2009年3月31日(火)
多少改善はしましたが・・・

 足の火照りが収まったら、今度は冷えて爪先の感触が・・・乏しい。足の冷えなどほとんど経験が無いのだが、擦っても・靴下を履いても・・・改善せず。だらだら・・・と、午前中を過ごす。

 秋田に向かったPAC3が道を間違え、切り返そうとして秋田球場の照明灯と接触して立ち往生、クレーンを使って3時間の脱出劇を繰り広げた。マスコミ・国民の注視の中、1基5億のハイテクミサイルを搭載して、何ともお粗末な顛末である。国会議員の「当たらないかもしれない」やら「飛んでいくのがぴゅーっと見えたら」発言にも、国責を担っているという自覚は無い。緊急連絡網の整備不備も、深刻である。国から連絡を受けた地方自治体は、各地への連絡を電話もしくはFAXで行うそうだ。連絡を受け取った頃には、ミサイルは彼方へ飛び去っているだろう。マスコミの情報に注意するか、「イーグルビュー」で自分で監視するしか手は無さそうだ。

 「薬のセイジョー」で買出し後、「スクエア」で小休止。右手と左足が同時に出る・・・西洋式歩行は出来ず、右手・右足が同時に出る和式歩行で帰宅。猿の歩行形態であるが、階段を登るにも・・・楽である。歩いた為か?足先の冷えが解消。廊下の電球の交換を済ませ・・・練習。

 高校生時代に患った左膝の半月板損傷、負担がかかると・・・再発する。一昨年の右ふくらはぎの肉離れも、筋肉の太さ・柔軟性共に改善せず・・・時折りストライキを決行する。足に対する不信感は拭えず、新たに車を購入するとしたらAT必須、先日見てきた新居候補も・・・階段アプローチの建物はすべて却下。折り合いを付けて上手く付き合わなければならないのだが、齢を重ねるにつれて・・・条件が増えていく。またしても・・・足の裏が火照ってきた・・・。

 GMの改善は・・・トップの交代と組合交渉次第、クライスラーはフィアットとの提携頼み。クライスラーには過去アイアコッカという大悪党がいて、危機に瀕した時にアメリカ大統領を脅した。倒産したら膨大な失業保険を払わねばならないから、融資をしたほうが安上がりだと。三菱が躓いたのもクライスラーとの提携が発端だし、メルセデスベンツにも匙を投げられた企業。トップが禅寺で修行でもしなければ、延命治療の域は出まい。
2009年3月30日(月)
足の状態が最悪で・・・

 足腰の状態が最悪、覚えは無いのだが・・・下半身全体の筋肉が疲労でウルウルしている感覚。穏やかな晴れだが、冷たい風がぎくしゃくした足腰を鞭打つ。這うように家を出て、喜多見で診察&リハビリ。左膝・右肩&首に注射1本づつ、3本すべてがヒットして・・・強烈に痛い。右ふくらはぎにレーザー・右上腕にキセノン照射後、「ドトールコーヒー」で小休止。

 体調の回復を待ったが・・・改善せず、古巣の万馬馬頭琴アンサンブルの演奏会場の新宿文化センターまでは・・・辿り着けそうにもない。座り込みたくなる不快感を誤魔化しながら、だらだらと・・・帰宅。廊下の電球が切れたが、交換する気にもなれず。

 足の裏が熱っぽいが、冷やすと・・・右ふくらはぎがピクピクと痙攣する。肉離れの後遺症で、右ふくらはぎを冷やすと・・・攣る。強烈に収縮して棒のようになった筋肉は、永遠に戻らないのではないか?という恐怖を増幅する。、昨年の国際馬頭琴フェスティバルに参加するためにウランバートル滞在中、2回右ふくらはぎが攣って・・・その後の数日は筋肉痛で足を引きずっていた。
2009年3月29日(日)
トヨタとホンダの陰陽

 F1開幕戦オーストラリアGP、回生ブレーキシステム導入&ウイングの規定改正で大番狂わせ。1・2番グリッドは、撤退したホンダを引き継いだブラウンGPの2台!予選好調だったトヨタは、ウイングのレギュレーション違反で降格。昨年の史上最年少チャンピオンのハミルトン選手は、不振&ペナルティで18位スタート。昨年チームタイトル保持者のフェラーリも・・・振るわない。

 一時3位を走行した中島選手、単独スピンで・・・リタイア。残り3周で2・3位が、巨大化したフロントウイングの接触でリタイア。セーフティカー導入のままブラウンGPがデビュー戦1・2フィニッシュ、やはり・・・ロス・ブラウンは神様だった。ピットレーンスタートしたトヨタが3・5位、ハミルトン選手は4位と・・・潜在能力の高さを示した。不振だったホンダのデメリットが新規定で消え、2008年を諦めて2009年の新車開発に集中した結果。撤退したホンダ関係者は、何を思っているだろうか?

 カーズ(回生ブレーキ)導入車、回収したエネルギーで限られた時間だが80馬力アップ出来る。開発コスト・システムの不安定さ・80キロの重量ペナルティ&慣れない現状では両刃の剣だが、システムが安定すれば・・・強力な武器になるだろう。フェラーリはいち早く導入、ブラウンGP&トヨタは・・・未チャレンジ。

 このところ好調だった洗濯機が、エラーコードを出してストライキ。練習後「喜作」まで散歩、風が冷たい。座敷が少々賑やかだが絡まれそうな酔い客は居ないので・・・と安心したら、何とまあ・・・生ビールが欠品。久しぶりの中瓶1本+酔鯨3杯、程よく酔いがまわり・・・千鳥足で帰宅。
2009年3月28日(土)
スリッパ型の車も・・・好きになれない

 雲の隙間から時折覗く陽射し、風は無いが・・・気温が上がらない。最近は出来るだけ弓を持つ手の力を抜くようにしているのだが、そうすると・・・面白いように弓が跳ねる。かなりの注意を払ってはいるのだが、弓をコントロールしようと入れた力が・・・弓本来の運動能力を殺していたのだ。もう少しで・・・何か掴めそうな気がする。

 「デニーズ」まで散歩、途中でプジョー・207CC&初期型マツダ・ロードスターを発見。プジョーの釣り目&ずんぐりむっくりデザインは、感覚が受け付けず。リトラクタブルヘッドライトのロードスターは、苦手な現行型よりも良いかも。眺めていた雑誌で、スズキ・カプチーノの記事を読む。クローズド・タルガトップ・タルガフルオープン・完全オープンと、4種類の形が選択できるらしい。草野球帰りの老人の集団の襲来で・・・退散、「ヤヒロ」で車好きの星野氏と遭遇、買出しをして帰宅。

 スズキ・カプチーノをネット検索、生産終了が約10年前でATは・・・ほとんど売れなかったらしい。試乗記の中に、「スリッパ型デザインの車」という面白い表現を発見。陸上競技のクラウチングスタートの形、キャビンが前方に寄っていて、リアデッキが高い・・・前のめり型のデザイン。前述のプジョー・207CCやルノーのオープンカー等が、典型的な例である。ネコ科の動物が獲物を狙っている姿を想起させるのが、先日書いた「肉食獣型のフロントデザインが苦手・・・」と共通するようだ。几帳面なドイツ人は、相反する・・・アヴァンギャルドやアブストラクトな絵画を好む。どちらかと言えばずんぐりむっくりな体型をしている私も、自分には無い・・・しなやかでのびやかな形を愛でる。

 ワールドカップ・アジア最終予選・対バーレーン戦をTV観戦、攻勢だが決定力の無さは相変わらず。両チーム得点なしで、前半終了。後半開始早々セットプレーで1点を先取するも、知恵の足りないシュートが続く。どうにか勝ちはしたが、毎度のことながらホームでこの状態では・・・。F1開幕戦オーストラリアGPの予選を見ると、明日の決勝は・・・昨年とはまったく違った展開になりそうだ。
2009年3月27日(金)
弓の毛替えを依頼

 キラキラとした陽射し、昨日デジカメ用のバッテリーを発送した・・・というメール連絡があり、エントランスからのインターフォンを聴き逃すまいと練習やら雑用の多くをリビングでこなしたのだが・・・待ち人来らず。本日予定されていた馬頭琴関連の餃子パーティ、急遽中止の連絡メール着信。天気予報通り、曇ってきた。待ち人は郵便局の簡易小包に変身して、ポストで待機していました。

 生徒の弓を2本持って渋谷まで遠征、傘がいらないぐらいの小雨がチラつく。渋谷の馴染みのバイオリン工房で、弓の毛替えを依頼。担当者と情報交換あれこれ。少々強度に不安のある馬頭琴ハードケースの取っ手、蔵前に金具専門店があるそうです。東急ハンズで取っ手を探すが・・・不作、低気圧接近の為か足腰が悲鳴を上げている。満員御礼状態の「サンマルクカフェ」で小休止後、「サクラヤ」でプリンターのインクの値段調査。

 帰宅してデジカメ用の互換バッテリーのテスト、無事作動して撮影枚数も純正品と同等。1週間以内のトラブルなら交換、半年間の保証も付いている。蔵前の金具専門点のネット検索、う〜ん今一つ丁度良いものが・・・見つからない。ついでにネット検索、手作りの鞄工房によると・・・取っ手の製作とはかなり難しいものらしい。先日処分してしまったトランクやバッグ類、取っ手だけ取っておけば良かったと・・・少々後悔。

