「伝説のアイドル」
パルテノンプロ会議室
星井監督が部屋に入ってくる
マモ:いやー、悪いねー遅くなっちゃって
慎吾:マモちゃーん
木所:あ、監督ー
めぐみ:遅かったじゃない
俊夫:はは、また最後ねばってたんですか?
マモ:ははは、まー、そんなとこだ・・で?誰に決まったんだ?2人は
慎吾:あれ?知らないの?
マモ:ん?知らないのって・・だって立花ちゃーん
慎吾:あ、あー・・そのことね・・ちょ、ちょっと・・(立ち上がって隅に呼ぶ)
慎吾はマモに耳うちする
マモ:な、なにーー!、2人とも素人だとーー
マモ:どーゆうことなのー立花ちゃーん(胸倉をつかむ)
マモ:話がちがうじゃないかー
慎吾:そ、それはその・・
俊夫:ははーん・・
めぐみ:監督も、一枚かんでたわけね・・
木所:わっるい、人たちだー、ほんとに
マモ:ん?(3人を見る)お、俺は・・(手を離す)
慎吾:マモちゃん、悪いが計画は中止だ、ま、たのむよ
マモ:そ、そんなこといったって!
めぐみ:あら、レイ君なら大丈夫よ
木所:リエちゃんだって、大丈夫ですよー
俊夫:そうそう、あの2人ならやってくれますって
慎吾:か、監督の腕の見せ所じゃないか、なー木所ー
木所:えー、そうですともー・・
マモ:ゆってなさい、ゆってなさいそーやってー・・あーもう(ガクっとなる)
セントレミー学園教室
帰りのホームルーム中
愛:いよいよ、来週から夏休みに入りますが・・それは明日からのテストが
愛:終ってからのことですからね、(優二を見る)思うところのある人は特に
愛:がんばるように
優二:はー・・・(下を向く)
チャイムが鳴る
男子生徒:起立!(全員立つ)礼!
愛:はい、帰り道気をつけてね
帰り道
優二:はー・・(ため息)
真美:おにーちゃん、どうしたの?
絵梨:なんか悪いもんでも食べたとか?
優二:ちぇ・・おまえのせいで先生が来るかもしれないのによー・・(横目で絵梨を見る)
絵梨:え?・・あ、あー、そっかそっか・・(上を見る)
真美:ん?
絵梨:優二がさ60点以下だったら、家庭訪問よーって言ってたっけ・・ママ
真美:ふーん・・・え!?(絵梨を見る)
絵梨:あーあ、真美も、可愛そうに・・
真美:えーーー・・・(優二を見る)おにーちゃんがんばってよー
優二:真美ー、ごめんな、今あやまっとくよ(上を見る)
真美:そんなー
絵梨:あはは、まー軽く5、6時間はオシャベリ地獄だねー
優二と真美:はー・・・(ため息)
優二:・・ん?ちょっと待てよ・・・ひひ(絵梨を見る)
絵梨:な、なによ・・(優二を見る)
優二:そんときはさー、俺たちがおまえん家行くよ・・・・・絵梨
絵梨:な・・・み、道連れにする気!
優二:とんでもない、わざわざ、先生に来てもらうのわるいからさー、なー真美
真美:うん、そうだねー(笑って)
絵梨:悪魔か、優二!
パルテノンプロのビル廊下
俊夫がドアから出てくる
みどり:とっしおちゃーーーん(走ってくる)
俊夫:ん?(振り返る)よーみど・・・
みどりが俊夫に体当たり
俊夫:どあ!(吹っ飛ばされる)
みどり:あれ?いない・・
俊夫:ここだ!ここー
みどり:あらら、ごめーん
俊夫:ったくー・・・どこ行ってたんだよ、会議おわっちまったぞー
みどり:うーん、ちょっと人探ししててねー
俊夫:人探しー?誰を(立ち上がる)
みどり:そ、それがねー・・
俊夫:ん?(ズボンをはたく)
みどり:としおちゃん、一緒に来てー(手をつかむ)
俊夫:な、なんだよー(連れてかれる)
クリーミィー店外客席
絵梨:優二のせいで一気に、気がおもくなったじゃない
優二:ぷ・・
絵梨:ったく・・レッスンの方がまだましよ・・
真美:レッスン?
絵梨:おっと・・・
優二:あれ、言わなかったっけ?絵梨のやつさ・・(絵梨が横っ腹をつねる)
優二:いててて
真美:ん?
