◆手紙を書いて環境配慮◆


▲クイズ形式で温暖化と暮らしの関係を学ぶ

 地球温暖化の原因となる二酸化炭素(C02)。普段から省エネなどの意識をもつことがC02削減への早道だ。次世代を担う子どもたちにもこうした意識をもってもらおうとユニークな環境学習プログラムを提供しているのが、特定非営利活動法人(NPO法人)の気候ネットワーク(京都市中京区)である。
 対象は小学校高学年で、スタッフに随行して十人前後のボランティア大学生たちが学校に出向く。温暖化のメカニズムの説明には写真やイラストを多用し、視覚に訴える工夫を凝らしている。クイズも用意し、車に乗るのはもちろん、水道を使ってもC02が排出されることを知ってもらう。その後班別で暮らしの中からC02を出すものについて意見を出し合い、さらにC02を減らすためにはどうしたらよいかを考えてもらう。

 後日、プログラムを通じて学んだことをもとに「地球へのお手紙」を書いてプログラムは終了となる。手紙では「テレビゲームの時間を減らす」といった決意表明から「地球はあと何年もつの?」といった素朴な疑問まで様々なメッセージがつづられるという。
 この「お手紙」は返事を書く学生にもよい効果をもたらしている。資料の読みなおしなどの「再勉強」に加え、それまで購入していた飲料をリターナブル瓶や紙パック容器など環境に配慮したものに改めた学生もいるという。子どもだけでなく、多くの大人もせめて地球に手紙を書くくらいの気持ちをもって暮らしていけば、地球はきっと未来の世代が安心できる環境をつくり応えてくれるはずだ。


(グローカルネイバーフッド代表 後藤浩成)
2004/5/8(土)日本経済新聞(夕刊)「グリーン通信」掲載
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