 配送無料のHPサプライセンターと他店とのプリンター用インクの価格比較、2点の合計約5,000円で・・・サクラヤのほうが100円高い。価格ドットコムで最安値検索、送料500円を入れても・・・600円も安い。ポイントを加算しても、ネット購入のほうがお得。郵便か宅急便の届くところであれば、近所に商店街がなくても暮らせる時代なのだ。

 雑誌を読んでいたら、導入したばかりの「ウイルスバスター」の不安な記事。以前使っていた「インターネット セキュリティ」を抜いて国内シェアNO.1になったが、ウイルス検出能力が低下して・・・検出率70〜75%。トラブル続きでご冬眠あそばしているHPパビリオンがA評価だったり、2年前のモデルとはいえ・・・雑誌の信頼度にも少々不安が残る。
2009年3月26日(木)
和泉多摩川教室、定例レッスン最終日

 ネット購入した「ウイルスバスター2008」の契約更新作業。新たなインストールの必要はなく、90日間テスト版のサポートの継続手続きだけで良いらしい。ウランバヤル氏宛てのメールの作成、写真ファイル6点を添付して送信。「ウイルスバスター」の威力は強力で、セキュリティレベルを最低にしても・・・強固なブロック。これまで表示していたサイトの中にも要注意多数、少々怪しげなサイトは・・・まったく表示せず。ここまで頑張らなくても・・・といった感じ。

 穏やかな空だが・・・気温上がらず、2号を持ってレッスン会場で生徒が来るまで練習。内モンゴルの生徒のレッスンのリクエストは、手首を柔らかく使って滑らかに音をつなげる方法。指の第二関節から先だけの動きと力で、弦を押してみてください。手の甲や手首に、力を入れてはいけません。親指を支点にして、弦に当たる指先の力を加減してみてください。ノイズになる寸前の力加減を、体感してください。ある程度指の力が付いていないと難しいですが、過剰な力が不要な事が判れば・・・前進です。

 生徒の弓の毛が、随分少なくなっています。沖縄修学旅行の下見&熱海研修で、2週間ほど練習出来ないとの事なので・・・毛替えを推奨。生徒の弓2本を預かって、和泉多摩川教室での定例レッスンこれにて終了。「モスバーガー」で小休止、足もとから冷えがじわじわと忍び込んでくる・・・ロンドンのような寒さ。

 馬頭琴日記をアップロードしようとするが、フリーズしてしまう。何度か再起動して試みるが・・・徒労。考えられる原因は、契約更新したばかりの「ウイルスバスター2008」ぐらい・・・。ファイアーウォールの設定を、無効にしようと試みるが・・・「2008」では説明不足。「2009」に無償アップグレード、ファイアーウォールを無効にして・・・無事アップロードに成功。ファイアーウォールの設定変更をしなくても、アップロード出来ることを確認。
2009年3月25日(水)
馬頭琴を日本に持ち帰ると・・・

 朝から雨降り・・・。指板からどのくらい馬頭が前に出ているか、ウランバヤル氏にレポートする写真撮影の準備。デジカメを三脚に固定して縦長のアングルでの撮影をスタンバイ、いざ開始というところで・・・バッテリーがウルトラマン状態。2002年頃に購入したキヤノン・パワーショットG3、現在のデジカメの画素数には敵わぬものの・・・通常の使用には今でも高性能。ただ・・・最近バッテリーの消耗が激しく、充電池の交換時期のようだ。

 バッテリーの充電中、雨の隙間をぬって銀行業務。寒波襲来、吐く息が白い!生徒から依頼のあった、レッスン時間の変更に伴っての会場の確認。「ヤヒロ」で買出し、「スクエア」で小休止。帰宅して撮影開始・・・と思ったら、充電池の空腹状態が改善せず。ネット検索してみると、送料込みで6.500〜8,000円強で・・・取り寄せという条件。「JAPAN BATTERY」なるショップで、互換性のある総額2,520円を発見。念の為に、コンビニ後払いでネット発注。

 ウランバートルに馬頭琴留学中の友人からメール着信、一時帰国する際の馬頭琴のメンテナンス関連の質問。特に注意が必要というわけではありませんが、エンフボルト工房の馬頭琴は表裏の板が薄目に出来ています。魂柱を日本で立て直す際に、長さに神経を使ったほうが良いでしょう。1ミリと2ミリ長めの魂柱を2本、予備としてもらっておくと便利です。日本は現在乾季、梅雨に向かって雨期になります。湿気を吸って馬頭琴のボディは膨らみ、魂柱が短くなります。梅雨の無い北海道では、どうなんでしょう?

 ペットボトル&金属ゴミを出しがてら、「喜作」まで遠征。ご機嫌状態の三線奏者:松竹けんしろう君と、アマチュアウクレレ奏者の論争の席の真ん中に挟まれて・・・難儀。私はギャラの多少・会場の規模・観客数によって、演奏の出来が左右されることはありません。人間ですから出来不出来はありますが、一期一会を信念に常に全力投球します。酔っぱらいの五月蠅さに閉口して、生ビール+久保田千寿3杯で・・・撤退。

 何とも欲求不満のまま・・・帰宅。デジカメの充電状況のチェック、どうやら撮影可能なので・・・馬頭琴6本の撮影。「24」の再放送をBGVに、迷惑メールの処理等。とりあえず、撮影データをPCに取り込む。
2009年3月24日(火)
定額給付金のご案内が届いた

 WBC決勝・対韓国戦、息を飲む1点を追い合うシーソーゲームと・・・表したいのだが、知恵の無い拙攻に・・・イライラが募るばかり。ここで打てなければ引退か・・・という場面で、イチロー選手会心の1発。目出度く2連覇を果たしましたが、監督の采配と松阪投手のMVPには疑問の残る・・・WBCでした。

 基礎練習後、気分転換に「モスバーガー」で読書。晴れてはいるが、気温は上がらない。郵便ポストを覗くと、狛江市からの「定額給付金」のご案内到着。振込銀行の口座の記入に加えて、銀行の通帳&身分証明書のコピーを返送しなくてはならない。自宅から一番近くネット振込可能なイーバンクを指定したかったのだが、この銀行には通帳がなく・・・諦めて八千代銀行を指定。

 練習終了後、ウランバヤル氏から依頼のあった、6工房の馬頭琴の馬頭とボディの厚みを採寸。バイガルジャブ工房の馬頭の形態が、他の馬頭琴と違う事が判明。馬頭の前後の厚み自体は他の工房製よりも薄いのだが、指板の面よりもかなり前側に突き出ている。その為に他の工房の馬頭琴がハードケースに収まるようになっても、この馬頭琴だけが収まりきらないのだ。

 小沢代表の悪あがき続投表明で、民主党の政権交代の可能性ほぼ消滅しただろう。何処が担当したとして大差は無いだろうが、麻生無政府状態が延命するのにも・・・困ったものだ。
2009年3月23日(月)
狐目型ヘッドライトが・・・嫌いな理由

 FEDEXの貨物機が成田着陸時に、ウインドシアらしい乱気流に煽られてひっくり返り炎上した。パラグライダーでも着地まで10数メートルという辺りで、突然風が無くなり・・・垂直に落下することがある。ほとんどの場合は垂直落下の抵抗で羽根が復活して無事なのだが、そのまま落ちると尻もちをついて脊椎の圧迫骨折を起こし・・・半年をベッドの上で安静に暮らすことになる。普段は静かな我が家にも、不気味な風の音が容赦なく侵入してくる。WBC・対アメリカ戦に勝って決勝戦進出、決勝戦の韓国を相手に悔いの無い試合ができるかどうか・・・祈りたい。

 鉛色の空に時折り突風、喜多見でリハビリ&診察。右ふくらはぎにレーザー・右上腕にキセノン照射、左膝・右肩&首に注射1本づつ。本日は肩への1本が大当たり!強烈に痛い。午前中のWBCの試合の影響でも無いのだろうが、久々に満員御礼状態が・・・終わらない。「ドトールコーヒー」で小休止後、「サミット」で買出しをして帰宅。

 診察を待ちながら読んだ雑誌の中に、面白い記事を発見した。私は狐目型ヘッドライトの車が嫌いなのだが、どうやらこんな理由のようだ。車に限らずスクーター等も狐目型のデザインが流行しているが、こうすることで人間の認知速度が2倍に上昇するそうだ。哺乳類の進化は肉食獣から逃れる為の歴史、いち早く気配を察知した者だけが生き延びてきた。肉食獣系の顔立ちを見ることで、本能的に危険回避行動をするという。乗っている自分が肉食獣に見られるのが嫌なのか、子羊のような神経の自分が恐れるのかは未解決のままだが、嫌悪感の原因は理解できた。

 埼玉から演奏依頼メール着信、「内モンゴルの話を・・・」という項目が気になってメール返信。ウランバヤル氏から先日のハードケースに関するお返事メール着信、テストした馬頭琴のサイズを送って欲しい・・・という内容でした。可燃ゴミを捨てに外に出るが、不安を掻き立てるような風収まらず・・・。
2009年3月22日(日)
冒険と暴挙の境目

 このところ全自動洗濯機のご機嫌麗しく、基礎練習中にエラーコードが出ることも無く・・・淡々と業務を遂行中。怪しい曇り空と湿った台風並みの風、「ヤヒロ」で買出しを済ませ、「モスバーガー」で読書タイム。外へ出ると、小雨が降り始めた。帰宅して、練習再開。

