◆ライフスタイル見直すには◆


▲エコ商品の普及について
 
活発な議論が交わされた

 深刻化をする地球温暖化をくい止めるために、車利用のあり方などを考える「ライフスタイル見直しフォーラム2001」の討論会が12月7〜8日、東京・新宿で開催された。その中の一つ「買い物から見直すライフスタイル」では次のような議論が展開された。
 環境に配慮した商品・サービスを提供する飲料メーカー、百貨店、スーパー、コンビニエンスストア四社の環境担当者がゲストとして出席。これらの会社の一日の集客力は六百万人超えるというが、エコ商品の売れ行きは年間の総売上高の1%に届くかというところ。担当者は企業努力だけではどうしようもないと訴えた。
 一方、環境問題に熱心な消費者からは簡易包装を推奨する制度やエコ商品コーナーをもっと拡大すべきだとの要望も出た。聞いていて私は「企業も売れなきゃ元気が出ない」と妙に合点がいった。

 グリーンコンシューマー研究会代表の緑川茂樹さん(65)は「消費者が変われば店も変わる。グリーンコンシューマー(環境に配慮する消費者)のすそ野を拡大することが急務で、自治体が果たす役割は大きい。また企業が商品に表示する環境関連の情報も不十分。消費者の視点による新しい基準をつくる段階にきている」と語る。
 ライフスタイルを見直しは環境への負荷を自覚することから始まる。そうした人は数%はいるだろうし、徐々に増えているとも思う。しかし一人ひとりに自覚を促すきっかけとしてはレジ袋の有料化など新しい社会の仕組みが有効ではないか。地球環境の破壊状況を気象予報のように毎日流すよう提唱する研究者もいるが、名案だ。

(グローカルネイバーフッド代表 後藤浩成)
2001/12/18(火)日本経済新聞(夕刊)「グリーン通信」掲載
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