絵梨:ゆ、優二はそのほうがいいかなー・・ってね・・
真美:うふ、そうだね
優二:いってーなーもー・・・
テーブルの下
ネガ:はっ、わっかんねーなー、すぐばれるのにさー
ポジ:いいのよ!あんたには分んなくて
ネガ:あー、そーですか!(そっぽ向く)
パルテノンプロ会議室
慎吾が窓を向いて立っている
木所:うーん・・(考え込む)
めぐみ:はーぁ・・(頬づえをつく)
みどりと俊夫が部屋に入ってくる
みどり:遅くなりましたーー
慎吾:おう(振り返る)あれ?俊夫くん帰ったんじゃないの?
俊夫:みどりにむりやり戻されたんですよ
慎吾:如月!・・ったくー
みどり:だ、だってーー
めぐみ:まーいいじゃない・・俊夫君、一緒に聞いてよ
慎吾:俊夫君、絶対に外部にもらさないでくれよ・・
俊夫:一体、なんなんです?
木所:それがねー・・(立ち上がって耳うちする)
俊夫:えーー!丈さんが・・じゃ、みどりの人探しって・・
みどり:そーなんだー、いるわけないよねー?
俊夫:う、うん・・
慎吾:ん?なぜ、そー言い切れるんだ、我々は彼女のことは何も分らなかった!・・そーだろ?
俊夫:え、ええ・・でもー・・
木所:まーまー、如月君の報告を聞きましょーよ
めぐみ:で?如月君、丈はなんだって?
みどり:えーとぉー会ったのは二日前でー、ほんとにそっくりだったそーです
めぐみ:ふーん、まー彼が見間違えるってことは無いと思うけど・・でもねー・・
俊夫:(小声で)まさか・・ね・・
慎吾:それから?!
みどり:すぐ、にげられちゃってー、その後はあってないそーです
めぐみ:絶対別人よー、ありえないもの・・ねー慎吾?
慎吾:めぐみー、別人だろーと、なんだろーとマミなんだぞ!マミ
めぐみ:マミだから、なんなのよ(怒り気味に)
慎吾:(唾を飲む)だ、だからね・・ちょっとぐらい探してみてもいいかなー・・なんてね?
めぐみ:ふん!どーぞ御勝手に
慎吾:は、はは・・ふー・・
木所:でもー、そうですねー、LPプロ側は本気で探してるらしいしー
慎吾:な、な、なぬー!、一体どこを探してるってゆうんだ!
木所とみどり:くりみヶ丘ですよ?
俊夫:え!?・・
木所:いやだなー、言わなかったっけ?
慎吾:お、おまえらなー・・なんで先にそれを言わない・・
みどり:はー・・
慎吾:このタコどもが!場所がわかってるんなら!さっさと!・・・
俊夫:お、俺!(立ち上がる)急用おもいだしたんで・・(部屋を出て行く)
みどり:としおちゃん!
めぐみ:と、俊夫君・・
慎吾:な、なんだ?
木所:さー・・
エレベーター内
俊夫の独り言:まさか、また優が・・・でも・・
クリーミィー店外客席
優二:んじゃ、そろそろいくな
真美:うん
ネガ:ま、気をつけていってこい!
優二:へー来てくれないんだ(にこにこしながら)
ネガ:笑ってゆうな!このー・・まー来週からはまた行ってやるよ
優二:ちぇ・・
ポジ:絵梨ちゃんも気をつけてね?
絵梨:こ、こら、しーー
ポジ:おっと・・
真美:ん?
絵梨:じゃ、じゃーポジとネガお願いね
真美:う、うん
絵梨:じゃ、帰るねーバイバーイ(立ち去る)
優二:んじゃ、俺も行くよ、じゃーなー(立ち去る)
真美:んーー?(首をかしげる)
ポジ:さ、さー真美ちゃん、私たちも帰ろ、残念だけど・・
ネガ:ははは、そうそう、とっとと帰る帰る
ポジ:ネガ!(キック)
ネガ:ぐえ・・(テーブルから落ちるネガ)
真美:うーん・・はー(ため息)、駿のバカ・・
大伴家玄関
優はキッチンでテレビを見ながら料理している
俊夫:優ー!
俊夫がドアを開けて入ってくる
優:あら、俊夫、今日は早いわね
優:ちょっと待っててー、今、手が離せないの
俊夫はキッチンに入ってくる
俊夫:優ー・・おまえさー・・(後ろから声をかける)
優:俊夫ー・・私、私ね・・
俊夫:・・優・・やっぱり・・そーなのか?
優:あは、焦がしちゃった(振り返る)
俊夫:ずるー(こける)
優:ん?
優二と真美の部屋
真美は机に座って雑誌を読んでいる
真美の独り言:なによ、駿のやつ、なにがユミちゃんよコンサートよ・・私だってねー
真美:変身すれば、負けないんだから!
ベットの上
ネガ:あーあー、あいつやる気満々だぞ
ポジ:はは・・で、なんか思いついたネガー?
