「スター誕生!」

翌朝

大伴家キッチン
優:はい、お待たせー
俊夫:おお、サンキュー

優はテーブルに朝ご飯を置くと、椅子に座った

優:そっかー俊夫は今日も、お仕事かー(テーブルに両手をつく)
俊夫:今度、新番組始まるから忙しくって(食べながら)
俊夫:でさー今度の番組、また立花さんとことやるんだぜ
優:えー、なんか大変そうだね
俊夫:そう?・・・マミちゃんはいないから、大丈夫じゃない?
優:ふーんだ、そーゆうと思ったわよーだ
俊夫:はは、バレました?
優:そのようね
俊夫:なー、あの2人は起こさなくていいの?
優:お休みなんだから、寝かしといてあげるのが親心よ
俊夫:あはは、経験者は語るねー
優:んーー!(目つきが変わる)
俊夫:おーっと、ごちそうさま(席を立って玄関へ行く)
優:もう
俊夫:じゃ、いってきまーす
優:(玄関まで来て)俊夫、今日は私もお店行ってるからね
俊夫:あいよ

俊夫は家を出た、優はキッチンに戻っていった

優二と真美の部屋
ギシギシと2段ベットの梯子が鳴った、優二は畳んだ服を持つと、そっと部屋を出て行った
真美はまだ寝ている、優が、洗物をしてるすきに、優二は廊下を通り抜けた

大伴家外
優二:ふー、さーて、なにすっかな(ポケットからコンパクトを取り出す)
優二:んーー、あ、そうだ!、へへ

優二と真美の部屋
ポジ:ネガ、ねーネガ、お願い起きて!
ネガ:俺、しあわせー(寝言)(食べ物がいっぱいある夢)
ポジ:バカ!早く起きて!(蹴っ飛ばす)

ベットの下でつぶれる、ネガ

ネガ:いったいなー、なにすんだ、ポジ!
ポジ:大変なのよー、あの子が、優二がいないの
ネガ:な、なんで、起こさないんだ!
ポジ:だから、起こしたでしょ?
真美:ん、んー(寝返り)
ポジ:しー・・この子も起きちゃうわ・・・
ポジ:ふー・・さ、バカ言ってないで、探しに行くわよ
ネガ:あ、ああー・・わ、わかったよ

大伴家外
優:よいしょっと、ふうー(ゴミを出してる)
ネガ:ったく・・あいつには戸締りって言葉がないのかね
ポジ:あはは、助かったんだからいいじゃない
ネガ:まったく、けしからんぞー
ポジ:ほら、行きましょ
ネガ:おう

公園付近
絵梨:あの2人、起きてるかしら、ふふ

公園近くを、絵梨が歩いていると、一人の少年とすれ違った

優二:ぷ、あははは、一度見てるくせに気付かないんだもんなー
絵梨:え?(振り向く)、あ、あーー
優二:あははは、じゃーなー

優二は後ろ手に、手を振ると、走って行った

絵梨:あ、ちょっとー・・・・あいつー

公園内
ネガ:はー、ダメだーここにもいねーよ
ネガ:・・気をつけろよとは言ったけどさーー
ポジ:そうねー、ちょっと心配ね・・
ネガ:あー腹へったー・・
ポジ:うん・・とりあえず、もどろっか

そこへ、絵梨が通りかかる

絵梨:あら、ネガ、ポジこんなところでどうしたの?

パルテノンプロ事務所
女性社員:社長ー、木所さんから、お電話が入ってますが
立花:ああ、わかった(受話器を取って、ボタンを押した)
立花:俺だが・・・・・なにー・・・・・なぜ、止めなかった

テレビ局スタジオ
木所:そんなー、ぼくに、めぐみさんを止められるわけないじゃないですかー
立花:理由にならん!
木所:なんないかなー?
立花:いいか!なんとしても会見前に主役のユミをつれもどせ、いいな!
木所:僕は、主役ーなんて、一言も言ってないですよ、社長ー
立花:きさま!ヒラに戻されたくなかったら、さっさとさがせーー
木所:は、はい!(携帯が切れる)
木所:まったく、部長になっても、あつかいが変わらないんだからなー

新宿某所
優二:今日はたしかこの辺に来るって、言ってたんだけどなー、公園かな?

優二があたりを見ながら、歩いていると、一人の少女とすれ違った、

優二:・・ん?(優二は振り返った)
優二:ねえ、お姉さん、どうかしたの?

