハードケースは、合板で作った箱にクッション材を入れて外側に合成皮革を貼った物で、子供用の棺桶のような形状の・・・耐久性に乏しいものであった。その後・・・バルサ材を使用したハードケースが登場したが、中国の空港での手荒い扱いも加わって・・・数度の渡航であちこちでトラブルが発生した。内モンゴルの馬頭琴用のサイズだったので、モンゴル国用のサイズを指定して試作させたが・・・。指示通りの大きさではなく、私の1号は入らず・・・キャンセルせざるを得なかった。

 1号はエンフジャルガル氏の作で、モンゴル国の馬頭琴の中でも・・・大きさは最大級。モンゴル国の大統領が要人接客に使うゲルの中に、ジャミヤン先生が弾いている写真でお馴染みの馬頭琴が飾ってあったが・・・かなり大きい。エンフジャルガル氏曰く、馬頭琴は以前はかなり大き目の楽器だったそうだ。ちなみにモンゴル国で一番小さい馬頭琴は、バイガルジャブ工房の馬頭琴である。

 3年前にカーボン製のハードケースが登場したが、あちこちに問題があり・・・数種類の馬頭琴の収納例の写真とサイズを添付したレポートをウランバヤル氏に送った。2年前に改良版が出来上がっており、かなり使い勝手が良くなった。同様のハードケースをバイガルジャブ工房でも扱っているが、ボディ下端に車輪が2個付いている。鏡のようなスケートリンクで転がすのならまだしも、キャスターバッグのように扱ったなら・・・馬頭琴を破壊する行為以外の何者でもない。

 発砲スチロールの本体に布を貼ったハードケースが、数年前に登場した。少々サイズが大きく・・・飛行機の頭上の荷物スペースへの収納性は良くないが、軽量で馬頭琴の保護の点では秀逸で・・・なにより安価である。黒しか無かったが、今回バヤルサイハン君の臨時ショップで・・・青やオレンジのカラフルなモンゴル国用のケースが展示されていた。ウランバヤル氏が年内に、1キロという重量のカーボン製のハードケースが出来上がると教えてくれた。同時に金属パーツの耐久性アップも、検討して欲しいのだが・・・。
2012年5月21日(月)
馬頭琴事情−新しい馬頭琴音楽

 薄っすらと空を覆った雲だったが、無事?金環食を鑑賞。テレビの映像のほうが、大きく鮮明に見えましたが・・・。1時間の早出で、中野島で内職。多目の荷物を積み込んだが、携帯端末が・・・ログインできない。2世代前の端末を借りて対処したが、30分弱のロスタイム。不在が少なく4時に一時帰店、少な目の時間指定の荷物と不在の処理を終えて・・・5時半に再帰店。基幹ドライバーが処理できない即配便を積み込み処理を済ませ、6時に再々帰店。多目の追加を積み込み後半戦、40分の残業で・・・内職終了。

 馬頭琴を使用した新しい音楽のジャンルを開拓したのは、私の馬頭琴の師匠2名が在籍したバンド「アジナイホール」であろう。いささか古すぎるスタイルのロックではあったが、ブリティッシュ系のナーバスな曲想が・・・新たな馬頭琴ファンを創造した。バンドの名前だけではなく、衰退していた馬頭琴の復興を目指した総合的なプロジェクトであった。私の第1号の馬頭琴は、馬頭琴製作者として参画していたエンフジャルガル氏のものである。

 馬頭琴シンポジウムで、モンゴル芸術大学の先生・・・で良いのかな?女性が馬頭琴を使用した新たな音楽を映像と共に紹介した。馬頭琴にパーカッションを加え、歌う系の低音のホーミーというのがスタンダードに成りつつあって・・・いささかワンパターンで食傷気味ではあるが。1番目に紹介されたのが、2003年から親交のある馬頭琴奏者ホンゴル君の活動であった。

 彼のよさは、一言で言ってしまうと・・・センスの良さである。父親のトゥルー氏はドイツで働いた経験があり、一歩引いたポジションからモンゴルを眺めているような気がする。ホンゴル君もまた、モンゴルという呪縛に囚われず・・・ニュートラルに音楽を楽しんでいる。ユーチューブなどで面白い音楽を見つけると、「こんなのどう?」と見せてくれる。今回も彼のプロモーションビデオの、「イケルの故郷」を見せてくれた。ちょいと映像はやり過ぎの感もするが、リズムセクションを変えて・・・新鮮な「イケルの故郷」を聴かせてくれた。最近は坂本隆一氏が気に入っているそうで、こんな馬頭琴奏者は・・・滅多にいません。是非とも日本で紹介したい。
2012年5月20日(日)
馬頭琴事情−馬頭琴の定義

 雲の多い晴れ空、この雲が明日まで居座って・・・金環食の鑑賞は微妙だそうだ。5月末に3,850円分のポイントが失効すると、ドコモからメール着信。2度のバッテリー交換を行ったが、2006年から使用しているSH903iが健在ではある。この機にスマートフォンに換えようかと、スマートフォン研究をしていた。サクサク動くというのが必須条件で、次世代高速通信=クロッシー・防水・デュアルコアといったところが懸案事項。クロッシーと防水という条件で、ほとんどの機種が候補から落ちてしまう。

 富士通の「アローズX・LTE」モデル、バッテリーの持ちが最低レベルなのだが・・・動作に関しては高評価。予備のバッテリー等を用意すれば・・・と思い、購入意思を固め始めていたのだが・・・。今夏の発売予定機種に、「アローズ」のクアッドコアモデルが加わっていた。デュアルコアからクアッドコアになったからといって、画期的に処理能力が高まるわけではないとも思えるし・・・。1400から1800に容量アップしたバッテリーも、クアッドコアに食われてしまいそうだし・・・。揺らぎ始めた心に言い聞かせようと試みるのだが、現状に不満の無い状態で・・・3,850円のために動揺は収まらない。
 
