「フェザースターの船」

船の内部(上空一万メートルぐらい)
ポジの声:だから、あんたが船長なんて早いって言ったのよ
ネガの声:そんなこと、言ったってしょうがないだろ、こうなっちまったもんは!
ポジの声:あんた、男でしょ、なんとかしなさいよ!
ネガの声:なんともなんないから、こまってるんでしょーが!
ポジの声:もう!・・はーぁ
ネガの声:はは・・誰かたすけてーーー

船は大きく振動し、ゆっくりと地面に向かっていった

クリーミィー店内
優二:こんちわー(ドアを開けて入ってくる)
絵梨:おじゃましまーす
真美:おじーちゃん(ドアから顔を出す)
哲夫:よー、いらっしゃい、どーした?三人おそろいで(クレープを焼いている)

真美は店内にはいって見回す

真美:ねー、おじーちゃん駿は?
哲夫:んー?まだ、学校かなー?
哲夫:なっちゃーん
なつめ:はーい、なーに、てっちゃん(店内に出てくる)
なつめ:あら、いらっしゃい
哲夫:なっちゃん、駿は、まだ帰ってない?
なつめ:あら、駿なら、帰りに買い物頼んだから遅くなるわよ
哲夫:だそうだ(3人を向いて)
真美:えーー
絵梨:残念ねーー真美
真美:べ、べつにー
なつめ:ごめんなさいね
優二:しょうがない、クレープ食って、俺んちいくか・・
優二:おばー・・
なつめ:んーー!(腕組して、優二を見る)
優二:な、なつめママ、クレープ三つね
なつめ:ん、よろしい
真美:うふ
絵梨:ぷぷ

3人は、店外客席に向かって、出て行った

哲夫:ははは、なっちゃんも、諦めがわるいなー
なつめ:哲!、クレープみっつ急いでね!
哲夫:はいはい

店外客席に、座る3人

絵梨:こうなったら、またあの作戦でいくしかないわね
優二:またー?
絵梨:だって、明日ゆっくり遊びたいじゃない、ねー真美
真美:ねーあれ、なにかなー?(空を指差す)
絵梨:ん?
優二:なんだあれ
絵梨:ゆっくり、降りてきてるみたい
優二:行ってみようぜ!
真美と絵梨:うん

3人は自転車に乗り、キラキラ光っている、船を追いかけていった

哲夫:ほい、おまたせー(クレープを持ってドアから出てくる)
哲夫:あ、あれー?
なつめ:どーしたの?てっちゃん
哲夫:いや、3人がいないんだ
なつめ:もう、忙しい子達ねー(腰に手をあてる)

船の外
ネガの光:なんかさ、ここ見覚えねえか?
ポジの光:ん?そうねー
ポジの光:あー、ここ優と初めて会った場所よ!
ネガの光:そう、そして別れの場所でもあるのさ・・
ポジの光:なに気取ってんのよ!
ポジの光:それより、なんとかピノピノに連絡しないとー
ネガの光:なんとかって、どうやって?
ポジの光:知らないわよ、あんたも考えなさいよ!
ネガの光:へいへい
ポジの光:あ、そうだわ!また牡鹿さんに頼めないかしら
ネガの光:まったく、忘れたのか?牡鹿は俺たちがフェザースターまで送ってやったじゃないか
ポジの光:あ、そうだったわね、どうしましょー
ネガの光:あーあーまいったなー

競馬場近辺
優二:たしかこの辺だよな、見えなくなったの
絵梨:ここって競馬場でしょ?
真美:入れるのかなー
優二:なーに、大丈夫さ

3人は、競馬場へ入っていった

競馬場の中
優二:わーでっかい船だなー
絵梨:きれいねー
真美:ねーなんか聞こえない?
絵梨:ん、そう?
優二:静かに・・
絵梨:あ、ほんとだ・・
優二:んーー
真美:だ・れ・か・へ・ん・じ・し・て
優二:うん、そうそう、そういってる
絵梨:誰かいるのかしら・・・・
優二:声がするんだから、いるんじゃない?(後ろから、肩に手を置く)
絵梨:(ビクっとなって、振り返る)優二!
優二:へへ
真美:ねー、返事してあげようよ
優二:あ、うん
絵梨:そうね