 石田ゆり子さんと松原千恵子さんに惹かれて、だらだらと「釣りバカ日誌」を見るが・・・何とも中途半端な映画。宇宙船地球号で、モーターパラグライダーVTRマン撮影の知床の流氷の映像を眺める。緊急時の不時着対策なのだろう、地元漁師のアドバイスでドライスーツを着用。風にも細心の注意を払い、飛べてもコンディションの悪化に撤退したり・・・何日も待機していた。危険と紙一重ではあるのだが、プロとしての心構えを見た。

 パラグライダーに凝っていた時期が有り、天気図を眺めては・・・富士山に通った。穏やかな予報でも、現地に行ってみなければ飛べるかどうか判らない。パラグライダーは風が無くても飛べず、風が強くても飛べない。200メートルの高台からオウム真理教のサティアンを眺めて半日を過ごしたことが、幾度となく有った。命を賭けた遊び、天気図の読み方も学んだ。上々のコンディションでも・・・何度か怖い目にもあった。

 台風並みの風が吹き続く中、プレジャーボート転覆のニュースが流れた。東京マラソンに出場したお笑いタレントの、心肺停止というニュースも続いた。よほど自然やマラソンを舐めているのか?それほど命がいらないのか・・・。冒険と暴挙とは、異質のものである。細心の準備をした上で、撤退する勇気が無ければ・・・参加する資格は無い。
2009年3月21日(土)
桜が開花

 暖かな陽射しなれど、夜通し吹いていた強烈な風は収まらず。昭和63年に住んで以来、最速の桜の開花をマンション横で確認。多摩川沿いの小木も、本日中には咲きそうな蕾の具合。2号を持って、レッスン会場で生徒が来るまで練習。

 内モンゴルの生徒、音程と音質の安定しない高音部。チューナーで音程を確認しながら。、寧な音階練習を繰り返してください。音階練習の役割は3つ、左手指の強化の為のトレーニング、ポジションごとの音の間隔を指に覚え込ませる事、正しい音程を耳に教え込む事・・・です。

 高音が綺麗に出ない原因の大半は、弓が下駒の直近を弾いていない事です。馬頭琴がずり下がってしまい、弓が正しい位置に届きません。楽器を正しい形でホールドすれば、弓も正しい位置に収まります。正しい位置にホールド出来れば不要な力もいらず、ネックの傾きも自動的に最適な角度になります。

 2人目の内モンゴルの生徒、出した音が音の羅列になるか音楽に成るかの境目は・・・音量のコントロールです。弓のスピードが途中で変化したり、弓を切り返したり開放弦を弾くと、そのままでは音量は変わってしまいます。今出している音と次に出す音の音量に関連性が無いと、音の羅列になってしまいます。弓の弦(つる)に常に右手の薬指でテンションを掛け続けることで、微妙に音量をコントロールします。これらを解決するためには、ボーイングや音階練習といった丁寧な基礎練習が不可欠です。

 4人の生徒と、「喜作」でお別れ会。オーストラリアから一時帰国した生徒は、4月1日から1年間オーストラリアに滞在予定。オーストラリアに永住して、有機農法をするのが夢だそうです。毎年乗馬ツアーで内モンゴルの草原に長期滞在している生徒は、今春から内モンゴルへ留学予定。内モンゴルでの留学経験のある生徒との情報交換や、空中都市マチュピチュを昨夏訪ねた生徒の体験談報告など、生徒の国際派ぶりを再確認。

 本日は参加していませんが、アフリカ・ウガンダに赴任している生徒やミャンマー人・モンゴル人の生徒など、色々な出会いのあった和泉多摩川馬頭琴教室でした。生ビール+酔鯨5杯、ご機嫌で・・・帰宅。
2009年3月20日(金)
馬頭琴のネックの役割

 AIGの信じられない160億円ボーナス支給、「戦犯から財産没収・・・」と先日書いたが、アメリカ下院が解決策をスピード決議した。公的支援50億ドル以上の企業に所属する年間世帯所得2,400万円以上の従業員のボーナスに、90%課税する法案だ。州税が加算されると、実質100%の課税となる。アメリカンコミックスのヒーローもびっくりの、痛快な政治である。

 決勝ラウンド進出決定後のWBC・対韓国戦、監督無策の相変わらずの拙攻。決勝ラウンドの為の調整なのか、韓国に勝って気勢を上げたいのか、この試合のポジショニングが見えない采配。イチロー選手の彷徨も、目に余るものがある。基本すらできないのなら、休むのも一手であろう。ようやく8回にスイッチが入って、勝ったのは喜ばしい事ではあるが・・・。

 基礎練習少々、弓の反りが・・・気になる。陽が射してきて・・・風呂掃除、先日から浴槽の横や排水用のプラスチック部分の汚れが気になって・・・あれこれ試していた。下北沢での内職体験から、マジックリンに絶大なる信頼を置いていたのだが・・・歯が立たない。手元にあったカビ取り剤やクレンザー類を駆使、LECの魔法のスポンジも・・・効果は薄い。ネット検索して、「台所用洗剤が意外に効く」という情報を得た。さっそく試してみて・・・目が点!ジョイをスポンジに付けて擦るだけで、見る見る汚れが落ちてゆく。洗面所のボールも・・・ピカピカ。手荒れの心配も比較的無いし、お薦めです。

 暖かな陽射しと強い風、気分よく「エドヤ」で買出し後「スクエア」で小休止。店主の王子の誕生日だそうで、中川ご夫妻の差し入れのケーキのおすそ分け・・・御馳走様でした。帰宅して、練習再開。

 オーストラリアから一時帰国している生徒から、ネックの違和感に関するメール着信。主たる原因は、曲がってしまったネックで練習を続けた感覚と正常なネックとの違い。ギターなど握り込むネックと違って、馬頭琴のネックは親指のガイドラインの役割。親指と弦を押す指との間隔を維持するための存在で、違和感の主たる原因は視覚的なもの。思い込みや先入観に、囚われない事です。足に挟んだ馬頭琴が安定しないのも、ルーズな形に慣れてしまった為で、正しい形が身に付いていないからです。
2009年3月19日(木)
弓の修理時期か?

 気がついたら、WBC敗者復活戦・対キューバ戦が始まっていた。素直には喜べない外野手のミスからの2点先取、5回になって・・・ようやくスイッチが入ったようだ。明日の対韓国戦で、スムーズにスイッチの入ることを・・・祈りたい。

 演奏の際に稀ではあるが、淡々と終了してしまう事がある。演奏している自分と、それを冷静に観察しているもう一人の自分を感じる場合がある。他人事のような感覚で、持ち時間終了となる。悪い演奏ではないのだが、何処かに欲求不満が残る。モンゴル人は狩猟民族なので、瞬間的にスイッチが入る・・・ようだ。日本民族の中では狩猟系の縄文系の遺伝の濃い私でも、スイッチを入れる儀式は不可欠である。スムーズにスイッチを入れる為に、お決まりの作法をこなす。これが出来ない場合、スイッチが入りきらない事がある。

 練習を始めて、弓のコンディションが気になりだした。内モンゴルとモンゴル国の馬頭琴、それぞれの楽器に合った2本の弓を使用している。使用頻度に応じて年2回程度の毛替えをして、5年以上になる。気になっているのは、モンゴル国用の弓。右手の薬指がうまく使えるようになると、弓は大きく膨らんだり戻ったりを繰り返す。弓の反りが徐々に戻ってしまって、弓自体の弾力が少なくなってしまっている。

 小田原にある弓メーカーの「アルシェ」で、弓の反りを直してもらったことがある。自社製の弓以外は通常扱わないのだが、特殊な弓なので「折れても文句は言いません」という条件で、修理をしてもらえた。弓をアルコールランプで熱しては手で湾曲させ、ある程度調整できたところで・・・試奏してみる。何度か繰り返して・・・良い感じにはなったが、日本国内で内モンゴル製の新品の弓が3本は買える出費。

 弓の修正にチャレンジすべく、アルコールランプと燃料は調達済みである。ストックしてある弓の中に弦(つる)の根元の処理が甘く、弦が毛箱の中に食い込んでしまったものがある。内モンゴルの工房で、何度も毛替えの現場に立ち会った。山形の方から頂いた、毛替え用の馬の尻尾もある。駄目もとで練習すれば、上手くいくかもしれないのだが・・・勇気が出ない。 
2009年3月18日(水)
トヨタの形振り構わず・・・戦略

 明け方までずるずると起きていたため・・・明け方就寝。目覚めてブランチ後、春眠暁を覚えず・・・再びうたた寝。目覚めたら・・・WBC・対韓国戦の8回の裏の攻防、1アウト1・2塁のピンチ。押し出しのフォアボールで1点追加され、どうにも・・・投手交代のタイミングが遅い。気魄が感じられず、ドラマも起こらず・・・1:4で負けた。解説によると、先頭打者出塁後の拙攻が目立ったらしい。ヒット4本で4点、やはり・・・精神力の差なのだろう。

 気分転換に練習。小指で弾く高音、小指の強さが足りず・・・音程が安定しない。薬指を試すと・・・具合が良い。改善されない場合は薬指に譲るとして、取りあえずは小指の強化。暖かな陽射しなれど生暖かい強めの風、気分転換に「デニーズ」まで散歩。「ヤヒロ」で買出しをして・・・帰宅、練習再開。