ネガ:全然・・
ポジ:はーぁ・・
キッチン
優は料理を中断して俊夫とテーブルに座っている
優:あはは、それで慌てて帰って来たんだー
俊夫:ちぇ、笑い事じゃないよ、本気で心配したんだぞー・・ったくー
優:うふ、ありがと
俊夫:いいえー・・でも優じゃないって分ったら、ちょっと会って見たいなー、はは
優:あーやだやだ、その子も可愛そうに・・(席を立つ)
俊夫:どーゆう意味ー?
優:別にー(料理再開)
俊夫:ふん
優:あはは・・でもさーその子誰なんだろーね
俊夫:うーん、いままで騒ぎになってないってことはさ・・たぶん優みたいに・・
優:・・・船を見たってこと?
俊夫:ああ、そーとはかぎらないけど、まずそうだろうなー・・
俊夫:立花さんに見つかったら、絶対マミにさせられちゃうぞ、その子
優:・・そうだね・・・・
優:でもさー、ポジもネガも顔ぐらい見せてくれたっていいよねー
俊夫:あはは、だって、あの2匹とはかぎらないだろ?
優:まーそーだけどさー・・
ベットの上
ネガ:にゃっくしょん!
ポジ:ちょ、ちょっと、気をつけてよね
ネガ:そんなんじゃねーよ、どーせ優二のやつが噂してんだろ
スタジオ
レイ:はーっくしょん!
マモ:カット、カーット!
マモ:君ーー!番宣ぐらい、撮れんでどーするよ
レイ:はーい・・
リエ:ぷ
ユミ:(小声で)気にしない、気にしない
マモ:ったくー(小声で)先が思いやられるなー・・
木所:か、監督ー、ユミちゃん次コンサートなんですよー(あわてて)
マモ:俺にゆうな、俺にー
レイ:ごめんユミちゃん・・
ユミ:ううん
レイ:(大声で)監督ー、次、次ー!
マモ:おー、よし!次、一発でいけよー
リエ:へー・・
セントレミー学園教室
愛:いいですか、通信簿にも大きく作用しますからね(テストを配る)
女生徒:先生!(立ち上がる)60点以下は家庭訪問てほんとですか?
愛:え?・・えーと(優二を見る)
手を振って、否定する優二
愛:(絵梨を見て)絵梨ーー
絵梨:へへ・・(舌を出す)
愛:(小声で)もー
愛:えー、残念ながら本当です
全員:えーーー!
愛:が、がんばればいいんです、がんばれば
優二:(小声で)絵梨ナイス!
真美:(小声で)さっすがー
愛:はい、静かに・・テストは行きましたね、じゃー始め
優二と真美の部屋
真美:あーあー、最近、絵梨ちゃんどこいってるんだろ・・
ネガ:はっ、どっかで、変身してあそんでるんじゃねーの
ポジ:ネガ!
ネガ:へん!(そっぽ向く)
真美:ふーん・・ねー、私もー・・
ネガ:だめー、約束だかんな
真美:ちぇ・・
ポジ:ごめんね、真美ちゃん・・
ネガ:じゃ、俺たち、ちょっと出てくるけど、大人しくしてるんだぞ
真美:えー、大騒ぎになっちゃうよー
ネガ:誰かさんと一緒にしないでくれる?
真美:ふーんだ!(そっぽ向く)
ポジ:は、はは・・じゃ、じゃーね
部屋を出て行く2匹
道路
店を目指して、走る2匹
ネガ:スネークジョーに見つかったんだ、店を見張ってれば・・
ポジ:うん・・
クレープカー前
慎吾が店を目指して歩いてくる
慎吾の独り言:ったくー、頼りにならんなーあいつら・・給料減らすぞ!
ささっと髪型を直すとクレープカー前まで来る
慎吾:やー、どーも、どーも
哲夫:おー、立花さん、ひさしぶりー
なつめ:あら、立花さん・・・優ならもうすぐ来ますけど
慎吾:え?や、やだなー、あ、はは、ははは・・
店物陰
ネガ:げ、立花!
ポジ:はー・・もう、伝わってるのねー・・・
哲夫:あはは、分ってますって、で?今日はどうしたんです?
慎吾:そ、それが・・ちょっと聞きたいことがありましてねー・・
哲夫となつめ:ん?(顔を見合わせる)
なつめ:あの、もしかして立花さんも?
哲夫:マミちゃん探してるとか?(慎吾を見る)
慎吾:えーー、そうなんですよ(ハッとなって)え!俺の他にも誰か?
哲夫:え、ええ、えーとたしかー・・
なつめ:・・LPプロって言ってたかしら
哲夫:あー、そうそう
慎吾:なんですって!