船の外
ネガの光:ちょい待った、誰か来る、かくれろ!
優二:おーい、誰かいるのかー
絵梨と真美:返事してーー
ネガの光:俺たち、しゃべったっけ?
ポジの光:んーんーテレパシーしか使ってないわよ
ネガの光:ってことは、あの3人・・・
ポジの光:どーゆうことよ
ネガの光:ばっかだな、テレパシーが使えるってことじゃないか
ポジの光:あー、そうね、で?
ネガの光:どて!(こける)もう、だからーあの3人に中継してもらうんだよ、まったくもー
ポジの光:なるほどー、でも出来るかしら
ネガの光:魔法使わせれば、なんとかなるだろ
ポジの光:でも、船が見えてなくちゃ、コンパクト渡しちゃいけない決まりよ?
ネガの光:ふん、しらないね、この際、大盤振る舞いさ
ポジの光:もーあんたは、いつもそうなんだから
ポジの光:そんなんだから、船が落ちちゃうのよ!
ネガの光:はいはい、分かりました、様子を見ますよ、見ればいいんでしょ
ポジの光:そうそう、えらいえらい
ネガの光:ふん!

船の外近辺
優二:おーい・・うーん、返事がないな
絵梨:そうね、急に聞こえなくなったわ
優二:やっぱ、船のひと・・だよなー・・
絵梨:だとおもうんだけど・・(大声で)ねーー、船のひとなのー、返事してー
真美:わー、きれいだなー
絵梨:もー、真美!あなたもちゃんと探しなさいよ
真美:ふーんだ、すぐそうやって、お姉さんぶるんだから
絵梨:もーしょうがないわね、じゃ、船の近くに行ってみましょうか
優二:うん
真美:わーい

ネガ・ポジの隠れてる場所
ポジの光:これはー・・
ネガの光:見えてますね、完全に!
ポジの光:そうね、じゃ、急がないと・・・
ネガの光:なに、ぐずぐずしてんだ、早くいくぞーもう
ポジの光:はいはい

船の外
優二:どうやって、はいるんだ、これ
絵梨:そうね、入口もないみたい
優二:うーん
真美:ねーねー二人とも
優二:ん?
絵梨:どうしたの?
真美:へへーかわいーでしょー

真美が2匹の猫を抱いている

絵梨:あら、かわいい猫ちゃんね、二匹も
優二:まったく、なんでも拾ってきちゃうんだからなー・・
真美:後ろから、ついてきてたんだよ
ネガのテレパシー:なんでまた、猫なんだよ!
ポジのテレパシー:いーじゃない、慣れてるんだから
優二:い、今さ、しゃべんなかった?その猫・・・
絵梨:まっさかー
真美:うん、わたしも聞こえたよ?
ネガのテレパシー:し、しまった、忘れてた
ポジのテレパシー:ばかねー
ネガのテレパシー:まーいいや、時間もないしな

ネガは真美の手を離れ、空中に静止する

ネガ:おい、地球人、俺の声が聞こえるな?
優二:うわー、ほんとにしゃべったよ、こいつ・・空飛んでるし・・
絵梨:信じられないわ・・
真美:わーしゃべれるんだー

ポジもネガの隣に静止する

ポジ:こんにちは
ネガ:ではと・・いまから、おまえたち3人を船に招待する、黙ってついてこい!

ネガの目が光る
いきなり、空中に浮かぶ3人

優二:わ、わ、わ
絵梨:きゃー
真美:わーすごーい
ポジ:もう、乱暴なんだから!

船の中に吸い込まれていく3人と2匹

ネガのテレパシー:記憶の旅は省略すっかな・・
ポジのテレパシー:あんたらしいわ・・

クリスタルの部屋
ポジとネガ:ようこそ、フェザースターの船へ
優二:広いなーここ
絵梨:へー、ここが船の中なわけ・・

ここにつくなり、うろうろする2人

真美:ふーん、フェザースターってなに?
ネガ:お?おまえだけだな、人の話聞いてたの、えらい!
ポジ:えらそーに・・にあわないわよ
ネガ:ずる、(こける)わるかったな、にあわなくて!
ネガ:もーたのむから、あの2人も呼んできてくれよ、説明させてくれよ、はーーあ
ポジ:もーしょうがないわねー
ポジ:あなたたちーもどってー説明するからー

