「あぶない!?真美の秘密!」
クリーミィー店内
真美:こんにちわー・・
哲夫:おー・・あれ?今日は一人?
真美:うん・・
真美:・・おじーちゃん・・駿は?
なつめ:駿なら、部屋にいるはずよ
なつめ:後で、おやつ持てってあげるから、早くおあがんなさい
真美:ありがとう、なつめママ
なつめ:もー、いい子いい子(頭をなでる)
哲夫:はは・・
真美は2階に上がって行った
パルテノンプロ応接室
ユミ、レイ、リエが並んで立っている
慎吾:いやー、よくぞ応募してくれた、ありがとう!(手を取って)
リエ:え、ええ
慎吾:まったく、マミの再来だー、君は・・なー木所
木所:ですねー
リエ:は?
慎吾:いや、君なら、ユミみたいなスターにすぐなれるぞ!なー、ユミ
ユミ:うん!一緒にがんばろうね(リエを見る)
リエ:はい!
慎吾:レイ君・・・まー君もがんばりたまえ
レイ:ちぇ
ユミ:ん!(慎吾をにらむ)
リエ:・・(ユミを見る)
慎吾:は、はは・・・でだ、リエちゃんとレイ君のマネージャーなんだが・・
慎吾:木所ー、如月君に来るように伝えてきてくれ
木所:はーい
リエ:(小声で)ま、まさか・・
木所が部屋を出て行く
レイ:(小声で)お、おい・・(リエを見る)
リエ:(小声で)しー
慎吾:そーいえば、リエちゃんも如月だよなー・・親戚だったりしてー?
リエ:は、はは、まさかー・・
慎吾:だよねー、ははは
応接室物陰
ネガ:お、おい!
ポジ:あちゃー・・
ネガ:どーすんだ?、いきなりピンチじゃねーか・・
ポジ:だ、大丈夫よ変身してるんだし・・
ネガ:だといいけど・・・しかし、あのおデブの子が絵梨とはねー・・
ポジ:ビックリした?
ネガ:もーなれた・・
ポジ:はは・・
駿の部屋(元、優の部屋)
駿は机で勉強している
真美:駿、いるー(ドアを開けて入ってくる)
駿:おー、真美か・・・ん?どうしたー、元気なさげだなー
駿:さては優二とけんかでもしたかー?
真美:ううん、おにーちゃんはどっか出かけたよ・・
駿:ほーう、じゃ絵梨ちゃんとか?
真美:絵梨ちゃんも、朝からいないんだー・・
駿:あはは、そーかそーか、おいてきぼりかー
駿:あの2人もやるもんだ・・・
真美:・・ねー、私たちもどっか行こうよー
駿:え?うーん・・(小声で)ま、ほしいCDもあるし・・
駿:かわいい、真美ちゃんのお願いじゃー・・聞くしかないか!
真美:えへへ、うん、行こ!早く早くー(袖を引っ張る)
駿:はいはい、行きましょー行きましょー(椅子から立つ)
2人は部屋を出て行った
パルテノンプロ応接室
慎吾:早速、君たち3人には、2日後に・・・
めぐみが部屋に入ってくる
めぐみ:慎吾?
慎吾:なんだ、めぐみ、話中だぞ
めぐみ:片岡さんから、電話があってね
慎吾:(ギクっとなる)あーそ
めぐみ:(笑顔)面白いお話を聞いたの、早くいらっしゃい
慎吾:は、はい、すぐ行きます!(立ち上がる)
慎吾:・・・じゃ、ちょっと待っててくれ・・(3人に向かって)
めぐみ:ごめんね、ちょっと待っててね(3人に向かって)
2人は部屋を出て行った
レイ:でもさー絵梨ー、なんで、応募したわけ?
応接室物陰
ネガ:あのバカ・・
ポジ:もー・・
リエ:こ、こら!私はリエでしょ!
レイ:・・あーー、そうだった、わりーわりー
リエ:ったく・・それにあんたに関係無いでしょ
レイ:あーそうですか!
レイとリエ:ふん!(お互いそっぽ向く)
ユミ:えーと・・レイー・・
レイ:ん?
ユミ:レイってさー・・リエちゃんと知り合いなの?
レイ:うん、まーただのおさ(リエに足を踏まれる)ぐあ!