慎吾:で・・お2人はなんて?
哲夫:あはは、やだなー知ってるわけないでしょー、なー、なっちゃん
なつめ:そうねー・・いまごろ旦那さんと仲良く暮らしてるんじゃないかしら
哲夫:それで、お子さんなんかいちゃったりしてー
なつめ:そうそう
慎吾:いや、それがですね!
哲夫となつめ:ん?(慎吾を見る)
慎吾:い、いえ・・そうですか・・では
なつめ:は、はい・・
哲夫となつめ:ん?(顔を見合わせる)
慎吾が立ち去る
店物陰
ネガ:なんてこった
ポジ:もー手遅れねー・・
ネガ:こうなったら、コンパクト取り上げるか
ポジ:そんなーー
ネガ:だって、しょうがないだろ!今度マミが現れて見ろ!
ポジ:・・うーん
優二と真美の部屋
真美:ちぇ、つまんないな・・
ぶつぶつ言いながら見ていた雑誌をほおると、テレビをつけた
TVのユミ:さ!いよいよ来月よ(レイを見る)
TVのレイ:うん、がんばるぞー!
TVのユミ:あはは
真美:べーだ(TVに向かって)
TVのリエ:そうね、もっとがんばんないと・・あんたが(レイを見る)
真美:ん?
TVのレイ:なにー
TVのユミ:もー、なかよくしてね
TVのユミ:じゃ、いい?
TVのリエ:うん
真美:これって・・・絵梨ちゃ・・ん・・
TVのレイ:せーの!
TVの3人:ドラマ「トライアングル」をよろしくー(手を振る)
コマーシャルが流れる
真美:うーー・・・絵梨ちゃん、ずるい・・ずるいよ・・・
店物陰
ネガ:よし!そーと決まったら戻るぞ
ポジ:う、うん・・
ドシャ!(買い物袋が落ちる音)
優:ポ、ポジ・・・ネガ・・?
ネガ:は!(振り返る)
ポジ:え!(振り返る)
ネガとポジ:優ー!(飛び上がる)
優:あ・・はは(涙を拭く)・・やっぱりポジとネガだ・・(駆け寄って2匹を抱きかかえる)
ネガのテレパシー:ど、どーする、どーするポジ(パニック)
ポジのテレパシー:ネガ!落ち着くのよ、私たちは優に会いにきたの、いい?
ネガのテレパシー:わ、わかった・・
優:また・・会えるなんて・・(2匹に頬擦りする)
ポジ:優ー、元気だった?
ネガ:げ、元気そーですね
ポジのテレパシー:わざとらしいわね、もっと感動的にできないのー
ネガのテレパシー:だって、しょっちゅう見てたじゃん・・
ポジのテレパシー:ったくもー・・まーいいわ、いい?話をあわせるのよ
優:もう・・会えないと思ってた・・
ポジ:私たちね、ちょっと事故に会っちゃって
ネガ:ああ・・
優:・・事故?また、夢嵐ー?
ポジ:それがー、ネ・・
ネガ:(大声で)そうそう!そーなんだよ
ネガ:いやー、まいったねピノピノにもさー、ははは
ポジのテレパシー:言ってて悲しくならない?
ネガのテレパシー:う、うるへー!
優:ふーん・・ポジもネガも大変だね
ネガ:え?なんで?
優:ん?、いるんでしょ?コンパクトもらった子
ネガ:え、えーと・・どーなんだろ(あわててポジを見る)
ポジ:わ、私たち船から、ほうり出されちゃったから・・・(片目をつぶる)
ネガ:うん、そうそう、テ、テレパシーで呼んでも、返事が無くてさー
ポジ:そ、そーなの、どーやら、また置いていかれちゃったみたいなの
ネガ:そ、それで、困って優に会いに来たってわけ
優:・・じゃーいったい・・・・
ネガ:ふ、船には俺たち以外もいたし、船がフェザースターに無事帰ったんならさ
ポジ:コ、コンパクトをもらった子がいても、おかしくないかもねー?(ネガを見る)
ネガ:ああ、そうだな(片目をつぶる)
優:ふーん・・・・しゃーない家で面倒みてやっか・・ね?俊夫もビックリするぞ
ポジ:え、ええ、ありがとう
ネガ:た、助かるなー、はは
道路
とぼとぼと歩く慎吾
慎吾の独り言:マミちゃん、いるんだろ・・どこにいるんだ・・
慎吾:マミちゃーん!・・・ん?あれは・・
クレープカー前
優:ただいまー
哲夫:おー、おかえりー
なつめ:悪かったわねー・・んー?(袋を見る)
優:あ、こ、これー?・・こ、転んじゃってー・・
哲夫:あはは
なつめ:もー、優!あなたも・・・・・
袋からネガが飛び出す
ネガ:まーまー、こいつは昔からそーだろ?