ユミは、うっとおしそうに振り返えると、一瞬、はっとなる

ユミ:・・なによ・・ナンパなわけ?
優二:ナンパ?・・ただ、どうして、泣いてるのかなと思ってさ
ユミ:え・・べ、べつに泣いてなんか・・

ユミは腕でサングラスを持ち上げ、そのまま目頭にたまった涙を拭いた

ユミ:・・いいわ、付き合ったげる・・どこいく?
優二:え、どこって?
ユミ:もう!早くいこ!(手をつかむ)
優二:う、うん(小声で)理由聞きたいだけなんだけどなー

優二は手を引かれて、通りに消えていった

クリーミィー店内
真美:駿、ストロベリー、ツーね
優:真美ー、愛ちゃ・・じゃなかった、先生から聞いてるんだからね
優:ほんとーに、宿題やってるんでしょうねー?
真美:も、もちろん!
優:じゃー、おやつは、宿題おわってから!
真美:ちょ、ちょっと休憩だもーん
駿:ほらよ(クレープを渡す)
真美:わお、さっすが、駿!

真美は、クレープを受け取ると、店の奥に消えた

優:もー、駿も俊夫とおんなじだね
駿:姉さんこそ、昔は誰かさんと、おなじだったんでしょ?
優:う・・・と、俊夫のやつー

駿の部屋(元、優の部屋)
真美:おまたせー
ネガ:お、待ってました!
ポジ:よかったわねーネガ
真美:はい(真美はクレープを一枚、絵梨に渡す)
絵梨:ありがとう

2人はクレープの下の部分を切ると、ネガとポジにそれぞれ手渡した

ネガ:あーこの香り・・
ポジ:懐かしいわねー(ネガはあっとゆうまに平らげた)
ポジ:味わって食べなきゃね・・ってもう食べちゃったの!
ネガ:へへ、俺これ大好き(舌で口の周りを舐めると、ポジを見た)
ポジ:あ、あげないわよ
絵梨:でも、優二のやつどこ行ったんだろ

真美はさりげなく自分のクレープをさらに切ってネガに渡した

ネガ:変身してたってことはだ、案外心配ないかもな(クレープを食べながら)
絵梨:へー、ネガが一番慌てると思ったのに
ネガ:たぶん、知り合いのとこ行ったんだぜ、あいつ
絵梨:あら、どうして?
ネガ:からかうためさ、案外ここに来るかもな
絵梨:あ、なるほどー
真美:いいこときいちゃった
ネガ:あ、しまった・・(口を抑える)
ポジ:もー、ネガったら!

新宿の公園内
優二:ちぇ、ここでもないか・・
ユミ:ん?、どうかしたの?
優二:い、いや
ユミ:あ、そこに座りましょ

2人はベンチに座った

ユミ:・・あのさ、どうしてあたしが、泣いてるの分ったの?
優二:うーん、なんとなく声が聞こえたってゆうか・・
ユミ:ふーん・・(ユミはサングラスを取った)

ユミは、優二と顔を合わせた

ユミ:びっくりした?
優二:へ?
ユミ:・・あたしのこと、知らない?
優二:うん、きれいなおねえさんだなって、思うけど
ユミ:あははは、そう、知らないんだ(うれしそうに)
ユミ:あたし、立花 ユミってゆうの、これでもタレントなのよ
優二:え?ご、ごめん・・
ユミ:ふふ、いいのいいの、あたしうれしいんだから
ユミ:だってさ・・・、ほんとはやりたくないんだーー・・(上を向く)
ユミ:そこんところを、パパは全然分ってくれないし・・
ユミ:だから・・ママに相談したのに・・・・・(涙ぐむ)
ユミ:怒られちゃうんだもんなー・・・・・(下を向く)
優二:ふーん・・よし!(ベンチから立ち上がる)、俺がガツンと言ってあげる(ユミを見る)
ユミ:え・・ありがとう(優二を見上げて、涙を拭く)
ユミ:・・・なんか、スッキリしちゃった、あなたのおかげね

ユミの携帯が鳴った、ユミは立ち上がり前にちょっと出る、優二はベンチに座った

ユミ:はい、ユミです
木所:あ、ユミちゃん?大丈夫?めぐみさん、あー見えて口下手なんだー、けっして・・
ユミ:うん・・わかってる
木所:でー、そろそろ時間なんだよー、もどってもらえるかなー?
ユミ:はい、わかりました
木所:そうー、助かるよ、じゃ、待ってるからねー