駆け戻ってくる二人

ネガ:では、あらためてと・・フェザースターとはだな、おまえたちが、生まれる前には知ってた場所なんだ
ネガ:そんで、生まれる前に・・・なんだっけ?
ポジ:もー、唇の上のくぼみ!
ネガ:あ、そうそう、唇の上に指を置いて言ったんだ・・・・えーと
ポジ:ここのことは話してはいけないよ、でしょ!
ネガ:うん、そうそーゆうこと・・・でその証拠が唇の上のくぼみってわけさ!
優二:へーーしらなかったなー
絵梨:なるほどねー
真美:じゃーどこにあるの?フェザースターって
ネガ:誰でも知ってるが、誰もしらない
ポジ:もっとも近くにあって、もっとも遠くにある
ネガ:ってわけ
優二:全然、わっかんねーや
絵梨:ふーん。難しいわね・・
真美:んー、つまり・・最近引っ越してきた、ご近所さんのお家?
ネガ:ずる、(こける)
ポジ:この子、大物になるわ・・・
優二と絵梨:あははは
真美:えへへ
ネガ:調子狂うなー、まったく・・
ネガ:おほん、じゃーそろそろ、本題にはいるぞ
ネガ:今から、おまえたちに、力を与える
ネガ:でー、その力を使ってフェザースターと連絡を取りたいんだ
優二:力?
ポジ:手を出して・・これよ(3人の手にコンパクトがあらわれる)
優二:なにこれ?
ポジ:魔法のコンパクトよ
優二:へー
絵梨:ふーん
真美:わー
ネガ:おほん、使い方はだな、まず左のボタン押してふたをあけて中身を取り出す

カシャっと3つの音

優二:なに、このちっこい棒・・
絵梨:こんなんで、魔法が使えるの?
真美:ふー(息を吹きかけている)
ネガ:黙って聞く!まったく・・
ネガ:えーと・・・(ポジを見る)
ポジ:キャノ、よ!
ネガ:そうそう、キャノ、って言ってみな
優二と絵梨と真美:キャノ

光とともに、ステッキになり
優二はムーンステッキ、絵梨はスターステッキ、真美はハートステッキをそれぞれ持った

優二:おー、こうじゃなくっちゃ!
絵梨:しー
ネガ:こっからは、難しいぞ、ちゃんと聞いてろよ!
ネガ:こう、ステッキを振って、パンプル・ピンプル・パムポップン、って、言うんだ
ポジ:おーえらいえらい
ネガ:うるさいな、もう!
真美:よーし
絵梨:いい?
優二:せーの!
優二と絵梨と真美:パンプル・ピンプル・パムポップン

3人が光に包まれる、そして変身が終わった

絵梨:ん?なんか変わった?優二・・・わ!
絵梨:優二がでかくなってる・・
優二:お、おまえらこそ・・
真美:わーお兄ちゃん、かっこいー
ネガ:わはは、どうだ、それが魔法の力なのだ!
ポジ:ネガ、ネガ、ネガってばー
ネガ:なんだよ、いいとこなのに・・
ポジ:あんた、あれ見て、きずかないの?
ネガ:なにが?
ポジ:あの子よ、よく見て!
ネガ:あらー、マミそっくり・・
ネガ:どーゆうこと?
ポジ:こっちが聞きたいわよ・・
優二:はーすごいよ、本物だよ!映画みたいだ・・
優二:でもさ、これって・・
絵梨:どーやって、元にもどるの?まさか・・このままってことは・・
ポジ:心配ないわ、ほら、あの子を見てて

カシャ(再びふたを開ける音)

真美:キャノ
真美:やほー、(踊りながら)パンプル・ピンプル・パムポップン

真美が光に包まれて、元の姿に戻った

真美:あれれ?
絵梨:なるほどー、同じように繰り返せばいいのね
優二:ふー・・・
優二と絵梨:ピンプル・パンプル・パムポップン

2人は光に包まれた

ネガ:ポジー、あの子は、間違いなく優じゃないし、他人の空似じゃないかなー
ポジ:そうね、あれから何年も経ってるはずだし・・ありえないわね
ポジ:でも、よく見ると、今の姿もどことなく・・

2人は元の姿に戻った

ネガ:そんなことより、急がないと!
ポジ:あ、そうだったわ

2匹は、すばやく、二手に分かれた

ポジ:あなたたちーさっき、ネガが言ったと思うけど、その力を貸してほしいのー
ネガ:えーと、テレパシー増幅の魔法はっと(クリスタルに不思議な字の画面が出ている)
ネガ:あったー、えーと、ピンパン・プルプル・ポッポポンか
ポジ:そうそう、そのまま中心でステッキを合わせてて、ネガーこっちはいいわよー
ネガ:おー今行く!
ネガ:いいか、おまえたち、俺がいいぞって言ったら、ピンパン・プルプル・ポッポポンって、言ってくれ

3人は三角形に立って、中心でステッキを合わせている
ネガとポジはその合わさった下に入った

ネガ:いいぞ
優二と絵梨と真美:ピンパン・プルプル・ポッポポン

合わさった中心から、光がまっすぐ上に向かって、伸びていき、天井のクリスタルを光らせて
夜空に消えていった

ポジ:ピノピノ聞こえる?・・お願い、答えて!
ネガ:こらー早く、返事しろーピノピノ!