優:あ、こら・・ネガ・・
なつめ:・・キャ、キャーーー、(しりもちをつく)て、てっちゃーーん!
哲夫:んー?なっちゃん、どーし・・・うわーーー!(あとずさる)
ネガ:はー?なんだ?・・・あ・・
ポジ:ほんと、ばかねー・・(袋から出てくる)
哲夫となつめ:ゆ、優ー・・(優を見る)
優:あはは、違うよ、おばけじゃないって、どう?そっくりでしょー
哲夫:・・は、はは・・な、なんだー・・い、いるもんだねー・・
なつめ:もー、ビックリしたじゃない
優:公園で拾ったのよ、この子達
ポジ:あんたねー、なんでいつもそーなのよ
ネガ:やっちまったもんしょーがないだろ
ポジ:この、ドジ!
ネガ:な、なにおー!
なつめ:ニャーニャーうるさい所も、そっくりねー
優:あは
哲夫:でー?どーするんだ、この二匹
優:ん?もちろん家で飼うよ?
哲夫:ふーん・・なー優、家にくれないかなー
優:だ、だめ!
なつめ:あら、優にちゃんと面倒みれるのかしら
優:み、見れるよ!
ネガ:それは、期待してない
優:ん!(ネガを見る)
ネガ:おっと・・
ポジ:いっつも一言多いんだから・・
ネガ:ふん!
哲夫:で、名前はー・・
なつめ:もー、決まってるでしょ・・ねー優
優:うん、ポジとネガ(それぞれ指さす)
哲夫:ははは
道路
マミが走っている
マミ:駿・・駿・・
青年の横を走り去る
保:おー・・かわいい子やなー・・
保:・・って、今のが、そーやないのか?(ポケットから写真を出す)
保:(写真を見る)や、やっぱ、そーや!(走り出す)
保:おーい、ちょっとまってんかー
マミは無視して走る、青年が追いついた
保:マミちゃーん、無視せんかてええやん(手をつかむ)
マミ:な、なによー!急いでんだからー、離してよー
保:まままま、ちょっとお話させてーな
マミ:もう!(振りほどこうとする)
保:(サングラスが取れる)おっと
マミ:あーー・・
保:はは、ばれてもーた?
マミ:「チーム」の保・・
保:(小声で)よ、呼び捨てかいな・・
保:せや、うれしーな、しっとってくれたんやなー(サングラスを拾う)
マミ:ふん(立ち去ろうとする)
保:ま、まってーな、なんでにげんのん?
マミ:私、チームって嫌いなの
保:えー!そうなん?だ、だれが嫌いなん?・・明(アキラ)?学(マナブ)?詠(エイ)?
保:・・わ、わてやないよねー?
マミ:ピンポーン、大正解!
保:う・・ちょ、ちょっとショックやね・・
マミ:(小声で)ぷ・・
マミ:・・じゃ、私急いでるから
保:そんな、急いでどこいくねんなー
マミ:クレープ屋さん・・あ・・どこだっていいでしょ!
保:きらわんといてーな、ほな、またあとでなー
マミ:ふん(走り去る)
保:な、なんか機嫌悪いなー・・
保は携帯を取り出す
保:・・・おー、明か?・・・あー見つけたで・・・ほんまやって
保:でなー・・・・せや、親父が言っとった店や・・・ああ・・・
保:先行っとって、わて嫌われとんねん・・・やかましいわ!(携帯を切る)
クレープカー近辺
マミ:ふー・・やっと・・ついた・・
クレープカー前
マミ:あ、あのー・・・
哲夫:やー、いーーー!
なつめ:うそ!・・・・
マミ:あの、駿を・・駿君呼んでくれませんか
なつめ:・・え?・・しゅ、駿ですか・・は、はい・・
哲夫:き、君は一体・・・
店外客席に座っていた男が立ち上がって、近づいてくる
明:やっと、見つけましたよ・・マミさん
マミ:ん?
なつめ:(内線をかける)あ、優?ちょっと来て!・・あ、その前に駿も呼んで!
店物陰
慎吾:マ、マミちゃん!、ほんとにいたー・・、よ、よーし!
明:初めまして、マミさん、あなたをスターとして、お迎えに来ました
マミ:は?
明:これは失礼を、LPプロの片岡ともうします
慎吾:ちょっと待った!・・マミちゃんこんなやつのとこに行っちゃダメだ
明:これはこれは、慎吾さん
慎吾:マミちゃん、また俺と一緒に!
マミ:は?