 馬頭琴という楽器であるために、馬頭琴という楽器の定義がある。複数の束ねた弦を使用するというのが、1つ目の定義である。内モンゴルの馬頭琴奏者のダルマー氏が、以前チェロ用の単弦を張ったことがあったが・・・受け入れられなかった。もうひとつは、ネックがボディを貫き通している・・・というもの。馬頭琴と同じ属性の楽器には、二胡・胡弓・三味線などがあるが・・・いずれの楽器もネックが貫通しています。

 モンゴル国のプロが使用する馬頭琴も、奏者の若返りと共に・・・傾向が変ってきました。ショップには駄馬しか並べていないが、プロのオーダーだと秀逸な楽器を作るバイガルジャブ工房の馬頭琴の比率が・・・以前は圧倒的でした。2年前のジャミヤン杯馬頭琴コンクールで優勝したテムジン氏は、ウランバヤル・コンサートマエストロのメタルペグ仕様。馬頭琴交響楽団の数人は、トゥプシントゥル氏の馬頭琴を使用。この楽器はバイオリンやギターのようなセットネック構造で、ネックがボディを貫通していません。馬頭琴の定義からは外れていますが、大変高音が美しい楽器で・・・クラシック曲の演奏に選ばれているようです。
2012年5月19日(土)
馬頭琴事情−弦

 穏やかな晴れだったが、午後から南の風が窓を叩き始めた。「ヤヒロ」で食料品を、「薬のセイジョー」でボディシャンプー&排水パイプの清浄剤の買出し。洗い上がりがしっとりした頂き物のベネチア石鹸、出た垢の粒が大きく・・・粘着質である。そのためか?バスタブの排水を行うと、排水しきれず・・・トイレ側の排水口から逆流するようになった。さっそく清掃を試みたが・・・結果は後のお楽しみ。

 風呂に浸かって・・・疲労の溜まった右ふくらはぎのマッサージ、排水パイプの洗浄剤の効果は無く・・・排水したお湯が沸きあがってくる。千葉辺りに水を供給している利根川水系の浄水場のホルムアルデヒドの値が急上昇、断水が始まった。夕暮れを向かえ狛江まで遠征、お土産のスモークチーズを届けに「酔うへい」を訪問。極上の牛筋の煮込みを肴に、生ビール+あやかし福助をWロック3杯。

 2年前にトゥプシントゥル氏の工房を訪ねた際に、チェロ用のアジャスターを付けたテイルピースと、そのための弦を製作する器具を見せて頂いた。バイオリンやギターの弦で見る、金属の輪が付いた弦である。このアジャスターは同様のアイデアを思いついて購入済だったが、輪の部分の製作に・・・頭を悩ませていました。器具を見せていただいても、私が通常の方の数倍の弦を消費するとはいえ・・・過剰投資です。

 バヤルサイハン君の臨時ショップで、この仕様の弦を発見した。ライト・ミディアム・ハードと3種類があるのだが、具体的な比較が出来なかったので・・・詳細は不明。アジャスター付きのテイルピース用なので、通常のテイルピースでは・・・すっぽ抜けないように工夫をしないと使用できません。アイデアは悪くは無いと思いますが、根本的な課題は・・・糸巻きの加工精度。ウランバヤル氏のショップで見せていただいた、西ドイツ製のチェロ用のギア付き糸巻きを馬頭琴にマッチングさせるほうが・・・現実的だと思います。
2012年5月18日(金)
馬頭琴事情−弓の毛

 風も無く強めの陽射しだったが、一転にわかに掻き曇り・・・雷鳴が轟き雨が降り出した。東京でも雹の降ったエリアがあるそうだ。どうしたものかと・・・考える間もなく、再び陽射しが戻ったが・・・強烈な風が吹き始めた。1時間の早出で、中野島で内職。通常量の荷物を積み込み前半戦、絶好調で・・・4時に一時帰店。多目の追加を積み込み中盤戦、これまた順調で・・・給油を済ませ6時に再帰店。少な目の追加を積み込み後半戦、残業無しで・・・内職終了。内職の時間給が、10円上がるそうである。残業無しで・・・1日当たり80円、20日出勤で・・・1,600円。微妙な昇給である。

 馬頭琴の授業を1年間担当したことのある、東京賢治の学校の少年の弓選びをエスコートした。2〜3分の試奏で、弓の毛が数本・・・切れた。モンゴル国の伝統的な非調整式の弓を除けば、基本的に弓は中国からの輸入である。どうやら・・・かなり質の悪い馬の尻尾が使われているようだ。2年前にウランバヤル氏からプレゼントされた竹のスティックの弓は、日本に上陸したが・・・未だ届かない。今回同様の弓を1本プレゼントされたが、「必ず弓の毛を交換してくれ」という条件が付いた。これまた・・・中国製の粗悪な馬の尻尾。

 まあ・・・懇意にしているバイオリンショップなどで、「毛換え」を依頼すればよいだけの話なので、弓の基本性能を重視して選択すればよろしい。日本ではバイオリンの弓の毛換えで5〜6,000円、弓の毛の分量の1.5倍程度を使用するので・・・多少割り増しになります。プレゼントされた弓の薬指の当たる部分に熱収縮チューブが使われており、弓の毛を交換するには・・・このパーツを探さねばならない。もっと細いものや太いものなら・・・釣具の流用が出来るのだが、このサイズの熱収縮チューブは見たことが無い。
2012年5月17日(木)
馬頭琴事情−糸巻き