 日本を代表するエコカー:トヨタ「プリウス」の新型車205万円という価格設定の噂が流れ、論議を巻き起こしている。先日発売されたホンダ「インサイト」189万円に追い込まれたトヨタの起死回生策なのだろうが、利益率の薄い高機能・低価格車の原価を無視した価格設定は・・・他社への影響を考えると疑問。ホンダはパーツの供用と簡易型ハイブリッドで低価格を実現したが、「プリウス」は明らかにランク上の商品。ハイブリッドを持たないメーカーは自業自得とはいえ・・・死に絶えてしまうだろう。
2009年3月17日(火)
課題を自覚して、練習する

 穏やかなj晴れ空、気温は20℃を超え・・・湿度17%。多摩川下流の河川敷で発生した葦原の火事は、消防車の放水が届かず・・・消えそうもない。湯布院では野焼きの火が燃え広がり、4名のお年寄りが亡くなったそうだ。例年のペースを上回る黄砂の襲来、昨年の11日に対して今日で既に10日目。遥かタクラマカン砂漠やゴビ砂漠から飛来する黄砂、あらゆる中国の公害を呑みこんで・・・日本人のアレルギーを悪化させるそうだ。人間が引き起こした温暖化・砂漠化・公害の撒き散らしを、自然が人間にしっぺ返しする。

 金融危機回避の為に投入した税金の内の160億円を、AIGがトレーダーにボーナス分配した愚行で・・・オバマ大統領が怒っている。投入直前には、幹部の研修と称した豪遊をしているし・・・。戦犯から財産の没収でもしないと、踊らされ裸になったアメリカ国民の怒りは収まらないのではないか。

 モンゴル並みの湿度のおかげで、馬頭琴の音色は冴える。上駒を高めに調整したウランバヤル・メタルペグ仕様・ひげスペシャル・改に慣れるための基礎練習、上駒を高くしたので・・・今までよりも弦のテンションが上がって指の力が必要になった。小指で内弦を押さえる際に、開放弦で鳴らしている外弦に触れない左手の形を考察。私の手指は日本人の一般女性よりも短く小さい、モンゴル人馬頭琴奏者が簡単に出来ることを・・・容易にさせてはくれない。あれこれ考えて練習をすることで、色々な問題をを克服してきた。う〜ん、先日思い付いたアイデアを実行するか・・・迷う。

 薬の「セイジョー」でボディシャンプー&歯磨き粉の調達、「エドヤ」で玉ねぎの買出し。「スクエア」で小休止、スポーツ新聞&読売新聞を読む。帰宅して練習再開、左手首を回転させることで小指を長く使うコツが呑み込めてきて・・・音程が安定してきた。もう少し弓の弾力に任せてリズミカルに動かしたいのだが、どうしても力に頼ってしまう・・・。この1年で・・・一番改善したい課題である。テーマ・目的を持って研究・練習をすることは、上達の為には不可欠なポイントです。私の日々の練習は、鬱積した課題との戦いの連続です。
2009年3月16日(月)
馬頭琴の効能

 穏やかな晴れ空の下、リハビリがてら狛江まで散歩。「酔うへい」の店主とご挨拶、「好華」で小休止。蟹チャーハン、悪くはないのだが・・・香りが足りない。今は無き渋谷「金龍」の、親父が鍋を振るチャーハンが懐かしい。ぎこちない足取りで喜多見まで散歩続行、ピンクづくめのウォーキング中のお嬢さんが軽やかな足取りで追い越して行き、あっという間に・・・見えななった。出勤途中の世田谷通り沿いの「茶茶」の店主とご挨拶をして、喜多見でリハビリ&診察。

 右ふくらはぎにレーザー・右上腕にキセノン照射、左膝・右肩&首に注射1本づつ。3か所の注射全部が大当たり!強烈に痛い。待合室は6割の混雑率、35分で終了。混雑気味の「ドトール・コーヒー」で小休止、雑誌を眺めていたら・・・一昔前のホンダ「CR-X・デルソル」&「シティターボ」が目に付く。こじんまりとしたオープンカー、車業界も楽しい時代でした。
 
 「サミット」&「ヤヒロ」で買出しを済ませ帰宅、ポストに抗議文を発見。通路側の窓の格子に引っかけた1本の傘が、眼ざわりなのだそうだ。雨の後うっかり出しっぱなしにしたのだが・・・数秒で通過する場所、昭和63年から住み始めて・・・初めての経験。随分と神経質な方であれば、向かいのお姉さんの化粧や、干された洗濯物の色のバランス具合、洋服の色のセンス等、気になって迂闊に外出も出来ないのではないか・・・心配になった。

 リハビリの日は注射で体が重くなるので・・・練習はしないことにしているのだが、気分転換に弾きはじめる。馬頭琴の練習に没頭していると雑念は消えるし、音色はささくれた心を穏やかにしてくれる。重度の障害者達は笑顔で歌い出し、モンゴルの草原では牛が集まって来る。バトエルデネ師匠が練習を始めると、小鳥が集まってくるそうだ。
2009年3月15日(日)
ヴォルフ音、弓の力不足で発生します

 オーストラリアから一時帰国した生徒の、次なる馬頭琴の考察。修理の必要はあるが、モンゴル国の馬頭琴は既に持っている。内モンゴル製の馬頭琴という選択はあるか?音質の好き嫌いは別にして、構造的には内モンゴル製のほうが丈夫である。主にネックの素材とボディの側板の厚さの違いだが、内モンゴル製のネックが曲がることはほとんど考えられない。3号は北京のバイオリン工房で作られたボディに内モンゴル製のネックを組み込んだ2003年製の馬頭琴で、昨今の内モンゴルで流行している松系の表板を張った楽器の元祖である。裏板の虎杢の美しさはオールドのレスポール並みで、惚れ惚れしてしまう。

 眩しい陽射しが差し込むリビングで、3号のセッティング変更作業。下駒をF字穴の切り欠きに合わせ、下駒の高さが少し足りないので・・・黒壇板を2枚重ねて下駄を履かせた。弦長はモンゴル国の標準と同じなので、モンゴル国式の運指が可能である。立てた魂柱を基準にして、下駒を動かして弾いてみる。一番音色の良い、下駒の真下に決定。予備用の魂柱素材を準備、内モンゴル製の厚めのソフトケースに収納。

 ブラックビューティ・3号&弓を持って、生徒に馬頭琴2本&3本の弓の試奏をしてもらう。長〜い熟考の末に3号に決定、3号に合う弓をアドバイス。ある程度重さのある弓のほうが、3号には合っています。反りの強い弓は、初心者には扱いきれないでしょう。ハードケース貸与という提案もしたが、バックパッカーに近い移動手段では・・・軽いとはいえ重さが障害になるそうだ。

 生徒の試奏を聴いていて、ヴォルフ音が気になった。私の試奏では、まったく生じなかった現象。生徒を観察してみると、弓が弦の表面を撫で摩っているだけで・・・弦を捕まえていない。弾いてみるが、ヴォルフ音は出ない。右手の薬指に神経を集中するようアドバイスしたところ、随分と軽減した。右手の薬指が弦に与えるテンションはとても重要で、小さな音でも微妙なテンションをかけることで・・・クリアーな音が出ます。弦の上っ面を撫で摩るようないい加減なボーイング練習、やるだけ時間の無駄です。

 合間に三線教室開催中の松竹けんしろう君&番頭さんと情報交換、野良黒中猫が現れたが・・・見慣れない様子に退散。一時帰宅して楽器を置いて、古賀氏へのプレゼント用の私のCD「草原の軌跡」を持って「喜作」まで散歩。開けた扉も閉められない狼藉おっさん4名が闖入、生ビール+酔鯨2杯で早々に退散。
2009年3月14日(土)
魂柱を立てる

 参考の為に魂柱の立て方を書きますが、誰にでもできる作業ではないし、ちょっとしたミスが馬頭琴の破損を招きます。楽器の取り扱いに習熟している方や器用さに自信のある方以外は、バイオリン工房等で作業をお願いすることをお勧めします。

 魂柱を立てる際に用意する道具は、魂柱立て(バイオリン用を流用・1,000〜3,000円)・補助用の金属棒(鉄やステンレス等の1〜2ミリ径の棒の先端を、鋭く尖らせたもの)。日本で使用する場合には魂柱の長さが足りなくなっていますから、魂柱用素材(モンゴル国の馬頭琴ではビオラ用・内モンゴルではバイオリン用の魂柱素材を流用)・目の細かいのこぎり・紙やすりを用意します。魂柱立ての胴の部分に何も巻かれず金属が露出している状態なら、ビニールテープなどで巻いてください。F字穴の周囲を、傷つける原因になります。

 作業をする際の注意点は、表板とF字穴周辺を破損しないことです。魂柱を適切な位置に移動させるためには、かなりの力が必要ですが、この時に表板に重量をかけたりF字穴の周囲を支点にして魂柱立てを使うと、簡単にひびが入ってしまいます。馬頭琴のボディの外周部は丈夫に出来ていますから、肘や二の腕をここに乗せて安定させます。

 魂柱を移動させる時は、魂柱を推す方向の逆側の側板を空いた手で押さえます。F字穴と魂柱の位置の関係で、魂柱立ての角度は様々に変化します。魂柱立ての先端を、常にボディ底面と平行になるように調整することで、力が入りやすくなります。

 倒れた魂柱を、馬頭琴の中から取り出します。馬頭琴を裏返して地面と平行な状態でゆすると、そのうちにF字穴から魂柱が出てきますが・・・。馬頭を左側にして机の上に寝かせ、ボディをゆすって手前・左側に魂柱を寄せます。F字穴から金属棒を入れて、魂柱の端を刺します。真ん中を刺すと、F字穴から出せません。F字穴の隙間の広い部分から、魂柱を取り出します。