店物陰
保:ふー、やっとついた・・お!立花やん・・おもろなってきたで
明:マミさん、(サングラスを取る)先ほどはうちの保が失礼しました
なつめ:て、てっちゃん、あの人・・
哲夫:う、うん、どーなってんだ・・
保:なんもしてへんがな!
マミ:あ、明さん?
慎吾:マ、マミちゃん・・俺のことは知らないわけー・・
保:なんで、明はさん付けやねん!
道路
絵梨:あはは、もう優二、最高だったよ
優二:ちぇ!・・ん?なんだあれ
絵梨:さー・・行ってみよ
クレープカー前
明:ええ、今迎えが来ますので、ぜひLPプロまで、来ていただきたいのですが
慎吾:きさまー、そうはさせん!
マミ:え、えーと・・
優が、家から出てくる
優:どーし・・・・
ネガ:ん?どーしたんだ優、固まって・・・・げーーー!(ぶっ倒れる)
ポジ:ネ、ネガ!どーしたの?・・・うそ!・・
駿:ねーさん、なにつったってんのさー・・ん?
マミ:あ、駿!
駿:あー、こないだのー(近くに来る)・・・なんの騒ぎ?
店物陰
保:ぷ、あいつも呼び捨てやん
絵梨:あのー・・
優二:おーい・・
保:あはは、明も無視かいな
優二:返事しろっての(キック)
保:いたー!・・(振り向く)なにさらすねん!このガキ!
優二:人の家、じろじろ見てるからだろ!
絵梨:ゆ、優二・・この人・・
優二:なに?知ってるの?
保:あ、やば忘れとった・・(サングラスをかける)
絵梨:何言ってるのよ!チームの保さんじゃない
優二:ふーん
保:あんな、後で、絶対サインしたるさかい、ちょっと見逃してや
絵梨:は、はい!
優二:俺いらね
保:あ・・そう・・(小声で)このガキー・・
絵梨:ちょ、ちょっと・・優二・・あれ・・
優二:ん?・・げ!社長のおっちゃん・・
絵梨:ど、どーして、いるわけ?・・あ!真美
優二:・・まさか、真美のやつ・・あそこで・・
絵梨:えー!駿兄ーの前でってやつ?・・と、とめなきゃ
優二:うん!
保:んー?あーそっか、おまえらあそこん家のー・・あれ?どこいったんや
クレープカー前
マミ:あのね・・こないだのことなんだけどー
駿:う、うん・・あのさー・・後ろの人たちいいの?
マミ:ん?(後ろを向く)
明:マミさん!ぜひLPプロへ
慎吾:いや、パルテノンプロだよねー
マミ:(向き直る)き、気にしないで
駿:で、でもさー・・(視線がマミの後ろへ)
明:さー、マミさん!
慎吾:ねー、マミちゃーん
マミ:(後ろを向く)うるっさい!
駿:うわー・・
マミ:(明を向く)はっきり言っときますけどねー、私チームであなたが一番嫌いなの
マミ:キザったらしー人、大っ嫌い!、保のほうがまだましね
保:あははは、最高や!、めっちゃ気に入ったでー、マミちゃん
明:マミさん、それは誤解です!
慎吾:わはは、おーじょう際が悪いねー・・君も、さーマミちゃん
マミ:ふん、パルテノンプロってユミちゃんが、いるじゃない、絶対いや!
慎吾:そ、そんな!・・
駿:ねー、君ー
マミ:ん?(駿を見る)
駿:君は今、スカウトされてんだよ?ユミちゃんのなにが気に入らないのか、知らないけどさ
駿:どーどーと勝負すればいいんじゃないの、デビューしてさー
マミ:えー、そ、そんなー・・
優:駿、この子知ってるの?
駿:えーと、知ってるって言うか、こないだ町で初めて会ったんだけどね
ネガ:あのバカ!(駆け寄ろうとする)
ポジ:だ、だめよ私たちは出ない方がいいわ!
ネガ:だって!
ポジ:いいから!(引きずって行く)
優:そう・・
明:マミさん、この少年の言うとうりですよ・・あなたならユミちゃんを
明:超えられる・・それには同じ事務所ではダメです、だから・・
慎吾:いーや、そばに居た方がいいに決まってる!ねー
マミ:ふーん(そっぽ向く)
店物陰
レイとリエが走ってくる
保:あれ?おまえらー・・
レイ:はーはー・・ど、どーなってる?
保:今、えーとこやがな
リエ:そ、そう、間に合ったわね
レイ:い、いこう
リエ:うん・・(保を向いて)あーサイン忘れないでねー
保:え?
クレープカー前
レイとリエが走ってくる
マミ:ん?・・あー
リエ:ちょ、ちょっときて(手をつかむ)
マミ:な、なによー・・ふん!
