日録●太田代志朗●2005年 |
8月3日(日) 夏、地蔵盆、万搭、蛍。 ![]() ネットで見るとたくさんの犬が保護され、飼い主を待っている。高齢者には保証人があれば検討するという。さてさて。 犬はマルチーズ(レオ)、キャバリア2代(スバル、アンジュ)と30年(1975~2005)、共に暮らした。犬たちとの日々の生活は楽しく素晴らしいものだった。 スバルのことは「花の森ゆく口笛ふいて」(日本ペンクブ編「犬にどこまで日本語ができるか」所収、2002年:光文社)を書いた。アンジュのことはWEBの項で挽歌108首を掲出した。ーー写真はありし日のアンジュと。 飛高敬さん主宰『曠野』(2025年8月号)寄贈さる。以下、読む。 江藤淳『妻と私』、津野海太郎『最後の読書』、山際壽一『共感革命--社交する人類の進化と未来』、富岡幸一郎『石原慎太郎の時の時ーー戦後への最後の反逆者』。藤沢周『刺青』。 8月2日(土) 台風9号去り、燃えるような暑さ。 夜半、雨がはげしく降っていた。その雨音に起き出し、しばしぼんやりしていた。 そしてまた寝て、起きたら陽が高くかがやいている。 台風第9号が去り、また燃えるような暑さ。 八月の石にすがりて さち多き蝶ぞ、今、息たゆる。 わが運命を知りそのち、 たれかよくこの烈しき 夏の陽光のなかに生きむ。ーー伊東静雄 夏雲が流れ、なぜか伊東静雄。 ”このとてつもなく辛いところに傷つきながら生きている魂の表出”。 さて、年々、自分のもうろく度はふかまっている。 もうろくしジタバタ、なぜかわからぬが気が急いている。 ガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボーディ スヴァーハー。 8月1日(金) 葉月。台風9号の影響で雨。 8月ーー葉月になった。 葉月はこの頃から葉が落ち始めるからで木染月、紅葉月ともいう。 日没が少し早くなり、猛暑の日々にも何となく秋の風情がしのびこむ。 台風9号の影響で朝から小雨が降ったり止んだり。久方の雨にほっとする。 朝食に芋粥、アジの開き、納豆、糠漬けの胡瓜、梅干し。 元気になり家人は美容院を予約。10時前に美容院に家人をおくる。 そのルートで遊水池公園に車を停め、ウォーキング30分。ミンミンゼミ蝉がしきりに啼いている。木陰のベンチに憩んでいると、夏の日盛りに時の流れが身にしみる。 昼にNHKBSプレミアムシネマに『真昼の死闘』。テイクアウトで買ってきた寿司をひとり頬張りながら、メキシコの荒野における粋な流れ者のガンマン。クリントン・イーストウッドの魅力。 |
日録サイト:2002年7月~2025年8月 WEBサイト「花月流伝」は2002年7月より開信。 掌篇、短歌、高橋和巳研究、書評、エッセイ、著書目録など随時編纂・発信。 しかるにその大半がアップデートできず、鋭意検討中。 ネットワーク時代をたおやかに思索、迷走し、 「文学終焉」の荒野に、ロマンの夢の文法体系を構築する。 ▲TOP▲ |