リエ:た、ただの小学校の時の同級生・・
ユミ:ふーん・・(小声で)なるほどねー
ユミ:で・・レイをテレビで見てー
ユミ:それで、応募したんだー?
レイ:え、そうなの?てっきり・・(みぞおちにヒジ打ち)ぐえ!
リエ:か、関係ないです!こんなやつ・・
ユミ:くす(笑う)ふーん、そう
レイ:いってーなーもー、さっきからー
リエ:(小声で)あんたが、バカすぎるからでしょ!
レイ:ちぇ!
ユミ:あはは、大丈夫?レイ
レイ:う、うん
ユミ:じゃ、リエちゃん、これからよろしくね(手を出す)
リエ:うん、こちらこそ(握手)
レイ:あ、俺も俺も(両手で手をつかむ)
ユミ:あははは、うんレイもね
リエ:・・・ったく
応接室物陰
ネガ:あのバカは、死んでも直らんな・・
ポジ:ほーんと、あんたを見てるみたいねー
ネガ:どて!(こける)
くりみヶ丘駅前
駿と真美は通りを歩いている
駿:えーと、真美ー、どこ行きたい?
真美:へへー、じゃーねーケーキ食べたい!
駿:あはは、あーいーぜ、何個でもな・・・
駿:ただし、太っても俺のせいにしたらだめだぞ?
真美:う・・大丈夫だもん・・
駿:ま、いいだろ、んじゃ・・おっと、その前に
駿:ちょっと、寄り道ー(急に曲がる)
真美:えーー・・あ、待ってよー(ついて行く)
CD屋
駿:おー、あったあった、ユミちゃんの新曲
駿はCDを手に取る
真美:ふーん・・駿はユミちゃん好きなんだー・・
駿:ああー、彼女、かわいいだろ?それに、同い年ってのも応援したいじゃん
真美:ふーん・・・私も、ユミちゃんぐらいに大きくなろーかなー・・
駿:おいおい、なりたいなー、だろー?
真美:まちがってないよ!、すぐなれるもん!
駿:あははは・・そ、そーだな、後10年ぐらい経てばー・・ね・・(笑い涙を拭く)
真美:10年って、どーしてよーー
駿:え?・・べ、べつに、深い意味は無いよー・・・うん・・(笑いを堪える)
真美:うーー、もー怒った!(小声で)見てろー・・(歩き出す)
駿:あ、おい、どこ行くんだよー
真美:トイレ!
駿:あ、はいはい、ごゆっくりー(手を振る)
真美:ふんだ!
客用トイレ
真美:駿のやつー
真美はポケットからコンパクトを取り出す
真美:キャノ(ステッキを持った)
真美:んーと・・・パンプル・ピンプル・パムポップン
真美が光に包まれ、変身した、そして鏡に自分を映す
真美:うふ、どうだ
パルテノンプロ事務所
慎吾は机に座り、めぐみが机の前に立つ
めぐみ:慎吾!片岡さんまで使ってー、何企んでたのよ!
慎吾:お、おちつけ、めぐみ・・これもユミの為を思ってだなー
めぐみ:なんでユミの為になるのよ!
慎吾:だ、だからね・・(社員が注目する)
慎吾:ん、んん(咳払い)め、めぐみ、家に帰ってゆっくり話そ、ね、ね
慎吾:おねがーい(手を合わす)
めぐみ:んーもー、分ったわよ・・・でも、電話は今してちょうだい
慎吾:誰に?
めぐみ:慎吾!(手を振り上げる)
慎吾:か、片岡・・・社長・・・ですよね・・はは
めぐみ:そうよ!・・慎吾らしくバシっと言ってやりなさい!
慎吾:は、はい(泣く)
CD屋店内
駿:遅いなー・・まさか化粧してたりして・・ぷくくく
マミ:ねー・・駿(駿の肩を後ろから叩く)
駿:ん?(振り向く)
マミ:ばー
駿:・・・え、えーと・・どちらさんでしたっけ?
マミ:へへー私だよーー、真・・
後ろから、走ってきた子供にマミが当たった
マミ:きゃ!(駿を押し倒す)
駿:うわ!(2人で倒れる)
駿:あたー
マミ:いたーい・・きゃ!(立ち上がる)ご、ごめんなさい(走り出す)
駿:(立ち上がる)なんなんだよ・・今のは・・
???:お、おい!あんた、い、今の子の知り合いか?