レイ:いいから、こいって!(手をつかむ)
明:君たち!
慎吾:おまえらー・・なんでここにー?
リエ:こ、ここのクレープおいしいのよ
レイ:そ、そうらしいなー・・
慎吾:あ、あのねー・・
リエ:おじさん、お店借りまーす
レイ:おば・・さんも
哲夫:は、はい・・
なつめ:なによ!その間はー
哲夫:は、はは
3人は店に入っていく
ネガ:あーあー・・終った・・もーだめだ・・
ポジ:そんなことない!・・任せましょ、あの子達に・・
優:立花さん・・
慎吾:や、やー、優ちゃん・・
優:立花さん、あの子を強引に連れて行くのだけは、やめてね
慎吾:も、もちろんだよ・・はは
優:あなたも(明を見る)
明:ええ、大事なのは彼女の意思ですから・・
慎吾:っけ
クリーミィー店内
レイ:真美ー、あぶなかったなー
マミ:は?
リエ:だって、駿兄ーに、教える気だったんでしょ?
マミ:私、そんなバカじゃないよ!・・ふん!
リエ:な、なんでそんなに怒ってるの?
マミ:ふん、もー知ってるんだから!、私にだけ内緒にしてさ
リエ:げ!
レイ:はー?
リエ:ちょ、ちょっとこっち来て・・(奥に連れてく)
レイ:なに、なに(立ち上がる)
リエ:あんたは、こなくていいの!・・しっ、しっ
レイ:なんでぇー・・(座りなおす)
リエ:ごめんね・・真美ちゃん・・内緒にしてて・・
マミ:ほんとだよ!
リエ:ごめん!ちょっと恥ずかしかったの・・わかるでしょ?
マミ:えーー、うーん・・
ドンドン(ドアを叩く音)
明:君たち、ここを開けたまえ!マミさんに大事な話があるんだ
慎吾:おまえらー、開けなくていいぞ、マミちゃんを説得するんだ!パルテノンに来るようにって
明:卑怯だぞ、パルテノン!
慎吾:へん!おとなしく、座ってろ!LP!
リエ:は?なに、どーゆうこと?・・マミちゃんって・・言ってないんでしょ?
マミ:うーん・・なんか、よくわかんないんだけど、デビューしろってさー・・
リエ:あー、それで立花さんが居たのかー・・
リエ:でも、やったじゃない!一緒にやろうよ、ね?
マミ:えー・・だってユミちゃんも一緒でしょー・・
リエ:ん?なんで、そんなにユミちゃんがいやなの?
マミ:・・だって、駿がさー・・
リエ:あはは、ばかねー、一緒の方がいいじゃない・・私は真美の味方だよ?
マミ:・・あ、そっかー、絵梨ちゃんもライバルだもんねーー
リエ:ま、まーね・・それに、真美、チーム嫌いでしょ?
マミ:うん、だーいっきらい!
リエ:あはは、じゃー決まりね!・・いこっか
マミ:うん!
リエ:ほら、レイ、行くわよ!
レイ:へーへー
3人が店から出てくる、静かになる店外
リエ:では、発表します!えー・・マミちゃんは、私たちと一緒にがんばるそうです
レイ:げ・・はーぁ・・
慎吾:じゃ、じゃーー!、来てくれるんだね、マミちゃん!
うなづくマミ
慎吾:やった!、はは、信じてたよ、マミちゃん!
明:そんな・・・よく考えるんです、マミさん!
保:・・アッちゃーん、ひつこいでー、ええやんこれで
明:保ー・・おまえの第一印象のせーじゃないのか?
保:そ、それはないんちゃいますー・・自分のせーちゃいますのん?
明:保ー・・てめー!
保:ほら、聞きましたー?普段はこーゆうやつやねん、いややろー、猫かぶっとってん
保:さすがマミちゃんやー、よーみぬいたなー、わては地なんよー、よろしゅうなー
マミ:ふーん(そっぽ向く)
保:あらら・・
明:保ー、帰るぞ、迎えが来た・・マミさん気が変わったらいつでも待ってますよ・・では
保:ほなな
慎吾:変わるかっての、帰れ、帰れ
車に乗って去るふたり
哲夫:え、えーと、この子は一体ー・・
なつめ:そ、そーよ、どーゆうことなんです?
優:・・えーとね・・
慎吾:いいんですよ、彼女が何者だろうと・・こうして伝説から帰ってきた・・それでね・・
哲夫となつめ:はー・・
レイとリエ:ん?(顔を見合わせる)
駿:ま、がんばれよ・・ユミちゃんの次に応援するからさ
マミ:・・ちぇ・・(小声で)駿のバカ・・
優:・・でもー・・あなた・・ほんとにいいの?・・(真剣な顔)
マミ:うん!・・(小声で)ママ?
