日録●太田代志朗●2017年 |
11月30日(木) ハーモニーヒルズゴルフクラブで。 曇天にて8時15分OUTスタート。18H、P72、6.470Y。緊張の1番ティショットからうまくゆかずリズムがつかめない。バンカーやマウンドが要所を締めるトリッキーなコースにOB3発。池ぽちゃ1発。 技術拙劣にして難易度が増し、ボールは左に曲がり、ダフったりトップしたり、そしてパターはいっこうに入らない。11月尽の雨のフェアウェイに悲嘆慨嘆。ただそんな中での快挙は、6番(333ヤード、P4)のグリーン周り15ヤード゙をサウンドで狙ってチップインのパー。ーー池沿いの最終ホールを終えるとクラブハウスの2階の灯りが雨中にほんのり染めあがっている。EGA11月例会=森脇、丸野、一戸、太田。 11月29日(水) 好く晴れて風なし。 明るい日差しいっぱいの公園をアンと散歩してくる。 日々の深さ、豊かさ、うつくしさ。PCに向かい原稿を叩き込む。 AQUAガソリン満タン3.900円(1ℓ=130円)。なぜか車中CDはいつもモーツァルト「ヴァイオリン協奏曲」第5番。 H整形外科にて2回目の右肩関節腔内注射(スベニールディスポ関節注25mg)。 お茶事にと家人が菊、椿、十月桜に照葉などいっぱいいただく。 11月27日(日) 晴れて風なし。静かな日曜日。 11月も末でまうすぐ師走、どんどん日がたってゆく。 越谷ゴルフ倶楽部の練習場で打ち放し&アプローチ。11~14時まで一心に白球を打っている。 いつも懸命にクラブを振り失望したり喜んだり。200Yーーええい、どうして、なぜ、飛ばないのだ。 11月24日(金) 好く晴れ風なし。 晩秋、蕭々と冬枯れの風景がひろがる。 執筆すすまず暗澹ーー身体膠着・腰痛にて、朝1番S院で1時間マッサージ。 AQUA6カ月点検、走行距離2.500km。 夕刻4時、アンの散歩で雑木林から田畑の畦で振り返ると、夕空が真っ赤に燃へている。その微妙な茜色の冴えが刻々と変っていく。うっとり見ている。 11月22日(水) 晴後曇。山茶花、藪椿。 昨夜より寒く布団に電気毛布いれて寝る。朝7時起床が億劫になった。 ゴルフ仲間のM氏より愛媛大学ゼミ会懇親後、奥道後ゴルフ倶楽部でのコンペは45:42でベストグロスと。ーー数々の伝説に彩られた名門・奥道後GC、そのいつもの攻略、いつものタフな好プレーに乾杯。 ゴルフは厄介なものだが、この楽しさを放り出す手はない。奥の深さを知り、愚痴をこぼしながら真摯に遊びに向かふ。 『方丈記』曰く。そもそも、一期の月傾きて、余算の山の端に近し。 老レジェンドは最終「上り3ホール」をむかえ、左サイド狙いの16番ロングホール(545Y、P5)を打ち終え、その「余算の山」をゆっくり歩きだしたところか。 11月20(月) 晩秋寒波。 東北はすでに大雪の報。曇った朝の冷え込んだ公園に犬の散歩。 入稿2本終えほっとし、ひと息つく。大福に一服。夕刻H整形外科でリハビリ。 11月18日(土) 朔・新月、二の酉。ーー午後から小雨。 曇天の朝の公園、後脚がよろけだした老犬。ガンバレーー安寿。 昨今の運動不足。心機朦朧にて身体が極度に固くなっている。 なぜか寺山修司の『誰か故郷を想わざる』。書評をすることになっている福島泰樹『下谷風煙論録』の合せ鏡に、故郷の愛憎を根拠にしたこの五月の鷗の血が切なく匂う。 ・間引かれしゆえに一生欠席する学校地獄のおとうとの椅子 憂国忌(第47回三島由紀夫追悼会)。 11月25日午後2時:星陵会館大ホール(千代田区永田町)。 11月16日(木) カラオケで。 晴れ。寒気甚だしく冬着にオーバー。ちょっとした会議あり夕刻にいたる。 赤提灯にさそわれ気心しれた連中と焼き鳥屋で一盃。談弾みまた中華店で一盃。そこでお開きとなるはずが、駅前の店でカラオケ。「雨に咲く花」「恋の町札幌」「北の旅人」、そして「足手まとい」「六本木ララバイ」熱唱。 11月14日(火) 午後から冷たい雨。 日に日に寒くなる。朝の散歩、アンが元気なく少ししか歩かない。 気圧が重たくどんよりし、こんな日は気がふさぎこんでゆく。 S歯科院で欠けた右下奥歯の埋め込み。体調すぐれず何もすすまない。 BS-TVに『甘い生活』。