 魂柱を立てる標準位置は、馬頭琴に向かって下駒の1センチ下×下駒左側から1センチ内側です。楽器によってより良い場所があって、下駒の真下だったりすることもあります。下駒から離れるにしたがって音は柔らかくなりますが、音量は小さくなります。下駒に近づくにしたがって音は強くなりますが、弓を操作する強い力が必要になります。

 馬頭琴の弦を緩めた状態でちょうど良い長さの魂柱が、弦を張ることで密着するのが・・・良い状態です。魂柱の木目と楽器の木目が直角になるように立てるのが、バイオリン等では常識のようです。馬頭琴の弦を緩め、木目に注意して魂柱に金属棒を刺して、F字穴の左側から挿入します。魂柱のどの辺りを刺せば良いかは、F字穴と魂柱を立てたい場所によって変化します。魂柱の頭を奥に下側を手前に傾けて、ボディの上下に接するようにします。左手で金属棒を持ちこの状態をキープ、右手に魂柱立てを持って魂柱の下側を軽く押します。ゆっくりと金属棒を回して、静かに抜きます。左手で馬頭琴の側板を持ち、右手の魂柱立てで立てたい位置まで魂柱を移動させます。魂柱が行き過ぎてしまった場合は、魂柱立ての先端で魂柱を引っ掛けて引き戻します。

 F字穴の出来る限りの方向から、魂柱が真っ直ぐに立っているかを確認します。蛍光灯などの単一方向からの灯りに頼る夜の作業では、上手く確認できません。日中の柔らかな陽射しの中で確認することを、お勧めします。

 モンゴルでセッティングされた魂柱は、日本の湿気でボディが膨らみ1〜2ミリ長さが足りなくなります。オリジナルの魂柱よりも1ミリ程度長く魂柱素材を切り、底面が平らになるように紙やすりで成形し立てます。長すぎる魂柱は、表板を割ってしまう原因になります。この辺りの加減は、慣れるしかありません。 

 穏やかになった天気、祖師谷まで遠征。吹き抜けの厳かなホールで、「旧佳月」の懇親会。本来は演奏会場で、ベーゼンドルファーを含め2台のグランドピアノが鎮座。10数品の50人前の料理を家庭用キッチンで作るという・・・旧店主の暴走、8時間におよぶデスマッチとなりました。アトラクションで、近藤房の助氏+ペッカー氏の段ボール箱パーカッション+ハモニカ演奏、「好きなお酒は止められない〜」とTVCFで歌っているグループ+白夜書房の末井氏のサックス演奏、清水信行氏のピアノ演奏。狭い会場だと聞いて遠慮したのだが、馬頭琴を持っていけばよかったと・・・後悔。会場の持ち主様、ありがとうございました。エビスビール+日本酒各種+ゴマ焼酎ロック、成城まで歩いて・・・深夜営業の「マクドナルド」で小休止。3時過ぎにタクシーで帰宅。
2009年3月13日(金)
馬頭琴の取扱い

 馬頭琴に限らず楽器を取り扱う際に、気をつけなければいけないことが沢山あります。弦楽器の中で馬頭琴は安価で、楽器の経験の少ない方が選ぶ傾向があるので、心配になるような取扱いを多々目にします。

 今回のトラブルは、移動時にやってはいけない事をした結果です。車という狭い空間は、短時間で温度・湿度が急激に変化します。走行時でも直射日光が当たらぬよう、配慮する必要があります。車を停めた場合は、注意が必要です。車内に馬頭琴を置いたままにするなら、車を日陰に停め・・・太陽の移動で陽が当たらないことを確認します。窓を少し開けて、車内の温度が外気温以上に上がらないように配慮します。日本の高速道路のサービスエリアやロードサイドのレストランで、このような好条件を確保するのは・・・ほぼ不可能です。数十万円するギターや数百万円するバイオリンを、このような状態に晒すことは無いでしょう。盗難の点からも、馬頭琴を持ち歩く選択が賢明です。

 以前8号(トラベラー)のネックが曲がってしまい、ウランバートルの工房に持ち込んで修正してもらいましたが、どのような方法を施策したのかは判りません。一般的に楽器の曲面を整形するには、ベンディングアイロンという円形の鉄製アイロンを使用します。水に漬けたり煮たりして柔らかくした木の薄板を、熱で曲げていきます。家具の工房で厚板や足の角材を曲げる映像を見たことがありますが、ほぼ同様の作業を大がかりな道具で施工していました。原理は理解できますが、日本で加工してくれるところを探し適した調整を行うとなると・・・。モンゴルの馬頭琴工房に持ち込んで、修理するほうが賢明でしょう。

 オーストラリアに行く前にウランバートルへ出向いて修理を行うことは可能ですが、ミヤットモンゴル航空の運賃が問題で、私の手元にある馬頭琴+ハードケースの価格にほぼ匹敵します。日本国内のことであれば、ぎりぎりの時間でもスケジュールの組み方と連絡の緻密さで・・・解消されます。モンゴルでは、1日に1つの事が完了すれば・・・目出度しです。モンゴルでの綱渡りは、良い結果を生み出すことはありません。現状のネックを修理するよりも、一回り太めのネックを作り直してもらうほうが・・・今後の為には賢明な選択だと思います。

 あれこれ最善策を考えたのだが、会社員時代に培われた「最短で最大限の結論を導き出す」能力は健在。良い知恵は出そうもなく、「スクエア」に向うも・・・アイスコーヒーが欠品の為、アイスティで小休止。小雨が降ったり止んだり、帰宅して練習。上駒を高くした効果はあったようで、開放弦に触れる回数は減少したようだ。次なるアイデアを実行に移したいのだが・・・勇気と気力が足りない。

 馬頭琴用ハードケースの華奢な取っ手、交換用のパーツをネットで検索するも・・・見つからない。鞄修理をする店が関西方面で見つかるが、今後の展開を考慮すると・・・パーツを確認して自分で交換したい。
2009年3月12日(木)
オーストラリアで半年を過ごした馬頭琴の状態

 昨日思いついた2弦の関係について、上下の駒を微調整。微調整では・・・成果の判別は難しい。もう少し進んでみたい気もするが、勇気のが出るまで・・・待とう。グラインダーでステンレス棒の先端の研磨、魂柱を立てる際に使用する補助道具です。大分の副住職に、筑前琵琶に関するレポートメール送信。

 穏やかな晴れ空、風が冷たく・・・気温が上がらない。魂柱を立てる練習用の馬頭琴・ハードケース・予備の弓・工具類を持って、レッスン会場でオーストラリアから一時帰国した生徒と合流。まずは弓の点検、毛箱側の結び目が緩んですっぽ抜けたとの事。ルーズに巻かれた糸類を取り去って、弦(つる)のばらけを防ぐために歯の掃除用のデンタルフロスを丁寧に巻いていく。アロンアルファを塗って、完全に固定。スティックに彫られた溝と毛箱の金具の位置を合わせて、抜けどめ為にデンタルフロスを重ねて巻いてアロンアルファで固定。

 デンタルフロスはとても丈夫な糸で、絹糸や木綿糸のように強く縛った際に切れることがありません。ロンドン在住のプリマドンナがトゥシューズの補修に使っていることにヒントを得て使い始めましたが、強さに加えて比較的入手が容易で低価格。弦を作る際にも、利用しています。

 馬頭琴の点検、一昼夜車内に放置したことが引き金になって接着部の膠が剥がれてしまったとの事。ボディの裏板の上下端の接着部分が剥がれてしまって、裏板・底板が変形しています。製作されてから5年ぐらい経過すると、膠が弱くなって剥がれることは結構ありますが、板が変形することはありません。板が変形するには、その原因が他の場所にあるからです。全体を眺めて、原因を発見!ネックが曲がってしまっています。

 馬頭琴の弦を張る力はとても強く、以前チェロ用の機械ペグを流用しましたがトルクが足りず・・・戻ってしまって調弦できませんでした。金属弦を張るエレキギターやフォークギターでは、ネックの補強の為にトルクロッドという金属棒をネックの中に埋め込み、金属棒の反りを調整してネックの曲がりを防いでいます。正常な馬頭琴のネックは、緩やかに逆反りしています。弦に引っ張られる方向とは逆の方向にネックを反らせることで、ネック自身にトラスロッドの役目を果たさせていると推測されます。

 弦の引っ張る方向にネック変形してしまい、その歪みがボディの裏板側の変形を引き起こしています。ボディの剥がれた部分を修理しても、根本要因を解決しなければ・・・数ヵ月後には同様の状態になってしまうのは明白。2週間でネックの反りを解決するのはほとんど不可能、1日の油断が致命的な結果を引き起こしてしまいました。

 今後については・・・考えてもらうことにして、魂柱の立て方の講義&練習。狛江の「酔うへい」へ移動して、オーストラリア滞在記を聞く。煙草が30本入りで1,200円!日本の20本入り換算で800円。経済的要因で、安い手巻きの煙草を器用に巻いていました。内陸と海沿いでは湿度の変動が激しく、1日の中でも天候の変化が激しいようです。タスマニアの海がきれいで、牡蠣や海胆・鮑が食べ放題。馬頭琴を持ち歩くことで、モンゴル人との出会いもあったそうです。生ビール+あやかし福助Wロック2杯+店主のお薦めWロック2杯。
2009年3月11日(水)
筑前琵琶の調弦