すると、クリスタルの天井から、声が響きわたった

ピノピノ:やあーきみたちか、どうしたの?なにかあわててるようだけど
ポジ:それがー・・・落っこちちゃったの・・
ピノピノ:なにが?・・・・・まさか!
ポジ:そう・・・船・・落ちちゃったの・・
ピノピノ:どうゆうことなんだ?ネガ!
ネガ:はい、反省してます・・
優二:ぷぷ、怒られてやんの・・
絵梨:笑っちゃ悪いわ・・
真美:元気だして・・
ピノピノ:ん?そこに誰かいるのかい?
ポジ:それがー落ちた場所は地球なんです、それでー
ピノピノ:地球人に、コンパクトを渡したんだね
ポジ:はい、その力で、やっと連絡が取れてるんです・・
ピノピノ:それはネガの判断でかまわないさ・・だけど
ピノピノ:その船には、きみたち2人しか、乗っていなかったはずだ
ピノピノ:どちらか一人は、地球に残らなければいけない、でも今回はネガ、君の責任だ
ピノピノ:今からそちらに扉を開くから、ポジは船で帰ってくるんだ、いいね?
ネガ:残念でした、扉は開かないよ・・
ピノピノ:・・・・ほんとうだ・・・
ネガ:そうさ・・もう飛べないんだ・・消えかかってるんだ・・わーん
ピノピノ:そこまで、ひどいとは思わなかった・・
ポジ:なんとか、迎えに来てもらえないでしょうか・・
ピノピノ:迎えに行ってあげたいんだが、予定は変えられない
ピノピノ:コンパクトを渡したことだし、また一年、相談役をがんばってほしい、ポジもね
ポジ:じゃ、一年で、迎えにきてくれるんですか?
ピノピノ:うん、それは約束する、・・・そろそろ、この通信も限界みたいだ
ネガ:そんなー、待ってくれよー
ピノピノ:ネガ、ポジ、一年後、またあおう
ポジ:ネガ、元気出しなさい、一年なんてあっとゆうまだったじゃない・・
ネガ:ポジ、すまねー俺のせいで、わーん
ポジ:泣かないでよ、男でしょ?

光がステッキに戻ると同時に、ステッキが強烈に光って、周囲が光に包まれた
次の瞬間、3人と2匹は、地面に立っていた

優二:あーあー、ほんとに、消えちゃったね
絵梨:なんか、かわいそう・・
真美:元気出して、家に来ればいいよ、ね?

ネガとポジを抱き上げる

絵梨:そうね、家は、ママがうるさいし
優二:じゃ、帰ろうぜ、今何時だ・・
ネガ:ちょっとまった!大事なことを、言い忘れてた!

ポジとネガは真美から降りる

ネガ:いいか、魔法のことは、内緒だからな
ポジ:そうよ、他人に見られないようにね
ネガ:魔法が使えなく、なっちゃうからな!
優二:ちぇ、いがいと、めんどくさいな・・見せびらかそうと思ったのになー
ネガ:これだもんなー
絵梨:あはは、やっぱ、あんたが、一番、あぶなそうね
優二:なにー
ネガ:まあまあ、でもほんと、気をつけてくれよ
ポジ:じゃ、一年間、よろしくね、そうそう、お名前、聞いてなかったわね
優二:俺は、大伴 優二
絵梨:わたしは、如月 絵梨よ、この2人とは、昔からの腐れ縁ってわけ
優二:ちぇ!、こっちのセリフだよ
絵梨:なによー
真美:おほん!
優二:・・えっと、こいつは、俺の妹で
真美:大伴 真美、10歳です!(敬礼)
優二:おまえまだ、9歳だろ
真美:えーと・・あそっか
絵梨:あははは、でも、みんな同じクラスなのよ
優二:やっべー、こんな時間だ、いこ!
絵梨:うん
真美:はーい