駿:え?いえ
???:そうか・・おっと、こーしちゃおれん・・(立ち去る)
駿:・・・そーいえば、真美はまだトイレかな(歩き出す)
パルテノンプロ事務所
慎吾:(電話をかける)あーパルテノンプロの立花 慎吾だが、片岡君を頼む
女性:はい、少々お待ちください(保留音が流れる)
めぐみ:(小声で)堂々とガツンとよ!
慎吾:(小声で)わ、分ってる、まかせとけ・・
明:はい、片岡ですが?
慎吾:か、片岡・・・君か、例の件のことなんだがー・・
明:あー、あの件ですか・・・俺も今その件で親父に説教してたところですよ・・
慎吾:へ?
明:パルテノンプロと組んで、なにか得でもあるのかってね・・
慎吾:な、なんだとー・・ん?・・き、君は・・
明:ええ、そうですよ・・・立花 信吾さん
慎吾:っけ!人気グループだかなにかしらんがなーー
慎吾:せいぜい、ユミの爪のアカでも飲んでろってんだ!
明:ははは、ほんと彼女には、同情しますよ・・・かわいそうに・・
慎吾:なんだとー!どう言う意味だ!(立ち上がる)
明:ははは、ま、例の件は無かったってことで、よろしいですね?
慎吾:へん!こっちこそ、誰がきさまと組むかってんだ!
慎吾:それになー・・こっちはユミにひってきするほどの娘を手に入れたんだ
慎吾:後で、吠え面かくなよ!
明:ほう・・
慎吾:せいぜい、そっちが本業にならんようにするんだな!
明:ははは、ご忠告感謝しますよ・・・・・慎吾君
慎吾:き、きさまーーー(電話が切れる)
慎吾:あ、あのやろー・・(乱暴に電話を置く)
めぐみ:ど、どうしたのよ?
慎吾:あいつだ・・片岡 明だ!
めぐみ:あら、明くんが出たんだ・・
慎吾:ああ、二代目風吹かしやがってーー・・ったくー(頭をかく)
めぐみ:あはは、へーえ・・
慎吾:なにが、おかしい!
めぐみ:べつにー(そっぽ向く)
客用トイレ
マミ:あーびっくりした・・
マミ:あーあー変に思われちゃったかなー・・
マミ:ま、やりなおし、やりなおし
マミが出ようとすると、外から駿の声がする
駿:真美ー、まだかー、ケーキの前に減量ってかー
マミ:もーー!・・デリカシー無いんだからー・・
トイレの外
男が走ってくる
丈:おい、あんたやっぱりマミの知り合いじゃないか
駿:え?(振り向く)・・おじさん、家の真美知ってるの?
丈:う、家のマミって・・・あんた・・
駿:真美でしょ?俺の姪ですよ、9歳の
丈:ち、ちがう!、俺が言ってるマミってのは・・
マミがドアから顔を出す
マミ:もーー、マミマミってうるさいわねー
駿:あ、さっきの・・
丈:マミちゃん!
マミ:ん?(小声で)だれだろ・・
駿:あー、君も真美って名前だったわけね・・・
マミ:(駿を向く)だ、だからーー、私が真・・
回想ネガ:いいか、魔法のことは、内緒だからな
マミ:あーー(小声で)いっけね・・
マミ:・・そ、その女の子だったら、とっくにいないんですけど・・・
駿:えー!そ、そうなんだ、・・え、えーとさっきのは知らなかったわけでー・・
駿:き、君に言ったんじゃない・・です・・よ?
マミ:え、ええ、気にしてないわ!(作り笑い)
駿:そ、そう、あーよかった・・じゃ!(小声で)真美のやろー・・(立ち去る)
マミ:ふー・・(小声で)あーあー早く戻らなきゃ・・
丈:えーと、マミちゃん・・
マミ:はい?あ!・・・え、えーと、おじさん誰?
丈:俺を知らない君こそ、誰なんだ?