 雲の多い晴れから・・・徐々に曇り空となり、ちょっとだけ小雨が降ったりと・・・不安定な天気。大陸から吹いてきた偏西風が、九州の西側で南下し日本列島の南岸に沿って北上している。この袋の中に大陸性の寒気が呼び込まれ、南からの暖かい大気とぶつかって・・・雹や竜巻が発生している。正常な状態の偏西風は西から東に流れていて、東京・香港間の飛行では・・・1時間ぐらいの時間差が生じる。

 1時間の早出で、中野島で内職。通常量の荷物を積み込み前半戦、前日までの不在分が多く・・・1勝1敗の玉砕状態。3時に一時帰店、多目の小物を積み込み中盤戦。どうにか3勝2敗に戻して・・・5時に再帰店、少な目の小物を積み込み後半戦。前半の不在の処理が進み、5分の早上がりで内職終了。

 モンゴル国の馬頭琴の練習を始めるにあたって、最初に突き当たる壁が・・・チューニングの問題である。バイオリン類と同じように馬頭に開けた穴にペグが差し込まれているが、この部分の加工精度が低く・・・初心者には上手く回せない。チェロやバイオリンではセットになった、穴を開けるリーマーとペグの軸を削るシェ−パーを使用している。90年代から2000年初期の馬頭琴では、ドリルで口径の違う穴が開けられており・・・惨憺たる状態であったが、昨今ではリーマー&シェーパーの導入で多少は・・・ましになった。

 今回の馬頭琴シンポジウムで札幌の馬頭琴仲間の後藤君が、精度の高い加工を施した糸巻きの実例を紹介した。数年前に私の1号の糸巻き部分を、同様に・・・チェロの製作者に加工していただいた。単にシェーパー&リーマーを使えば良いという・・・生易しい問題ではなく、微妙な加工精度が必要な
のである。加工賃が1組1万円、2つで2万円なので・・・よほど音の良い馬頭琴でなければ過剰投資である。それで・・・ゴトー製のエレキベース用のペグを提供し、ギア付きの馬頭琴の製作を2003年に依頼した。試作第1号を当時13歳だった、ゲストハウスの息子のホンゴル君が試奏した。結果は・・・一言、「グレート!」だったそうな。モンゴル国の馬頭琴が上手くなりたいのなら、ウランバヤル工房の「ギア付きの馬頭琴」を購入してください。

 通常の糸巻きは・・・消耗品です。木が痩せた部分の段差を木工ヤスリで削って応急処置は出来ますが、「精度」とは無縁の・・・力技の世界です。ひびが入ったりすれば、修理ではなく・・・要交換とすべきパーツです。1つに不具合が発生すれば、もう一方も・・・同様のトラブルの可能性を抱えています。将来にわたっての安心のために、2本とも交換すべきパーツです。
2012年5月16日(水)
ウランバートル事情−トイレ

 強烈な陽射し全開!東京の最高気温が、7月の上旬並みの・・・27℃を超えた。1時間の早出で、中野島で内職。少な目の荷物を積み込み1回戦、1勝1敗の玉砕状態で・・・2時半に一時帰店。時間に余裕があり、愛車の洗車作業。少な目の追加を積み込み2回戦目、どうにか3勝2敗に持ち込み・・・5時半に再帰店。タイムリミット30分前の見落とし荷物&再配達の依頼が殺到して、とんぼ返りで3回戦目。6時に再々帰店、少な目の追加を積み込み4回戦目。残業なしで・・・内職終了。

 初めて訪れた2003年夏のウランバートルは、突然の断水&停電に頻繁に見舞われた。その後はかなり状態が良くなり、2010年以降は経験していない。お洒落なレストランのトイレは日本のトイレ並みにきれいになり、数時間おきに清掃&点検簿にチェックを入れるという・・・日本のような光景が見られた。ただ・・・一般的なトイレは以前変っておらず、蓋はおろか・・・便座の無いトイレが殆どであった。相変わらず、鍵もほとんど壊れて掛からないし・・・。

 トイレットペーパーが備え付けられるようにはなったが、昭和30年代の日本で使われていたような・・・灰色のごわごわのもので、下痢でもしようものなら・・・流血もの。肉食人種と草食人種では、大便の質が違うのでしょうか?内モンゴルのトイレは、使用後の紙を備え付けの籠に捨て・・・流してはいけない規則でしたが、「日本人のは臭いから」という理由で流してよいと言われたことがあります。オープン直後の北京空港のトイレも、籠付きでした。日本からトイレットペーパー、もしくは・・・水溶性のティッシュペーパーを持参したほうが無難です。ちなみに日本大使館のトイレは、温水洗浄便座でした!
2012年5月15日(火)
ウランバートル事情−タクシー

 朝から小雨が降り続き、肌寒い1日でした。1時間の早出で、中野島で内職。少な目の荷物を積み込み前半戦、途中でお客様から声が掛かり・・・一時帰店して荷物のピックアップ。3時に再帰店して、少なめの小物類を積み込み中盤戦。5時に再々帰店して、通常量の荷物を積み込み後半戦。不在の処理もまずまず・・・で、10分の残業で内職終了。「ローソン100」で買出しをして帰宅。
 