駆け出す、3人

ネガ:あ、おーい、待ってくれよー
ポジのひとりごと:大伴・・大伴 真美ねー・・
ネガ:こらーポジー、おいてっちゃうぞー、もう
ポジ:あ、はいはい

3人の後を追う2匹

公園近辺
優二:さーて、なんて、言い訳すっかなー
絵梨:こまったわね・・・あ、そうだ、また優二のせいにしちゃおっと
優二:やめろよなー、俺の宿題、増えちゃうだろ!
絵梨:いいじゃない、宿題ですむんだから、また三人で手分けしよ、ね?
真美:えーー(ネガとポジを抱いている)
優二:これだもんなー・・・

とぼとぼと家路につく三人
そこへ、一人の男の子が、ちかずいてくる

駿:あー、やっと見つけた!
優二:あ、やばい、真美、ネガとポジを隠せ!
真美:う、うん

2匹を、ポシェットにおしこむ

ネガ:なんだなんだ
ポジ:きゃー
優二:ごめんな、今、猫つれて帰ったら、宿題倍になっちゃうからさ
絵梨:今度、あらためて紹介するから、ゆるしてね
真美:痛くない?
ネガ:な、なんとかー
ポジ:ネガ!もうちょっと向こういきなさいよ!
ネガ:しょうがないだろ、狭いんだから!
絵梨:しー、黙って・・

三人のそばまできた

優二:あ、駿おじさん
駿:おじさんは、やめろっていってるだろ、この

優二をこずく

優二:いてー
真美:駿、迎えにきてくれたんだー
絵梨:こんばんわー
駿:心配させるなよ、三人とも
優二:やっぱ、怒ってる?
駿:あー、カンカンだぞ、愛先生から、電話があってさー
絵梨:あちゃー・・
駿:ま、宿題の刑は確実だな!
優二:はは・・
真美:ねー、駿は手伝ってくれるよね?
駿:どーしよっかなー
真美:いじわるーい
駿:わかったわかった、じゃまず、絵梨ちゃん家、いこうか
絵梨:はーい  (小声で)優二、頼んだわね
優二:ちぇ!

絵梨の家
駿がインターホンを押す

愛:はーい
駿:こんばんわー、駿です、娘さんをお届けにきましたー
愛:今行くわ、待ってて

愛が玄関から出てきた

愛:あなたたち!
絵梨:(小声で)優二!(肘でつつく)
優二:せ、先生、ぼ、僕が悪いんです・・・2人は、帰ろうって、いったんだけど、・・
絵梨:優二ったら強引で・・つい、私も夢中になっちゃって・・
真美:先生ごめんなさーい
ネガのテレパシー:ぷぷ、今度はこいつらが、怒られてやんの
ポジのテレパシー:あんた、笑えないでしょ?
ネガのテレパシー:はい・・すみません・・・
愛:ふーん、また原因は優二君?・・でも、いやに素直ねー、まだなんか隠してない?
3人:・・・
愛:ま、いいわ、どうやら時間がいっぱいあるみたいだから
愛:今回も宿題の刑で、ゆるしてあげるか・・
愛:でも・・優二くん?この前の宿題、変なんだー
愛:字がバラバラなの、どーしてかなー?
優二:(小声)あ、やば・・
絵梨:(小声)バカ優二!書き直せっていったのに・・
愛:はい、ぶつぶついわない・・だから、今回は3倍です、いいわね!
愛:この意味、わかるわよねー・・絵梨?
絵梨:あちゃー・・
真美:そんなー
愛:その様子だと、前も優二くんだけのせいじゃないみたいねー
愛:えらいわ優二君、さすが男の子!
絵梨:ただ、ドジなだけよ・・
優二:ちぇ!
愛:さ、お家に連絡しといてあげるから、早く帰りなさい、駿君よろしくね
駿:はい
真美:バイバイ絵梨ちゃん
絵梨:またねー真美ちゃん、ついでに優二もまたねー
優二:ついでかよーくそー
絵梨:あはは(小声で)感謝してますよ・・

絵梨は玄関に入っていった
3人は家に向かって歩き出した

ポジのテレパシー:あの子、一人で大丈夫かしら?
ネガのテレパシー:この2人よりは、安心さ
ポジのテレパシー:あはは、それもそうねー

優二が真美のポシェットをこずく

ネガ:いて
ポジ:きゃ

駿:ん?(ふりむく)
駿:気のせいか・・
真美:(小声で)お兄ちゃん!
優二:ふん(そっぽ向く)
ネガのテレパシー:テ、テレパシーが聞こえるってのも、問題あるぞ
ポジのテレパシー:そ、そうねー

大伴家
優二と真美:ただいまー
俊夫:おう、おかえりー、やっと帰ってきたな・・まったく、こりゃ血筋だな
優:俊夫!どーゆう意味?!
俊夫:うへ
優:もう!