優:・・そう、じゃ、私も応援するね、俊夫にも、教えてやっか
ネガ:ほらみろ・・こうなった・・
ポジ:いいんじゃない?・・
ネガ:へん!絶対このままですむもんか!
ポジ:そんときは、そんときよ!(突き飛ばす)
ネガ:だー!(顔面すべり)
大伴家
優:ただいまー(かごを抱えている)
俊夫:おう、お帰りー、おそかったじゃん
優:うん・・それがー、いろいろあってさー・・
俊夫:へ?
優:・・へへー、これなーんだ?(かごを渡す)
俊夫:はー?何っていわれても・・
優:その、ハンカチ取ってみて?
俊夫:う、うん(ハンカチを取る)
ネガ:おっす!
ポジ:ど、どうもー
俊夫:だーーー!(椅子ごとうしろに倒れる)
優:と、俊夫!
俊夫:あたた・・おい優ー、こいつらもしかしてー・・
ネガ:いってーなー、もう!
ポジ:そ、そこまで、驚かなくても・・
優:うん、ポジとネガ
俊夫:な、なんでこいつらが?
優:あはは、それがね・・
優二と真美の部屋
優二:しかし、真美も物好きだよなー・・
真美:ふーんだ、おにーちゃんこそなんでよー
優二:俺?・・俺はだってさー・・・ユミちゃんに・・さ・・
真美:あーあー、絵梨ちゃんかわいそー・・
優二:は?なんで絵梨がかわいそうなわけ?
真美:い、いや!その・・・それより、ポジとネガどこいっちゃったのかなー・・
優二:あー、心配しなくても、腹へったらくるんじゃない
真美:わ、私が約束破ったから、怒っちゃってるのかなー・・
優二:別に、ばれてないんだから、大丈夫だって
真美:うーん・・
1階から声
優:ごはん出来たから、きなさーい
優二:はーい
真美:・・はーい
2人は返事をすると部屋を出て行った
ダイニング
優:って、ゆうわけ
俊夫:へー、そりゃ明日が楽しみだなー、はは
俊夫:その子がやりたいってんなら、俊夫君は、反対しません!・・C!R!・・
優:俊夫!(腰に手をあてる)
俊夫:じょ、冗談だって・・ったくー
テーブルの下
ネガ:あーあー、ここにもバカが一人・・
ポジ:はは・・あー!それより、私たちのことあの2人に言っとかないと!
ネガ:ん?・・いいじゃん、脅かしてやろうぜ・・くく
ポジ:ちょっとー・・
優二:あー、腹へったー
真美:うん
優:はいはい、座って座って
テーブルに座る二人
優:はーい、お待たせー
俊夫:どーも、どーも
優二の足をつつく、ネガ
優二:ん?(テーブルの下をのぞく)
ネガ:よう!
ポジ:はは・・
優二:ぶ!(さっと体勢をもどす)
真美:(優二を見る)ん?(テーブルの下をのぞく)
真美:えー!ネ・・(優二が口をふさぐ)
優:ん?なにやってるの?
優二:な、なんでもないよ・・(手を離す)
俊夫:・・優ー・・(下を指さす)
優:いっけね、忘れてた・・(しゃがんで)ポジ、ネガ(2匹を抱える)
優:おほん、紹介するね、今日から我が家に住む、ポジとネガよ
優二:・・えー!?ど、どーしたの・・・その猫
優:うん、公園にいたの、かわいいからつれてきちゃった
優二:へ、へー・・
真美:ポ、ポジとネガなんだ・・
優:うん、そう言ったような気がしてね・・
俊夫:はは、たしかに
優二:へ、へー・・いいんじゃない、気に入ったよ・・なー(真美を見る)
真美:う、うん・・
優:そう、よかった、ちゃんと可愛がってあげてね
優二と真美:・・は、はーい
優二と真美の部屋
優二:どーゆうこと?・・信じらんないよ!
ネガ:へん!いつまでも猫真似練習させられたんじゃ、たまんないからな
ポジ:ま、まー、そーゆうことね・・
優二:じゃーなんで、名乗ったわけ?
ネガ:ふん!そっちだって、約束やぶったやつ、いませんでしたかねー
真美:ご、ごめんなさい・・
優二:別に、ばれてないからいいだろ!
ネガ:なら、こっちだってそーだろ!
ポジ:はいはい、おあいこ、おあいこ
ポジ:2人とも明日もテストでしょ?
優二:ちぇ!・・はいはい
真美:はーい
ネガ:さて、明日から誰についてったらいいんだ?
ポジ:あはは、そうね
六話 END