マミ:だ、誰だっていいじゃない!(ドアを閉める)
丈:ま、待ってくれ!(ドアを開ける)
マミ:キャーー、痴漢でーす、助けてー
丈:ちょ、ちょっと!ちがうんだって・・
警備員:そこのおじさん、なにやってるんですか?
丈:え?(振り向く)ち、違うんですよー、ほらーこの子見てよ!
警備員:このお嬢さんがなにか?とにかく、警備室に来ていただけますか
丈:そ、そんなー・・・(ガクっとなる)
警備員:すみませんが、お嬢さんも来て頂けますか?
マミ:え、えーと、トイレなんですけど・・・
警備員:は!(敬礼)失礼しました、後ほど警備室でお待ちしてます!
マミ:はーい(手を振る)
丈が連れていかれる
CD屋店内
丈:警備員さーん、聞いて下さいよー
警備員:ちゃんと、聞きますからこちらへどうぞ
丈:あーあー、ったくー・・
トイレのドアが光る
丈:ん?なんだー
警備員:さ、こちらです
丈が警備室に入ると同時に真美がトイレから出てきた
真美:駿、どこいっちゃったかなー・・(店外に出て行く)
パルテノンプロ応接室
慎吾が入ってくる
慎吾:いやー待たせちゃったね・・
木所:あ、社長ー
慎吾:ん?なんだ、木所ー・・
木所:如月君、ストームと解任パーティーで帰社できないそうです
木所:ひ!(耳をふさぐ)・・・あ、あれー?
慎吾:あっそー・・じゃ、今度でいいやー・・今日はかいさーん・・
4人:ん?(お互い顔を合わせる)
慎吾:あー、リエちゃんも明日からレイ君と合同ねー・・
リエ:はーい
レイ:はー・・(ため息)
慎吾:ユミは明日早いし、ホテル取ってあるからー
ユミ:う、うん・・ねーどーかしたの?パパ
慎吾:いやーべつにー・・んじゃおつかれー・・
ユミ:は、はーい、おつかれー・・
レイ:じゃーね、社長のおっちゃん!
リエ:さよならー・・
3人は部屋を出て行った
木所:ど、どーしたんです?社長ー
慎吾:木所!
木所:は、はい!
慎吾:おねがーい、今日家に来てー
木所:あらら(こける)
くりみヶ丘駅前
駿:もしもし(肩をつつく)
真美:(振り向く)あ、駿!
駿:探したぞ!こら
真美:だってー駿が綺麗な女の人とお話してるんだもん
駿:は?・・・あーあの変な娘ね・・
真美:・・変な娘(ガクっとなる)
駿:バーカ、変な勘違いするなよ・・俺はユミちゃん・・・じゃなくて
駿:真美も、かわいいぞー・・ははは・・(真美をチラリと見る)(小声で)あちゃー・・
真美:うーー、駿のアホ
駿:お、怒るなって・・・パフェもくっていいからさー
真美:・・クリーム餡蜜も・・・
駿:あはは、もー、なんでもいいよ・・ほら、行くぞ
真美:・・はーい
くりみヶ丘駅前近辺
久美子:ほんま、あんたにはあきれるわ!
久美子:手土産買いに来て、なんで痴漢でつかまるねん
丈:ち、ちがうんだよー久美子ー
久美子:なにが違うねん、カメラ持ってトイレでうろうろしとったらそら痴漢や
久美子:勘違いされたって文句いえへんやないか、そのお嬢さんが来てたらやなー
丈の独り言:たしかに、あれはマミだった・・だがなんで歳を取ってない・・・
丈の独り言:なぜ俺が分らなかった・・しかも、あの光・・
丈の独り言:まさか、宇宙人・・いや、今のマミがタイムスリップするとか・・
丈の独り言:っけ、俺様がそんなオカルト信じたらおしまいだぜ・・
丈の独り言:そーだ、あの小僧だ・・カギはあいつに有りだ
久美子:あんた、引き取りに来たうちがどんだけ恥ずかしいか・・・
久美子:丈、丈ー!人の話聞いてるんか
丈:聞いてます、聞いてますよー
久美子:ほんまに、久々に戻って来たゆうんに、どーゆうことやねん!反省しなはれ
丈:してます、してますよー
久美子:あんたのせーで、おそーなったけど、ちゃんと今日行くで、えーな、丈?