 相変わらず・・・よくわからないのがタクシーで、送迎のバスや友人の車に乗せてもらうほかは・・・ほとんど徒歩で移動している。ゲストハウスからほとんどの場所は、15〜30分も歩けば到着します。信号も大幅に増えて、埃っぽさと道路の凸凹さえ気にしなければ・・・タクシーを利用しなくても移動可能。観光客が合理的に移動したい・・・と考えれば、やはりタクシーが乗りやすくなる・・・というのは必須条件。まずはタクシーと一目で判る外観で、メーターで料金が表示される事。安全確実に目的地に運んでもらえるというのも、不可欠な要素。車の数を増やしたくない香港では、タクシーの利権は1台あたり2千万円!個人タクシーの運転手は・・・高額資産保有者でした。
2012年5月14日(月)
ウランバートル事情−自転車

 風が強めな晴れ、日中は半袖でOKだが・・・日が暮れるとジャケットが欲しい肌寒さ。1時間の早出で、中野島で内職。休日中に愛車使用者があり、ガス欠寸前・・・。多目の小物を積み込み、給油を済ませて前半戦。不在が少なく・・・3時半に一時帰店、時間指定の小物を積み込み中盤戦。5時半に再帰店、多目の小物を積み込み後半戦。常連さんに梃子摺り・・・40分の残業で内職終了。

 以前はヨーロッパからのツアー客が持ち込んだ自転車しか見なかったが、今回は数台の自転車を見かけた。市内の慢性的な渋滞や、馬の代わりの乗り物を・・・と考えると、自転車や自動二輪が増えてもよさそうなものなのですが。自転車が普及しない理由は、どうやら・・・盗難にあるらしい。中国では自転車から自動二輪になり、一気に電動バイクに転換した。中国並みの犯罪に対する罰則規定を導入すれば、慢性渋滞と大気汚染が緩和されるかもしれない。
2012年5月13日(日)
ウランバートル事情−自動車

 晴れ空だが、本日も少々肌寒い。コインランドリーで洗濯、「ヤヒロ」までライ麦・十二穀パン&鯖の買出し。帰宅したら・・・ブルグッド師匠から電話、今回の国際馬頭琴フェスティバルに関する情報交換。

 2003年にはウァズ製の質実剛健な1ボックスと高級車はランドクルーザー&パジェロのみという状況だったが、2008年には日本の中古車が増加していた。2010年には韓国メーカーの乗用車を見かけるようになったが、今回は更に増加し・・・韓国製のタイヤも見かけるようになった。メルセデスベンツも頻繁に見かけるし、ノミンデパートにはGクラスが展示されていました。見ていないのはロールスロイスとイタリアンスーパーカーぐらいだと2010年に思いましたが、チンギスハーンホテルでロールスロイスを目撃!フライングレディが付いていなかったので、中国製のコピーだったかも知れません。

 日本大使館の方やウランバートル在住の日本人からの情報では・・・フェラーリも走っているそうですが、舗装が荒れて慢性渋滞状態では・・・。特筆すべきはハイブリッド車の台頭で、あちらこちらでプリウスを見かけた。旧知の馬頭琴奏者のホンゴル君の愛車もプリウスで、馬頭琴工房の主催者のバヤルサイハン君はエスティマのハイブリッド。冬場は−40℃にもなるウランバートルでは始動性が良く、慢性の渋滞の中で燃費が良いのが増加の理由だという。
2012年5月12日(土)
ウランバートル事情−物価上昇

 晴れ空だが・・・風が強く、気温が一気に降下。不調のアウトルックの修復を・・・と思ったら、無線キーボードがご臨終。修理の依頼&新しいキーボードの調達のために、渋谷のヤマダ電機まで遠征。NECのディスクトップPC、3年少々で躯体以外は・・・ほぼ新品となりました。帰宅してマイクロソフトのサービスへ電話、55分の試行錯誤で・・・無事アウトルックが回復。2週間放ってしまったフェイスブックの友達リクエストに、承認の返信作業。

 モンゴル土産のチンギスハーンウォッカ&スモークチーズを持って、武蔵新城の季節料理「おばら」まで遠征。会社員時代の同僚と仕事をしているという方が、塩尻の「笑亀」という3種類の日本酒を持ち込んでいて・・・テイスティング。細長く切って三つ編みにしてスモークしたチーズ、モンゴル土産で・・・唯一リクエストを頂く人気商品。〆鯖と山菜の天麩羅&掻き揚げを肴に、生ビール+墨廼江のぬる燗他を堪能。ご機嫌で・・・終電で帰宅。

 2010年にベジタリアンカフェが出現して驚かされたが、今回ちょっとお洒落なレストランでは・・・「ベジタリアン」というメニューが目に付くようになった。気をつけないと、野菜のみのホーショルを食べる羽目に陥ります。物価の上昇も驚異的で、2年前の1.5倍ぐらいになった感じがしました。以前は5,000トゥグルグもあればスーティ茶とホーショルが食べられましたが、最低レベルのゴアンズ(食堂)の野菜スープだけで5,000トゥグルグ弱。美味しいコーヒーが飲めるようになりましたが、3,000トゥグルグ前後・・・。500ミリのペットボトルの水が300トゥグルグ、ゲストハウスのビールが1,500トゥグルグ。変らないのは・・・ゲストハウスで、相変わらず1泊7ドルでした。
2012年5月11日(金)
私の葬式には・・・

 晴れてはいるが・・・風が強く、夕暮れ時からはジャケットが無いと肌寒い。1時間の早出で、中野島で内職。多目の荷物を積み込み前半戦、昨日までの不調が嘘のようで・・・3時に一時帰店。少な目の追加を積み込み、不在表4冊に携帯電話番号のスタンプ作業。5時半に再帰店、多目の荷物を積み込み後半戦。25分の残業で・・・内職終了。