ユミは携帯を切ると、めぐみに電話した

ユミ:あ、ママ?・・・うん、もういいよ(優二の方を向く)
ユミ:あのさ、ママちょっと外で話せないかな
ユミ:大っ事な、話があるの・・・うん、ありがとう

ユミは携帯を切った

ユミ:じゃ、行きましょ!
優二:え?今もういいって・・
ユミ:あら、ガツンと言ってくれるんでしょ?
優二:う、うん

優二はまた、手を引かれて歩き出した

ユミ:ねえ、あなたお名前は?何歳なの?見たとこ同い年ぐらい?
優二:(あわてて)え、えーと16歳かな・・
ユミ:なーんだ、年上じゃない、じゃーおねえさんはやめてよねー
ユミ:あたしのことは、ユミでいいからね、で、お名前は?
優二:ゆ・・
ユミ:ゆ?
優二:ゆわないとだめ?
ユミ:だめー
優二:んーー・・レ、レイ・・
ユミ:あははは、女の子みたいだけど、いい名前じゃない
レイ:はは・・
ユミ:そっか、レイね、・・これからもよろしく!
優二:あー、まかせとけって! 
ユミ:あははは、ちょっと意味が違うんだけどなー・・まいっか
優二:ん??
ユミ:なんでもないの、早くいきましょ(腕を組む)
優二:う、うん

テレビ局前
優二:ここテレビ局だよね?
ユミ:う、うん
優二:入っていいの?
ユミ:あはは、大丈夫よ、あたしについてきて
優二:ふーん
ユミ:ママがどーしてもここでってゆうの
優二:あー、テレビ局のひとなんだ
ユミ:え、ええ、まーそんな感じ・・・

テレビ局応接室
優二とユミが座っていると、ドアがノックされた
めぐみ:入るわよ
めぐみ:なーに?大事な・・・
ユミ:(ユミは急いで立ち上がって)ちょ、ちょっとママ(室外に押し出す)
ユミ:なんか、飲み物買ってくるね、待ってて(ドアから顔を出して)
優二:え、ちょ、ちょっと(席を立つ)

ドアが閉まる

テレビ局廊下
めぐみ:ど、どーしたのよ、ユミ、それに今の子は?
ユミ:ママ、彼と今度のドラマ一緒に出たいの、お願い
めぐみ:えー?・・
ユミ:こ、これだけは、絶対ゆずらないからね!
めぐみ:ちょ、ちょっと待って、あの子誰なのよ?
ユミ:・・知らない・・あ、名前はレイってゆうの・・
めぐみ:は?
ユミ:い、いーじゃない、(小声で)出会いは炎みたいに、唐突なの
めぐみ:くす(笑う)ふーん、面白そうね
めぐみ:ユミ、彼と、お話していいかな?
ユミ:うん!・・あ、ママのこと知らないかもしれないけど、怒らないでね・・
めぐみ:あはは、へーえ

テレビ局編成室
慎吾:おまえなーー、今日の製作発表は何のためだ?えーー(席を立ち机をたたく)
慎吾:ユミのドラマ初出演なんだぞ、その発表も兼ねてるんだ、わかってんのか?ったくー(椅子に座る)
慎吾:俊夫くん、君もプロデューサーなんだ、言ってやれ、言ってやれ
俊夫:ええ、じゃ・・(席を立つ)僕は賛成です!
慎吾:あらー(こける)
俊夫:彼とめぐみさんの話・・聞いてたんですけどね、気に入っちゃったんですよ、彼を
めぐみ:さすが、俊夫くんね・・私も同意見よ、慎吾!
慎吾:あのなーだからって、いきなり素人にユミの相手役ができると思ってるのか?
めぐみ:大丈夫よ、まだ二月はあるじゃない
慎吾:よーゆうわ・・NG女王が・・
めぐみ:慎吾!(張り手)
慎吾:また、ぶったー
木所:おほん、まーその辺の、脚本は僕にまかせてくださいよ、社長ー
慎吾:おおー、よーゆうた
慎吾:じゃ、内定していた相手役は、君の方から、断っといてくれ
木所:そ、そんなー、社長ー(すがりつく)
俊夫:それじゃー、立花さん!
慎吾:ああ、負けたよ・・さ、時間だ、めぐみ、あの2人も呼んで来てくれ
めぐみ:はい!