丈:はいはい行きます、行きますよー
電車内
優二:あーあー、明日から絵梨と一緒かー・・・
絵梨:な、なによ!不満なわけ?
優二と絵梨のポケット
ポジのテレパシー:ところで、ネガー
ネガのテレパシー:なんだ?ポジ
ポジのテレパシー:真美ちゃんは今日なにやってるの?
ネガのテレパシー:さー・・
ポジのテレパシー:さーって、あんたねーー
ネガのテレパシー:み、店の手伝いじゃないかなー・・
ポジのテレパシー:なんかあったらどーすんのよ!
ネガのテレパシー:しょうがないだろ!俺は優二の見張り役だろーが
ポジのテレパシー:わ、わたしだって・・絵梨ちゃんのー・・
ネガのテレパシー:ったく、人手がたんねーんだよなー・・
ポジのテレパシー:それは、そーなんだけど・・
ネガのテレパシー:ま、大丈夫だって、あの子とろそーだから魔法忘れてるよ、ははは
絵梨:こら!(でこピン)
ネガ:いて!
優二:聞こえてんだよ(でこピン)
ネガ:いたー
ポジ:ばかねー・・
クリーミィー店内
久美子と丈が入ってくる
久美子:どーも、おひさしぶりです
丈:や、どうもー
哲夫:おーー!
なつめ:まー、おひさしぶりですー
久美子:今日は、挨拶にきましてん
久美子:やっとおとーちゃんが、丈に東京任すて、ゆーてくれましてなー
丈:ま、そーゆうことなんすよ
哲夫:そうかー、丈さんもチェーン店の経営者かー
なつめ:すばらしいですわー
久美子:それが、そうでもないねん、うちもまさか15年もかかるとは
久美子:思ってなかったさかい・・・
丈:く、久美子ー・・
哲夫:あはは
なつめ:まー
久美子:あ、せや、これつまらんもんですけど(土産を渡す)
なつめ:まーまーごていねいに、ありがとうございます
なつめ:そーいえば、保君、ご活躍ですねー
哲夫:私たちも、ファンなんですよ
久美子:まったく、誰に似たんだか、こまった商売やってますわ
丈:俺は賛成なんすけどね
久美子:これやからなー、こまったもんや
丈:ま、まーまー・・・
久美子:丈ー、保に手がかからんなったかて、商売に手ー抜いたらあかんで
久美子:東京に来たゆーたかて、これからも競争や、えーな
丈:これだもんなー・・
哲夫となつめ:ん?
丈:いやー、大阪でもそーだったんすよ、夫婦で別々に店やってましてねー
久美子:当然や
なつめ:まー、面白そうですねー
哲夫:んー?なっちゃん、俺と別々がいいわけー?
なつめ:んもー、ばかねーてっちゃん、優達にきまってるじゃない
なつめ:一日だけでも、いいんだし
哲夫:んー、面白そうだねそれ
なつめ:でしょー
丈:はは、かわらんねーあんたらも・・・あ、そうだ・・
丈:ところで、お二人さん・・・この辺でマミ見なかったかい?
久美子:はー?
哲夫:あはは、丈さんこそ変わってないねー・・ふふ、いつも、来ますよ
なつめ:ええ、そうね(笑って)
丈:い、いつもきますって・・・んじゃ、やっぱり!(指差す)
なつめ:あーあー、てっちゃんのせいよ?
哲夫:あはは、ほら、私たちの孫ですよ、優の娘の真美
丈:な、なんだー・・びっくりしたぜー
久美子:そーいえば、2人おったなー、もうおおきくなったんやろか
哲夫:ええ、もう10歳と9歳ですよ
なつめ:そーなんですの、困っちゃいますわ、おばーちゃんなんて
哲夫:(小声で)呼ばせてないくせに・・
なつめ:哲!
駿が帰ってくる
駿:ただいまー(ドアを開ける)
哲夫:おー、おかえりー
なつめ:おかえりなさい
丈:ん?(駿を見る)
駿:あー(丈を指差す)
丈と駿:さっきの!
久美子:ん?どないしたんや、丈ー知り合いか?
丈:え、えっとー(哲夫となつめを見る)
哲夫:あ、あー、家の息子の駿です
なつめ:ええ
久美子:え?
駿:えーと、この人達は?