 自分の葬式のことを、漠然と・・・考えた。馬頭琴の曲で送られたい・・・と思った。どの曲が良いかは・・・考えずに答えが出た。ジャンツァンノロブ氏作曲の、「心のゴビ」である。馬頭琴演奏は、私が一番好きな馬頭琴奏者ブルグットバートル氏が良い。今回もお酒でぐだぐだ・・・だったが、全モンゴルで一番色気のある馬頭琴を奏でる狂気の奏者である。ちょっと贅沢をして、彼に生の音色を聴かせては貰えないだろうか?・・・とも思った。どうせなら・・・モンゴル国立馬頭琴交響楽団の琴奏者のムンフトグトホさんと、馬頭琴四重奏のウヤンガさん・ボロルマーさん・ムングン君にも来日してもらえたら・・・最高の葬儀になるだろう。まだまだ馬頭琴に関して、遣り残している未練がたくさんある。馬鹿なことを考えていないで、練習を始めよう。
2012年5月10日(木)
国際馬頭琴フェスティバル参加者へ−5

 午前中は蒸し暑い晴れ、午後から曇り始めて・・・やがて小雨、時折り強烈な雷鳴と・・・猫の目のような天気。1時間の早出で、中野島で内職。少な目の荷物+昨日までの不在を積み込み前半戦、途中アクシデントで一時帰店。どうにか3勝2敗に持ち込み・・・3時に再帰店、多目の追加を積み込み中盤戦。5時半に再々帰店して、通常量の荷物を積み込み後半戦。25分の残業で・・・内職終了。

 今頃は終わったと・・・ほっとしているかもしれませんが、第4回国際馬頭琴フェスティバルのカウントダウンは・・・始まっています。2年も準備期間があるし、2年間しか時間が無い・・・ともいえます。バトチョローン氏もジャンツァンノロブ氏も、参加者それぞれの演奏レベルを記憶しており、頑張った結果に対しては・・・正当な評価とプレゼントを用意してくれます。自覚に目覚めた皆さんと、2年後のウランバートルで再会したいと願っています。
2012年5月9日(水)
国際馬頭琴フェスティバル参加者へ−4

 ぼんやりとした曇り空、午後から小雨が降り始め・・・時折り雷鳴。1時間の早出で、中野島で内職。少な目の荷物の半分が昨日までの不在分、前半戦は2勝3敗と・・・歴史的大敗。3時に一時帰店、多目の小物を積み込み中盤戦。どうにか1勝1敗に戻して5時半に再帰店、少な目の時間指定の荷物を積み込み後半戦。不在分の処理が進み、40分の残業で・・・内職終了。「ローソン100」で買出しをして帰宅。

 馬頭琴界を会社に例えると、モンゴル本社の社長がバトチョローン氏、会長がジャンツァンノロブ氏、副社長がトプシンサイハン氏やバツサイハン氏で、馬頭琴交響楽団のメンバーが役員。日本支社長がバトエルデネ師匠で、その下に各地区の代表がいます。ほとんどの日本人が一般社員で、私はキャリアで・・・役員待遇か監査役といったところでしょうか。

 日本大使館でのパーティの際に、バトチョローン社長やジャンツァンノロブ会長よりも遅れてきた平社員が少なからず・・・いました。社会人のルールであれば・・・考えられない、社長や会長を待たせるという仰天行為。最終日にバトチョローン社長&馬頭琴四重奏の役員メンバーによるお招きがありましたが、無礼講とはいえ・・・社長の横で携帯電話を掛けた馬鹿者平社員がいました。親しき仲にも礼儀あり、昨年の津波&地震の際にも高く評価された日本人の秩序と礼節。汚した方は身分をわきまえ・・・猛省していただきたい。
2012年5月8日(火)
国際馬頭琴フェスティバル参加者へ−3

 本日も・・・夏!1時間の早出で、中野島で内職。少なめだが・・・水物が多く、案の定・・・苦戦。3時に一時帰店、通常量の追加を積み込み中盤戦。多少好転して5時半に再帰店、通常量の荷物を積み込み後半戦。前半の劣勢は挽回できず、35分の残業で・・・内職終了。

 私は服装に関して縛られるのを好みませんが、今回の公式な場への出席はすべて・・・紋付袴という日本の第一級の正装で対応しました。馬頭琴五輪の開会式&閉会式、日本を背負った演奏会、国会議事堂訪問に日本大使館でのパーティ。今回の説明会や文書には、「ドレスコード=正装」と記されていたはずです。男性ならスーツにネクタイが最低レベル、女性も同等の礼装。旅先であるという条件を加味しても、会社の入社式・大学の入学式や卒業式に列席する服装が最低レベル、モンゴル人スタッフの服装です。

 皆さんのドレスコードに関しても、正直・・・かなりの疑問を持ちました。スニーカーで国会議事堂への入場を拒否された方がいましたが、歩き難いのなら・・・ドレッシーな靴を持参して現地で履き替えれば良かっただけの事でしょう。他の方の服装も、私の目から見れば・・・半数は入場拒否だと判断します。日本大使館でのパーティーも・・・同様です。馬頭琴五輪の開・閉会式に、法被で参加は・・・ありでしょうか?和太鼓奏者ならば、もしかしたら・・・ありかもしれませんが、日本を代表してしまったという自覚に目覚めていただきたい。無神経な服装は、結果としてモンゴルと馬頭琴を侮辱したことになります。
2012年5月7日(月)
国際馬頭琴フェスティバル参加者へ−2