テレビ局応接室
ユミ:(小声で)さて、どうなるかなー
優二:ん?なにが?
ユミ:あは、なんでもない、なんでもない
優二:ふーん

ユミの携帯が鳴った

ユミ:はい、ユミです・・・・・ほんと!・・・うん・・・うん、わかった

ユミは携帯を切った

優二:なんかあったの?
ユミ:ううん・・ねえ、レイ
優二:ん?
ユミ:大事な、お話があるの、もう一度、ママと会ってくれない?
優二:いいよ、何度だって言ってやるさ
ユミ:ありがとう・・(優二の手をギュッっとつかむ)

コンコンと扉がノックされた

ユミ:どうぞ
めぐみ:入るわね
俊夫:よ!

2人が部屋に入ってきた、そして顔を上げた優二は俊夫を見た

優二:パパ!(立ち上がる)
めぐみとユミ:パパー?(俊夫を見る)
俊夫:はい?(自分を指差す)
優二:い、いや、ユミちゃんのパパなんでしょ?(俊夫を見ないように座りなおす)
ユミ:あはは、なーんだ、ビックリしたー、違うわよー
めぐみ:ほーんと、優ちゃんに、なんて言ったらいいか考えちゃったわ
俊夫:めぐみさーん、そりゃないですよー
めぐみ:あら、不思議じゃないでしょ?
めぐみとユミ:ねー(顔を合わせて)
俊夫:怒りますよ、2人ともー、(小声で)俺は、優だけなの
めぐみ:ま、ごちそうさま
俊夫:あ、はは、聞こえました?
優二:ぷぷ
俊夫:ん、んん!(咳払い)、レイ君!実は君に用事があってきたんだ
優二:え?
めぐみ:いい?あなたしだいなんだけど・・・実は・・

駿の部屋(元、優の部屋)
絵梨:あーつかれた、もう、いや
真美:やっても、やっても終わんないよー
絵梨:ママったら、マジで3倍だもんなー
ネガ:優二のやつ、こねーなー
絵梨:まったく、あいつはー
ポジ:どこいっちゃったのかしら
真美:んー、たぶんクレープカーだと思う
絵梨:今日はどこまで、行ってるんだっけ?
真美:えーとね・・・あ、新宿だ
絵梨:ふーん、結構、遠いわね・・
ネガ:・・新宿ってたしか・・(ポジを見る)
ポジ:ええ(うなずく)
ネガ:なーんか、やな予感がする・・(腕を組む)
絵梨:・・そんなこと、言わないでよ
真美:絵梨ちゃん、おにいちゃんが心配なんでしょー
絵梨:うん・・って、だ、誰があんなやつ!友達としてよ・・
ポジ:わかるわー、この乙女心
ネガ:はー、あほらし
真美:うふ、じゃー、ちょっと家に電話してみるね
絵梨:う、うん、そうね
ネガ:いりゃーいいけどなー
ポジ:ネガ!

真美は下に降りて行った、そしてしばらくして、戻ってきた

真美:ただいまー(クレープとお茶を持ってる)
絵梨:おー、さすが真美、気がきくー(クレープとお茶を受け取る)
絵梨:(クレープとお茶をテーブルに置く)・・で、どうだった?
真美:んー、だめだったー
絵梨:ふーん、そ、そう・・
絵梨:よし!、じゃ、休憩にしましょ

また、4にんで分けてクレープを食べている

絵梨:はー、なーんかやる気なくなっちゃった・・
真美:う、うん
ポジ:(小声で)あんたが、あんなことゆうからよ!
ネガ:(小声で)わ、わるかったよ
絵梨:いいの、気にしないでネガ・・
絵梨:真美ちゃん、テレビでもつけてくれる?
真美:オッケイ

真美はテレビをつけた、ちょうど製作発表会見がニュースで流れていた

記者:このドラマは、全何回予定なんですか?
慎吾:全12回の予定です
記者:なにか、特徴があると聞いたんですが
慎吾:ええ、まあ・・木所君!
木所:はい!、えーこのドラマはー全12回といってもー、3ヶ月じゃないんです
慎吾:まーつまり、1年間でと、いう事です
記者:では、月一回とゆうわけですか?
慎吾:そのとおりです、しかも2時間の枠を考えています
木所:私としましてはー、季節感を大事にしたいなとー思って・・(話を途中でさえぎられる)
記者:撮影のスタッフとかは、どうなってますか?
木所:む、脚本はもちろん、私ー、監督はー・・
慎吾:木所ー・・・うるさい!
木所:社長ー
慎吾:監督はもちろん、星井 守さんで、考えています
記者:今回は、立花氏の愛娘がドラマ初出演のわけですが、そのあたりの心配は?
慎吾:まー心配していないと言っては、嘘になるかもしれませんが、そこは我々が全力でサポートします
慎吾:では、この辺で出演者に登場してもらいましょう

