7号



原産国:モンゴル国   製作者:オノンバヤル(アルゴサン工房)

製作年:2003年後期(試作品)   入手年:2003年12月(モニター)

2003年夏に、近代馬頭琴の始祖とでも言うのでしょうか、ジャミヤン先生の、
ウランバートルの自宅をお訪ねした際、先生所有の馬頭琴を弾かせていただきました。

1988年ごろオノンバヤル氏が製作したそうです。
弦高も低めで私の小さい手でも、大変弾きやすい楽器でした。
この時の印象を、野口氏・オノンバヤル氏に話したところ、復刻の試作品が
12月に野口氏の手で届けられました。

      

改造点


上駒の設置面積アップの為に、黒檀板を接着。(2004年3月)

ボディは、オノンバヤル標準モデルよりも小さめで、
板全体が薄めに作られているので、非力な方でも音が出しやすいでしょう。

裏板にジャミヤン先生のサインが入っています。

      

糸巻きの形状は楕円になっていて、グリップしやすいです。
ネックが細めで、駒の高さが低めにセットされていて、調整無しでも私の手にぴったりです。

日本人の体格にあったサイズで弾きやすく、
龍の彫刻が施されているなど、見栄えも充分です。
      

オノンバヤル氏は、薄めのボディの耐久性を心配して、
日本の気候でのモニター中で、合格すれば市販モデルとなるでしょう。

オノンバヤル氏のアルゴサン工房は、
私の知りうる限りモンゴル国で最も高度な技術を持ち、丁寧な仕事をする工房のひとつです。

チャレンジ精神も旺盛で、高名な馬頭琴奏者が所有するユニークなボディの
「コンサートマエストロ」や「バックパッカー(6号・8号)」なども開発しています。