 3日連続の真夏日は解消したようだが・・・それでも23℃、短パン&半袖のTシャツを引っ張り出す。通常の出勤ルートで、55分の早出で中野島で内職。女性スタッフにお土産を託し、大量の荷物を積み込む。悪戦苦闘しつつ・・・5時半に一時帰店、タイムリミット30分前の荷物が4つ。慌しく・・・処理に向かう。6時に再帰店、処理能力限界の荷物を積み込み後半戦。劣勢は改善せず、1時間20分の残業で・・・内職終了。

 草原の羊の群れの中に、必ず数匹の山羊がいます。「羊は頭が悪く・・・夜になっても家に帰り着く道を忘れるが、山羊は夜になると羊を連れて家に帰ってくる」というのが、モンゴル人の説明でした。失礼な言い方ですが・・・日本人参加者の移動を見ていると、草原を移動する羊の群れを想起します。勝手気ままに草を食む羊たちに問題が起こらぬように、数匹の犬がたいそう神経を使っています。一匹狼の私が見かねて、追い回し役を買って出ざるを得ない状況が・・・多々ありました。

 おしゃべりに夢中になって、列から遅れないでください。道路を横断する際は・・・自身で安全を判断し、周囲のモンゴル人の動きを観察して・・・安全に行動してください。少しでも賢明な羊になって・・・犬たちの負担を軽減するよう努めてください。犬に変身できる方は、少しでも犬のサポートをしてください。中には・・・脳味噌まで羊レベルになってしまい、犬&犬のサポート役を観光ガイドと勘違いしていた人もいました。時間にルーズなモンゴル人になった人もいて、「他人への迷惑を最小限にする」という団体行動の基本原則が何処かへ行ってしまっていました。
2012年5月6日(日)
国際馬頭琴フェスティバル参加者へ−1

 コインランドリーで洗濯、「ヤヒロ」まで買出し。明日からの内職の昼食用のライ麦&十二穀パンと、カレー用の鶏の胸肉の挽肉に刺身用の鯵3本を購入。帰宅して・・・馬頭琴日記の転機作業。蒸し暑い日だったが、急変して・・・大量の雹が降り出した。いつものウランバートルの、豹変する天気のようである。茨城県では竜巻で死傷者が出たらしく、昨日は雪山で大量の遭難者が出た模様。

 カレーを仕込みながら、馬頭琴日記の更新作業。五分粥を炊きながら、日記の転機作業。鯵3本を下ろして薄切りにし、漬けにして多目の摺り胡麻を振り入れて・・・「りゅうきゅう」を作る。炊き上がったお粥&りゅうきゅうで夕食。内職先への土産の準備と、内職の支度を済ませる。

 燻る火種は放って置けば消えるのだが、あえてガソリンを注ぐ結果になると思いつつ・・・ウランバートルで気になった事を書きます。私は日本での馬頭琴の演奏にあたり、全モンゴルを背負って演奏します。私の演奏する馬頭琴が・・・一期一会、その方が聴く最初で最後の馬頭琴かも知れないからです。モンゴル人や馬頭琴に対して、私の演奏が非礼であってはならないと・・・常に自問自答しています。モンゴルで演奏する際は、日本を背負って演奏します。モンゴル人から見れば、私が好むと好まざるとに関わらず日本人の馬頭琴演奏・・・日本を代表する馬頭琴奏者になってしまうからです。

 第3回国際馬頭琴フェスティバル、私は馬頭琴界の五輪的なイベントだと捉え・・・その気構えで参加しました。日本や各国からの個人参加を除けば、国家の名誉と威信を掛けたメンバーが参加して、研鑽を重ねた技術を披露しました。順位の公表はされませんが、ジャンツァンノロブ氏が採点を行い・・・その結果がファイナルコンサートに反映しています。あなたは、このような状況を理解して参加されたでしょうか?演奏に関して準備を行い、服装を整え、各国の奏者や実行委員に対して礼節を持って接したでしょうか?日本を代表してしまったという、自負と責任を全うしてください。
2012年5月5日(土)
モンゴル滞在記− 8日目

 3時半にホンゴル君が、プリウスで迎えに来てくれた。プリウスを良く見かけるが、渋滞の多いウランバートルでは燃費が気に入られているようだ。チンギスハーンホテル組のチェックアウト待ち、チェックミスで鍵が無いとかで・・・大幅に時間をロスする。20分で空港に到着、チェックインは単独だが・・・25キロ以内なら重量オーバーは黙認されるようだ。出国審査も問題なく、いつものカフェで丸さん夫妻とタイガービール4ドルを飲んで待つ。

 馬頭琴2本を頭上に納め、窓際の席で成田までフライト。朝食はチキンを選択したが、ビーフのほうが良かったかもしれない。転寝時々地上観察、ウランバートルから北京まで陸地を飛び、海上に出て再び韓国上空に入り、日本海を越えて能登半島から陸地を北上し、わたしの本籍である大子辺りで日本列島を横断し、太平洋上から銚子の突端を横切って・・・1時半に無事着陸。こちらも25℃と・・・真夏!ヒートテックの長袖シャツが恨めしい。

 帰りのリムジンバスのチケット購入後、丸さんご夫妻と蕎麦屋で昼食。生ビールに枝豆と冷奴と笊蕎麦のほろ酔いセットで日本人に戻り、新百合ヶ丘を経由して6時に帰宅。そのまま寝てしまい・・・11時過ぎに目覚めて、モスバーガーの海鮮掻き揚げライスバーガーで夕食。メールチェックを始めるが・・・相変わらず調子が悪く、フェイスブックの友達承認リクエストを数人から貰っているのだが・・・アクセス出来ない。
2012年5月4日(金)
モンゴル滞在記−7日目