 明け方から、上駒の整形作業。愛用する紙やすりは日曜大工センターで売っている、プラスチックの台座に粘着剤付きのロールペーパータイプと、マジックテープで張り替える布ペーパータイプ。ロール型は台座が硬いのでシビアに平面を作りたい時に、マジックテープタイプは曲面の整形用。30分ほどの作業で、接ぎ木した部分と元の駒の段差をなくす。丸棒やすりで、弦を乗せる穴を削る。黒壇は堅いが脆い素材で、注意しないとやすりが引っ掛かってこじってしまうと・・・端が簡単に欠けてしまう。馬頭琴にセットしては高さを確認しながら、30分ほどで作業終了。弱音気を付けて試奏、2弦の間隔はオリジナルに合わせたが・・・もう少し開けたい気がする。

 穏やかな晴れ、モンゴル国立馬頭琴交響楽団のCDを聴きながら銀座に向けて出発。地下鉄の騒音は苦手なのだが、ソニー製のノイズキャンセル型イヤフォンのおかげで・・・かなり軽減する。うっかりすると、乗り過ごしてしまう事も度々。「アトリエ スズキ」で、高校時代にお世話になった青木氏&同期の奥方に近況報告。

 日本橋まで移動、「たいめいけん」のオムライス・コールスロー・ボルシチで遅めの昼食。美しく焼かれた卵の黄色とケチャップの対比は秀逸だが、計1,750円の真価を問われると・・・。和泉多摩川駅の「モスバーガー」で小休止、明日が「モスバーガー」の誕生日とかで・・・ペパーミントの種をいただく。

 帰宅して、上駒の微調整をしながら・・・練習。左手の形と弦の関係を眺めているうちに・・・アイデアが閃いたが、早朝からの作業で目が疲労困憊。気合いの充実した日に、チャレンジしてみたいと思う。

 大分県。佐伯市の大日寺の副住職から電話着信、筑前琵琶についての問い合わせ。調弦の仕方と、弦の入手方法について。手持ちの資料を調べるが・・・詳細は出ていない。とりあえずネット検索、筑前琵琶から薩摩琵琶に転向した方の書いたメンテナンスの本、筑前琵琶を習っている方のHP、琵琶の製作者、楽器の販売所・・・等が見つかった。4弦タイプと5弦タイプがあり、5弦タイプは太い弦から細い弦へ・・・順番に張るのではないらしい。
2009年3月10日(火)
アールの付いた指板の、上駒を高くする

 先日ダイハツ車を目撃したが、軽自動車にありがちな効率主義のデザインとは違った、少々小賢しさも感じるのだが・・・レトロな雰囲気が悪くなかった。ダイハツ・コペンという、軽自動車のオープンカーがある。屋根は、立派な金属性。ネット検索をしてみて・・・驚いた。新車価格は170万円前後なのだが、中古車で120万円以上もする!日本車の中で、リセールバリューNO.1だそうだ。気軽にオープンカーを楽しみたい、50代の購入層が多いらしい。中古車の価格でアルファロメオ、ルノー、フィアット、オペルの中古オープンカーが買える。新車価格でミニ、ビートル、50万円追加でBMW・Z4、BMW330Ci、100万円追加でポルシェ・ボクスターの中古車が買える。不思議なマーケットリーダーである。

 穏やかな陽射し、マジックリンを買いがてら・・・「モスバーガー」まで散歩。甘いものが食べたくなって、フローズン・チーズケーキを初オーダー。ちょっとだけ甘いものが欲しい時には悪くない、セット価格290円でした。美しい満月が、東の空に輝いている。

 帰宅して、懸案だった運指の検討。弦を移動するよりも、外弦のままポジション移動をしたほうが・・・スムーズな流れがキープできる。外弦を解放弦で鳴らしながら、小指で内弦を抑える部分。もう少し上駒の高さを上げてやったほうが、具合がよさそうだ。ウランバヤル・メタルペグ仕様・ひげスペシャル・改は、指板にアール(丸み)が付いている。当然・・・下駒の底面も窪んでおり、単純にはいかない。

 さてどうしようか?とりあえず、ウランバヤル工房の他の馬頭琴のパーツが流用できないか?現物合わせをしてみる。ブラックビューティもトラベラー2本も、指板がフラットである。流用案は・・・沈没。新た作るとすると、底面のアールを合わせるのは・・・かなりの難作業。新たに作るなら、ネックのアールを削って平らにしてしまうほうが、密着度の点でも良いだろう。駒の上部を切って新たな黒壇を接ぎ木、弦を乗せる溝を彫るほうが簡単だろうなあ。

 早速上駒を外し、駒の上部を切断。切断面を平らに均し、黒壇素材をフランクリン社のタイトボンドで接着、クランプで圧着して・・・本日の作業終了。こう書くと簡単な作業のようだが、小さなパーツの断面を平らに削るというのは・・・かなりの難作業。更に小さなパーツにクランプを掛けるのも、クランプの片側が稼働するため・・・片寄ったり捻じれてしまい・・・45分を要した。ハードケースの感想と問題点を写真添付して、ウランバヤル氏へメール送付。

 関西方面の方から、馬頭琴レッスンの依頼メール着信。レッスンを希望される場合の一般論として、男女の別、年齢、他の楽器の経験はあるか、馬頭琴を持っているか、持っているとしたらモンゴル国・内モンゴルどちらの楽器か、馬頭琴を習ったことはあるか、あるとしたら先生はどなたか、仕事の種類や自由になる時間など・・・ある程度の情報を与えてもらえないと、返答に窮します。
2009年3月9日(月)
魂柱を立てる練習に供するための馬頭琴選び

 釣りの電動リール用に使っていたバッテリー3個とお礼の日本酒を、常用するジャック・ウルフスキンのディパックに詰め込んだが・・・背負いベルトが重量に耐えきれそうもない。同社の中型キャスターバッグに詰め直し、背負って出発するも・・・100メートルで挫折。湿った曇り空、246方面への抜道をだらだらと歩く。取りに来てもらうと1個500円、鉛と液体の塊を引きながら・・・ひと汗かいてしまった。顔馴染みの社長にバッテリーの処理をお願いして、多摩川沿いを散策。自宅マンションはすぐそこに見えているのだが・・・一向に近づかない。

 一時帰宅してバッグを交換、喜多見でリハビリ&診察。右ふくらはぎにレーザー・右上腕にキセノン照射、左膝・右肩&首に注射1本づつ。右肩の注射が、強烈に痛い。8割ぐらいの混雑率、1時間で終了。「ヤヒロ」&「セイジョー」で買出しを済ませ、「スクエア」で店主&車の提供を申し出てくれた中川氏にバッテリー処理の報告。

 帰宅して、WBC東京ラウンド決勝・対韓国戦をついつい観戦。息をのむ投手戦と呼ぶべきなのだろうが、前戦とは一変した貧打戦。フォアボールから献上した1点を追う・・・胃の痛くなるような試合経過。韓国の拙攻に助けられ、1:0の敗北。球に当たってでも出塁したい・・・といった気概は、まったく感じられない。

 12日に予定している、オーストラリア帰りの馬頭琴修理関連の準備。工具類&補修素材、交換に備えて弓、魂柱を立てる練習の為の壊れても良い?馬頭琴・魂柱立て&金属棒。魂柱立てを表板のF字穴から差し込むのだが、習熟しないとF字穴の周辺に力が掛って・・・割ってしまうことがあります。ハードケースを使うと、移動時やちょっと置いておく場合の神経は相当休まるだろうなあ。本格的にストリート演奏をするのなら、8号(トラベラー・メタルペグ仕様)が持ち歩きの軽敏さではお勧めなのだが・・・まだまだ初心者だし。

 北朝鮮の暴走が止まらない。近隣を飛ぶ航空機の安全は保証しない発言に加えて、ミサイルを発射した場合に迎撃したら・・・即時報復するそうだ。ブッシュ元大統領の置き土産とはいえ、アメリカだけに任せておける話ではないのだが。日本の政治は空虚に、西松建設の献金問題に終始する無政府状態。愛知では、新たな鳥インフルエンザが発覚。ドイツ政府の施作が功を奏し新車販売が好調、日本でも民間の努力で液晶TVの販売が回復している。
2009年3月8日(日)
半年間をオーストラリアで過ごした馬頭琴の修理依頼

 鉛色の空、寒くはないが低気圧の影響か?右ふくらはぎ&左膝が重く・・・あちらこちらの関節がぎこちない。埼玉まで野暮用、長い道中バトエルデネ師匠のCDから練習中の曲を中心に聴き込む。何事もなく弾き切っていたと思っていた師匠の演奏、自分の苦戦の場所を重点に聴くと・・・結構悪戦苦闘の痕跡を知ることができる。

 東武東上線を降りてロータリーに向かうと、眼の前で目的のバスが行ってしまった・・・。次のバスは20分後、意を決して携帯電話のGPSを頼りにぎくしゃく歩き始める。30分のアシモ君歩行で無事目的地に到着、用事を済ませてバス停に向かうと・・・通過しようとしたバスが急停車。駅前の「ドトールコーヒー」で小休止後、「エドヤ」で買出しをして帰宅。