優が玄関まで来た

優:こら!今何時だと、おもってるの?!
優二:ごめーん
真美:・・ごめーん

優二と真美は自分の部屋に向かって駆け出した

優:あ!、こらー、逃げるなー
駿:えーと、俺はこれで・・
優:あ、駿、悪かったわね
優:お父さんと、お母さんにも報告しといて
駿:うん、じゃ

駿は家に帰っていった

優:あなたたち、降りてこないとご飯抜きだからね!

二階から声

優二:すぐいくー
真美:はーい

優二と真美の部屋
優二:おい、真美、ポシェット!
真美:うん、はい(ポシェットを優二に渡した)
優二:おーい、いきてるかー・・

優二がポシェットを机に置き、開けた

優二:ちぇ、のんきに、寝やがって、おまえらのせいだってのに

真美も覗き込む

真美:うふ
ネガ:・・・お、ついたのか?
ポジ:んーーー(のび)
優二:じゃ(二匹をつかむ)おとなしく、してるんだぞ(ベットにほおる)
ネガ:わー
ポジ:キャー
真美:もー、おにいちゃん!・・ごめんね、隠れててね

下の階から声がする

優:はやくしなさーい
優二:はーい
真美:・・はーい

2人は、返事をすると、下に降りていった

ネガ:あーあー地球人は、これだからなー
ポジ:・・・ねー、ネガー・・今の声、優じゃない?
ネガ:はー?んなわけ・・(ネガの目が光る)げげー
ポジ:ほらーやっぱり・・(ポジの目も光っている)
ネガ:しかも、俊夫のやつまで・・
ポジ:あーー!、じゃ、あの2人は・・
ポジ:うふ、そっかー、優、夢がかなったのねー、よかったわー
ネガ:あ、なるほど・・って、まずい、まずいですよ、これは!
ポジ:そうねー、あたしたちが見つかったら、一発でばれちゃうわ・・
ネガ:ま、隠れられるだけ、隠れてるしかないなー・・・
ポジ:そうね・・

居間
俊夫:優ー、もうゆるしてやれよ
俊夫:おまえらも、反省してるよなー?

うなずく、2人

優:もー俊夫、あまいんだからー
俊夫:だってさー、昔の優を思い出すなーと思って
優:う・・
俊夫:でも、優二はともかく、真美は女の子なんだから、ほんと、だめだぞー
俊夫:マミちゃん、みたいに、おしとやかで、女らしくしないとな(真美をなでる)
優:(小声で)なによ、あれは、わたしだったんですからね
俊夫:(小声で)魔法で、性格も変わってたんじゃないの?
優:俊夫!
俊夫:よ、よし、これでおわりー、ご飯食べて、早くねるんだぞ
優二と真美:はーい(キッチンに向かう)

優二と真美の部屋の前
優二:おやすみー
真美:おやすみなさーい

部屋に入る

真美:ねー、お兄ちゃん、マミちゃんって誰かなー?
優二:さー

ネガとポジがベッドの下から出てくる

真美:あ、ネガ、ポジ
ネガ:へへ、マミってのはな、伝説のアイドルさ!
ポジ:そうそう、俊夫くん、大好きだったのよねー
真美:うふ、今でもすきだったりして
ネガ:それはないね、だってさ、そのマミの、正・・んーんー(ポジに口をふさがれる)
ポジ:な、なんでもないの
ネガ:ぷはー・・ま、そーゆうやつが、いたのさ
優二:へーえ・・ふあーあー(あくび)、もう寝ようぜ、さすがに、眠いよ
真美:わたしもー

2人はベットに入った

真美:おやすみー
優二:うん、おやすみ

部屋の電気が消えた

真美のベットの足元
ネガ:(小声で)なんでいまさら、黙ってんだ?
ポジ:(小声で)いいじゃない・・もう、マミはいないんだから・・
ネガ:(小声で)どーでもいーけど、腹へって、寝れねーよ・・
ポジ:(小声で)もー、あんたらしいわ・・・

一話 END