 暖房用に焚いた薪ストーブ、とても質量の軽い薪で火持ちが悪く、何度か夜中に目覚めて追加するが・・・明け方を待たずして蒔き切れ。8時の朝食を待つ間に、駆け付けて来た馬で何人かが乗馬を始めだした。連れの黒犬が滅法愛想が良く、お腹を出してひっくり返っている。この犬は例外中の例外で、モンゴルの多くの犬は狼や泥棒よけの番犬か・・・野犬である。ペットの犬ちゃんではなく・・・人間の食べ残した羊の骨を噛み砕く、狂犬病の予防接種もされていない噛まれれば破傷風の発症の可能性の極めて高い動物である。

 スーティ茶と食パン&ご飯に、蛸に切ったウインナーとゆで卵と野菜の付けあわせで朝食。9時に出発したが、途中で水を買っている時にトラブル発生。昨日の心配が現実のものとなり、バスが悪路に嵌って・・・動けないという。ツーリストゲルのスタッフが助けに来てくれて・・・再出発したが、市内の渋滞状況を考えると10時過ぎに到着した我々よりも・・・1時間は遅れるだろう。チンギスハーンホテルで到着を待ちながら、スケジュール変更のアドバイスあれこれ。

 午前中のスケジュールを1つ飛ばし、再チェックイン&昼食を済ませ1時集合。後藤君とバト師匠で、近所のゴアンズで肉野菜スープ&花巻で昼食。バヤルサイハン君の新しいショップで、東京賢治の学校の男子の為の弓選び。本人の気に入った1本が見つかりましたが要修正点が2つ、弓の毛の質が悪く量も少ないので毛替えが必要な事と、少々曲がっているので・・・修正を八王子の市川氏に依頼してください。

 バイガルジャブ氏のショップ訪問後、バヤルサイハン君の新しい工房を見学。ナラントールザハ(食品市場)でお土産品の物色、モンゴル土産で唯一リクエスト率の高いスモークチーズを大量に買い込む。ゴールデンゴビ印のチョコレート少々と、チンギスハーンウォッカのミニチュアも購入。フラワーセンターで買い物をする人たちを待ちながら、近所のカフェ?でミニッツメイドのレモン味で喉を潤す。行方不明だったバヤルサイハン君&女性スタッフと偶然遭遇し、お別れのご挨拶を交わす。

 ゲストハウスに戻ったら・・・ホンゴル君登場!シンポジウムのパンフレットを渡すと・・・嬉しそうにスタッフと回し読み。新しいユーチューブの「イケルの故郷」を、見せてくれました。ホーミーを組み込んだグループは比較的多いのですが、ホーミーとオルティンドを組み合わせたり・・・リズムに変化をつけたりと、彼の音楽センスはとても優秀です。イケメンだし・・・是非日本に紹介したい、モンゴルの新しい馬頭琴音楽です。出発が明日の早朝なので支払い、4人部屋を1日を除いて1人で使い・・・1泊7ドルで49ドル。滞在費は演奏会や草原への旅行やお土産代に食事を含めても、2万5千円で収まりました。

 バトチョローン氏ご夫妻&馬頭琴四重奏のメンバーのご招待でパーティ、最後にバトチョローン氏から馬頭琴奏者として最大の賛辞を頂きました。伴奏等の障害はあったが、「あなたの馬頭琴の音色はモンゴル人の心に届きました」という内容。彼はモンゴル馬頭琴界のトップで、当然自分の発言がどれほどの影響を与えるかは重々承知の上だと・・・素直に解釈しよう。招待もされていないのに紛れ込んだ猿の、非常識なバトチョローン氏の横での電話を除けば・・・最高の夜でした。あまりに嬉しく・・・ゲストハウスでそのまま朝を迎える。 
2012年5月3日(木)
モンゴル滞在記−6日目

 6時に起床して3人でチンギスハーンホテルに徒歩で向かう途中、バトエルデネ師匠のタクシーに拾われる。本日も晴天なり、今回は連日暖かく穏やかな日が続いている。テレルジの新しいツーリストゲルへ向かうのだが、バスに乗り切れず・・・馬頭琴製作者のバヤルサイハン君のエスティマ・ハイブリッドに乗車。途中同乗者の提案でホルホグ(缶に焼いた石と肉を入れた蒸し焼き料理)の肉を探して街まで戻り、更に「お肉が食べられない」という別の同乗者の為に野菜の買出し作業が追加される・・・。

 どうにかオボー(神様が宿る石を積み上げたモニュメント)で合流し、亀石に向かい・・・丸さんに記念撮影をお願いした。今回のツーリストゲルまでの道はかなり劣悪で、スタックの心配をしたが・・・行きは無事到着。今年の春は・・・1ヶ月ぐらい早いようで、黄色い小花が咲き・・・あちらこちらで地リスが跳び回っている。埃っぽいのには少々閉口するが、仏様が拝んでいるシルエットの岩やチンギスハーンが座ったという石に、河やタルバガン(モンゴル人が一番美味しいという小動物)の生息地もあるそうだ。オーナー?はお相撲さんのような体型で日本語堪能、誰とも無く「横綱」と命名されました。

 野菜スープと焼いたチキンとパンに、スーティ茶(塩味のミルクティ)で昼食。乗馬を始めた他のメンバーを遠めに眺めながら、ビールとチンギスハーンウォッカを延々と堪能。車で河畔まで運ばれ、しばし・・・ゆったりとした自然を堪能。夕食は急遽のメニュー変更でホルホグだけと・・・かなり寂しく、どうやらこの変更で今回の旅費が5,000トゥグルグ値上げされた模様・・・。ゲルに戻ったら・・・集合も掛けていないのにモリンホールクラブのメンバーが集結!引退したとはいえ・・・木の葉さんの神通力は強烈である。
2012年5月2日(水)
モンゴル滞在記−5日目