1960年、フェデリコ・フェリーニ監督。 豪奢で退廃的な上流階級の生態、その場限りの乱痴気騒ぎやアバンチュール、モラルを失った不毛な生き方。いや、これが衝撃の60年代映像美学であったのか。隔世の感あり、あの頃、何に感動したのだったか。 11月11日(土) 晴天。小城下の晩秋。夜に風轟々。 夜になって風轟々と吹き荒れる。また喘息の咳が出始める。 ーー去年よりまたさびしいぞ秋の暮(蕪村) 橋本安央著『痕跡と祈りーーメルヴィルの小説世界』(松柏社)恵贈さる。 若く『白鯨』を読み、その映画も見た。片足を奪った「白鯨」に対するエイハブ船長の復讐心は、モビィ・ディックを悪魔の化身とみなし、報復に執念を燃やす狂気と化していた。神なき時代ーーその混沌たる敬虔な無神論の世界がわからぬまま、今ここに、新たな論考による「畏怖と祈り」の主題としてメルヴィルの深層が迫ってくる。 11月9日(木) 紅葉狩、核・ミサイルの脅威。 晴れ。冷たい風が吹き荒れる。 紅葉狩の真っ最中だが、諸事あり行く当てなく、老犬の面倒。そして風の中、思い立ちリンクスで1時間。ーー家人と魚米で寿司。ニトリでカーペットを購ふ。 緊迫する北朝鮮の核・ミサイル。全土が中距離弾道ミサイルの射程に入る日本も脅威にさらされている。 そんな中、国家の命運をかけた武器購入と貿易均衡是正の日米首脳会談が終わった。対米自立なきまま、そのゴルフと会食は「日本型オヤジ社会の悪しき慣習」(斎藤美奈子「本音のコラム」)だとのご批判傾聴。 11月7日(火) 立冬。 各地で紅葉、北日本では初雪の便りが聞かれる時節。 乾いた空気と澄んだ空。日々の清澄な気に忘れていた大切な気持ちがよみがへる。 北嶋廣敏氏より住所表示変更の通知。思わず塚本邦雄論の大著をひきよせる。アリストテレスの『動物誌』をネタにエッセイ・雑学風の稿をすすめているの由。 EGA11月例会はハ-モニ-ヒルズゴルフクラブ(6.470Y)、OUT8:50となる。 老レジェンドの夢とペーソス。懸案のゴルフ小説(短編)は50%でき。 11月5日(日) 人生後半は十人十色。 晴天。公園に公孫樹の黄金色の落葉の絨毯、元気な老犬と散歩。 風が冷たい。住宅自治会の年1回の防災訓練に出る。 トランプ大統領来日。霞ケ丘カンツリー倶楽部で米日首脳ゴルフ外交と。 「孤独の生き方、人生後半の生き方。元気な百歳老人、孫に囲まれる老後、それだけで幸わせか。人生後半は十人十色、自分なりの豊かさを探す楽しみがある」。 ーーいったい小説家がそんな人生談議を振りかざしていいのかね。最も大反響シフトダウンのための必読書、20万部突破とう新聞広告。 11月3日(金) 文化の日。人形供養祭。茶会。 城址公園で人形供養祭。たくさんの人形が持ち込まれ、僧侶の読経のもと参加者が焼香し、冥福を祈る。 ーーちなみに人形博物館は2020年オープン予定。 その近くの市民会館で家人と茶会に出る。表千家流のもてなし。軸に秋山風月清。水指に唐津。 福島泰樹第三十歌集『下谷風煙録』(皓星社)恵贈さる。 三十一音律の追憶と永遠のエチカの蕩ける協奏。 11月2日(木) 秋日和、開炉。 晴れて暖なり。風なくおだやかな時間が流れる。 近くの公園の木々もいっせいに色づきはじめた。 台風で荒れた小庭を整理、弱った棕櫚竹を家の中に取り込む。 武州小城下には京洛のやうな文藝の余情は見当たらぬ。だが関東特有の野趣のこもる風光に無粋にも流れてきたのだ。 『米原万里ーー真夜中の太陽は輝き続ける』 (KAWADE夢ムック 文藝別冊)に田村さと子さんが書いている。日本ペンクラブの獄中作家委員会時代。 あれは日比谷松本楼であった出版祝賀会の帰り、帝国ホテルのティーラウンジに寄り、病に耐えながらも元気な米原さんを、皆さんと囲んだときのことだったか。 11月1日(水) 霜月。穏やかな一日。 はや11月、月日がどんどんたっていく。今年もあと2カ月。 山茶花が満開となった。日溜りの雑木林をぶらぶらゆく。 草叢に落ちている澤胡桃の実を10コほど拾ってくる。 Y整形外科で痛む肩に電気、マッサージ、頸部牽引。 霜月、時雨、開炉、光悦会。 ーー口切や小城下ならぬただならぬ(蕪村) |
▲TOP▲ |