 オーストラリアから馬頭琴教室の生徒が無事一時帰国、馬頭琴&弓にはかなりのダメージ・・・というメール。馬頭琴の修理・弓の問題の解決方法の模索・魂柱を立てる実習の為、スケジュール調整のメール返信。昨日の馬頭琴教室の見学者からお礼メール着信、突然の問い合わせに丁寧に現実をお知らせすると・・・それっきりという不心得者が多い中、ちょっと嬉しい出来事でした。

 ソーラーカーで下田から熱海へ向かうドライブ、聴き慣れた曲が耳に入った。「俺たちは天使だ」という、故沖雅也氏主演のお気に入りだったドラマの主題歌。主人公の不審死が原因か?再放送を見る機会は無いが、日本には珍しく歯切れの良い探偵コメディ。気分よく練習開始、外弦→内弦→外弦・・・と弓が移動する小節、不要な音が残ってしまう。練習によって克服できるか?もう一つの運指に切り替えるか・・・思案どころ。
2009年3月7日(土)
弓の能力を生かすためには、ギュッと握ってはいけません

 キラキラとした晴れ空だが、生暖かく湿った強めの風。2号&ウランバヤル・メタルペグ仕様・ひげスペシャル・改+ハードケースを持って、病欠の生徒で空いた時間に練習。主治医の指示で、20分練習しては10分休憩・・・を4ラウンドをこなすと、右上腕の疲労がピークに達する。

 内モンゴルの生徒に、弓の練習方法の指導。長短の混じった弓の切り返しの際に、手首だけを使ってしまうと、移動する弓の長さが一定せず、リズムが狂う原因になります。リズムをコントロールするのは、右手の安定した一定の動きです。右腕を振り子のように使う事で、リズムも音量も音質も安定します。リズムをコントロールしようと、弓のスピードが不規則になると、すべての面で悪影響が出ます。イメージは、鼓笛隊の指揮者の指揮棒です。

 弓の持っている弾力性に任せるだけで、弓は自在に動きます。そこにちょっとだけ薬指で力を追加してやるだけで、エネルギーは大きく増幅し持続します。弓をコントロールしようとしてギュッと握ってしまうと、すべてのエネルギーを殺してしまいます。大きな音を出したい場合も、必要なのは弓の大きな動きやスピードで、腕力ではありません。

 見学者来訪、和泉多摩川教室閉鎖の件は伝えたのだが・・・是非とも音が聴きたかったそうだ。馬頭琴が楽しく弾けるようになるには、かなりのトレーニングが必要です。トレーニングが足りない為に、自ら壁を作ってしまいます。10年頑張れば私程度のレベルには成れますが、トレーニングが足りなければ・・・どんなに立派な指導を受けても無のままです。

 商店会長宅で鍵の返却&レッスン会場の申込み後、「スクエア」で小休止。店主の計らいで、バッテリーを持ち込めば無料で処理をしてくれるところが近所に見つかりました。「ヤヒロ」で買出しを済ませ帰宅。ネット検索で、無事バッテリーの処分先を確認。

 TVを点けたら、WBC対韓国戦が始まったところ。動物奇想天外に惹かれたが、取りあえず立ち上がりを観戦。不発だった1番イチロウ選手から快音、ヒット連発で3点先取。立ち上がりストライクが入らず、松坂投手がホームランで2点を献上。2回表の攻撃、村田選手の3ランホームランで5点追加。韓国はピッチャー交替、松坂投手は守備に助けられ・・・。乱打戦かと思いきや、日本のワンサイドゲーム。飽きてしまって、「銭ゲバ」に切り替える。対韓国戦は、14:2の7回コールドゲームで歴史的?大勝。

 PCにデジカメのソフトをインストール、XP用のソフトなので苦戦するかと思いきや・・・スムーズに終了。先日撮影した馬頭琴用ハードケースの改造の経過写真を、CFカードからPCに読み取らせる。ウランバヤル氏に宛てて、改善点の下書き。出来るだけ簡潔で判りやすい文章を心掛けるが、後日推敲してから送ることにする。
2009年3月6日(金)
曲の完成度を上げる為には、部分練習の精度アップが不可欠です

 朝から冷たい雨が降り続く中、銀座の画廊へ向かう。馬頭琴用ハードケースの持ち歩きテストをしたかったのだが、あまりの雨の勢いに・・・挫折。高校時代に芸大受験の勉強でお世話になった、水戸の美術研究所の主催者青木氏の二男の個展。フレスコの技法で、現代的な女性のキャラクターをモチーフにした作品が並ぶ。父親はテンペラを、研究所同期の母親は日本画を学んだ。門前の小僧習わぬ経を・・・か。

 近隣は「カルティエ」や「シャネル」など、私には無用のテナントが立ち並ぶ。「風月堂」に心惹かれるものはあったが、下北沢まで移動。「ユニクロ」でアンダーウェアの買出し、永らく「無印良品」を愛用していたが・・・定番が見つからなくなった。「ユニクロ」の縫製&素材の良さが気に入って、2タイプをテスト購入。「フレッシュネス バーガー」で小休止、強めにローストされたコーヒーの苦味が好きである。

 帰宅して迷惑メールのチェック、お試しソフトの「マカフィー」は黙々と仕事を遂行している。迷惑メールホルダーに一般メールが紛れこむことはほとんどなく、発掘に神経を使わずにすむのが・・・有り難い。明日レッスン予定の生徒から風邪で病欠のメール着信、明日の見学予定者に業務連絡。

 馬頭琴の練習開始、曲によってそれぞれの進捗段階に応じた練習方法がある。変則的な弓の切り返しの部分練習や、ポジション移動時のスムーズな運指。2弦を同時に鳴らす際の、開放弦に触れない為の手の形の考察。記号に従って音の強弱をつけたり、高音部のロングトーンの練習。部分ごとの精度が上がれば、組み立てた時の完成度も上がります。だらだら〜と頭から最後までを何回か繰り返しても、いい加減な弾き方に慣れてしまうだけで、精度は上がりません。
2009年3月5日(木)
あなたの脳は、私の話を正しく伝達していますか?

 先日テスト購入した無洗米「あきたこまち」、少々硬めだが・・・悪くない。水加減を3合に対して50CC増やしたら、なかなか良い炊きあがり。相性は・・・良いらしい。失礼な話だが・・・私の育った水戸は、仙台と並ぶ日本3大ブスの産地として名高い。水戸から秋田に国代えになった佐竹の殿様が、寂しさを紛らわすために・・・綺麗どころと歌舞音曲を持って移られたのが原因らしい。学生時代アルバイトの蝋人形館の施工で訪れた秋田、賑わう川端で悪酔いしたが・・・面影は残っているのだろうか?

 キラキラとした陽射しがリビングに差し込むが、明日からの予報は・・・下り坂。ウランバヤル・メタルペグ仕様・ひげスペシャル・改+ハードケース&2号を持って、レッスン会場で生徒が来るまで練習。馬頭琴を習いたいという年配の女性来訪、あれこれやり散らさず今やっている二胡に集中することをお勧めします。かなりのトレーニングを自分に課さないと、楽しく馬頭琴を弾くレベルには達しません。

 内モンゴルの生徒、弓の動きが上下にばらついてしまい・・・高音がきれいに出ない。問題点の解決方法は、ボーイングの基本練習に他なりません。先月から馬頭琴教室閉鎖に伴う集大成として、生徒からのリクエストに従って指導しています。「打音」に関するレッスン依頼、特に小指の音が出ない。必要なのはスピードで、力ではありません。薬指&小指を安定した湾曲形に整え、手首の回転だけで弦を叩いたら・・・素早く戻します。力で打つと、弦と接する時間が長くなって・・・別の音が出てしまいます。伸びた力の無い指の形は、ミュートの効果を生み出し・・・弦の振動を殺してしまいます。

 私の説明を聞いて、その事を脳から指先に伝達する段階で・・・違った方法に変わってしまっています。間違った解釈が、目的地からは逆の方向へと導きます。出来る限り心を無にして、私の言うことを素直に聞いてください。正しい形が身につけば、おのずと美しい音になります。音を出そうとする下手な小細工は、害になるだけです。

 薬指・小指の動きだけで打つのが正しい打音だと、昨年ジャミヤン先生直伝の方法をバトチョローン先生から教わりました。上記の話は、初心者が感触を掴むための練習方法です。この感覚が判れば、何れ正しい打音が打てるようになります。

 野良黒中猫が、茶虎を伴って登場。猫缶を進呈するが、茶虎の動向が気になるようで、あちこち移動して・・・落ち着きがない。茶虎は現れた茶色の大型犬が好きらしく・・・後を追って逃走、食べかけの猫缶を置いて野良黒中猫も出奔。.一時帰宅、レッスン後の精神的疲労がきつい。ゴミ捨てがてら、「喜作」まで散歩。古賀氏と音楽談義、久々に清美女王様降臨、生ビール+酔鯨3杯。
2009年3月4日(水)
確定申告提出
 
 深夜から国税局のホームページで、確定申告の入力作業に突入。入力して本表を印刷したが、控除と収入明細の項目に進めない・・・。振り出しに戻って、初心者の項目で進めたら・・・どうやら完遂。何とも使い勝手の悪い、お役所らしいプログラムでした。源泉徴収票を貼り込み、提出用の医療関係の領収証を用意。資源ゴミを捨てに出たが、冷え切った雨上がり・・・雪の形跡は無い。明け方就寝。

 電子申告のCFが頻繁に目に付き、行き止まりの作成ページがTV画面を飾っている。電子申告の為にはICカードの入手と専用?カードリーダーの購入が必須らしいのだが、その事には・・・触れていない。とても簡単に電子申告が出来るように感じられる、誇大広告のように思えるのだが・・・。

 自民党の結束強化のために仕組まれたようなタイミングの、検察による小沢党首の第一秘書逮捕。小泉前首相の欠席問題で、崩壊寸前だった麻生政権が・・・どうに持ちこたえた。瞬時に一変する政治の世界、面白がっていても・・・景気は悪化するばかり。週末3日間の高速道路1,000円政策、運転に不慣れなドライバーが集中して修羅場と化しはしないか?所詮は猿知恵、砂上の楼閣は何時まで持ち堪えるのだろうか?