哲夫:今度、東京でお好み焼き屋さんをやる、丈さんと久美子さんだ
なつめ:駿が生まれる前の知り合いよ
駿:あ、そーだったんですかー
久美子:よろしくなー
丈:そうかー、君がなー・・
久美子:伝統の味の火の車や、今度来てなー、この町にも店出すさかい
丈:あー、ご馳走するぜ
駿:どうも
久美子:じゃ、そろそろおいとましますわ
丈:じゃ、また今度!
哲夫:保君にもよろしく
なつめ:なんのおかまいもしませんで
久美子:ほな
丈:じゃ
2人は店を出て行った
道路
久美子:ええ、夫婦やなー
丈:あー・・
久美子:でも・・丈ー、あのころ奥さん、お腹大きかったやろか
丈:さー・・
久美子:なー丈ー、やっぱうちらも一緒に店やろか?
丈の独り言:また、クレープ屋だー・・
丈の独り言:どーゆうことなんだ?・・
丈の独り言:あの2人の孫がマミ?・・でも9歳じゃなー・・・
丈の独り言:でもまてよ・・あの光・・・まさかー
丈の独り言:おっと、俺はオカルトは信じねーぜ・・
久美子:丈、丈ー!またかいな、人の話聞いてるんか
丈:ん?なんだ?
久美子:もーええ、やっぱ無しや!
丈:な、なにおこっとりますのや、お久美はん?
久美子:アホ!(先に行く)
丈:ま、待ってくれよー(追いかける)
立花邸
めぐみ:じゃ、聞かせてもらいましょうか?
慎吾:い、いいか、よく聞けよ(木所の後ろに隠れている)
めぐみ:その前に・・なんで木所さんがいるのよ
慎吾:か、彼は我が社の重要なスタッフだ、き、聞く権利がある!
木所:社長ー(うれしそうに)
めぐみ:じゃー後ろに隠れてないで出てきなさいよ
慎吾:は、はは(出てくる)
めぐみ:で?どーゆうことなの?
慎吾:つ、つまりだな・・めぐみはユミが進学希望だってのは知ってるな?
めぐみ:ええ、忙しいのにちゃんと勉強してるのよ、偉いじゃない
木所:ほんとほんと
慎吾:じゃー、普通の高校にいきたーーい、ってのは?
めぐみ:へ、へーそうなの・・
木所:ほうほう
めぐみ:あー!それでユミのレギュラー増やそうとして・・・
木所:今度のドラマにー、向こうの新人を出すのを条件にってことですねー
慎吾:ま、まーそう言うことだ・・
めぐみ:ひっどーい
木所:あんたは、鬼だ、悪魔だ、人でなしだーー
2人:うるさい!
木所:そ、そんなー・・
慎吾:だがなーめぐみー木所から聞いたぞー、相談してきたユミを怒ったそうだなー
慎吾:おまえだって、やめるの反対なんだろーが、えー?
めぐみ:勘違いしないでよ!あ、あれはユミがわざと無責任なこと、しよーとしたからよ・・
木所:めぐみさん、口下手だからねー・・
めぐみ:木所さんは黙ってて・・
慎吾:そ、そうだそうだ!
木所:社長ー・・
めぐみ:とにかく、これはユミが決めることよ、今度邪魔したらー
めぐみ:(張り手)こんなもんじゃ、すまないわよ!
慎吾:はひ、わかりました・・・
木所:あーらら、やーっぱ、叩かれちゃったかー・・
優二と真美の部屋
優二が部屋に入ってくる
ネガ:帰ってきてねーぞ?
ポジ:どーしましょー
優二:そんな心配するなって、バレなきゃいいんだろ?
ネガ:ま、まーな・・
ポジ:でもー・・私たちもうっかりしてたんだけど・・
ポジ:あの子が変身するとまずいのよ・・
優二:なんで?
ポジ:そ、それはー・・
大伴邸玄関
真美:ただいまー!
優:おかえりー、ん?なんかご機嫌だねー
真美:へへー、駿におごってもらっちゃった
優:うふ、そっかーよかったね
真美:うん!
真美は2階に上がって行った
優二と真美の部屋
真美:ただいまー、おにーちゃん
優二:おう
真美:あれ?ポジ今日は帰ってたんだ
ポジ:うん、あなたが心配だったの
ネガ:おまえ今日変身してねーだろうな?