 第1回国際馬頭琴フェスティバルでは、バトチョローン氏から「美しき草原」のオルティンドが評価され・・・ファイナルコンサートで演奏した。2回目では「心のゴビ」の演奏を作曲したジャンツァンノロブ氏が評価して、モンゴル国立馬頭琴交響楽団と演奏する栄誉をプレゼントしてくれた。今回は一度も共に演奏したことのない馬頭琴3本と琴で、「心のゴビ」を演奏するようにという指令である。今朝の段階で2名のメンバーには、演奏すること自体が未だ・・・伝わっていない。

 6時に起床、昨日の残りのパンが無く・・・行商のおばちゃんからビスケットを一袋購入。NEKホールでの馬頭琴シンポジウムなのだが、入り口に網を張って・・・2名の捕捉とレンタル琴の用意のための手回しあれこれ。9時にターゲット1を拘束、10時にターゲット3を確保したが、肝心のターゲット2が・・・行方不明。音楽大学の女性の先生の「新しい馬頭琴音楽の紹介」で、ゲストハウスの息子で馬頭琴奏者のホンゴル君の活動が紹介された。13歳の痩せた少年時代からの知り合いで、プレゼントすべく・・・パンフレットを確保。後藤君の糸巻き研究の成果のネックを持って、体験作業の助っ人。

 12時半にターゲット2をフィルハーモニーホールの楽屋で捕捉、集合を掛けて・・・15分程度のリハーサル敢行。それぞれのバージョンを組み合わせ、1曲に組み上げていく。2時から宮殿ホールで、閉会式のオープニング合奏のリハーサル。後藤君と近くのゴアンズ(食堂)というよりはファーストフーズ店で、チキンの煮込み4,900トゥグルグで・・・朝・昼・夕食。オープニングセレモニーを終え、即席ユニットの仕上げのリハーサル。20数組の出演者のうち、何故か?日本人最後でラスト前3番目と言う好位置が出番。なかなか楽しいスリリングな演奏を堪能、温かい拍手を頂き・・・正直ほっとしました。

 「ロフト」に移動して、クロージングパーティに出席。馬頭琴界・音楽界の方々と挨拶を交わし、東京賢治の学校のメンバーに彼らが使用している馬頭琴を製作した工房のバイガルジャブ氏を紹介。美人スタッフがオルティンドの馬頭琴演奏を楽譜で比較しており、賞賛を送り・・・メールで楽譜を送ってくれるように依頼。紋付袴は・・・好評で、知らないモンゴル人も一緒に写真を撮ろうと声を掛けてくれる。ゲストハウスに戻り、明日の朝食のパンを確保後、ビール1本で・・・沈没。
2012年5月1日(火)
モンゴル滞在記−4日目

 朝の時間に余裕があり、パンツと靴下をトイレの手洗いで洗濯し、ベランダの風除けに干す。ヒートテックのタイツとマフラーで補強した紋付袴に着替え、後藤君とスフバートル広場へ向かう。雲が多めで風も強め、連日の好天もここまでかと思ったが・・・持ち直した。広場の背景のようなチンギスハーン像のある建物が、本日訪問するモンゴルの国会議事堂である。「正装で」という注意を無視して、入場拒否者発生・・・。長〜い待ち時間の後、モンゴル国大統領が国賓と会談するゲル(モンゴルの円形の移動式住居)に入場。ジャミヤン先生が弾いている写真で有名な馬頭琴が飾ってあり、20年前のウランバヤル氏の作で正月(旧正月)にのみ演奏されるそうだ。天井の柱1本づつにも彫刻が施され、日本建築の欄間を想起させる。

 バヤルサイハン君のお招きでカメラマンの丸さんご夫妻と、「さくら」という日本料理屋訪問。ホテルのエントランスで、2台目のロールスロイスを発見!メインディッシュが7,000トゥグルグで・・・値頃と思いきや、ご飯・味噌汁・香の物セットが5,000トゥグルグ。刺身か寿司かと思ったのだが、本日は禁酒デーの為にお茶しか飲めず・・・豚の生姜焼きにメニュー変更。フィルハーモニーホールでモンゴルのアマチュアのコンサートを鑑賞、玉石混交だが・・・共通して音程が悪く弓の位置も上ずっています。

 6時終了の予定が3時で終わってしまい、5人でホンゴル・ゲストハウスツアーを敢行。冷蔵庫のビールで法律を破って喉を潤し、ウランバヤル氏のショップを訪問。エレアコ等もあって、楽器の範囲が拡大していました。2年前にプレゼントされてから未だ届かない竹のスティックの調整式の弓、新たな1本をプレゼントされましたが・・・中国製の毛が気に入らず必ずモンゴル製の馬の尻尾に交換して欲しいと言う。ウランバヤル氏のハマーH2に定員オーバーで乗り、日本大使館まで送って頂く。

 日本から音楽家がいらっしゃるので馬頭琴を弾いて欲しいとの打診が大使館からあり、軽い気持ちで引き受けたのだが・・・モンゴル馬頭琴界のトップのバトチョローン氏とモンゴル音楽界のトップのジャンツァンノロブ氏が1メートル先に立っており・・・後藤君の嘘つき。宮崎で三味線を習っているモンゴル人の青年への、返礼の馬頭琴演奏でした。巻物・チラシ寿司・煮物・お稲荷さんにから揚げ・・・と、日本食を堪能。2人でゲストハウスに帰ったら、冷蔵庫のビールが消失。そこへ後藤君が帰宅、新たな問題が発生して・・・深夜に外でリハーサルを開始。