めぐみ、ユミ、他に3人の役者が登場し、席につく

記者:めぐみさん、親子競演となるわけですが、感想は?
めぐみ:はい、とてもたのしみです
記者:ユミさんは?
ユミ:もちろん、負けないつもりでがんばります

絵梨:あーこの娘、知ってるかわいいよね、憧れちゃうなー
真美:うん
絵梨:優二は知ってるかな?
真美:お兄ちゃんは、芸能界音痴だもん、知らないよー絶対
絵梨;あははは、そうだったわね
ネガ:はー食った食った・・・お、あれ立花じゃねーか?
ポジ:ごちそうさま、ん?どうかした?ネガ
ネガ:ほら、あれ
ポジ:へー、ちゃんと、お仕事してるのねー
絵梨:あら、ネガもポジもこの人知ってるの?
ネガ:まーね
ポジ:ちょっとね
絵梨:ふーん

めぐみ:では、今日は予定外ですが、もう一人紹介したいと、思います
めぐみ:ユミの相手役・・レイです、どうぞー

優二が、画面に出てきた

真美:あれ?この人みたことあるよーな・・
絵梨:え・・・(空になったカップを落とす)
ネガ:ぶーー(真美のお茶を飲んでいたネガが吹く)
ポジ:ネガの予感があたっちゃったわ・・・

真美が、みんなの方を向くと、3人は固まっていた
画面では優二が質問を受けていたが、笑ってるだけだった
めぐみとユミがフォローしている

真美:ん??(テレビとみんなを交互に見る)
絵梨:ゆ、優二のやつ・・どうして・・
真美:あー、そっかこれ、お兄ちゃんじゃん

立花:実は、もう一人ヒロインが必要なんです
立花:すでに、募集は開始していますが、締め切りは明日
立花:来週が、オーディションになります
立花:この3人で主題歌も、企画中です
立花:ぜひ、テレビの前の方も応募してください
木所:パルテノンプロは駅から歩いて10分です!
立花:この、タコ!

ここで、画面が変わって、キャスターが現れた

ネガ:な、なんでこうなるかなー
ポジ:は、はは、そうねー

クリーミィー店内
優二:おーっす(ドアを開けて入ってくる)
優:あー、優二!どこいってたのー、まったく今ごろ来てー
優二:あ、ママ(小声で)今日はこっちか・・
優:あ、ママじゃないわよ、2人は上で宿題やってるんだからねー
優二:へーあいつら、来てるんだ・・
優二:じゃ、駿兄ー、上に行こ
優:こらこらだめよ、駿は貸さないわ
優二:ちぇ!
駿:(小声で)また、明日行いよ
優二:うん、サンキュー

優二は上に上がっていった

駿の部屋(元、優の部屋)
ネガ:お、来たみたいだぜ
ポジ:さてと・・
絵梨:あ、あんにゃろー(立ち上がる)
真美:・・(おろおろする)

優二が部屋に入ってきた

優二:おーっす、俺の分もやってるかー?
絵梨:あまい!(ドアの前に立っている)
優二:うわー(こける)
絵梨:・・さて、説明してもらいましょうか?(腰に手をあてる)
優二:いてて、・・は?
真美:おにーちゃん、テレビ見たんだけど?
優二:あ、あー、見てたんだ・・いや、ふかーい事情があってさ・・
ネガ:おまえ、これから大変だぞ、わかってんのか?
ポジ:そうよ!
真美:(小声で)いいなーおにーちゃん
優二:だ、だって、あんなきれいなお姉さんに頼まれたら、断れないじゃん
絵梨:こいつ!(ほっぺをつねる)
優二:いててて
絵梨:ふん、真美ちゃん、そろそろ帰りましょ
真美:うん
優二:え、俺も!
絵梨:だーめ、あんたは残りやってなさい!
優二:えーーー
絵梨:あ、ネガも手伝ってあげてね
ネガ:げげーー
ポジ:あははは、じゃーね、ネガ

部屋を出て行く二人と一匹

二話 END