 寒くはないが小雨、狛江市役所の前で「アドナインス」の店主と遭遇。目的は同じで、確定申告資料の提出。小雨の中を散歩、中間地点の「デニーズ」で三元自然豚のカツ丼を初オーダー。揚げたての衣のサクッとした歯触りと、噛んだ時にジュワッと染み出る脂が、好みのカツ丼だ。柔らかい肉と共に条件クリアー、本降りになりかけた雨の中をブラブラと・・・帰宅。

 コンクール&合奏曲の練習。モリンホール倶楽部の主催者から、モンゴル関連の緊急連絡。通常の段取りがなされていれば緊急でも何でもないのだが、モンゴル人が関わると・・・何でもないことがスリルとサスペンスに満ちた事件に豹変する。
2009年3月3日(火)
モンゴル国製の馬頭琴用ハードケースの、問題点の解消を模索

 暴飲暴食をしたわけでもないのに、珍しく胃が重い・・・。尻に火がついて、確定申告資料のまとめ作業。野暮用で外出、風は無いが降雪予報を実感させる・・・鉛色の空と冷え切った気温。「ヤヒロ」&「エドヤ」で買出しをして帰宅。

 オーストラリアでワーキングホリディを楽しんでいる馬頭琴教室の生徒からメール着信、近々帰国して4月に戻るそうだ。接着箇所の剥がれた馬頭琴の修理と、魂柱の立て方を指導予定。昨夜届いた馬頭琴のハードケース、旅の相棒に推薦できるかもしれない。日本の不況よりも、花粉症が怖いそうだ。

 ウランバヤル・メタルペグ仕様・ひげスペシャル・改&ハードケース&デジカメを持って、レッスン会場へ向かう。片側のベルトを背負い歩き出して気になったのは、空いたベルトの金具がカチャカチャ鳴る音。空いたベルトを外してみるが、金具だけでも音が止まない。布テープ等で当たる部分を保護するか、金具が動かぬように固定してやるか。

 馬頭部分の前後がきつくて頭頂部に隙間が開いてしまうハードケース、問題の解決方法を模索。見た目は良くないが、通常の使用に差し支えは無さそうだが、圧力がかかった時の馬頭の破損を回避し、雨が入り込む可能性を軽減させたい。ウランバヤル氏にレポートすべく、問題点&解決方法をデジカメで逐一撮影する。

 ハードケースを水平に寝かせ、愛器を入れて蓋を閉めて全体を眺める。直接当たっている部分が、馬頭の表側だけであることを確認。ふたを開けて、ケースの内側を観察する。ネック裏に付いている物入れスペースが、裏面から浮いた状態で接着されている。この蓋がネックと当たって、馬頭の裏側がケースの裏面まで届かず浮いている。

 物入れの左右の接着部分を強引に剥がし、裏面と接するようにしてみる。馬頭の裏側がケースの裏面と接するようになり、かなりの改善はみられるものの、やはり金具を閉めた時の隙間が気になる。馬頭の顔に当たる部分のパッキング材が、厚過ぎるのだ。カッターで表面の布を切って、カッターと鋏を駆使してパッキング材を少なくして見る。削ってはテスト・・・を繰り返し、無事手術成功!あまり薄くしてしまうとガタつきが出るので、少し削ってはテストを繰り返すのが肝。

 傷口の縫合方法だが、かなりの凹凸が出来てしまい・・・布が足りず。このまま布を接着しても、隙間が開いてしまう。同系色の布を隙間に張り込んでやるしか方法は無さそうだが、無いので今日はこのまま放置。

 合奏曲&コンクール曲の練習。先日の「シレーの湖」の演奏で、「シ・ド・レ・ド〜」と「1・3・4・3」と弾く部分の音程が気になった。小指をかなり伸ばさねば正しい音程に届かないのだが、ふと気がついた。左手を小指方向に回転させてやることで、小指を伸ばさなくても・・・正しい音程に届くのだ。

 小雨が降り出した中、鍵の返却がてら「スクエア」で小休止。カラオケタイムが始まったので、ひな祭りの桜餅を頂いて帰宅。ハードケースのテスト第2弾。「ブラックビューティ」OK、エンフジャルガル工房の馬頭琴もOK、ネックの傾斜の大きいバヤルサイハン工房製もOK。バイガルジャブ工房製は木彫りの耳が前方に突き出ているので、パッキング材をもっと薄くしなければならない。昨夜OKだった内モンゴル製の2号&胴の厚みがある3号は、ガタつきが出るようになってしまった。ケース底面からのパッキング材の厚さは約15ミリ、2種類の厚さのパッキング材をマジックテープ等で張り替えられると両国対応になるなあ。
2009年3月2日(月)
馬頭琴のハードケース到着

 稲越功一氏の写真のようなキラキラとした眩しい陽光だが・・・強烈な寒風、喜多見でリハビリ&診察。右ふくらはぎにレーザー・右上腕にキセノン照射、左膝・右肩&首に注射1本づつ。「サミット」で米の探索、「あきたこまち」の無洗米をテスト購入。和泉多摩川に戻って、「スクエア」で小休止。

 ウランバヤル工房製の馬頭琴用ハードケースの不在通知、再配達を依頼をする。昨日の発表会で聴いた「シレーの湖」の、何ヵ所かのポジション移動時の指使いの変更点を模索する。自分の持っている技術と指の癖によって、弾きやすい指使いがある。楽譜を見ながら検討するのだが、どちらを選択するか・・・迷う箇所が出てくる。こういう時には、レッスンを受けた方の演奏は参考になります。ハーモニクス音を利用すると、大きなポジション移動も・・・楽に対応できたりします。

 ウランバヤル工房のハードケース到着、中国・北京の印刷の入った段ボールを開梱する。大変美しい全体の仕上げ、金具類の強度に関しては・・・少々不安が残るが。愛器を入れてみるが・・・馬頭部分に少々問題あり、馬頭の表面と蓋の裏側のパッキング材が干渉して、金具を留めても・・・隙間が出来てしまう。ブラックビューティも・・・同様、エンフジャルガル工房の馬頭琴は長さがぎりぎりだがOK。バイガルジャブ工房製とネックの傾斜の大きいバヤルサイハン工房製は・・・少々問題あり。内モンゴル製の2号&胴の厚みのある3号は、ガタつきも無く上手く収まる。明日じっくりと、少々問題ありの解決法を探ろうと思う。
2009年3月1日(日)
演奏後、バトオチル氏の馬頭琴教室の発表会

 本日の演奏は商店街のイベントの為、本番前の指慣らしの場所の確保は難しい。自宅でウォーミングアップを始めるが、冷え切った空気は容易に指を温めてはくれない。左手を手袋で保温しつつ、2号&ウランバヤル・メタルペグ仕様・ひげスペシャル・改&衣装を持って、商店街へ向かう。薄っすらと空を覆った雲の隙間から時折り陽射しが覗くが、冷たい風が吹いている・・・。演奏会場前で綿あめ担当の古賀氏と世間話、盲導犬の為の募金活動ご苦労様です。

 花束を用意して待ちわびてくださったご婦人があり、気持ちよく演奏を始めたが・・・冷たい風は容赦なく指の自由を奪っていく。駅の「フレッシュネスバーガー」に逃げ込み、30分の演奏で冷え切った指をカフェラテで温める。冷たい風は奏者に酷なだけではなく、聴衆にもかなりの我慢を強いる。再び30分の演奏、演奏中の目の前で散歩中の犬自慢を始める老紳士・・・。終演後着替えて、三線の松竹ケンシロウ君のグループの演奏を見る。

 一時帰宅して小休止中に・・・失神、復活して馬頭琴教室の見学希望者へメール返信。モンゴル国出身の馬頭琴奏者バトオチル氏の馬頭琴教室の発表会を見る為に、航空公園に向けて出発。1時間少々の移動中、2010年にモンゴル国・ウランバートルで開催される「国際馬頭琴フェスティバル」&「馬頭琴コンクール」の合奏曲&課題曲のCDを聴こうと思ったのだが、6回の頻繁な乗り換えの為・・・断念。

 「ミューズホール」の上の紫色の空に、三日月と星が浮かんで・・・絵に描いたような風景。15名の出演者のうち7名が知人、本当に狭い馬頭琴世界。ソロ演奏には向かないので封印?した曲も聴けて、何とも懐かしい思い。レベルよりも少々背伸びした選曲が、完成度を低くしてしまったようでした。

 バトエルデネ師匠・カメラマンの丸さんご夫妻と、駅前の焼き鳥屋で歓談。カメラマンの稲越功一氏が、亡くなったそうだ。撮影をお願いしたことはないが、家電のシリーズカタログで色々なポジをお借りした。陽の光が煌めく、素敵な風景でした。生ビール+「富乃宝山」を4人で2本、ご機嫌で帰宅。