真美:へへー、しちゃんたんだー
ネガ:なにーー
ポジ:えーー
優二:別に、いいじゃん
真美:大丈夫、バレてないと思うけど・・
ネバ:お、思うけどって・・
ポジ:へ、変身して誰と会ったの?
真美:・・駿
優二:あはは、そりゃいいや
ネガ:ほ、他には?
真美:他にかー・・それがね、変なおじさんに真美って
真美:呼ばれたんだー・・どーして分ったんだろ・・
ポジ:そ、それはねー違うの・・えーと・・
ネガ:へ、変なおじさんって?
真美:えーとね、目つきが鋭くてーちょっと人相の悪い感じの・・
ネガ:お、おい、それって・・(ポジを見る)
ポジ:あちゃー・・
優二:なに、なに?どーゆうこと?
ポジ:優二君は黙ってて
優二:ちぇ
ポジ:とにかく、真美ちゃん、もう変身しちゃだめ!
ネガ:そうだそうだ!
真美:えーー、それ困る・・変な子のままじゃやだもん
優二:変な子?
真美:駿をビックリさせようと思って、変身したんだー、私だよって・・
真美:そしたら・・あ!・・
優二:あはは、ばっかだなー分るわけ無いじゃん
ポジ:真美ちゃん・・
ネガ:さては、忘れてたなー、もう絶対だめ!
真美:やだ!する
ネガ:だめったら、だめ!
真美とネガ:うーーー(にらみ合う)
ポジ:はーぁ
立花邸
慎吾とめぐみが寝ている
婆や:若だんな様、若だんな様
めぐみ:な、なによー、うるさいわねー(起きる)・・ひっ(気絶)
慎吾:んあ、なんだ、どうし・・わーーーーー!(布団をかぶる)
婆や:毎度、毎度失礼ですね・・私でございます
慎吾:へ?・・な、なんだ婆やか・・たのむから電気つけてくれ!
婆や:電話でございます、こんな時間なのでお断りしようかと思ったのですが
婆や:若旦那様が困るとおっしゃっておりまして
慎吾:ほう、誰なんだ?
婆や:火の車の丈というお方ですが
慎吾:へ?(電話を取る)
丈:や、どうも、ひさしぶりだねー立花さん
慎吾:なんだ、スネークジョーか、久しぶりだな、で、どうしたんだ?
丈:その名前はよしてくださいよー、いや、久しぶりなんで挨拶でもってね
慎吾:なにー、あのなー
丈:うそうそ、冗談ですよ・・いいですか?ビックリしないでくださいよ
慎吾:いいから、もったいぶらずに、はやく言えっての
丈:・・マミが現れたんですよ・・マミがね
慎吾:なに!本当か
丈:ああ、それも当時のままの姿でね・・
慎吾:まさか・・
丈:同じことをLPプロにも伝えといた
慎吾:なんだとー
丈:悪いが、あっちは息子が世話になってるんでねー・・
丈:ま、あんたにも義理が無いわけじゃないからな・・こうして電話したってわけだ
慎吾:し、しかしだなー・・
丈:信じる、信じないは、あんたの勝手だ・・じゃーな(電話が切れる)
慎吾:そんな、バカなことが・・
婆や:では、私はこれで
慎吾:あ、ああ・・
婆やが部屋を出て行く
慎吾:おい、めぐみ、めぐみ!(揺さぶる)
めぐみ:ん?・・いやーー(張り手連打)
慎吾:ば、ばか、お、おれだ、お・・(倒れる)
めぐみ:あ、やだ、慎吾・・し、しっかりして
慎吾:んがーー
優二と真美の部屋
ネガとポジが真美のベットの上にいる
ネガ:ま、とにかく来週の日曜に、マミの姿で駿ってやつに変な子ってのを
ネガ:撤回させればいいわけだろ?
ポジ:そんな簡単じゃないわよ・・なんとかしないと・・
ネガ:一週間は変身しないって約束したんだ・・ゆっくり考えようぜ
ポジ:もー、一週間しかないのよ!
ネガ:へん!今日はもう寝るぞ、おやすみー
ポジ:もう!・・あーあー困ったわ・・
五話 END